著者 : 鳥羽亮
年配者が多く〈たそがれ横丁〉とも呼ばれる浅草田原町の紅屋横丁では、難事があると福山泉八郎ら七人が協力して解決し、平和を守っている。ある日、横丁の店主に次々と強引な買収話を持ちかける輩が現れて……。
「おれの首を斬れば、おぬしの首も斬られるぞ」切腹の際、不気味な台詞を残した男。介錯を務めたのは、旗本柴崎家から請われた畠沢藩の首斬り人鬼塚雲十郎だった。予言通り鎖鎌を遣う異様な刺客の襲撃を受けた雲十郎は、柴崎家のお家騒動に巻き込まれていく。次次と家士が倒される中、病床の主の跡を狙うのは?居合を武器に、見えない敵に雲十郎が立ち向かう!
はぐれ長屋に小さな娘を連れた武士がやってきた。訳ありの様子だが、武士のたっての頼みで父娘は長屋で暮らし始める。そんなある日、屈強な男たちが長屋に乗り込み、武士に襲いかかった。源九郎たちの助勢もあり、なんとか刺客を追い払ったが、それ以来、父娘を狙う影がちらつくようになる。大好評シリーズ第三十一弾!
火盗改の竜之介が踏み込んだ賭場には三人の斬殺屍体が。事件の裏には「極楽宿」と呼ばれる料理屋の存在があった。極楽宿に棲む最強の敵、玄蔵。遣うは面斬りの太刀! 竜之介の剣がうなりをあげる!
待ち伏せを食い壊滅した「夜隠れ党」頭目の娘おせん。父の仇を討つため、裏切り者源三郎を狙う。一方、火盗改の竜之介も源三郎を追うが、手練れ二人の挟み撃ちに…大人気書き下ろし時代小説シリーズ第6弾!
売れっ子の美人芸者が攫われた。残された死体は頭頂から鼻まで斬り割られるという凄絶さ!その後も美女が次々に行方知れずになり、始末を請け負う鳴海屋の一人娘も監禁された。酒は強いが女に弱い渋沢念流の達人・宗二郎は剛剣・雷斬りにどう挑むのか?大人気「始末人シリーズ」第二弾!
火盗改同心の密偵が、浅草近くで斬殺死体で見つかった。密偵は寺で開かれている賭場を探っていた。寺での事件なら町奉行所は手を出せない。残された子どもたちのため、「虎乱」を名乗る手練れに雲井が挑む!
浜町堀沿いで三人組に襲われている松尾を助けたことから、円十郎は三千石の旗本・松尾家の家督相続にからんだ、正体不明の刺客の始末を依頼される。そんな折、牢人者が三人組に斬り殺される事件が起こる。その三人組を、松尾を狙った刺客と睨んだ円十郎だったのだが…。一刀流の手練が揃った刺客一味を、円十郎の直心影流は倒すことができるのか。待望のシリーズ第四弾。
火事を知らせる半鐘が鳴る中、「百眼」の仮面をつけた盗賊が両替商を襲った。手練れを擁する盗賊団「百眼一味」は公然と町奉行所にも牙を剥く。ひるむ八丁堀をよそに、竜之介ら火盗改だけが賊に立ち向かう!
日本橋小網町の米問屋・奈良屋が襲われ主人と番頭が殺された。大黒柱を失った弱みにつけ込み同業者が難題を持ち込む。しかし雲井はその裏に、十数年前江戸市中を震撼させ姿を消した凶賊の気配を感じ取った!
吉原近くで斬られた男は、火盗改同心・風間の密偵だった。密偵は、死者を出さない手口の「梟党」と呼ばれる盗賊を探っていたが、太刀筋は武士のものと思われた。与力・雲井竜之介が謎に挑む。シリーズ第2弾。
町奉行とは別に置かれた「火付盗賊改方」略称「火盗改」は、その強大な権限と広域の取締りで凶悪犯たちを追い詰めた。与力・雲井竜之介が、5人の密偵を潜らせ事件を追う。書き下ろしシリーズ第1弾!
剣の腕を見込まれ、料理屋の用心棒として住み込んでいる剣士・流想十郎には出生の秘密がある。それが、他人との関わりを嫌う理由でもあったが、ふさ、おゆき、田崎など、なぜか慕う者も多い。想十郎最後の事件は?
大川端で遭遇した武士団の斬り合いに、傍観を決め込もうとした想十郎だったが、連れの田崎が劣勢の側に助太刀に入ったことで、想十郎も藩政改革をめぐる遠江江島藩の抗争に巻き込まれる。シリーズ書き下ろし第6弾!
幕末に京都を震え上がらせた新選組の隊士・沖田総司は、子どもと鬼ごっこをしていた。殺戮の場で、牙を剥いた悲愴な狼が、幼子のように無垢だった。人を斬った翌日は、血の臭いを振り払うために戯れるのだ。そこへ美しい娘が現れ、総司は魅入ってしまう。天然理心流の剣が何より大事であったが、胸は高鳴るばかり。が、労咳に冒された総司は、ただ、娘の額に口づけしかできなかった…。
八丁堀でふたりの武士が惨殺された。かつて想十郎の父・水野忠邦が、想十郎母子の面倒を見るよう申しつけた御目付・牧田の家来衆だった。陸奥国・黒川藩次期藩主への輿入れをめぐり、幕閣を巻き込んだ策謀が蠢く!
人違いで、女剣士から立ち合いを挑まれた流想十郎。難なくかわしたものの、今度は女剣士が襲撃に遭う。老僕の忠七や、身を寄せる清洲屋の奉公人が巻き込まれたことから、出羽・倉田藩のお家騒動に関わることに・・・
大川端で辻斬りがあった。首を刎ねられ、血を撒き散らしながら舞うようにして殺されたという。惨たらしい殺し方は手練れの仕業に間違いない。その剣法に興味を覚えた素浪人・流想十郎は、事件に関わることに・・・。