ジャンル : ミステリー・サスペンス
突如、人類文明圏に襲来した謎の“異人”の戦闘艦は、少数にもかかわらず圧倒的な破壊力で人類の宇宙艦隊を殲滅し、次々に植民惑星を制覇してゆく。事態を憂慮した宇宙監視軍情報部は、マドックス大尉に極秘任務を与えた。はるか辺境星域にあるという廃墟星系を探し出し、今はなき異星種族が遺した伝説の巨大戦艦を持ち帰れというのだ!人類の生き残りをかけ、マドックス大尉は探索を開始するが、その行く手には…!?
地方都市・月影市で探偵業を営む十村は、亡くなった元恋人の妹から殺人事件の調査を依頼される。十村が旧友の警察署長と調査に着手したところ、過去に月影市内で起きた未解決殺人事件との奇妙な共通点が見つかり、さらに調べるとまた別の殺人事件との繋がりが浮かび上がる。真実を追えば追うほど異様に広がっていく事件。その真相に探偵が迫るとき、恐るべき結末が待ち受ける。
注文を受けて粘土をこね、魔法を込めた焼き物に焼く「陶工魔道師」、女たちの密かな魔法組織を描く「闇を抱く」、死体を用いる姿なきプアダンの魔道師の復讐譚「黒蓮華」、そして魔道ならざる魔道を操るもうひとりの“夜の写本師”の物語「魔道写本師」。四つの異なる魔法を操る魔道師たちの物語を収録。単行本収録作の一篇をさしかえて贈る、著者の人気シリーズ初の短篇集文庫化。
新人刑事・藤堂比奈子が里帰り中の長野で幼児の部分遺体が発見される。都内でも同様の事件が起き、関連を調べる比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」。複数の幼児の遺体がバラバラにされ、動物の死骸とともに遺棄されていることが分かる。一方、以前比奈子が逮捕した連続殺人鬼・佐藤都夜のもとにある手紙が届いていた。比奈子への復讐心を燃やす彼女は、怖ろしい行動に出て…。新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第5弾!
高校入学七ヶ月目のある日。些細な失敗のためクラスメイトから疎外され、“幽霊”と呼ばれているぼくは、席替えで初めて存在を意識した同級生にいきなり話しかけられた。「まだ、お礼を言ってもらってない気がする」-やがてぼくらは誰もいない図書室で、言葉を交わすようになる。一方、校舎の周辺では小動物の死骸が続けて発見され…。心を深く揺さぶる青春ミステリの傑作。
目的も告げられずに、未開の辺境惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を伝えるはずだった通信は未達のまま、外部との接触を絶たれてしまった彼らは、その惑星で奇怪な光景を目にすることになる。謎めいた構造物、歌う人工蠅、光線を発射するミニチュア・ビル、不完全な複製を作り出す生命体…。やがて、一人また一人とメンバーが奇怪な死を遂げ始める!?緊迫感溢れる筆致で描かれる鬼才の異色サスペンスSF。
内気な中学2年生・暮志田千鶴は、母親の言いつけで四谷のカルチャーセンターで講座を受けることになる。退屈な日常が変わることを期待して料理教室に向かうと、明るく子供っぽい桃、ちゃっかりしたリアリストの真紀、堅物な優等生の公子と出会う。4人は偶然にも同じ班となり、性格の違いからぎくしゃくしつつも、調理を進めていく。ところが、教室内で盗難事件が発生。顛末に納得がいかなかった4人は、真相を推理することに。性格も学校もバラバラな四人の少女が、カルチャーセンターで起こる様々な事件の謎に挑む! 新鋭が贈る、課外活動青春ミステリ。
異界と現実世界とのあいだにある“はざま”で産する竜卵石は、主の“気”を受けて玉妖と呼ばれる精霊を宿す。なかでもその美しさ、知性から伝説的な存在とされるのが、“難波コレクション”の七つの玉妖たちだ。修行中の駆妖師彩音は、そのひとつ〈くろがね〉を受け継いでいた。同じくコレクションのひとつを受け継いだ姉が、その玉妖に魅入られてしまった。このままでは姉の命が危ない……。創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。
宗介とは半年前、街で偶然再会を果たした。学生時代の友人で、ひとから見下されるような仕事をしている僕と違って、将来を嘱望された秀才だ。その彼が、大手コンサルタントを辞めて、行くあてもないと言う。仕方なく一晩だけ泊めるつもりが、その後も居着いてしまって、今ではうちの居候に。そうして普段は一日ヨガの修行をして過ごす彼が、ひとたび仕事で遭遇した事件を持ち帰ると、瞬く間に解決していく探偵へ姿を変えるのだ。だけど、僕は知っている。宗介自身が誰より深い悩みを抱えていることを……。暗い過去を持つふたりの青年が、五つの事件を通して経験していく出会いと別れ。(『素人がいっぱい』を文庫化にあたって改題)
蒸気機関を主な動力源とする大都会に暮らす少女エマは、空中船“極光号”の船長である父を迎えるため港への道を急いでいた。船内の一室で、ガラス張りの“繭”に封じられた少年を発見し、解放してしまったエマは、彼と共に、その場に居合わせた名探偵ムーリエに弟子入りして都市で頻発する不可能犯罪を調べることになり…。夢溢れる空想科学世界を舞台に贈る傑作本格ミステリ!
ビブリオバトルとは、本を通して人をつなぎ、人と知識をつなぐ知的ゲーム。SF小説が好きな15歳の少女・伏木空は、SFに理解のない同級生・埋火武人の誘いでビブリオバトル部に入部する。メンバーはそれぞれ得意分野を持つ個性派揃い。張り切って図書室でのデビュー戦に臨む空だったが…。紹介書籍は多種多様、臨場感たっぷりの本格的ビブリオバトル青春小説シリーズ開幕!
空のデビュー戦から四日後、部室では緊急ミーティングが開かれていた。六月の終わりにビブリオバトルの対戦を予定している相手校の生徒が、不正を画策しているのではないかという疑惑が持ち上がったのだ。対策を話し合う部内にも緊張感が漂う中、部員たちを驚かせたのは、対戦に自分を出させてほしいという空の申し出だった。武人は「勝てるはずがない」と反対するが、空は…。
南極の氷中で発見された、ナチス潜水艦と「アトランティス」の遺跡。それが事件の始まりだった…。対テロ組織工作員デヴィッドは、世界的企業を隠れ蓑にしたテロ組織イマリを調査するうちに、疫病で人口を激減させ、人類の次の進化を強制的に引き起こそうとする計画の存在を知る。何者かから送られた暗号には南極、ジブラルタル、ロズウェルの地名が記されていたがー個人出版発、驚異のSFベストセラー三部作開幕!
遺伝子治療の研究者ケイトは、五千年の歴史をもつ秘密組織イマリに狙われ、デヴィッドに助けられる。どうやら彼女の研究がイマリのテロ計画の鍵らしい。二人は計画阻止のためイマリの研究所へ潜入し、「ベル」装置による疫病発生の現場を目撃する。チベットの寺院で、ジブラルタルの海底トンネルで、謎を追う彼らに明かされていく、時空すら操るアトランティス人の正体とは!?衝撃のSFアドベンチャー。
最初は子供同士のトラブルだった。海辺の公立幼稚園、園のパーティで聞こえるのは罵声と保護者の乱闘の音。そして一人が死亡した。事故か?殺人か?事の起こりは六カ月前、シングルマザーのジェーンの息子にいじめの嫌疑がかかった。本人は否定するが、保護者同士は険悪に。ジェーンは二人の友人と事態に立ち向かう。31カ国で翻訳、英米で150万部突破の傑作ミステリ登場。
資金集めのための保護者懇親会は目前というのに、ジェーンの息子のいじめ疑惑は一向に晴れない。一方、友人マデリーンは、別れた夫とその妻の子が娘と同じ幼稚園に通っているストレスで爆発寸前。もう一人の友人、優雅な生活を送っているように見えるセレストは、夫の暴力に苦しんでいた。それぞれ表に出せない秘密を抱えた保護者たちの感情が懇親会で暴走、そして事件が…
バー『スクウェア』に通う大阪府警薬物対策課の刑事・三田。彼は今まで追ってきた事件の陰に、謎のバーテンダー「名無しのリュウ」と、その相棒の元ボクサー・宇多島の策謀があることを知り、葛藤を抱いていた。三田は彼らが目論む計画に、どう向き合うのか。そして武闘派暴力団が絡む大規模な薬物事件の捜査の行方は?傷と影を抱える男たちの活躍を描く、連作ミステリ第2弾。
ハロウィーンの夜、妻への不信と愛への渇望に引き裂かれた男の惨劇を描く「十月のゲーム」、ある夜、火星に暮らす人びとが天空に浮かぶ地球に見たものは…「休日」、所有者の願望をどんなことでもかなえてしまう不思議な機械を手にした男の驚くべき顛末「ドゥーダット」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が、ブラッドベリの初期作品群から珠玉の10篇を厳選!甘美で冷たい詩情漂う名品の数々を、どうぞご堪能あれ!