ジャンル : ミステリー・サスペンス
1863年、アメリカ大西部。とある白人の赤子が、アパッチの酋長ジェロニモに拾われる。その子は、長じて生粋のアパッチも及ばぬほどの能力を携えた戦士となり、ショッディジージ(黒熊)と呼ばれた。一方、合衆国の圧政はますますその激しさを増していく…。ショッディジージが迎える、騎兵隊との戦いの日々。バローズのアパッチ・シリーズの開幕。
劇場内のボックス席で、バレエ団のワンマンオーナーが殺された。そして、殺害時の状況から犯行が可能な人物は一人に絞られた。その重要容疑者の父親から、息子の無実を証明するよう依頼されたマグナス・ゴールド。しかも今度はバレエ団がモスクワ公演に発つ前に、というデッドラインが設けられたのだ!新本格派の雄が、再び不可能犯罪に挑戦する。
ホークムーンの世界は変貌してしまった。今の歴史によれば、ロンドラ会戦から5年間、彼は狂気にとらわれていたという。ここには存在しない妻とふたりの子供もまた、狂気ゆえの幻想であった…。そんな彼のもとを、ある日カティンカと名乗る女性が訪れる。イッセルダの姿を求め、彼はカティンカとともに旅に出るが…?快調の三部作、第2巻。
1990年代、とある天文台が観測した謎の光点。それは地球に向けて接近する、一隻の巨大宇宙船だった。かくして人類は、初の地球外生命到来の瞬間を待ち構えるが…奇妙にも、異星船は地球からのメッセージになんの返答もよこさない。彼らは一体なにを目論んでいるのか?アメリカSF界きってのベストセラー・コンビが放つ、最新地球侵略SF大作!
異星人たちは地球各所に進攻し、形勢をかためつつあった。さらに、地球に最大級の打撃を与えんと、軌道上より落下させられる大隕石…。だが、全面降伏を勧告されながらも、人類は総力をあげて迎撃用兵器の建造を急いでいた。その名も〈大天使〉-人類最後の希望であった。はたして人類は、この史上最大の戦いに勝利をおさめることができるか?
ニューヨークを発ち、一路リオへー。船旅は快適なものとなるかに見えたが、出帆して2日めの夜、乗客の一人が殺されるという事件が突発した。状況からして存在するはずの目撃者が証言すれば結着はつくのだが、名乗りでる者は1人もいない。かくして閉ざされた船上、密かに目撃者捜しが展開することになったが…。才媛の秀作、待望の初紹介。
1940年代、シカゴ。とある路地で、3人の郵便屋が相ついで殺されるという事件が発生した。弁護士マローンは飲み代欲しさに首を突っ込んだが、世の中そんな甘くはない。ただでさえ厄介なこの事件、例のごとく友人のジャスタス夫妻にかきまわされて、滅茶苦茶な様相を呈していったのだ!笑いとペーソスが彩るライスの秀作、待望の新訳決定版。
焼けつくように暑い7月のある日、テッサの前にひとりの女が現われた。名前はブレンダ。アル中気味の彼女は、動転しながらも、夫が突然失踪してしまったことを告げた。あんなに優しいひとが家族を捨てる?不審に思ったテッサは調査に乗り出したが…。女優テッサの活躍を巧みなプロットとドライなウィットで描いた、英国女流作家の長編初紹介。
大統領の様子が近ごろおかしい。いつも快活な人柄が孤独で粗暴な性格に変わってしまった。家族にも、友人にも、国民にも猜疑心を抱き、ついにソ連の全面核攻撃を妄想するに至った。何が彼をかくも狂わせたのか?それは主治医サッチャー博士だけが知る秘密であった。追真のストーリーに実在の大統領医務官も絶讃したポリティカル・スリラー。
ロンドラ会戦より5年の歳月が過ぎ、カマルグには再び平和な日々が訪れた。だがある日のこと、ホークムーンのもとへ、戦死したはずのブラス伯を見たという知らせがもたらされる。ホークムーンを知らず、あまつさえ彼を裏切り者と呼ぶ、このブラス伯は何者か?一方、旧暗黒帝国の残党は不気味な活動を始めていた。待望の《ブラス城年代記》三部作。
ジェミニ星系デクストロ第二惑星で人類が出遭った種族は、カイバーと呼ばれた。全身を金色の甲殻に覆われた彼らは、言語学者・高橋恵子から恐るべきスピードで人類の知識を吸収していくが、奇妙にも自らの文化を語ろうとはしない。一方、デクストロはノヴァ化を迎えつつあった。英米SFの最前線に立つ二作家が放つ意欲的ファースト・コンタクトSF。
チャーリーが殺された。毒舌が得意で、事あるごとに周囲の神経を逆撫でにしていた男、それがよりによって、唯一の親友が結婚する朝、撲殺体となって発見されたのだ。日頃の言動ゆえ容疑者には事欠かなかったが、いざとなると、明確な殺意は杳として浮かんでこない。だが捜査が行きづまるかに見えたとき、事件は意外なところからほぐれだした…。
一度は〈闇の者〉ジェレラクの手により地獄に堕とされた伝説の騎士、ディルヴィシュ。いま、彼はこの世のものならぬ漆黒の鋼の馬ブラックを伴い、ボータロイに甦った。彼を待ち受けるものは〈西の将〉ライリシュ、そして宿敵ジェレラクの要塞、氷の塔…。神話性をたたえた、異才ゼラズニイの代表的ヒロイック・ファンタジイ、ここに邦訳なる!
諸国林立する〈百王国時代〉のアストゥリアス王国。戦略的才能を買われ、若くして王の旗手となった男、バード。王女との婚約さえ果たし、彼の未来は約束されたかに見えた。だがこのとき、この戦乱の歴史に奔弄される自らの運命を、バードは知るよしもなかった…。のちに“ギルガードの狼”と呼ばれ、王国の歴史を変えた男の若き日々を描く雄編。
アストゥリアス王国の危機に、放浪生活から呼び戻されたバード。人々は彼を英雄と讃え、“キルガードの狼”と呼んだ。折しもハスター家は百王国を統一せんと動き始めていた。この脅威を前に、バードと実父ラファエルは、ダーコーヴァを手中に収めるべく画策し始める。そして〈盟約〉を提唱するヴァージルの来訪。果たしてバードは百王国の覇者となるか?
傍目に安逸をめさぼっているかに見えたマイフリート館。だが優しかった当主夫人は、ある夜、不可解な深夜の散歩に出た挙句、森の奥で殴殺されてしまう。誰が?何のために?捜査の進展とともに、館はしだいにその真の貌をあらわにしていく。そして人々の入り組んだ心理の綾の中にウェクスフォードが見いだした、ある衝撃的な事実とは…?
地底深くに眠る黄金の鉱脈、それは欲望と野心に燃える男たちをとらえてはなさない魔力を秘めているかのようだった。新鉱山所長となったロッドも策謀に巻き込まれ、破断層への掘削を部下に命じた。だがその地層こそは多量の地下水を貯えた禁断の地層だった。大自然の脅威にさらされた南アフリカの金鉱山を舞台に、男たちの闘いを活写した冒険巨編。
ぼくの目の前で、少年がトラックにはねられた。事故のあと町の人間が聞いてきた。「あの男の子、はねられる前は笑ってました?」笑って?…ここはアメリカの小さな町。1人の天才作家が終生愛した町。ぼくは彼の伝記を書くために逗留している。だが知らなかった、この世には行ってはならない町があることを。ファンタジィ・ホラー驚異の処女作。