ジャンル : ノンフィクション > 文庫(ノンフィクション)
「好き」が積もっていくー。まだ恋をしたことのない、高校1年生の木下仁菜子。ある日、帰り道の電車の中で、学校中の女子から人気を集める同級生の一ノ瀬蓮に偶然出会って…!?少しづつ、会話を交わすようになった2人。クールな蓮の優しい言動に触れるうち…今までに感じたことのない、気持ちが芽生えて!?大人気コミックス原作の映画を完全ノベライズ!!
金属メーカーに勤めるOLの三ツ橋京子。地味に目立たぬよう、傍観者の「おひとりさま」を決め込んでいるが、社内での「人の縁」が薄いことを見込まれ、人事部の佐藤一に協力して社内で起こっている「朱肉事件」の犯人探しをすることになる。縁切り神社の神主でもある一と共に、人の縁をたどり事件の真相を追う。その縁の先にあるものは、幸せか不幸せか…?書き下ろしお仕事ミステリー登場!
素浪人・矢吹平八郎は、撫然としていた。口入屋の万吉に呼び出されたのだが、何の説明もなく、武家娘に品定めされているのだ。どんなに割の良い仕事でも断ってやる…。そう決意した矢先、娘は平伏し、「矢吹さま、暫くの間、私の兄になっては戴けませぬでしょうか」と懇願した。こうして始まった平八郎の俄兄妹芝居。家督をめぐる策謀に、平八郎が立ち向かう!
柔道が大好きな小学4年生のまどかと、プロのミュージシャンを目指す高校生2年生の由一は、仲のよい家庭で暮らす兄妹。だが、ある電話がかかってきたことで、2人の知らない秘密があることに気づきー人気作家2人が兄妹の視点で交互に描く、ハートウォーミングストーリー。
連載当時は誰も注目していなかった日露戦争。その経緯を紐解くことで、作家は“日本人の精神性”を描き出そうとした。だが、歴史になる前の出来事を書く苦しみを味わうことになる。それを乗り越え「事実」を踏まえた「小説」を生み出そうとした、独自の工夫と試みに迫る。
物語が日露戦争終戦後に差し掛かった際に、正確な情報を与えなかった政府、冷静に事実を調べようとしなかった新聞や、学者、政治家、情報に踊らされた国民たちを、作家は冷徹に描き出し、「魔の季節」への出発点だと記した。40代を費やして執筆された作品の執筆秘話。
海を臨む病院に入院して、ディスクジョッキーになった少年・太郎。毎日届くリクエスト、病室に響く懐かしいメロディ、入院患者たちとのゲストトーク…少年のお昼の放送は、病院をあたたかな空気で満たす。映画も公開され、話題になった感動の物語が待望の文庫化。
おいしくて、いとおしい。 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。 山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。 巻末に番外編を収録。
“心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。
再婚した父と離れて、おばあちゃんの家で暮らすことになった七重。亡き母といっしょに人形のために作った、引き出しの中のミニチュアの家に、ある日、小さな小さなお客様がやってきた。言い伝えの妖精「花明かり」と少女の、時を越えた交流を描いた感動のファンタジー。
平和な里で突如、花火が鳴り響いた。軍鶏侍・岩倉源太夫が住む園瀬藩緊急の報せだ。番所に急行する藩士たち。現地には何の異変もなかったが、源太夫は公儀の企みであると看破。さまざまな疑惑が浮かぶ中、園瀬が最も沸く、盆踊りの季節がやってこようとしていた。もしや、狙いは祭りそのもの…。源太夫は園瀬の民を守れるのか。シリーズ初長編、緊迫の第六弾。
脱線、飛躍、妄想、停滞、誤読、のろのろと、そしてぐずぐずとー決めたことは「なかなか読み出さない」「できるだけ長い間読み続ける」のふたつ。横光利一の名作短編「機械」を11年かけて読んでみた。読書の楽しみはこんな端っこのところにある。本を愛する全ての人に捧げる第21回伊藤整文学賞評論部門受賞作の名作。
その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。初めは半信半疑の庸次だったが、十二年間にわたり地下に潜伏し続ける男、井田と出会い、その存在を確信する。しかし彼の死を境に事態は急変し…。テレビ局を舞台にした緊迫の長編サスペンス。
恋も職も失い、傷心旅行で神戸に流れ着いた矢吹明菜、三十歳。偶然出会ったi-Podを器用に操る老人に託されたのは、瀕死のオーケストラの再建だった。濃いメンバーとMっ気満点の気弱なマエストロを束ね、凶暴な“女神”の崖っぷちの挑戦が始まる。読んだ人すべてに幸福が降り注ぐ、笑いと感動の音楽物語。
漢へ赴いた針のひ孫の炎女は、弥摩大国の巫女となり、まだ幼い女王の日御子に漢字や中国の歴史を教える。成長した日御子が魏に朝貢の使者を送るとき、使譯を務めたのは炎女の甥の在だった。1〜3世紀、日本のあけぼのの時代を、使譯の“あずみ”一族9代の歩みを通して描いた超大作。傑作歴史ロマン小説!
大切なのは意志と勇気。それだけでね、大抵のことはうまくいくのよー。『デビクロくんの恋と魔法』のなかに登場する謎の「デビクロ通信」が新たに描きおろされた、ユニークなスピン・オフ文庫がついに誕生!作中、主人公の書店員・山本光が夜な夜なボム(配布)行為を繰り返している不思議なビラ、デビクロ通信。本作では、この「デビクロ通信」のことばを新たに200点セレクトして名言集的に構成。そのうち50点以上については、デビクロくんの描きおろしイラストがページを彩ります。付録として、デビクロくんの特製シールも封入されています。
西暦2109年。人間の心理・性格的傾向を数値化できるようになった未来世界。厚生省公安局刑事課に所属し、当時、“監視官”だった狡噛慎也は、“執行官”の佐々山光留と、名門女子高校・桜霜学園の生徒、桐野瞳子に出会う。常守朱が刑事課に配属される3年前、後に“標本事件”と呼ばれ、狡噛が執行官に堕ちるキッカケとなった猟奇殺人事件の真相とはー。本書でしか読むことのできない書き下ろしショートストーリーも収録。
殺人傷害事件で服役していた真壁が出所した。だが、真壁が命がけで殺そうとした男・王は、藤野組と組む中国人組織のボスとなっていた。一方、高級車窃盗団を追う鮫島は、孤独な老人・大江と知り合う。大江に秘密の匂いを嗅いだ鮫島は、潜入した古家で意外な発見をしたー。過去に縛られた様々な思いが、街を流れる時の中で交錯する。心に沁みるシリーズ第八弾。
竜吉は二歳で、角兵衛獅子の親方に売られた。十七歳の時に逃げ出し、軽業を活かし盗人となった。あれから八年、かつて思いを寄せた親方の娘、おようが婚家から出奔し、追われているという。おようの行方を探る竜吉に骨董屋の安五郎が近づく。火盗改めの役宅での夜働きと引き替えに、おようと会わせるという。安五郎の正体を怪しむ源蔵。竜吉は思いを遂げられるのか!?