ジャンル : 外国の小説
『星の王子さま』ファン必見! サン=テグジュペリが仕掛けた謎かけやトリック、そしてミステリーを、ハレー彗星と星座の旅を舞台に解き明かしていきませんか?物語の奥深くに隠された秘密を、忠実な翻訳とともに探求し、道徳の本として読むだけでは気付けなかった宇宙の謎に迫ります。驚きの星座の冒険と共に、新しい視点で『星の王子さま』を再発見!読者を**「えぇっ!?」**と驚かせる、未知の楽しみ方を提案します。 本書は、サン=テグジュペリの『星の王子さま』に隠された謎を解いていく、もう一つの星の王子さまの物語。「小さな王子」を案内役に、この王子自身が1986年4月11日に地球に最接近したハレー彗星であることを示していく。サン=テグジュペリは子どもの頃からハレー彗星に魅了された作家で、『星の王子さま』によって、惑星や月や星座などの天体を案内役に利用して、さらにキリスト教の暦を利用して、1986年に回帰したハレー彗星の軌道を詳細に予告していたことを説明する。また同時に、『星の王子さま』の各章には、彗星の移動に合わせて隠された星座が配置されていることを解明していく。ハレー彗星は約76年かけて全天の88星座の方角を通りながら太陽に近づいていく。ハレー彗星の88星座の巡礼の旅を浮かび上がらせる。 著者はフランス語で書かれた原著の文章のニュアンスをていねいに読みとることで、より詳細に謎の読み解きを試みた。2点の前著の続編として、本書ではさらに星座、キリスト教との関連を示した。
20世紀ドイツ文学を代表する作家であるヘルマン・ブロッホの死後に遺稿から編纂された長編小説をドイツ文学者・古井由吉が翻訳した言語芸術の最高峰ともいえる名作を復刊。本作の訳業は古井由吉が作家への道を歩むきっかけのひとつに。 山間部の山村で素朴に生活を営む人々。その村に都会から「誘惑者」が流れつき、しだいに村は「誘惑者」の妄想に浸透されていく。語り手である田舎医師を通して描かれる、村人たちの空疎な熱狂と荘厳なる自然。筑摩世界文學体系(1973年2月刊行)に収録の同名作品の復刊。コンパクトサイズ、1段組で読みやすく。 ◆誘惑者 上 語り手のまえがき 1章 漂泊者 2章 黄金 3章 夢 4章 思い出 5章 素朴 6章 不安
20世紀ドイツ文学を代表する作家であるヘルマン・ブロッホの死後に遺稿から編纂された長編小説をドイツ文学者・古井由吉が翻訳。ときにはひとつの文で数頁にまでおよぶこともある、ドイツ語の表現を極めた特異な文体を、古井由吉だからこそ翻訳なしえた言語芸術の最高峰。 「誘惑者」に浸透されていく村人たちと、侵されることのないひとりの老婆。やがて語り手である田舎医師も眩惑されていき、ついには宗教的儀式である出来事が。田舎医師を通して描かれる、村人たちの空想な熱狂と荘厳にそびえ立つ山々の様子。 筑摩世界文學体系(1973年2月刊行)に収録の同名作品の復刊に書き下ろしの解説(早川文人・金沢大学)を追録。 ◆誘惑者 下 7章 憎しみ 8章 甦り 9章 孤独 10章 救済 11章 羞恥 12章 無限なるもの 語り手のあとがき ◆訳者解説 ◆解説 ヘルマン・ブロッホ/古井由吉の『誘惑者』 早川文人(金沢大学)
南北戦争下のルイジアナ。戦場での過酷な体験に苛まれ、伯父の農園で無為な日々を送る外科医のウェイド。殺人容疑を掛けられ、ウェイドの助けを借りて農園から脱走した奴隷女性のハンナ。さまざまな運命に翻弄される彼らが、最後にたどり着いた真実とはーー。
心の平和を望み、孤独になりたくない「僕」らが畏怖するのは、ただの乱暴者なのか、それとも孤高の存在なのかーー ことあるごとに暴力で周囲を威圧する不良グループのリーダー・ギピョ、クラスの秩序を保とうとする担任教師、そして級長ヒョンウ。各者の対立と葛藤を見守る高校二年生のユデが視点人物だ。 中学・高校で19年間にわたって国語教師を務めた作家による、学校を舞台にしたアイロニカルな物語。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を 日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。 韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。
人生をやり直そう。糸をほどきさえすれば何にでもつくり直せる編み物のように。 三十歳を過ぎ、ミュージシャンの夢を諦めた「あたし」。ある日、育ての親であるおばから自分が経営する編み物店の店番をしてほしいと頼まれやむなく帰郷する。 都会を離れ、希望もやる気も失いつつあった主人公が故郷で見つけたものは。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を 日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。 韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。
家なき客室係に婚約宣言したのは、 クリスマス嫌いの訳あり億万長者ーー ホテルの客室係イーヴィーは、クリスマスだというのに働いていた。 仕事で降格され、家賃を払えず家まで追い出されて困っているのだ。 一流ホテルの最上階スイートルームを整えていると、 今夜は空きのその部屋に泊まっていいと上司に言われ、 彼女は豪華な調度を汚さぬよう服を脱いで眠りについた。 明け方、なぜか甘い唇の感触で目が覚めーーその刹那、 フラッシュが光った! パパラッチが逃げていく。 ふと見ると、ベッドの隣にはホテルのオーナー、リオがいる。 イーヴィーが慌てて体にシーツを巻くと、冷徹なイタリアの大富豪は、 これは罠だと憤り、突然宣言した! 「僕は君との婚約を発表する」 聖なる季節に読みたい名作シンデレラ・ストーリーをお届けします。訳あってクリスマスまで品行方正に過ごさなければならない身のホテル王リオは、客室係との親密な写真を逆手にとって、偽りの婚約を宣言! でもイーヴィーの胸にはいつしか偽らざる恋心が……。
「二度と連絡は取らない約束だった。 この子の父親は誰なんだ?」 ロンドンのアンティーク・ショップで働くラークは、店に現れた ブルーの瞳の男性を見て、息をのんだーーなんて美しいの。 ダークスーツに包まれた、筋肉質の堂々たる体躯。 芸術品のように端整な顔立ち。エネルギーに満ちあふれた彼こそ ドナーティ銀行頭取、チェーザレ・ドナーティだ。 「二度と連絡は取らない約束だった」唐突な言葉にまごつくラークに 彼は言いつのる。「ぼくを捜すなと言ったはずだ」 2年前、ラークは旅先のイタリアで事故に遭い、気づくと病院にいた。 事故の日の記憶だけ失われ、そして9カ月後ーー娘が生まれた。 まさかーーこの男性が、娘の父親だというの? 大人気の記憶喪失×シークレットベビーがテーマの物語です。ヒロインは世界的に有名な裕福で傲慢な男性が娘の父親とは到底信じられません。事故の夜、ふたりの間に何があったのでしょうか……? 〈億万長者と運命の花嫁〉第2話では、ヒーローの親友であるギリシア人富豪アリストパネスの恋が描かれます!
お腹の子のために夢を捨てられるの? 愛する人と永遠に結ばれるという夢を。 「これでパーティは終了。今から僕ときみはただの男と女だ」 時間は午前2時。ミアは顧客の大富豪ザンダーにそう囁かれ、 思わず身を震わせた。4カ月前に彼の誕生日パーティの企画と、 ケータリングを請け負ったときから、二人の間には熱い緊張が 張り詰めていた。だが、ミアは彼の誘惑をことごとくはねつけた。 父親を知らず、身持ちの悪い母に翻弄されてきた彼女にとって、 恋愛は毒。仕事こそが人生の拠り所だったから。でも、もう限界。 たった一夜だけ、情熱の渦に身を任せてもいいでしょう? 7週間後、ミアは妊娠していた。ザンダーからの愛なき求婚を 一度は拒むが、直後に流産しかけ、彼の援助が必要になって……。 『天使に捧ぐ秘密の夜曲』で衝撃の日本デビューを飾った、話題のルーシー・キング。今作も、思いがけない妊娠から始まるせつないロマンスを描きます。安静のため、ヒーローの邸宅で2週間だけ同居することになったヒロインは、彼の家族の秘密を知り……。
うら若き花嫁は、夢にも思わなかったーー 愛しい夫が、冷酷な顔を隠しているとは。 仮装パーティで、赤い悪魔の扮装をさせられたエミリーは、 黒衣の天使に扮した実業家、アントン・ディアズに紹介される。 「僕はきみが欲しい」と囁かれ、初対面での誘いに驚きながらも、 長身で黒髪のセクシーな彼にあらがえず、たちまち恋に落ちた。 性急なプロポーズののち、純白の花嫁衣裳で式を挙げ 南フランスでロマンティックなハネムーンを過ごすはずだった。 だが、甘すぎる愛の交歓をした翌朝ーー。 アントンは黒い瞳に悪魔のような光を宿し、彼女に告げたのだ。 エミリーと結婚したのは、愛ゆえではなかったことを。 セクシーなストーリー展開を得意とするジャクリーン・バードが、傲慢で魅惑的なラテンヒーローと、純粋なヒロインの甘美でせつない結婚劇をドラマティックに描きます。
無垢な妻の片想いは、 永遠に叶わぬ夢のはずだった。 余命わずかの父に強いられ、21歳のローズはレオンと結婚した。 じつは少女の頃からローズは密かに彼に憧れていたが、 情熱的な黒い瞳を持つ年上の富豪は彼女を相手にすることはなく、 ついに迎えた新婚初夜も、無垢な妻の待つ部屋に夫は現れなかった。 2年後。惨めさと孤独に耐えきれず、ローズは離婚を決意するが、 その直後、レオンが交通事故に遭い、すべての記憶を失ってしまう。 これからどうすれば……? だが驚くことに、あの冷淡だった夫は 別人のように愛情深くなり、やがて二人は熱い夜を分かち合った。 これで本当の夫婦になれる──ローズがそう確信した矢先、 赤ん坊を抱いた見知らぬ女性が訪れて、レオンの記憶が戻り……。 記憶を失い、まるで別人のように変貌した夫と再び恋におちるヒロイン。身も心も結ばれ、ようやく夫婦として歩み出そうとしたとき、彼の記憶が戻り、残酷な現実を知ることに……。純粋で臆病だったヒロインが大人の女性に成長していく姿も見どころです。
義兄への密かな愛。 たとえ忘れられても、愛してる。 ケイトリンは代理母として産んだ三つ子を育てている。 三つ子の両親である姉と夫の大富豪アントニオの乗った飛行機が墜落、 乗員乗客全員が亡くなるという悲劇が起きたのは1年前。 いまだ家族を突然失った喪失感が癒えないまま、 姉夫妻のものだったマリブの豪邸で暮らすケイトリンの前に、 にわかには信じられない人物がなんの前触れもなく現れたーー 死んだはずの義理の兄アントニオが、三つ子の父親が帰ってきたのだ! 7年前に初めて会ったときから、ケイトリンは密かに彼を愛していた。 彼は生きていた! だが喜びに浸る間もなく、残酷な現実が明らかに。 アントニオは事故の衝撃で記憶喪失になり、彼女のことを忘れていた……。 義妹のケイトリンのことも、亡き妻のことも、自分が三つ子の父親だということも思い出せないアントニオ。かつての彼に戻ってほしくて献身的に寄り添うケイトリンですが、華やかだった姉に比べて地味で控えめな自分は彼にふさわしくないと感じていて……。
「君を愛することは永遠にないし、 君の愛を受け入れることもない」 「ミーガン、僕の妻になってくれ」 なぜイタリア屈指の大富豪が、下働きの私にプロポーズを? 故郷アメリカでつらい経験をしたミーガンは、 イタリアに渡ってウエイトレスとして働き始めたばかりだった。 驚くほど端整な顔だちをした客の大富豪アレッサンドロに誘われて、 彼の私邸で給仕をしたのをきっかけに急速に惹かれ合った。 だからといって、出会って数日で結婚とは性急すぎる。 ミーガンは思わず、愛してくれているのかアレッサンドロにきくと、 彼は答えた。「いいや。愛のように安っぽい感情に興味はない」 一生愛されない花嫁になれと? 断るべきなのに、彼女の心は揺れ……。 両親すら愛さなかった自分が妻を愛することはないとまで断言するアレッサンドロの求婚に、ミーガンは戸惑うばかり。けれども「僕がほしいのは、君だ」という、聞きたいと思っていた言葉を耳にし、ミーガンは一縷の望みをかけて、彼の花嫁になる決意を固めます。
眠りにつく前に思い浮かんだのは、 魅惑のドクターのすてきな笑顔……。 看護師ジュリアは患者宅で大雪に閉ざされ、宿泊することに。 深夜、道に迷ったので朝まで滞在させてほしいという、 アイヴォと名乗る青い瞳のハンサムな男性が現れた。 彼は偶然にも医師で、高熱を出した患者に手際よく治療する姿に、 ジュリアは胸を高鳴らせた。彼といると、なぜか安心するのだ。 だが今はオランダに帰る途中だと知り、彼女は早くも喪失感に襲われた。 彼はもうすぐイギリスを去り、二度と会うこともないのね……。 肩を落とすジュリアだったが、アイヴォから思わぬ誘いがーー 彼が自宅で面倒をみている患者の専属看護師として、 オランダまでついてきてほしいというのだ! HQマスターピース《ベティ・ニールズ・コレクション》より、クリスマス時季に読みたい心温まる物語をお贈りします。ヒロインが人生で初めて迎えるオランダでのクリスマスは、ヒーローが別の女性と結ばれてしまうかもしれないという切なさがつきまとって……。
リン・グレアム全作品リスト2024年版 巻末に特別掲載! 不動の大スター作家リン・グレアムをはじめ、大人気作家が綴ったクリスマスのシンデレラ物語を3編収めた豪華アンソロジーです。巻末には特別付録として、2024年版リン・グレアム全作品リストを掲載! 今後の新作刊行予定もチェックできるのでお見逃しなく。
英国の大人気作家のクラシック・ロマンス。 愛が煌めくクリスマス・アンソロジー! ハーレクインを黎明期から彩り鮮やかに盛り上げてきた英国の大人気作家ベティ・ニールズとアン・メイザーの豪華なクリスマス・アンソロジー! いずれも1970年代に書かれたクラシックなロマンスです。
短編小説の名手といわれるO・ヘンリーの「最後の一葉」と並び称される傑作。東方の三人の賢者が飼い葉桶の中で眠るキリストに贈り物を運んできたことに由来するというクリスマス・プレゼントの習慣。しかし、ニューヨークの片隅でひっそりと暮らす若い夫婦の手元にあるのは、わずか1ドル87セント。妻のデラは愛する夫へのクリスマス・プレゼントに何を送ったらいいのか、考えあぐねていた。そこで彼女が意を決してとった行動とは…。グリーナウェイ賞に2度輝いている絵本作家P.J.リンチが「初めてニューヨークを訪れ、O・ヘンリーの時代からほとんど変わっていない街並みを見て以来、ずっと描きたいと思っていた」という作品。全編に描きこまれた水彩画で、名作の魅力をじっくりと味わってみてください。
人が消え、部屋も消え、路地まで消えた…。悪夢のような消失事件が奏でる幻想曲。果たして悪霊による心霊現象か、それとも犯罪者の巧妙なトリックか?全編に横溢するオカルト趣味と不可能犯罪の合奏曲。“L・C・スミス警部”シリーズの第一作を初邦訳。
物語のなかの〈弱さ〉が、読む人の心に光を灯す どの作品も、〈弱さ〉を正面から描いているからーー。 著者が数々の作品の翻訳を手掛けるなかで、「なぜ韓国現代文学に魅せられるのか」を自らに問い、深く考えてたどり着いたのが、この答えでした。 〈弱さ〉とは、自らの意志とは関係なく選択肢を奪われた状態のこと。その視点で、『82年生まれ、キム・ジヨン』をはじめとする多彩な13の作品を読み解きながら、そのメッセージを探り、魅力を掘り下げます。一つひとつの物語を丁寧にたどっていくと、この暴力的な現代社会を生きるための道が照らし出されるはずです。 2023年1月〜3月にNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の時間」で放送された同名の講座、待望の書籍化! 第一章:試練の歴史と作家のまなざしーーパク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』 第二章:ある女性が〈ひとり〉になるまでの物語ーーチョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』 第三章:性暴力を「信じてもらえない語り」で描くーーカン・ファギル『別の人』 第四章:「普通」の限界、クィア文学が開けた風穴ーーパク・サンヨン『大都会の愛し方』 第五章:経済優先社会で行き場を失う労働者ーー孔枝泳『椅子取りゲーム』 第六章:植民地支配下、声を上げる女たちの系譜ーーパク・ソリョン『滞空女 屋根の上のモダンガール』 第七章:民主化運動、忘却に静かに抗うーーキム・スム『Lの運動靴』 第八章:セウォル号沈没事件・キャンドル革命と〈弱者〉--ファン・ジョンウン『ディディの傘』 第九章:「子どもが親を選べたら」少子化が生んだ想像力ーーイ・ヒヨン『ペイント』 第十章:社会の周縁から人間の本質を問うーーキム・ヘジン『中央駅』 第十一章:あり得たかもしれない、ハッピーエンドの物語ーーチョン・セラン『シソンから、』 第十二章:高齢女性の殺し屋が問いかける〈弱さ〉--ク・ビョンモ『破果』 第十三章:弱くある自由を叫ぶーーチョ・ナムジュ『私たちが記したもの』 〈弱さ〉から始まる未来を想像するーーあとがきにかえて