小説むすび | ジャンル : 外国の小説

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スター作家傑作選〜クリスマスの恋の贈り物〜スター作家傑作選〜クリスマスの恋の贈り物〜

幼い愛息に南半球のクリスマスを見せるため、オーストラリアに帰郷したシャンテル。パーティに出席したとき、ギリシア大富豪ディミトリと思いがけず再会し、息をのむー彼こそが息子の父親なのだが、シャンテルはその事実を告げずに独りで産み育ててきたのだ。自分にそっくりな息子を見たディミトリの目に、怒りが宿った!(『真夏のサンタクロース』) 23歳のヘブンは手作りのお菓子を売って、どうにか日々の生活費を賄っている。本当は腕のいい料理人なのに。というのも、元雇主にあらぬ醜聞を流され、仕事も信用も恋も台なしにされたのだ。そこで彼女は、本名を隠して元雇主のパーティに出張料理人として潜り込む。だがそこには心惹かれていた元雇主の義弟ジョンの姿が…。(『プディングの中は…』) 両親を失ったアリスは、身を寄せた伯父の屋敷で従姉妹たちにこき使われていた。クリスマスの季節になり、伯父一家が泊まりがけで外出した夜、玄関先に伯爵のジャックが現れた。吹雪から逃れる場所を求めて来たという。食べるものも充分にない中、かいがいしくもてなすアリスを見て、伯爵は彼女を無垢なメイドだと思い…。(『ある伯爵とシンデレラの物語』)

和漢朗詠集とその享受 増訂新版和漢朗詠集とその享受 増訂新版

出版社

勉誠出版

発売日

2022年10月31日 発売

ジャンル

日本にもたらされた中国の漢詩文、それを承けて平安朝の文人たちがつくりあげた日本の漢詩文、一方で万葉以来展開してきた和歌、これらが享受されていく歴史の交差点に成立したのが『和漢朗詠集』である。 本書は『和漢朗詠集』の成立と享受を論じることにより、和の世界が有していた流れと漢の世界からもたらされた流れが交錯し、新しい流れが生み出されていく我が国の文化の創造の過程で現れた、一つの典型的な現象を明らかにしていく。 増補・改訂により待望の復刊。 序文 伊藤正義 増訂版の刊行にあたって 序 『和漢朗詠集』研究史の沿革と本書 第1篇 『和漢朗詠集』の構成 一 『和漢朗詠集』全般の構成ー『古今集』をはじめとする勅撰和歌集との関連においてー 二 『和漢朗詠集』上巻四季部の構成ー先行詞華集との関連においてー 三 『和漢朗詠集』下巻雑部の構成ー先行詞華集との関連においてー 四 『和漢朗詠集』八月十五夜・月部の構成ー都の月・他郷の月ー 五 『和漢朗詠集』の部立「白」に関する考察ー『朗詠集』の構成と周辺の資料からー 六 『和漢朗詠集』帝王・親王・丞相部の所収和歌をめぐってー『古今集』序、同序古注(公任注)とのかかわりを視野においてー 第2篇 『和漢朗詠集』の本文 一 『和漢朗詠集』の享受と諸写本の本文形態の相違 二 『和漢朗詠集』古写本における佳句本文の改変をめぐって 三 『和漢朗詠集』古写本における和歌本文の異同と部立の配列ー春部末の「藤」「躑躅」「款冬」の部立を中心にー 四 『和漢朗詠集』博士家写本の解読ー学的情報としての注記の「読み取り」- 第3篇 『和漢朗詠集』の享受と古注釈 一 院政期における和漢朗詠集注釈の展開ー『朗詠江注』から『和漢朗詠集私注』へー 二 『和漢朗詠集私注』の方法 三 『和漢朗詠集私注』の変貌ー平安末期から室町期にかけての『和漢朗詠集』写本の動向と関連してー 四 鎌倉前期における和漢朗詠集注釈の展開ー『和漢朗詠集私注』から『和漢朗詠集永済注』『和漢朗詠註抄』へー 五 朗詠注における説話 附篇 一 『千載佳句』の部門の構成に関する考察ー冒頭の四時部を対象としてー 二 『和漢朗詠集』所引唐人賦句雑考ー出処と享受の問題を中心にー 索引  事項・書名・人名・題目・詩句・和歌

【POD】魔法医者 魔法医師ニコラ【明治翻案版】【POD】魔法医者 魔法医師ニコラ【明治翻案版】

不朽の名作『魔法医師ニコラ』が明治の初翻訳で甦える。 実話怪談やら心霊やらが羞恥なく跋扈する偽りの無神世界に、この謎の医師の物語は、真の幽明と神秘に支えられた時代の愉しさを現代の読者に伝えてくれるだろう。 菊地秀行氏 列強が割拠する19世紀末中国に展開する大伝奇ロマンを、のちにシャーロック・ホームズを手がける南陽外史が主人公を日本人に変えて翻案した『魔法医者』が、読みやすい表記で復刊! 上海で孤独をかこつ日本人・三芳野文吾(みよしの・ぶんご)は、魔法医者としておそれられるドイツ人博士ニコラに招かれ、西蔵(チベット)を目指す旅に同行することになる。 狙いは、総本山に眠る大秘密。しかし、博士の妖術に、同行する中国人集団の暗躍が三芳野を惑わす。果たして、一行を待つものは……? 菊地秀行氏推薦の伝奇冒険小説の歴史的傑作! 原作を超える大冒険を語りつくす明治の名調子をそのままに、かな遣い等をあらため、現代でも読みやすい形で復刻。【電子・PODオリジナル版】

ステイト・オブ・テラーステイト・オブ・テラー

「この小説は、フィクションを超えている」 当選したばかりの大統領は、予備選でライバル候補を支援してきた最大の政敵を国務長官に選んだ。 新たな国務長官エレン・アダムスは、過去四年間、前政権が犯罪的な無能ぶりを発揮して合衆国を死に体にしていくのを目の当たりにしてきた。 新大統領が議会で一般教書演説を始めた頃、国務省南・中央アジア局の女性職員のデスクに数字と記号だけが並んだ奇妙なメールが届く。 そしてその日の深夜、ロンドンで大規模な爆破事件が起きる。 翌朝、米国+英連邦4か国の諜報部門からなる“ファイブ・アイズ”の緊急会合が始まるが、そのさなか出席者の携帯電話が一斉に鳴った。 次なる爆発は、パリで起こった。 「あなたがたは怪物を解き放った。あなたがたには責任がある」 元アメリカ合衆国国務長官+英国推理作家協会新人賞(CWAニュー・ブラッド・ダガー)・アガサ賞受賞作家による、超一級の国際政治スリラー!! 「この小説がフィクションであり続けるかどうかは、私たちにかかっている」 国務長官経験者にしか描けない、米国安全保障戦略の複雑な内幕。 迫真のスリラーにして一気読み必至のページターナー。乞うご一読!

反乱者反乱者

語りの実験性を駆使した、超絶メタフィクション長篇  フィリピン出身のミステリー作家兼翻訳者マグサリンは、新作小説の案を練り始める。そこへ一件のメールが届くー送信者はその小説の主人公である、映画監督キアラだった。  キアラの父親も映画監督であり、1970年代にベトナム戦争中の米軍による虐殺事件を扱った映画をフィリピンで撮影したのち、失踪していた。キアラは、1901年にフィリピン・サマール島のバランギガでも同様の事件が起きていたことを知り、それをみずから映画化するために、マグサリンに現地での通訳を願い出たのだ。  こうして始まった二人の旅の物語に、キアラが書いた映画の脚本の主人公、1901年当時のサマール島に上陸したアメリカ人の女性写真家カッサンドラの物語が絡み合う。彼女が目撃するのは、米比戦争で駐屯する米軍と服従を強いられる島民という、支配と被支配の構図だ。マグサリンはその脚本に、実在の女戦士、フィリピン人のカシアナ・ナシオナレスを登場させる。かくして米比戦争の虐殺事件をめぐる物語は、さまざまに視点を変え、時空を超越して、交錯していく……。  フィリピン出身の作家が放つ、超絶メタフィクション長篇。

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