小説むすび | ジャンル : 外国の小説

ジャンル : 外国の小説

大人の領分大人の領分

不躾で強引でハンサムな来訪者── 二度と会いたくなかったはずなのに。 日曜日の朝、スザンナは玄関ブザーの音に叩き起こされた。 ドアを開けると、見知らぬ紳士が憤然として睨みつけていた。 彼はニール・アードリーだと名乗ると、ずかずかと家に入り込み、 いきなり部屋中を捜し回り始めた。いったいなんの騒ぎなの? 彼の17歳の妹が、スザンナの弟と駆け落ちしたと彼は主張し、 あげく弟がアードリー家の財産狙いだろうと断罪して、妹を返せと スザンナに詰め寄った。仰天した彼女は弟のもとへ向かい、 一緒にいたまだ幼さの残る少女にも事情を聞こうとするが、 ニールは強引に妹を連れ去ってしまう。なんて傲慢な人なの!  胸のざわめきに駆り立てられ、スザンナは彼の家を訪ねるが……。 ハーレクイン・ロマンス黎明期を支えた人気作家、シャーロット・ラムの古き良き名作をお届けします。まったく対照的な、激情型のヒーローと冷静沈着なヒロイン。二人が最悪の出会いを経て、しだいに惹かれ合っていく様子が情感豊かに描かれます。

スペイン富豪の花嫁の家出スペイン富豪の花嫁の家出

“ふさわしからぬ”花嫁に、 心の内を見せない大富豪……。 ウェイトレスや家政婦をして糊口を凌いできた元孤児のミアは、 スペイン富豪サントスと出逢って半月で結婚し、幸せの絶頂を味わった。 豪華な邸宅や使用人のいる暮らしが始まってほどなく妊娠したが、 流産したのを境に、夫婦の関係がぎくしゃくしだした。 エレガントな義母もよそよそしく、見下すような冷たい態度を崩さず、 自分はよそ者だという疎外感に苛まれたミアは、 子を失った悲しみについて夫と話し合うこともないまま家を出たのだった。 今、お金が底をつきかけ、イビサ島のバーで接客係をさせられそうに なっていた彼女の耳に、いやらしい男性客を一喝する声が響いた。 「ミ・エスポサーー僕の妻だ!」見ると、鬼の形相のサントスがいた! 登場人物の心の機微を巧みに描いた感動作で人気の作家ケイト・ヒューイット! 結婚したての有頂天な頃、その後の冷ややかな沈黙の時を経て、夫婦の間にできた埋められない溝と深い失望と悲しみ。どれほどの愛ならば、二人を再び結びつけられるのかーー?

プロポーズ日和プロポーズ日和

この胸に渦巻く気持ちは、 羨望? それとも、嫉妬? 集中治療室の看護師長を務めるアレクサンドラのもとに、 ある日、意識不明の美しい女性患者が運びこまれた。 つき添ってきたのはオランダ人のドクター・ファン・ドレッセルハイス。 たまたま事故現場に居合わせたのだという。 指示を出す態度は独断的で傲慢だけれど、腕は確かなようだ。 やがて意識を取り戻した患者が記憶を失っていることがわかると、 ドクターは彼女を引き取って面倒をみると言いだした。 しかも、アレクサンドラを付き添い看護師として雇いたいとまで! なぜドクターはあの患者さんにこうも親身になるのかしら? 嫉妬にも似た感情に戸惑いつつ、アレクサンドラは運命に身を投じたーー 20歳前後とおぼしき記憶喪失の女性は、ペニー銀貨のように美しい髪にちなんで“ペニー”と呼ばれるように。そのペニーがやがて、アレクサンドラのドクターへの恋心を激しく揺さぶる存在になっていきます。1975年に上梓されながらも色褪せない、珠玉の恋物語。

美は傷美は傷

三月のある週末の夕暮れ時、デウィ・アユは死後二十一年にして墓場からよみがえったーー。 オランダ植民地時代末期にジャワ島南部の架空の港町ハリムンダに生まれた娼婦デウィ・アユとその一族を襲った悲劇。植民地統治、日本軍による占領、独立、政変と弾圧といった暴力の歴史を軸に、伝説、神話、寓話などが渦巻く奇想天外な大河小説。世界35カ国以上で刊行されたマジックリアリズム文学の傑作。 装幀:佐野裕哉 装画:菅野まり子 「インドネシアを語る小説を書きたいという衝動があった。サルマン・ラシュディが『真夜中の子供たち』でインドを語り、ギュンター・グラスが『ブリキの太鼓』でドイツを語ったように。」(著者インタビューより) 「疑いようもなく、今日のインドネシアで最も独創的で、想像力に富み、エレガントな小説家である」 --ベネディクト・アンダーソン(政治学者、『ニュー・レフト・レビュー』誌) 「ガブリエル・ガルシア?マルケスとサルマン・ラシュディの文学が生んだ子」--『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』

志士たちの詩想志士たちの詩想

桜田門外の変や坂下門外の変を決行した水戸志士たち、或は西郷隆盛・高杉晋作・武市瑞山といった薩長土の志士たち、そして東北米沢出身で薩長を蛇蝎の如く思っていた雲井龍雄。彼らは自らの想いをどのような語句を以て漢詩中に詠み込んでいたのであろうか。本書は維新志士が残した漢詩を手がかりに、行動の原動力としての「狂」、「狂」の正当性を担保する両輪の「忠(公)」と「孝(私)」。そして行動しないことを示す「偸生」といった語に注目しつつ、彼らの詩想を明らかにする。 序 章 志士の詩想への視角 第1章 雲井龍雄の詩想 - 慷慨と隠逸 - 第2章 高杉晋作の詩想 -「狂」と「偸生」- 第3章 西郷隆盛の詩想 - みずからへのまなざし - 第4章 水戸志士の咆哮 - 狂挙をささえるもの - 第5章 武市瑞山の詩想 - 権道、是か非か - 第6章 自由民権運動下の雲井龍雄の一側面 -『土陽新聞』掲載記事をめぐって - 第7章 雲井龍雄と「棄児行」 - 杜鵑解釈をめぐって - 第8章 陸羯南の詩想 - 賈生のこころ - 第9章 安井小太郎『明治中興詩文』について 終 章 あとがき 主な参考文献 初出一覧

秘書から完璧上司への贈り物秘書から完璧上司への贈り物

24時間いつでも個人秘書を呼び出すけれど、 絶対に手は出さない。それがボスのルール。 ボスが真夜中に私を呼び出したのは、スーツ選びのため? 上半身裸の上司ルカが切り出した用件に、ポリーはうんざりした。 ローマで知らない者はない美貌の富豪実業家ルカ・サルバトーレ。 個人秘書のポリーはついに辞職を申し出たが、雇用契約を盾に 2週間の猶予を迫る彼に屈し、出張に同行することになってしまう。 その最後の夜ーーポリーはルカに純潔を捧げた。本当はずっと、 彼に恋していたから。もうこれで二度とルカには会えない……。 翌日ポリーは、想いを断ち切るため、 さよならも告げずに、ミラノへ引っ越した。 ところが妊娠が判明したあと、ルカが復職を求めて訪ねてきてーー?! 永遠の大人気テーマ、ボスと秘書の恋物語をお楽しみください。美貌のボスに片想いするヒロインが、たった一度彼と情熱を交わし、授かった新しい命。おなかの子のために愛なき結婚を受け入れたヒロインを、いつか彼は愛してくれるのでしょうか?

ダイヤモンドの一夜の愛し子ダイヤモンドの一夜の愛し子

ダイヤモンドに愛を求めても傷つくだけ。 なのに、この目は彼を追わずにいられない。 ギリシアで獣医をしているジジはある日、怪我をした大型犬を助けた。 翌朝飼い主をさがそうとすると、ギリシア富豪ジェイスが家に現れ、 彼の愛犬に怪我をさせたと責められてしまう。 だが誤解だとわかると、彼はジジを所有する超高級ヨットへ招待した。 恋愛に疎いので女性関係が派手な富豪には惹かれたくなかったけれど、 生まれて初めて男性から熱烈な誘惑をされて、彼女は純潔を捧げた。 それから数週間後、ジジは病院の検査で妊娠を知らされた。 ジェイスはすぐに結婚を申しこみ、彼女の体を気づかってくれたが、 なぜか急によそよそしい態度をとるようになり……。 父親からも母親からも愛を与えられずに育ち、寂しい人生を送っていたヒロイン。初めて心を許せると思ったのがヒーローでした。けれど愛していればいつかは振り向いてくれるのではという願いもむなしく、彼から「結婚は義務だ」とはっきり言われるのです。

魅入られた美女魅入られた美女

コーヒーよりも苦い恋があると、 無垢な彼女は初めて知った。 大富豪ラファエルが会社への投資を引きあげると聞いて、 コーヒーチェーンを父と経営するグレースは真っ青になった。 このままでは従業員と家族を路頭に迷わせることになる。 なんとか面談の約束を取りつけたグレースは、すぐさま彼が住む ブラジルの豪奢な邸宅へと飛んだ。だが話し合いは難航し、 ラファエルに連れられて訪ねた取引先のコーヒー農園で、 思いがけない話を耳にしてショックを受ける── 彼女の会社が代金を支払わず、みんな困っているというのだ。 もしやラファエルは、私が横領でもしていると疑っていたの? 驚き慌てたグレースは、はずみで彼とキスを交わしてしまい……。 ヒロインは数字が不得手の失読症だと知ったヒーローは、彼女が無実であることにすぐに気づきます。それでも彼女にすっかり魅了され、手放したくなくて……。熱き楽園を舞台に展開する、ほろ苦いロマンスを人気作家サラ・モーガンが巧みに描きます。

小さな天使の父の記憶を小さな天使の父の記憶を

髪も、肌も、瞳もーー この子はあなたに瓜二つ。 1年半前、バイオレットはタクシーの衝突事故で1週間の記憶を失った。 ほどなく妊娠に気づくが、困ったことにおなかの子の父親を思い出せず、 今は生後6カ月になった息子を独りで育てている。 そんなある日、仕事で偶然出逢った魅力的な男性エイダンを見て、 記憶が怒濤のごとく甦り、バイオレットの頬を涙が伝ったーー そう、この人よ! エイダンと過ごしたあの夜は人生最高の夜だった。 バイオレットはこれまで彼に連絡をとれなかった理由を説明したが、 エイダンの反応は冷たかった。「記憶喪失だって? 都合のいい話だな」 しかし、エイダンが不意にそばにあった赤ん坊の写真に気づいたとき、 彼女は告げた。「そうよ、この子は間違いなく……あなたの息子よ」 抜群の発想力であっと驚くストーリーを次々に生み出す作家アンドレア・ローレンスが描く、記憶喪失&予期せぬ妊娠物語! 突然、自分に子供がいることを知らされたエイダンはショックを受け……。『大富豪と貧しき相続人』『仮面の富豪とエマの秘密』の関連作。

瞳の中の楽園瞳の中の楽園

美貌の大富豪は薄情な人。 そう思っていたけれど……。 亡き異母姉が産んだ双子の赤ん坊を育てているギャビーは、 子供たちの父親、ギリシア大富豪アンドレアスに面会を申し込んだ。 姉は彼との一夜限りの関係で身ごもり、密かに出産したのだった。 ギャビーがかわいい子供たちの養親になるには、父親の承諾が必要なのだ。 夕刻になってようやく面会を許され、DNA鑑定の報告書を突きつけると、 彼はにべもなく言った。「僕に施しを求めても、なんの解決にもならない」 身に覚えがないという態度を崩さぬまま、アンドレアスは去っていった。 無類の冷血漢だわ! 彼の心に私の言葉は届きそうにない……。 だが後日、彼は自分と瓜二つの男性をギャビーに引き合わせて告げた。 「僕の双子の兄だ。赤ん坊たちの父親は、僕ではなく兄なんだ」 美しいエーゲ海を舞台に、大スター作家レベッカ・ウインターズが描いた感動作。赤ん坊たちの父親ではなかったヒーローの実は温かい人柄に惹かれていくヒロインですが、彼には美しい恋人がいると知り……。赤ん坊たちの行方も含め、結末が気になる物語です!

イタリア富豪の不幸な妻イタリア富豪の不幸な妻

イタリアの至宝のような富豪との政略結婚。 愛されもせず、逃げられもせず……。 イタリア富豪ジャンニとの政略結婚か、さもなくば勘当か。 キーリンは苦しい選択を迫られていた。 父の会社を救うためでも、愛のない結婚なんてあまりに悲しい……。 知恵を絞った末、ジャンニのほうから破談にしてくれることを願い、 キーリンはひたむきに、嫌われる努力を重ねたーー いつもの自分らしくなく、派手に装い、派手に振る舞って。 なのに、ジャンニは美しい顔に蠱惑的な笑みを浮かべるだけで、 彼女の抵抗などものともせずに政略結婚を進めた。 ついに初夜を迎え、キーリンは実は無垢であることを正直に告げた。 すると彼が嘲るように言い放った! 「もういい。君にはうんざりだ」 どんな女性も振り向かずにはいられないほどの、絵に描いたようにハンサムなイタリア富豪ジャンニ。そんな完璧な彼にも、どうしてもキーリンと結婚しなければならない訳が……。かたや、愛なき結婚がどうしてもいやなキーリン。そんな二人の新婚生活の行方は?

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP