小説むすび | ジャンル : 外国の小説

ジャンル : 外国の小説

奇跡を宿したナース奇跡を宿したナース

新しいボスと、私の愛しい息子。 同じ色の髪、同じ色の目……まさか。 ハリエットはやむなき事情から人工授精で匿名者の子を身ごもり、 人里離れた浜辺を一人で歩いているときに産気づいてしまった。 たまたま通りかかった外科医の男性に救われるも、 母子ともに命の危険にさらされた状況で意識が混濁し、 彼女はそのときのことを覚えていなかったーー 命の恩人であるそのハンサムなドクターの顔さえも。 彼は駆けつけた救急隊に母子を託し、名乗りもせずに立ち去った。 2年後、ハリエットは看護師として復帰し、同僚に温かく迎えられるが、 ただ一人、新しい外科医長のパトリックだけはつらくあたるのだった。 いったいどうして、彼は私にこんなにも辛辣なの……? ハリエットのことを、我が子の父親もわからない身持ちの悪い女性だと思い込んでいるパトリック。ある日、彼は自分が思い違いをしていたことを知り、素直に謝罪します。さらに、彼女の息子に何か絆を感じるのは、自分が父親だからかもしれないと思い始め……。

お忍びの子爵と孝行娘お忍びの子爵と孝行娘

親孝行なシンデレラは、 犠牲を強いられ、追いつめられて……。 ベッツィーは丘の上に立つオークの木の下で、人知れず泣いていた。 人生でたった一度の社交シーズンに失敗したあと、 野心家の母に命じられた、恥ずべき玉の輿作戦にも失敗した。 さる貴族にキスを迫ろうとしたところ、相手が既婚だとわかったのだ。 親孝行と思って、望まぬことも頑張ってきたけれど、もう限界……。 地べたに座りこんで涙を流す彼女に、声をかける者があった。 隣の伯爵領を代理で管理しに来たという、たくましくハンサムな執事だ。 そのジェームズに小作農の娘と間違えられ、ベッツィーはむっとするが、 なぜか彼とは気安く話せて、いつしか涙は乾いていた。 本当は、ジェームズは執事などではなく、由緒正しき子爵とも知らずーー HQヒストリカル・スペシャルの刊行300冊目となる記念号! 『伯爵と片恋の婚礼』(PHS-286)の関連作である本作は、前作ヒロイン、デイジーの長兄ジェームズが執事になりすました“お忍び子爵”として大活躍。先の読めない恋物語です!

美しき侵入者美しき侵入者

「僕のベッドでいったい何を?」 その傲慢な声を、恍惚がかき消したーー 地味で実用的な服装ばかりのきまじめなジョディは、恋愛とはまるで無縁。 仕事熱心で小学校の校長に抜擢された彼女の目下の悩みは、 子どもたちの親の大半が勤める村の工場が買収され、 閉鎖の危機に追い込まれていることだ。 買収したのは、気鋭の有名実業家レオ・ジェファーソンーー 傲慢な乗っ取り屋が会社の利益のために村の心臓をもぎ取ろうだなんて! レオのような大企業トップにはそうそう会えないと聞き、 それならばと、彼の滞在先であるホテルの最高級スイートで待つことに。 ところがジュースと間違えてお酒を飲んで、夢うつつのうちに、 まったくいつもの彼女らしくなく、レオに純潔を捧げてしまい……。 翌朝、ジョディはレオに夜の仕事をしている女性と思い違いをされ、非難されて戸惑います。動転した彼女は身元を明かさないままその場をあとにしますが、後日、校長として出席した会食の席で、レオと気まずい再会を果たして……。P・ジョーダンの筆が冴える名作!

五年契約のシンデレラ五年契約のシンデレラ

欲しいものはすべて手に入れる傲慢富豪が、 ただ1つ手に入れられないものはーー? 父を知らず、幼くして亡くした母の記憶もないジョゼフィーン。 母方の祖父母と大叔母たちの愛に育まれ成長したが、 祖父の死後、財政は悪化し、今や屋敷を失う寸前だった。 万策尽きて、隣家の富豪で初恋の男性ジャンニを頼ることにする。 その逞しい肉体と美貌で女性たちを虜にしても、 当の彼は女性を一時の快楽を満たす相手としか思っていない。 そんなプレイボーイに頼み事をするのはそら恐ろしかったが、 意外にも彼は援助を承諾した。交換条件は、5年間の契約結婚!? 女性はみな自分のベッドに身を投げ出すと自信満々のジャンニに、 彼女は言った。「あなたとはベッドをともにしないわ。絶対に」 幼い頃から憧れてきたゴージャスな若き億万長者。彼の花嫁になることを夢見ていたのに、持ちかけられたのは体裁を繕うためだけの愛なき結婚でした。窮乏する家族を救うにはそんな傲慢なプロポーズにイエスと答えるしかなく……。巨匠リン・グレアムが綴る、愛なき結婚の物語!

アンナは、いつか 蝶のように羽ばたくアンナは、いつか 蝶のように羽ばたく

16歳のアンナは、今日もベッドから起きてこない母親のかわりに13歳の妹と5歳の弟の面倒をみている。父親は自身が経営する中華料理店にかかりきりで母親を顧みることはない。 本書は、ヤングケアラーであるアンナが、人種差別、いじめなど、様々な困難を乗り越え成長し続ける物語。 精神疾患と闘う家族重くなりがちなテーマだが、アンナの気持ちがていねいに描かれ、ローリーとの初恋がさわやかに織り交ぜられて、青春小説としても楽しめる。  ウェイ・チムは中国からの移民の人々と話した際に、精神疾患を不名誉・恥と捉える文化の相違を知って本作を思いついたという。患者本人だけでなく、家族も偏見に苦しめられる状況を変えたいと願いをこめた。オーストラリアを舞台に、精神疾患と闘う家族にスポットライトを当てた本作は、オーストラリア、イギリスをはじめ、世界で高い評価を受け、作者の代表作となっている。 アンナは、いつか蝶のように羽ばたく 謝辞 訳者あとがき

吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴(第1巻)吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴(第1巻)

雹と雨と雷鳴の狂乱とも形容すべきすさまじい嵐の夜、没落した名家バナーワース家の館の一室で眠るフローラは、ふと得体の知れない何者かが窓を破って部屋に侵入しようとしていることに気づく。恐怖で凍り付き、四肢を硬直させ、「助けて」とつぶやくことしかできないフローラが目にしたのは、血の気のない蒼白な顔、磨かれたぶりきのような目、深く裂けた唇、そしてぞっとするような瞳にも増して、なにより目を引く、白くぎらぎらした鋭い牙のような、猛獣のそれを思わせる突き出た醜悪な歯を持つおぞましい生き物であった。部屋に侵入した怪物は、不気味な咆哮をあげながらフローラに近づき、その長い髪を手にからめとって体をベッドに押しつけると、鋭い金切り声を上げるフローラの喉笛に牙のような歯を突き立てた。ほとばしる血潮が滾々とあふれ、室内にはそれを吸う異様な音が響いた…… ヴィクトリア朝時代のイギリスで、週刊の安価な媒体に連載された《ペニー・ドレッドフル》の代表的な作品であり、以後のあらゆる吸血鬼作品や吸血鬼造型の原点ともなったゴシック・ホラー小説の伝説的作品、世紀を超えて、ついに刊行開始! 【炉辺談話】 『吸血鬼ヴァーニー 第一巻』(山口雅也) 第一部 バナーワース館の吸血鬼

知能犯の時空トリック知能犯の時空トリック

出版社

行舟文化

発売日

2023年3月26日 発売

ジャンル

官僚を殺すだけでなく、官僚組織自体を翻弄する犯罪者。倒叙ミステリとしては珍しいほど大規模な犯罪計画に圧倒された。 ーー 文芸評論家 千街晶之 硬直した社会システムへの風刺に満ちた、まったく新しい倒叙ミステリー。名刑事と天才的殺人者との息詰まる対決! ーー 作家 大倉崇裕 計画停電の夜、県検察院のトップが殺害された。周囲の監視カメラがシャットダウンする間隙を突いた犯行。唯一の目撃証言が指し示した容疑者はーー地域の人々から愛されるベテラン警官・葉援朝だった。葉には愛娘を有力政治家の息子に轢き殺されながら、示談に甘んじ揉み消しに協力させられた過去があった。被害者の検事長は、事件隠蔽の調整役のひとりだった。 葉への内偵が慎重に進められる中、新たな死者が出る。人民法院の裁判長が、自宅マンションで上階から落下した敷石材の直撃を受けたのだ。不幸な偶然が重なった事故死と思われたが、捜査責任者の高棟は現場の些細な痕跡から、力学の知識に長けた人物による計画犯罪を疑う。葉援朝の背後には、彼を伯父と慕うエリート校の物理教師の影があったーー前作『知能犯之罠』を上回る狡猾な計画犯と捜査陣の頭脳戦、その果てにある壮絶な人間ドラマに刮目せよ!

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP