出版社 : イースト・プレス
ある日、ひとりの少女が自殺をした。 名は彼女いわく姫草ユリ子といい、臼杵耳鼻科病院の看板看護婦として多くの患者に好かれていた。 しかし、彼女のある奇妙な「クセ」が真相をうやむやにしていく…。 「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の3編から成り、 奔走する少女たちを通して、この世の生き地獄を描いた幻想小説を漫画化。
15世紀イタリア。中世以降、覇権をめぐってたびたび戦火が広がるなか、各国の君主たちは芸術を保護し、「ルネサンス」と呼ばれる古典の復興運動が巻き起こっていた。その時代に活躍した万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼が生涯をかけて解明し続けた、自然の洞察についての極意が詰まった遺稿の数々を漫画化。
姉の代わりに出演したテレビの心霊番組で、イタリア人エクソシストのジャンに突然プロポーズをされた刻子。 初対面なのにいったいなぜ? しかもエクソシストは結婚できないはずなのに! つきまとうジャンをどうにか撒いてその日は無事に帰宅したものの、 なんと次の日、校門で待ち伏せされていて……!? 美形でアニメオタクなエクソシストと、霊感女子高生の除霊ラブコメディ!
1984年、世界は3つに分断され、オセアニア国はビッグ・ブラザーによる強固な管理体制が敷かれていた。 その体制に疑問を抱くウィンストンは、政府に抵抗すべく日記をつけはじめる?。 東西冷戦をモチーフに、人間と権力の危険な関係を暴露し、 全体主義への警鐘を鳴らした20世紀ディストピア(反ユートピア)小説の傑作を漫画化。
19世紀フランス。男爵家のひとり娘のジャンヌは、20歳を機に修道院を出て両親とともに レ・プープル屋敷に住みはじめる。 そこで紹介された子爵の青年と結婚し、順風な暮らしが続くかに見えたが、 厳しい現実が次々と彼女につきつけられていく…。 現実を美化せずにありのままの状態を描きだす、自然主義文学の代表作を漫画化。
「ラブホテルっていうのは、愛を作る場所なんですよ!」-先輩の後任でリフォームを担当することになった椿は、ラブホテルチェーンオーナー、華園のその言葉に戸惑う。だが見た目と性格のギャップの激しさになぜかほっておけない。椿は次第に華園に惹かれはじめるが…なんと華園は、椿だけには触れられても大丈夫という“接触嫌悪症”。お互い好きだと気持ちが通じたにもかかわらず煮えきらない華園に椿は…。
本家の跡取り、頼経と分家の瀬名。仲の良い従兄弟同士だったのに、ある日を境に頼経は瀬名と口をきかなくなった…。そして十年。頼経と同じ大学に通う瀬名に突然、両親から告げられた恐るべき一族の運命ー初代当主が誤って神使の白虎を射てしまったことでかけられた呪い…それを解くために、瀬名は頼経の伴侶として捧げられるのだという。やがて訪れたその日。瀬名は頼経のもとへと…。獣恋に染まる花嫁儀式。
熱血記者の高瑛は、バーで意気投合したエリート刑事の楸に迫られ困惑してしまう。だが仕事好きの価値観を共有する口説き文句には惹かれ…。ある晩、人気タレントの不可解なスキャンダルを手に入れ、楸とともに真相を探りはじめる。次第に浮上する謎の犯罪組織と、リーダーである美しい青年の正体。スキャンダルの裏が明らかになっていく中、罠に飛びこんだ高瑛は、楸と青年の間に肉体関係があったことを知り…。
闇の論理、狂う女、死にゆく男、AV業界の伝説男優が見た、闇は限りなく深かった。 風俗、詐欺、業界再編、幼児虐待、ヤクザ、クスリ、逃亡、圧倒的なスケールで、東京の暗部と業界でしか生きられない人々を描いた実話をベースにした「実録」暗黒小説。
上海に出張中の商社員、悠清はたまたま訪れた展示会場でひとりの男から声をかけられる。彼の名はラオイェ、実業家だった。誘われるまま食事を振る舞われた悠清は、ラオイェに奇妙な既視感を覚える。「おまえのことは知っている、ずっと前から」-囁かれ、首筋を咬まれた瞬間、悠清は遙か昔の上海へと…。黒社会を仕切る謎の男、ラオイェ。そしてラオイェがかつて愛した男と同じ魂を持つ悠清。二つの時代を超えて結ばれる愛の奇跡。
時は大正11年。ミルクホールと探偵小説をこよなく愛する新華族の令嬢・織江は、ある日父から突然、真面目で口うるさい幼馴染・奎吾との婚約話を聞かされる。納得できず、相談相手の伯爵夫人のもとに赴く織江だが、そこで妖美なる青年、清重と出会う。 一方その頃、東京府では令嬢の髪が切られる不可解な事件が続いていた。犯人は、鋭い鉤の手を持つ「鉤男」で、被害に遭った令嬢は3日後に殺されると噂されているのだが……。
神々と人間がともに歴史を紡いでいた神話の時代。 全知全能の父神ゼウスの計らいによって、10年にわたる「トロイア戦争」が勃発する。 やがて戦は佳境を迎え、英雄アキレウスとヘクトルの決闘がはじまる──。 古代ギリシア神話を題材とし、ギリシア叙事詩のなかでも最高と讃えられる ホメロスの『イリアス』『オデュッセイア』の2大作を漫画化。
実の両親と弟を死に追いやられ、復讐を誓った久遠。復讐相手である山波建設の社長の秘書、そして愛人にもなったが、なかなか証拠が掴めないまま月日は流れ…やがて山波の命令により息子である英一の秘書になった久遠は、英一から不正証拠を引き出しはじめる。着実に進む復讐計画。何も知らない英一が自分を信頼し、想いを寄せてくることに戸惑い、それが次第に苦痛となりだす一方で、久遠は復讐を止めることができず…。
絶対嗅覚をもつ調香師の小歌は、国王のためだけの特別な香水のコンペで、はるばる砂漠の小国ミシャリエまでやってきた。ところが、謁見の間には国王の他に白衣を着た謎の日本人が…。理知的な眼鏡の美丈夫、雅はこの国に暮らすフェロモン研究家。偶然にも他社の香水を浴びてしまった小歌は、幻の催淫花「千夜一夜の結花」に酷似した匂いを発したことで雅の実験材料にされてしまい…。禁断のパフュームラブ。
19世紀ロシア・ペテルブルクに、ある男が住んでいた。 男は過剰ともいえる自意識から「心の地下室」へ閉じこもり、社会と断絶した生活を送っていた。 あるとき男は、自身の過去の回想を記すことで、「人間の本質の非合理性」を明かしていくことを試みる。
茶道の家元、本郷家四男は真守は三十八年間、恋愛とは無縁のまま生きてきた平凡でお堅い考古学准教授。ある日、日本文化論の非常勤講師としてやってきた端麗な美貌の年下英国貴族アラステアから、そんな真守の地味さに興味を惹かれたと宣言され、意味不明な接触に砂糖漬けの台詞の数々…すっかりアラステアのかまわれ対象にされた真守。ついに、残業中の研究室で純情処女オヤジの下半身に最大の危機が迫る!?-。
ある殺人事件の陪審員を務めるネフリュードフ公爵は、被告の女囚人を見て愕然とする。かつて自分が弄んで捨てた、下女のカチューシャだったのである。手違いでシベリア徒刑の宣告をされる彼女に罪の意識が芽生えたネフリュードフは、彼女を救うべく奔走しはじめるー。欺瞞に満ちたロシア社会への批判を織りこんだトルストイ最後の長編小説を漫画化。
トラブルを呼ぶ男、三枝。今度は目の前で中国人実業家、姜が敵対する組織に拉致されるという事件が…。しかも、姜からひどい辱めを受けたばかりにもかかわらず、三枝は彼の救出を画策。ベタ惚れの恋人の頼みに王も渋々動き出すことに…。一方、王の義弟、小野は愛する楊への独占欲が募るあまり、次第に鬱屈した思いをかかえるようになって…。姜救出作戦が浮き彫りにしていく二組の恋人たちの明と暗…錯綜する愛。