出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
オリヴィアの婚約者コンスタンティンの亡父の追悼会に、彼の兄で15年前に死んだはずのヴァレンティンが突然現れた。会場が大混乱に陥るなか、オリヴィアは連れ去られた。かつてヴァレンティンと幼い恋を育んだ島へ。彼が生きていた!だが喜びはなく、あるのは困惑だけだった。「僕は君を弟から取り返し、必ず君と結婚する」なぜ?あのとき、私の前から消えてしまったのに?かつて愛した人の宣言に、オリヴィアは“ノー”と答えた。ヴァレンティンの彫刻のような冷たい美貌を見上げるとー?!
ジェナは人工授精で、亡くなった夫の子どもを身ごもった。ところがその半年後、病院から驚くべき事実を知らされる。担当者のミスで、ほかの男性の精子と取り違えたというのだ。しかもその男性は有名な大富豪、ブレイク・ウィンストンだった。彼は跡継ぎとなる赤ん坊が生まれたら当然引き取ると主張したが、ジェナは日に日に育っていく小さな命を手放す気はなかった。亡夫の子ではないけれど、愛しい我が子に違いはないわ。そんなジェナをブレイクは豪奢な屋敷へ招待すると、驚くべき提案を切りだしたー結婚して一緒に育てないか、と。愛はなくても、この子を守れるなら…。ジェナは心を決めた。
国際的大企業に入社したソフィーは、その熱心な仕事ぶりで一目置かれる存在となった。でも最高財務責任者であるセクシーな上司、ヴァンの前ではそうはいかない。ある日、ヴァンの出張に同行したソフィーは、滞在先のホテルでハンサムな彼の黒い瞳に宿る、欲望の色に気づく。初めてヴァンが見せる男の顔。だめよ、彼に隙を見せては。ソフィーは二つの秘密を抱えていた。この会社に来た目的。そしてもう一つは…彼への秘やかな恋心。なのにあろうことか彼と結ばれてしまうなんて、予定外だわ!彼女は狼狽した。ヴァンが企業スパイと疑って近づいてきたとも知らず。
夢の中でキスをした。 手の届かない、雲の上の人と。 ロンドンで社交界デビューを果たした直後に父が破産し、 グレーフォード子爵の館で家政婦として働きはじめたエマ。 若すぎる彼女は従僕やメイドに見下され、忍耐の日々が続いた。 そんなある日、見目麗しい新子爵ジェームズが帰還するーー 運悪く、悪臭を放つ漬物液で玄関ホールが水浸しになっているところへ。 その後も失敗続きだったが解雇は免れ、エマは胸を撫でおろした。 ところが翌日の真夜中、ジェームズが傷を負って帰宅する。 とっさに私室で手当てするうち、思いがけず親密な空気が漂って……。 そのときのエマは知るよしもなかった。 自分が身のほど知らずの恋に落ちてしまうことを。 「君は僕にとってもったいない人だ」領民が待ち望んだ五月祭の夜、人気のない倉庫でジェームズは囁き、エマに口づけます。つかのまの甘美な喜びを自分に許すエマでしたが、子爵が家政婦ふぜいを愛人にして笑い物になることを恐れ、泣く泣く辞職を申し出て……。
花嫁の条件を列挙する子爵に すべてを忘れさせた、純真な村娘。 危ない! 村娘のソフィーは馬車に轢かれそうな男の子をかばって、 馬とぶつかった勢いで溝に転げ落ち、泥まみれになってしまった。 どうにか立ち上がると、馬車から降りてきた男性を鋭くにらんだ。 社交界の寵児ヘルフォード子爵は、あわや轢きかけた村娘に駆け寄った。 娘はみすぼらしくかなり不格好な灰色のドレスを着ている。 ところがどうだ。美しい瞳、ほんのり赤く染まった頬が、至極魅力的だ! 愛や恋など決して信じないはずの子爵の心が、にわかにざわめいた。 だがそれは、彼と婚約間近の伯爵令嬢が子爵邸に到着する直前のこと……。 兄の死により爵位を継いだ子爵は、花嫁探しの真っ最中。この世に愛など存在しないと考える彼は、家柄がよく財産があり、貞淑な美人なら誰でもかまわないと、さる伯爵令嬢に的を絞っていました。それなのに花嫁の条件にまるで合わないソフィーに興味が湧き……。
目が覚めた。恋をしていた。 そして、愛の予感が……。 亡き父の会社を引き継いだ一人娘のアンジェリカは、恋に奥手な28歳。 仕事は順調に思えたが、そこには落とし穴があった。 彼女が心を奪われ、愛してくれていると信じた相手が、 じつは財産目当てで近づいてきたことがわかったのだ。 傷ついた心を癒やそうとアンジェリカは海辺の町のコテージを訪れるが、 とつぜん激しい胃の痛みに襲われ、意識を失って倒れてしまう。 気づけば数日が過ぎていて……なんと、見知らぬ男性に看病されていた! 彼の正体は、隣のコテージに滞在している会社社長のダニエル。 男性経験のないアンジェリカは、無防備な状態で介抱され、 体を見られたことがショックだった。と同時に、彼を強く意識し……。 《特選ペニー・ジョーダン》より、焦れったくて胸の奥をくすぐられるような恋物語をお贈りします。自分に自信が持てないヒロインは、精一杯の強がりでヒーローの救いの手から逃れようとします。でも本当は、愛したいし愛されたい。そんな彼女の恋の結末は?
17歳の初恋。大富豪への15年愛。 再会の炎を、一瞬で消すわけにはいかない。 ペトラがどこか陰のあるギリシアの青年リサンドロスと偶然出逢い、 恋におちたのは、17歳のとき。初恋だった。 短い時間だったが言葉を交わし、軽く口づけて別れただけなのに、 彼との思い出はその後もペトラの心に深く刻まれ続けた。 15年後、女優である母の結婚式に出席したペトラは、 今や造船業界で世界のトップに昇りつめたリサンドロスと再会する。 噂では、多くの女性と浮き名を流し、女性を使い捨てしていると聞く。 少し怖いけれど、彼は大人になった私に気づいてくれるかしら? 勇気を出して近づいていったペトラに、リサンドロスが告げた。 「僕の目につかないところに消えてくれ」 15年越しのリサンドロスとの再会は、ペトラにとってほろ苦いスタートとなりました。彼の冷たく辛辣な言葉に傷つき、笑顔を消したペトラでしたが、彼はこちらの正体に気づかなかっただけと思い直します。前向きなヒロインの切ない片恋物語をお楽しみください。
心を閉ざした無慈悲な富豪と、 ものわかりのいい期限つきの愛人。 造園家のミアは大規模ホテル建設の仕事に精を出していたが、 オーナーの妹である責任者が突然失踪し、建設が中断してしまう。 そんなある日、オーナーのマックスが妹と親しいミアのもとを訪れた。 「妹の居場所を教えないというなら、君が僕の直属の部下になるんだ」 しかたなく従うミアだったが、彼はさらに途方もない命令を下す。 プライベートジェットでの視察旅行に同行しろというのだ。 仕事とはいえ、4日間もふたりきりで過ごすなんて危険すぎるーー 罪深いほど、意地悪なほどセクシーなこの男性と。 マックスの圧倒的な権力と魅力を前に、ミアはなすすべもなく従った。 涼しい顔の下に、千々に乱れる心を押し隠して。 贅沢すぎる旅に圧倒され、住む世界の違いを痛感しながらも、マックスに強く惹かれていくミア。ある夜ついに彼に身も心も捧げ、想いは日増しに募りますが、愛を排除し、仕事ひと筋で生きてきた彼が心を開いてくれるはずもなく……。健気な部下の切ない片恋物語。
この子に父親の顔を見せてあげたい。 父親が、私の顔を見たくないとしても。 7年前、ヴィヴは異国から来たガーリブを一途に愛した。 けれど優秀なドクターでありながら一国の皇太子でもあった彼は、 ヴィヴとの関係を汚らわしい秘密のように周囲にひた隠しにした。 そのうえ、泣きすがる彼女を、さよならも言わずに捨て去ったーー 思いがけず授かった小さな命を彼女の身に残して。 彼が知る由もないその贈り物を糧に生きてきたヴィヴは今、 ある決意を胸に、ガーリブとの再会に臨もうとしていた。 今の彼が真実を知るに値する男性かどうかを見極めるために。 それまでは、6歳になる息子のことは隠し続けなければ! 息子を奪われ、私だけ追い出されたりしたら、私は生きていけない……。 珠玉のシークレットベビー物語! 7年ぶりに会うガーリブの黒曜石のような美しい瞳を見て、ヴィヴは彼への切ない想いがいまだ消えていないことを痛感するのでした。すべては最愛の息子のため。親権を奪われるリスクに怯えながらも選んだ再会の行方は……?
家族に“裏切り者”と言われても、 赤ちゃんは守ってみせるーー。 アメリは十代のころからアトゥに熱烈な恋をしていた。 二人の家はお互いに長子を亡くすという悲劇を経験して以来、 ビジネス上の争いを続けていた。つまり、不倶戴天の敵だった。 それから8年後のある日、アトゥが突然アメリを訪ねてきた。 今や成功者となった富豪の目的は、彼女の家族の財産を奪うこと。 だが同時に、実らなかった恋をかなえればいいとも告げる。 アメリは一度だけと決めて誘われるまま一緒に外国へ行き、 アトゥのために長年守ってきた純潔を捧げた。 旅から帰ってきた彼女のおなかには、新しい命が宿っていて……。 お互いのきょうだいを亡くしてから、ヒーローへの想いを封じてきたヒロイン。決して許されないと知りながら熱い誘惑に身を任せますが、その代償はヒーローの残酷な裏切りでした。二人の間にできた天使は両家の争いをおさめ、愛を運んでくれるのでしょうか?
彼は命をかけて私を守ってくれる。 そこに愛はないけれど……。 ビアンカは非道な元婚約者から逃れるため、 人目を忍び、マイアミへ向かう飛行機に乗り込んだ。 機内で思いがけず魅力的な男性エヴァレットに誘惑され、 熱い夜を共にした翌日、彼女は追手を恐れて素性を隠し、 大富豪の留守邸の住み込み家政婦となった。 半年後、突然帰宅した屋敷の主を見てビアンカは仰天する。 エヴァレット! なぜあなたがここに? これは……何かの罠? 混乱するビアンカを前に、彼は謎めいた笑みをたたえている。 彼が自邸を隠れ家にした真の理由を、彼女は知る由もなかった。 悪党に追われる家政婦に密かに救いの手を差し伸べたのは、ハンサムでセクシーな大富豪。そんな彼の、誰にも明かせない正体は……元スパイ!? 人気のダニー・コリンズが描く、スピード感に溢れる、刺激的なロマンスをお楽しみください。
見知らぬ夫に連れ去られ、 記憶を失った彼女は異国へと飛んだ。 ジャーファル国の王子アダンは、我が耳を疑った。 2年前に砂漠へと姿を消し、亡くなったと思われていた新妻、 イザベラを見かけた者がいるというのだ。 王位継承を目前に、アダンは再婚を控えていた。 だが妻が生きているとわかった以上、このまま先へは進めない。 アダンは自らの目で確かめるために現地へ飛ぶが、 そこにいたのは、別人のように美しく成長したイザベラだった。 驚いたことに、彼女は夫がいることも、幼い息子のことも、 すべての記憶をなくしていた。「お願い、息子に会わせて」 彼女の申し出を聞くまでもなく、アダンは妻を連れ帰るが……。 愛のない寂しい新婚生活。そんな中での初めての妊娠と出産。空気のように存在感のなかったイザベラは記憶喪失となり、すべてを忘れ去っていました。一方、2年の空白を経て、見惚れるほど美しくなった妻に、王子アダンは激しく惹かれて……。
母の死後、いつも妹の後始末をしてきたエマは頭を抱えた。敏腕実業家として知られるドレイクの車を、妹が壊したのだ。代償に、エマは扇情的な雑誌に出るよう求められ愕然とする。断れば訴訟を起こすと脅され、承諾するほかなかった。実際には、彼が要求したのは婚約者のふりをすることだった。共に過ごすドレイクの男性的魅力が息苦しいほどでも、エマは愛のない関係を結ぶ気はなかった。ある日、街へ出たエマは暴漢に襲われて頭を打ち、記憶を失う。退院したあと、情熱が導くまま“婚約者”と枕を交わすがー。
このシチリアの古城で何度抱かれても、 彼の優しさにまやかしを感じるのはなぜ? 認知症を患う祖父の世話に明け暮れていた図書館司書のアナは、 突如一大スキャンダルに巻きこまれ、警察へ連れていかれた。 祖父は希代の詐欺師で、アナも容疑者の一人だという。 だがなぜか急に帰宅を許され、外に出るとソレンが待っていた。 美貌の大企業CEOで、昨日祖父の療養室で会ったばかりだった。 「きみを助けたい。シチリアのぼくの家を隠れ家にすればいい」 隠れる必要なんかないわ! 祖父もわたしも無実なのだから。 一度は断ったが、アナはマスコミに怯え、厚意にすがった。 ソレンの美しいブルーの瞳に宿る、暗い陰に気づきもせずーー。 嵐の夜、舞踏室でソレンと結ばれたアナ。なのに、身も心も捧げ尽くしたあと、この世で唯一の味方と思っていた恋人が、亡父の無念をはらすために近づいてきたと知って……。シチリアを舞台に、魅惑の傲慢ラテンヒーローを描くのは、鬼才キム・ローレンス!
私はいま、彫像のような美貌のギリシア大富豪、マックス・ヴァシリコスにエスコートされている。鏡の中の自分を見て、エレンは息が止まりそうになった。これが“象みたいに大柄で醜い”と継姉に嘲られている私なの?マックスが手配した美容師たちの手で麗しく変身したエレン。華やかな慈善舞踏会で彼と踊り、翌日からは彼に誘われるまま美しいリゾートで夢のようなバカンスを過ごした。夜ごと情熱的な愛撫に溺れながら、エレンは自分に言い聞かせた。ときめいてはだめ!彼にとって、これは策略にすぎないー亡き父が唯一遺してくれた、私の命より大切な屋敷を奪うための。
メガンが引きこもるようになって、もう3カ月。流産の傷は癒えたが、心の傷はますます深くなるばかりだ。というのも、病床にいたとき、夫ジェイムズの親友が話しているのをメガンは聞いてしまったのだージェイムズがメガンと結婚したのは、愛ゆえでなく、子どもが欲しかっただけなのだ、と。ある朝、これまで静かに見守ってくれていた夫が意外な提案をしてきた。「きみを2度目のハネムーンに連れていく」一瞬心を躍らせたメガンだったが、はっと思いとどまった。ジェイムズは何かをたくらんでいるのかもしれない。だって、彼は私のことを、愛してなどいないのだから…。
病院で実習中の看護学生エミリーは、下宿で倹約生活をしながら、車椅子で一人暮らしをする父のために手術費を貯金している。冷たい雨の朝、夜勤明けでくたくたに疲れたエミリーがうつむきぎみに歩いていたとき、長身の男性と正面衝突してしまった。相手ははじめこそ不機嫌な声で文句を言ったものの、散乱したものを拾い集め、親切にも彼女を下宿まで送ってくれた。それが後日、エミリーが転属することになった科のオランダ人名医、セバスチャンだとわかり、彼女は驚きとともに胸の高鳴りを覚えた。しかも、彼はエミリーの父の手術を無償で行うかわりに、病後の妹につき添ってほしいと、エミリーをオランダへ連れていき…。
どうか、おなかの子を愛してほしい。 だが、彼女にはどうしても言えなかった。 病院から逃げ出した白血病の女の子を助けてもらって以来、 看護師のポリーは外科医のマシューに急速に惹かれていた。 優秀な一方で無愛想と言われる彼だが、たまに見せる笑顔は温かく、 恋人同士になれてから、ポリーは幸せな日々を過ごしていた。 助けた女の子が亡くなったのはそんなときだった。 葬儀の日、彼女は青ざめた顔で憔悴しきったマシューを見つめた。 誰も知らない秘密だが、彼は女の子の本当の父親だった。 そして、“父親にはなりたくない”という言葉を聞いてしまう。 ポリーは絶望し、無意識におなかに手をやった。 ここには、あなたを“パパ”と呼びたい子が育っているのに……。 ヒロインはなんとかしてヒーローをなぐさめ、妊娠を伝えようとしますが、5歳の娘を亡くして深い悲しみに沈む彼にはなかなか届きません。ヒーローは彼女に別れを告げ、姿を消してしまい……。何度読んでも涙せずにはいられない、愛と命と感動の傑作です!
彼なしでは生きていけない。でも、 彼と生きていけるか、わからない……。 同僚とレストランに入ったライザは、ふと鋭い視線を感じて身震いした。 顔を上げると、見覚えのある青い瞳に射貫かれた。 スティーヴ! 別れたはずの夫が、なぜこんなところに? 1年前、ライザはまったく身に覚えのない不貞を疑われ、 限界まで追いつめられた末に、耐えきれず家を飛びだしたのだった。 思わぬ再会から数日後、今度は取引先の社長としてライザの前に スティーヴが現れ、去り際に謎めいた言葉を残していった。 「また僕のもとに戻ってくるんだ。貸したものは返してもらう」 ライザの心はかき乱された。彼なしの人生は虚しい。 でも、私を信じてくれない人と暮らすのは、もっと虚しい……。 男と女の愛憎入り乱れるドラマを巧みな筆致で情熱的に描く名匠、C・ラム。本作も、愛してほしいのに愛してもらえない、愛したいのに愛させてもらえない、夫と妻の複雑な心が表現されています。