出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
小さな町からロンドン社交界へ。 私はうたかたのシンデレラ……。 きらめく海、白い波ーー美しい砂浜に一機のヘリコプターが着陸した。 降り立ったのは、ロンドンの冷徹な実業家ダリウス・ファルコン。 彼は新しくこの地の所有者となり、視察に訪れたのだ。 そこに暮らすハリエットは、浜辺に佇む彼を偶然見かけ、声をかけた。 高級スーツをぱりっと着こなした都会的なダリウスに惹かれるが、 ほどなく彼女の飼い犬のマナーを巡って口論になり、最悪の雰囲気に。 はじめは魅力的だと思ったけれど、なんて傲慢な人なの! ところが後日、元妻の結婚式に同伴してほしいとダリウスに求められ、 ハリエットは驚いた。しかも、恋人のふりをしてだなんて。 戸惑いながらも、彼女は華麗なるロンドン社交界に身を投じたーー HQイマージュ〜至福の名作選〜からお贈りするのは、RITA賞受賞作家L・ゴードンが描いた、初夏に読みたいシンデレラ・ロマンス!ダリウスの手によって魅力的に変身したハリエットは注目の的となりますが、難物である彼の父親はハリエットの存在を喜ばず……。
ハーレクイン・ロマンスを黎明期から支えた偉大なレジェンド作家が描いた、豪華なシンデレラ物語を集めました! イタリア侯爵、プレイボーイ社長、美貌の億万長者ーーちょっと傲慢だけれど魅力的なヒーローが、ガラスの靴をなくしたヒロインを追いかけます。
有能で心やさしい看護師エスメラルダは、男性に対して奥手。というのも、幼いころポニーに踏まれて足が不自由になり、自分に自信が持てなくなってしまったことが原因だった。そんなある日、オランダから形成外科医のバムストラ医師がやってきた。一分の隙もない服装のハンサムな彼は、エスメラルダの足を診るなり、自分なら治せると断言した。これまであきらめていたけれど、本当はみんなみたいに踊りたいし、優雅に歩けるようになりたい。バムストラ医師を信じて、オランダで受けた手術は無事成功する。その後も親切にされ、エスメラルダは彼に好意を抱くようになるが、私生活のことになると、彼はなぜか話をはぐらかし…。
実業家マーコスの秘書である双子の妹の頼みに、ベスは驚愕した。 社内不倫をして妊娠したので、極秘に出産するまでの間、 ベスが妹になりすましてマーコスの秘書を務めてほしいというのだ。 話を聞く限り、マーコスは社内恋愛すら許さないワンマン社長らしい。 妊娠が知れたら仕事を辞めなくてはならないと悩む妹を放っておけず、 ばかげた計画と思いつつも、ベスはやむなく協力することにした。 緊張の初出勤。初めてマーコスと対面し、息が止まりそうになった。 傲慢さをにじませながらも、荒削りでセクシーなボス。 ぼうっと立ちつくすベスは、想像すらしていなかったーー まさか彼と恋に落ち、皮肉な運命を思い知ることになるとは。 〈私はイミテーション〉と題して、双子の妹になりすますことで思いがけない恋が展開するヒロインの物語をお届けします。ボスが憎からず思っているのは、妹の“ローラ”--ベスは身代わりでしかない自分が、マーコスへの愛を口にしてはいけないと苦悩し……。
やがては自由に歩けなくなる私と、 一緒に歩んでくれる人などいないと思ってた。 9歳から進行性の病と生きてきたバーニーには杖が欠かせなかった。 仕事を終えて下宿先に帰る途中、不意につまずいて車道に倒れてしまい、 バーニーの目の前で黒塗りのリムジンが急ブレーキで止まった。 「見事なタイミングで飛び出してきたな」 リムジンから降り立った男は、彼女がわざと転んだと思っているらしい。 その男、大富豪マイキー・フィオーレはそういう女に飽き飽きしていた。 スター顔負けのルックスと莫大な富を狙う女性が後を絶たないのだ。 だが、転倒した拍子に飛んでいった杖を捜してほしいと彼女が言うので、 マイキーは自分の過ちに気づき、家まで送ると申し出た。 そして、断るバーニーを軽々と抱き上げ、問答無用で車内に押し込んだ! 大スター作家ダイアナ・パーマーが描く、まるで別世界に生きてきた二人の心と心が惹かれ合う純粋な愛の物語をお贈りします。『もてあそばれた純情』(PS-91)、『涙の初恋』(PS-93)をはじめ、〈テキサスの恋〉と〈ワイオミングの風〉の登場人物たちも大活躍!
パーティで給仕中のゾーイの前に、富豪マックスが現れた。彼に不審者と疑われたあげく、グラスを割った責任を問われ、ゾーイはその場でくびになってしまう。シャンパンをかぶったまま、グラスを片づけるのは屈辱だった。外に出ると、マックスが高級車で彼女を待っていた。意外なことに彼から食事に誘われ、「君はきれいだ」と誘惑されたとき、ゾーイはうれしさとともに恐怖を覚えた。私は顔に傷があるし、男性といると怖くてたまらなくなる。でも…マックスには胸がときめく。もう傷つきたくないのに。
無垢な乙女が宿したのは、 王冠をいただいた小さな天使。 牧師の娘マリッサは初恋の人、ヘラクレス王子と偶然でくわし、 動揺した。神々しい王子の傍らには美女が寄り添っていた。 5年前、18歳のマリッサは彼に純潔を捧げて妊娠したものの、 叶わぬ恋と諦め、泣く泣く身を引くしかなかったのだ。 逃げだしたマリッサを追ったヘラクレスは、彼女の連れている 幼い娘を見て驚いた。「その子は誰なんだ? 説明してくれ」 ごらんのとおり、娘はあなたと瓜二つ。説明はいらないわ。 一人で産み育ててきた大切な我が子をどうか奪わないで……。 「跡継ぎが必要だ」彼の愛なき求婚にマリッサは言葉を失った。 王家を舞台に繰り広げられる、ドラマティックなシンデレラロマンスをお楽しみください。牧師の父に修道女のごとく厳しく育てられたヒロイン。16歳の夏、浜辺でギリシア神さながらのヒーローをひと目見た瞬間から、灰色だった世界が輝きだして……。
愛した人の企みは、 再び愛させ、そして捨てること。 ヘレナが生まれて初めて恋に落ちた相手は、テオだった。 誰よりもハンサムで、快活で、大胆不敵なギリシアの大富豪。 彼は結婚するまでヘレナの純潔を守ることを堅く誓い、 二人はともにその夜を待ち焦がれたーー。だが挙式前日、 ヘレナは婚約指輪を外し、テオに永遠の別れを告げた。 テオが実は、彼女を虐げた父親と同類の男だと知ったからだ。 3年後、常に華やかな女性とゴシップ欄を賑わせているテオが、 なんと仕事のクライアントとして、再びヘレナの前に現れる。 呆然とするヘレナに彼が囁く。君は僕に初夜の借りがある、と。 セクシーなロマンスを描いて人気急上昇中のミシェル・スマートによる、ギリシア富豪との再会ものです。一瞬たりとも忘れたことのない男性の突然の登場に動揺するヒロインと、それを楽しむかのようなヒーロー。ヒートアップする愛の攻防をお楽しみください。
妹の婚約者である伯爵が、 なぜわたしを騙して妻にするの? 大学院生のダーシィは、急に実家に呼び戻された。 なんと、失踪した妹になりすましてほしいという。 イタリア人伯爵ロレンツォとの縁談が決まっていた妹は、 婚約披露パーティを目前に、行方がわからなくなった。 もし破談になれば、父は借金を返すあてがなくなるから、と。 そんな猿芝居が通用する相手ではないと反論したが、 意外やロレンツォは特に疑うふうもなく婚約披露を済ませ、 結婚式の“予行演習”まで強行すると、にやりと笑った。 「実は今の誓いは有効だ。僕らは夫婦になったんだ、ダーシィ」 往年の作家M・ライアンズには隠れた名作が多く、この美しい題名の作品もそのひとつです。ロレンツォの思惑がわからないまま、ダーシィは彼に惹かれてゆき……。夫に横恋慕する女性や、夫の亡き母の秘密に翻弄されながらも、愛を貫くダーシィの姿に涙してください。
まさか、私の心を奪った彼と 血が繋がっているかもしれないなんて……。 私は、お父さんの子じゃなかった……。ジアは色を失った。 亡き母の日記とDNA鑑定で、自分は母の情事がもとで生まれたとわかり、 ジアは矢も盾もたまらず、日記に書かれていた住所を目指した。 たどり着いた大きな屋敷で、リカルドと名乗るハンサムな男性と出逢う。 たくましい体がいやおうなく目に飛び込んできて、ジアは頬を赤らめた。 屋敷の現在の主らしい彼と、たまたま敷地内に迷い込んだ犬を助けるうち、 ジアはいつしか心を許し、父親を捜しに来たことを打ち明けていた。 実の父がこの屋敷の前の持ち主かもしれないと思って尋ねてみると、 リカルドの顔に緊張が走った。「僕のおじが住んでいた」 つまり、リカルドと私は、いとこ同士なの? 本作は『星と花火とガラスの靴と』(I-2655)のヒロイン、ビアンカの妹ジアが主人公。イタリア人実業家リカルドを男性として意識した矢先、彼と血が繋がっている可能性が浮上して動揺するジア。そんななか、リカルドの家で寝起きをともにすることになり……。
娘と同じ黒髪のギリシア富豪に、 真実を話すときがやってきたーー 「2年間の兵役に就くけど、待っていてくれ。毎日手紙を書くよ」 17歳のアレクサはギリシア海運王の御曹司ニコを信じて待ちわびた。 けれども手紙は1通も届かず、悲嘆にくれるなか、 彼女は親代わりだった祖父の転任先であるカナダへと発った。 わたしは初めて愛を捧げた人に、だまされたということね……。 ほどなく妊娠が判明し、アレクサはニコに知らせずに出産したのだった。 月日は流れ、ある夜、18歳になった娘の恋人の家に招かれた彼女は、 夕食の席に現れたギリシア神さながらの男性を見て、失神しかけた。 ニコ! どうして、あなたがここに? 我が子と知らずに娘と話す彼の姿に、アレクサは残酷な運命を呪った。 HQイマージュの代表作家R・ウインターズの甘酸っぱさと切なさが詰まったドラマティックなシークレットベビー物語をお贈りします。娘の恋人が実の父親のように慕っている“ニコおじさん”が、初恋の相手ニコだとわかり、アレクサは思わず化粧室に逃げ込んで……。
憐れみや施しはいらないと言ったのに、 それならば僕を受け取れ、ですって? エリーをただ働きの家政婦扱いしかしなかった冷淡な継兄が、 紳士クラブで起きた諍いの流れ弾を受けて死亡した。 その訃報を伝えに来たのは、ヘインフォード伯爵ブレイクーー 社交界随一の富と美しい容貌を持つ、エリーが密かに憧れる男性だ。 銃弾が、本来彼を狙ったものだったことに責任を感じ、 急いで駆けつけたのだろう。髪は乱れ、シャツも破れたままだった。 天涯孤独の身となったが、彼からの憐れみだけは受けたくない……。 私のことを“不美人で脚の悪い女”と呼んでいたから。 だが、継兄がエリーの財産を使い果たしていたことを知るや、 ブレイクは支援を拒む彼女を突っぱね、こう言った。「僕と結婚しろ」 人気実力派作家ルイーズ・アレン。伯爵との便宜結婚ものをお贈りします。エリーはなかば強制されるように伯爵の妻となりますが、彼に愛がないのは自明。でも、過去の事件による男性不信、不自由な脚ーーそれらをすべて受け入れてくれる夫への片想いは夜毎せつなく募り……。
「伯爵様が貧しい牧師の娘のあなたと結婚するはずがないでしょう」姉の厳しい言葉に、17歳のシャーロットの夢は打ち砕かれた。新しい領主としてロンドンからやってきたウィクリフ伯爵は、非常に頭がよく、有能で、厳格な方だと噂されていたが、実際に会った伯爵は驚くほどハンサムで、小さな子供にも優しかった。心を奪われたシャーロットは、彼の妻になれたらと願ったのだった。でもシャーロットには、叶わぬ夢を見ている時間はなかった。家族を養うため、社交界でそれなりの夫を見つけなければならないのだ。ところが、シャーロットの社交界での後見役を、伯爵が買って出たことで、彼女のあきらめかけていた恋心が複雑に揺れ動いて…。
失恋と失業の傷心旅行でイタリアを訪れたジョディは、山道でタイヤがパンクしたところをロレンツォに助けられる。場違いなほどの高級車で通りかかった彼は、とてもハンサムで、おそろしく尊大だった。それもそのはず、彼は公爵だという。驚くジョディに、ロレンツォは突拍子もない提案をした。「君を助けた見返りに、1年だけ、僕の妻になってほしい」一族の事情で、形だけでもすぐに結婚する必要があるという彼は、君だって僕と結婚すれば元恋人を見返せるぞ、とたたみかけた。恋人も仕事もなくしたみじめな私が、公爵の妻になるですって?
婚外子として生まれたベッカは、大富豪である伯父に疎まれ、 妹を大学に通わせるための援助を乞うたが、邪険に追い払われた。 半年後、伯父の邸宅に呼び出され、不思議に思いつつも向かうと、 そこにいたのは、伯父の娘ラリサの婚約者、セオだった。 聞けば、ラリサは一族の株を浮気相手に譲り渡す文書を残したまま、 事故に遭って、今は昏睡状態にあるのだという。 「きみはラリサによく似ている。だから、呼んだ」 浮気相手からくだんの文書を取り戻すために、ラリサのふりをしろと!? 即座に拒んだベッカに、セオが悪魔のように冷徹な声で告げた。 「妹の未来を捨てる気か。報酬は弾む。いい大学にやりたいんだろう?」 〈私はイミテーション〉と題して、瓜二つの別人になりすますヒロインの切ない恋物語をお届けします。きみを改造してみせるというセオの言葉どおり、髪をブロンドにされ、化粧も服装も変えられたベッカ。そうして、セオの婚約者としての生活が始まりますがーー
ジャンル
作家ローレンス・ブロックは頭を悩ませていたーエドワード・ホッパーの絵から紡いだアンソロジー『短編画廊』の第2弾を計画しているのだが、いったい今度は誰の絵をモチーフにすべきか。思い悩んだ末、ブロックはある考えにたどり着く。何もひとりの画家でなくていい。今度は作家たちに、好きに名画を選んでもらおう。かくして、ジェフリー・ディーヴァーはラスコー洞窟壁画を。S.J.ローザンは葛飾北斎を。リー・チャイルドはルノワール、ジョイス・キャロル・オーツはバルテュス…といった具合に、今回も個性豊かなアートから物語が生まれ、新たなる“芸術×文学”の短編集が完成する。名だたる作家17人による文豪ギャラリー第2弾。
病院での夜勤のあと、ピクシーは兄の話を聞いて耳を疑った。面倒を見るのがいやで、私の子を捨ててきたですって?いいえ、兄のめあては子供の父親ギリシア富豪トールのお金だ。1年半前、ピクシーはトールに純潔を捧げて身ごもったが、妊娠を告げると、“君を知らない”と彼に追い払われたのだった。急いで会いに行った彼は、今もハンサムで堂々としていて、ピクシーは安っぽい自分の格好を恥ずかしく思った。でも昔と同じ屈辱を味わってでも、トールには真実を伝えよう。どうか母親失格だといって、彼があの子を奪いませんように…。
エジンバラの高級ホテルに仕事の話で呼びだされたケイトリンは、豪華な部屋の広間にいる人物を見て愕然とした。砂漠の国の君主カディルーわたしの息子の父親がなぜここに?5年前、スコットランドで地所の購入を考えている彼と出会い、漆黒の瞳の誘惑に抗えず熱い一夜を過ごして純潔を捧げた。夜明け前に彼が忽然と姿を消すとは夢にも思わずに。やがて予想外の妊娠に気づいた彼女はカディルについて調べた末、その身分と不実を知り、子どものことは秘密にしようと決めたのだ。だが今、真相を知ったカディルの手に母子とも落ちるしかなく…。
愛する人はあなたなのに、 「兄のものになれ」と言うの? その日、バイオレットは真昼の誘拐劇の被害者となった。 モンテ・ブランコ王国の王子、ハビエル・デラクルスによって。 彼の兄マテオ王にカジノで負けたバイオレットの父親が、 娘を王に売ったというのだ。パパがそんなことするなんて……! 抵抗むなしく、彼女は贅を尽くした異国の王宮に閉じ込められ、 王との謁見までの数日間、ハビエルとともに過ごすことになる。 国民にも怖れられるほど強面の王子に国を案内され、街を歩き、 ダンスを教わるうち、バイオレットは彼に強く惹かれていく。 兄王のそばにいても、きっと私はもう、弟しか目に入らない……。 話題の作家ミリー・アダムズによる、誘拐劇から始まるドラマチックなロイヤル・ロマンスです。国と兄への忠誠のみに生きる孤独なハビエル王子を愛してしまったバイオレットの運命は……。『美女と野獣』の物語へのオマージュも美しい、傑作の予感です。