出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
最初で最後となったあの一夜に、 愛されぬシンデレラが見た夢は……。 幼い頃に父を、学校を卒業してまもなく母を亡くしたシルヴィ。 今、ヴィラを改装したホテルでウエディングプランナーの仕事を得て、 ようやく安らげる居場所を見つけたような気分を味わっていた。 特に、経営者であるイタリア富豪エンツォのパリ出張に同行し、 彼に純潔を捧げた夜は夢のようだった。密かな想いが実ったのだから。 だが2週間後、シルヴィはエンツォの態度に戸惑っていた。 彼はよそよそしいだけでなく、ホテルを閉める意向を示したのだ! 家も仕事も恋も失う三重苦にさらされたシルヴィに、さらなる試練がーー 落馬事故で病院へ担ぎ込まれ、立ち会ったエンツォとともに、 医師から驚きの一言を告げられた。「赤ちゃんの様子を診てみましょう」 実のところ、エンツォは仕事仲間であり友人でもあるシルヴィとの一夜を後悔していました。そんななか判明したシルヴィの妊娠。彼は子供への責任は果たしても、結婚は考えられず……。本作は『星と花火とガラスの靴と』『愛の迷い子と秘密の日記』の関連作です。
とびきりハンサムでセクシーな社長ガイの秘書を務めるサマンサ。胸に秘めたボスへの切ない想いがいつか報われる日を夢見てきたが、彼はサマンサとは正反対な女性との戯れの恋にうつつを抜かしてばかり。見向きもされないことに耐えきれず、ついに彼女は退職を願い出た。その数日後、父親の入院騒ぎに動揺したガイに、妙なことを命じられる。「結婚する気はないが、僕の子供を産んでくれる女性を探してほしい」サマンサは満面にガイへの愛をにじませたが、彼が気づく様子はない。もう!でも、もしこのチャンスを逃したら、一生後悔するわ!彼は愛や結婚を申し出ているのではないけれど、それでも…。勇気を振り絞ると、サマンサは言った。「だったら…私ではどう?」
唯一無二の作家ベティ・ニールズの名作短篇、ヒーローのかっこよさに定評のあるサラ・モーガン作品の初リバイバルなど、知的で魅力的なドクターが繰り広げる恋物語を3篇収録したアンソロジー!
ロンドンの病院で主任看護師を務めるマギーは、恋に奥手な24歳。あるとき、オランダから著名な専門医パウルが講演に訪れた。長身で鷲のような風格漂う30代半ばの彼に、看護師たちは色めき立ち、遅れて講堂に入ったマギーもまた、壇上の彼と目が合い、強く惹かれる。講演のあと、主任室に戻ったマギーを追うように現れたパウルに、「僕のことを覚えておいてほしい」と言われ、唇を奪われた。それからというもの、マギーは気づけばパウルのことを考えていたが、すでに帰国したであろう彼とどうなるわけもなく…。そんなとき、マギーが非番の日に書かれた看護ノートを目にし、驚いた。なんと、パウルの母親が病に倒れ、この病院に運び込まれたというのだ!
その男は、約束の12時を過ぎてから、ジュリアの前に悠然と現れた。 彼女の疎遠の父が遺言を託した相手ーーイタリア大富豪のランド。 父は愛人の存在を公言して母を苦しめ、ジュリアが赤ん坊のとき離婚した。 どれだけ貧しかろうと、父の遺産など受け取りたくはなかったけれど、 乳がんを患った母のために、なんとしても治療費を工面したい……。 最愛の母を助けたい一心で、ランドに連絡をとり、こうして会いに来たが、 彼の圧倒的な男らしさと人目を引く顔立ちに、彼女は思わず息をのんだ。 しかし、一方のランドは瞳に軽蔑の色を浮かべ、ジュリアに言い放った。 「きみは亡くなった父親のことさえ気にしない女だ」 彼は私を、見舞いにも来ずに遺産は受け取る悪女と思っているんだわ! 〈波瀾のラブストーリー〉をテーマに、愛憎物語で人気のJ・バードの秀作をお贈りします。遠い国に住む父を見舞うことも、葬儀に参列することもできなかったジュリア。それには、病を宣告された母を置いておけなかったというやむなき事情があったのですが……。
大富豪との期限付きの結婚。 不安はただ一つーー彼を愛してしまうこと。 ロザリーは、清掃員をしながら病弱な母との生活を支えてきた。 ところが母亡きあと、サンドロスと名乗る魅惑的な男性が現れ、 故国ギリシアで成功した彼女の父親に頼まれ迎えに来たと告げた。 驚きと喜びに舞いあがるロザリー。だが、初めて対面した父親は 娘を温かく抱擁することもなく、サンドロスと結婚しろと命じた。 彼の名家の血が欲しいからと。打ちのめされるロザリーだったが、 父親の会社との合併を望むサンドロスは便宜結婚を提案してきた。 半年だけ結婚すれば、離婚時に相応の手当を出す、と。 ロザリーは抗えなかった。すでに彼に心を奪われていたから。 ジュリア・ジェイムズによる切ないシンデレラ・ストーリーです。結婚すれば、極貧にあえぐ生活から抜け出せるーー。でも、それはロザリーが便宜結婚を承諾した理由ではありませんでした。お金や同情ではなく、愛を求めたロザリーの願いは叶うのでしょうか。
2500分の1の奇跡で生まれた赤ちゃん── 何があっても、この子だけは守りたい。 ある日猛烈な腹痛に襲われ、病院に運びこまれたジョージーは、 そこで初めて妊娠していると知らされ、そのまま男児を産んだ。 我が子と対面しても、彼女はただただ呆然とするばかりだった。 毎日仕事漬けだった私に、こんな奇跡が起こるなんて……。 だが、体調を崩し、会社から解雇されてしまったジョージーは たちまち困窮する。もう頼れるのはフィンしかいない── たった一度だけ熱い夜を共にした、この子の父親である大富豪。 病み上がりの体で彼を捜しだし、すべてを打ち明けた彼女に、 フィンは冷たく言い放った。「僕の子だって? ありえない」 もしもある日突然、心構えもなく赤ちゃんを産み、母親になったとしたら……。医学的には2500人に1人の割合で起こると言われている奇跡的な妊娠・出産を迎えたヒロインのドラマティックなロマンスです。ルーシー・キングの鮮烈なデビュー作をお楽しみください。
きっと彼も冷たく去ってしまうから、 おなかの子と、二人で生きていく……。 失読症を抱えるルーシーは定職につくこともままならず、 これまで恋愛もうまくいったためしがなかった。 愛する人は誰もが私から去っていくーー 母の眠る霊園の管理人をしながら、そんな思いに囚われていた。 だがある日、ルーシーは姉の職場で社長のマイケルと出会い、 ひと目で激しく惹かれた彼女は、誘われるまま夜をともにした。 ハンサムでセクシーな彼の情熱はルーシーをとりこにしたが、 永遠の愛や約束を、彼に求めるつもりはなかった。 思いがけず、マイケルの子を宿したと知ったあとでさえ……。 失読症のため、結婚も子どもを持つことも諦めていたルーシーに舞い降りた奇跡は、彼女を心から敬い愛してくれる王子様でした。幸せな読後感をくれる名作です。
母の死後、継父から家を売ると言われて、タンジーは驚いた。さらに、あるギリシア富豪の形だけの妻になれと言われて戸惑う。富豪のジュードは目の覚めるようなハンサムな男性だったが、タンジーを日用品か何かみたいに品定めし、結婚の話を進めた。しかしベッドをともにすると聞いて、タンジーは仰天する。まだ男性を知らなかった彼女は、怖くなって家に逃げ帰った。だが継父は激怒し、それなら今すぐ出ていけと継娘に迫った。生後10カ月の、愛する妹の幸せを考えるのよ。泣く泣くタンジーは富豪に電話し、結婚を承諾するのだった…。
生まれてから今までの22年間、ハリナは自由を知らない。キスの経験もないのは、野心家の父が娘を政略結婚に利用するためだ。富豪リコに惹かれたとき、彼女は朝がくれば終わりと知りつつ、初めて目のあたりにした完璧な魅力には逆らえず、彼に純潔を捧げた。結果、父の逆鱗に触れ、誰も来ない辺鄙な場所で暮らせと命じられる。だが、彼女が恋い焦がれた男性は王族よりも力がある富豪だった。こんな遠い僻地まで、リコが私を助けに来てくれるなんて。でも待って、なにかおかしい。なぜなら彼はものすごく怒っている。理由は、父によって決められた許婚がいると、私が言わなかったから?それとも…私があの夜、リコの子を妊娠したことを黙っていたから?
子供たちはこの手で守ってみせる。 もう誰にも頼らない。そう誓ったのに……。 4年前、ミッシーは夫に捨てられ、幼い三つ子を抱えて途方にくれた。 母はすでに亡く、酔いどれの父に頼ることもできないなか、 ほそぼそとウエディングケーキ作りの仕事をして暮らす毎日だ。 そんなある日、隣家にたくましくセクシーな男性がやってきた。 ハイスクール時代、親切に勉強を教えてくれたワイアット。 魅力的な大富豪となった彼の変貌ぶりに、ミッシーは密かに息をのんだ。 と同時に、ワイアットから卒業式後のデートに誘われていたのに、 父にドレスを汚されて行けなかった哀しい思い出もよみがえる。 今や男性不信になってしまったミッシーは恋など求めていなかったが、 子供たちに優しく接するワイアットを前に、胸がときめいて……。 ハーレクイン・イマージュ屈指の大人気作家スーザン・メイアーは、共感を呼ぶ等身大ヒロインのシンデレラ・ストーリーに定評があります。始まる前に終わった恋の15年後が描かれる本作は、愛らしい三つ子たちが悩めるふたりを結びつける感動の再会物語です!
拒まれた乙女の初恋は、 あの夜に置き去りにされたまま。 社交界デビューの夜、バイオレットの夢は砕け散った。 幼なじみのセスと最初のダンスを約束していたのに、 彼女のドレス姿を見たとたん、彼は何も言わずに背を向け、 そのまま別れの言葉もなく戦地へ行ってしまったのだ。 わたしが美しくないから、きっとセスは幻滅したんだわ……。 それからの月日は絶望のうちに過ぎ、6年が経った。 夫を見つけられないなら出て行けと父に叱られたバイオレットの前に、 戦地から帰還したセスが現れる。罪深いほどすてきな男性になって。 兄亡き後ダルトン伯爵の称号を継いだ彼は、近く妻を迎えるという。 そして、彼はバイオレットにきいたのだ。「なぜ君はまだ独身なんだ?」 『公爵と氷の微熱』で華々しいデビューを飾った期待の作家、マデリン・マーティン。今回はその関連作です。壁の花、行き遅れ、と揶揄されるバイオレット。伯爵となったセスにとって、妻選びなどよりどりみどり。「壁の花」や「行き遅れ」と揶揄されるバイオレットに、チャンスがあるはずもなく……。
病でもう長くない母を安心させるため、社交界にデビューしたボニー。田舎育ちで持参金もない彼女に、夫を選ぶという贅沢はできないので、最初に申し込んできた人と結婚するしかないことは覚悟していた。そんなある夜、ラドクリフ公爵とワルツを踊り、恋におちてしまう。公爵ほどの人が、地位も何もない娘に興味を持つはずがないのに…。恋心を戒めるものの、翌日の夜会でも気づけば彼の姿を捜していた。しかし、ラドクリフ公爵を見つけて胸を弾ませたのもつかのま、母の容体が危ういとの報せがもたらされ、ボニーは激しく動揺した。すると驚いたことに、公爵が馬車でボニーを実家まで送り届けると、病床の母にこう告げた!「お嬢さんとの結婚を認めてください」。
メラニーは、近ごろ亡くなった見知らぬ老人から、チェシャーに立つ広大な屋敷を遺されたという報せを受けた。謎めいた遺産など受け取れない。慈善事業に寄付しようと決め、屋敷を訪れると、ルークという魅力的な男性と出会った。近所に滞在しているから、内装の修復を手伝ってくれるという。優しく、気品をたたえる裕福そうな彼に強く惹かれていき、あるときついに情熱を分かちあったメラニーは舞いあがった。ところが直後、ルークの婚約者を名乗る女性が訪ねてきて、「彼の目的は、この屋敷を取り戻すことだけよ」と言ったのだ。
“48時間以内に結婚し、最低1年は夫と一緒に暮らすこと”亡き祖父がケイシーに課した、遺産相続の条件。その狙いは、一家の顧問弁護士と彼女を結婚させることだった。だが鼻持ちならない弁護士を忌み嫌うケイシーは、屋敷を飛び出すと、男性客でごった返す街のバーに飛び込み、声を張り上げた。「夫が必要なの。独身で、最初に立候補した人と結婚するわ!」静まり返る店内に、たったひとり名乗りを上げた男がいた。奥の暗闇から現れた美しい顔と世にも冷たい瞳を見た瞬間、ケイシーは心を奪われたーその男、ライダー・ジャスティスに。こうして、昨日まで他人だった夫との、奇妙な結婚生活が始まった…。
この結婚は愛ではなくビジネスのため。 でも、彼へとさまよう心は止められない。 イタリアの二大ファッションブランドの合併を強固にするため、 オリヴィアは相手企業の御曹司カルロとの結婚を受け入れた。 だが、結婚式直前、カルロが別の女性と駆け落ちしてしまった。 それを伝えに来たのはカルロの兄、アレッサンドロだ。 ブランドを率いる冷徹な経営者で知られる彼は無造作に告げた。 「式は予定どおり挙げる。ただし、花婿はカルロではなく僕だ」 オリヴィアは静かにうなずいたーー本当はひそかに アレッサンドロに惹かれていたから、恋心を悟られないように。 彼にならって愛のない結婚に殉じようーーそう心に決めて。 傲慢だけれど本当は優しさを内に秘めたイタリア人富豪ヒーローと、ピュアなヒロインの恋を描いて人気のアニー・ウエスト。今作では、愛なき結婚ゆえ、ヒーローへのひたむきな想いを打ち明けられないヒロインに思わず涙を誘われます。
大企業のCEOであるダンテは闘病中の父の訃報に茫然とした。父は離婚後、個人秘書に採用した若い女性と結婚した。どう見ても金目当てに違いない、魔性を秘めたミアと。2年前、初めて会ったとき彼女に抱いた欲望が今も身を苛む。ミアは夫の死後も結婚の秘密を守ろうと固く心に決めていた。私は雇われて妻を演じただけで、この先もバージンのままなのだ。だが、初対面のときからダンテに惹かれていたミアは葬儀後の夜、思いがけない彼のやさしさに触れ、不覚にも身を重ねて…。
そっくりな我が子を見ても、 まだあの夜を否定するの……? ベルは大富豪ギャランティ家の家政婦の娘だった。 一家の次男レミーは親友で、長男アレクシーは初恋の人だ。 ある夜、深い苦悩に沈んでいたアレクシーを放っておけず、 ベルは彼を慰めたい一心で、心からの愛と無垢な体を捧げた。 ところが、君は弟の恋人なのに兄も誘惑するのかと誤解され、 不慮の事故でレミーが亡くなると、君のせいだと責められ、 ベルは屋敷を追い出されてしまったーー彼の子を宿したまま。 5年後、ベルと幼い息子の前に、不意にアレクシーが現れる。 息子を見た彼は言った。「君は……弟の子を産んでいたのか!」 最愛の人の子を身ごもりながらも、彼に伝えられなかったベルと、愛する女性に騙されていたと誤解し、彼女を忘れようともがいたアレクシー。5年後再び巡り会った二人は、今度こそ幸せになれるのでしょうか? 大人気のシークレットベビー・ロマンスです。
地味で内気な私だけれど、 あなたの愛人になれますか? 小さな村の学校で事務員を務めるマーシーは、 親友の結婚式で誤ってお酒の入ったジュースを飲み、気絶する。 気づいたときには自分の部屋にいて、隣には男性が寝ていた。 彼は……結婚式で会った、会社経営をしているというクロフト! そこへ間の悪いことに、心配した知人が訪ねてきた。 二人の噂は小さな村であっという間に広まってしまい、 マーシーは貞操観念の強い家主から部屋を追われてしまう。 行き場をなくした彼女に、クロフトは僕の別荘に来いと言った。 あの夜二人に何があったかきけないまま、マーシーは頷き……。 ジェシカ・スティールは、HQロマンスとイマージュで長く活躍した大御所作家。うぶでけなげなヒロインと、無口で強引なヒーローのクラシックな作風が人気です。来月はエマ・ダーシーの『愛を望まない恋人』。失読症のヒロインが予期せぬ妊娠をしてしまい……。
こんなにも大切に思っていることを 伝えたいのに、伝わらない……。 「きみの息子は無事だ」夫のモーガンの声に、カトリーナは身を震わせた。 いくら夫に会いたいとは思っても、病室での再会は望んでいなかった。 モーガンから一方的に別れを切り出され、家を飛び出したのは4年前。 カトリーナは南アメリカで看護師として支援活動中に、 病死した少女の忘れ形見を引き取って独りで育ててきた。 今回の帰国は、夫の手を借りて正式に養子縁組をするためだった。 なのに、モーガンのもとへ向かう途中で事故に巻き込まれ、 運び込まれて手術を受けた先が、なんと彼の働く病院だったのだ! 病床から、あの子の父親になってほしいと懇願すると、夫は言った。 「きみの厚かましさには驚くよ。ぼくを苦しめて楽しいのか?」 心に沁みる愛と懊悩のドラマを綴った名作家、ジェニファー・テイラー。今作は、お互いに片想いを続ける二人のもどかしくて切ない感動ラブストーリーです。“この作家のほかの作品も読みたい!”と思わせてくれるような珠玉作ですので、ぜひ見逃しなく。