出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
あなたの重荷になりたくなかった。 あなたの夢は、わたしの夢だから。 神様、お願いです。どうか人違いでありますように。 看護師クレアの祈りもむなしく、近づいてきた新任の医師は 忘れられない元恋人ショーンーー愛する息子ベンの父親だった。 8年前、クレアは彼の夢を邪魔したくない一心で彼のもとを去った。 そして密かにベンを産み育ててきたーー父親は死んだことにして。 どんなに辛くても、この嘘を一生背負って生きる覚悟でいたのに……。 千々に乱れる心を抱えながら、再びショーンに惹かれていくクレア。 真実を告げられないまま、家族ぐるみのつきあいが始まったが、 ベンの誕生日を知るやいなや、ショーンは激しい怒りを燃え上がらせた。 「きみがぼくを振ったのは、ほかの男の子供を産むためだったとはな!」 クレアのことを誤解し、失望して辞表を出したショーン。また彼を失うのは耐えられないと気づいたものの、勇気を出せないクレア。そんなある日、ベンが喘息の発作を起こして二人の病院に搬送され……。魅惑のドクターと健気なナースの、切なくも美しい純愛物語。
意地悪な言葉ばかりかけてくるのに、 なぜ私は彼を無視できないの……? 養母の死後、アントニアは自らの出生の秘密を遺書で知らされた。 21年前、実の母は若くしてアントニアを妊娠したことで勘当され、 出産後に娘を知人である養母のもとに養子に出したのだった。 今、遠い国の実業家の妻となった実母が、会いたいと言ってきた。 養母を失った悲しみに暮れていたアントニアだったが、 産みの母を見てみたいという純粋な気持ちで、招待に応じることにする。 現地へ飛び、母の住む邸宅を訪れたアントニアは、 傲慢さと威厳を漂わせた漆黒の瞳を持つ男性の登場にたじろいだ。 母の義理の息子ジャイメ・デ・アルメイダは、歓迎の意も示さず告げた。 「戦利品とともにすばやく帰国するのが君の目的なら、僕は許さない!」 魅力的ながら絶対君主のような態度をとる、血のつながらない義兄ジャイメからいきなり侮辱されたアントニア。やっぱりこんなところへ来るべきではなかったと後悔してみても、故郷にはもう家族はいなくて……。初版時、大好評を博した義兄妹ロマンスが蘇ります。
社長秘書のフルールはひどく不安だった。勤め先の出版社の経営が、業界の“巨匠”キット・マローンによって引き継がれたのだ。新しいボスとなるキットは唯我独尊なプレイボーイらしいが、初めて顔を合わせた日、仕事について熱く語っていた彼が次に放った言葉に、フルールは甘やかな戦慄を覚えた。「これから僕の家に来てくれ」(『冷たいボス』)。ソレルは休暇中の親友から、出社前の上司のデスクに重要書類を届けてほしいと頼み込まれた。さもないとクビになると泣きつかれ、やむなく始業時間前に親友の会社を訪れたが、いかにも頭脳明晰そうな鋭い瞳の社員ケイレプに見咎められる。しかも、親友が旅から戻るまでの5週間、代わりにここで秘書として働くよう言われ…(『期限つきの秘書』)。貧しい家庭に育ち、家政婦をしながら大学を出たインディは、社会で成功するのが夢。週末、雇い側の家を訪れた際、誤って寝室に入り、客人の大富豪パーカーの一糸まとわぬ姿を目撃してしまう。厚い胸板に、引き締まったおなか。なんてセクシーなの!まさか彼の秘書を務めることになるとは、インディはまだ知る由もなくー(『胸騒ぎのオフィス』)。
「いつも白衣を着ているように」 彼はなぜ、私にそんなことを求めるの? 夜勤の日、看護師のジョージーナが交通事故に遭った子どもたちを 手当てしていたところへ、背の高い見知らぬ男性が現れた。 父親だろうと思って接していたが、じつはオランダの高名な医師で、 子どもたちの後見人のユリウスだということがわかる。 勤務を終えて眠りに就く前、彼女はユリウスのことを思い出した。 すてきな人にぴったりの名前ね。口元もとてもやさしげだった……。 その後も、気づくと彼のことを考えてしまうジョージーナだったが、 ただの看護師が名医に恋するなんてと、慌てて想いを打ち消した。 ところが後日、彼女は憧れのユリウスから思わぬ申し出を受ける。 「住み込みの看護を頼みたいので、君を借りることはできないか?」 働き者でみんなから慕われているジョージーナは、ユリウスに誘われて彼の屋敷で働くことになります。やがて子どもの怪我が回復したら、嬉しい一方で、ユリウスと会うことももうなくなるのかと考えると暗い気持ちになるのでした。1970年代の貴重な初期作です。
女手ひとつで3歳の息子を育てているアリソンは、 息子の病気が少しでもよくなればと、都会を離れることに決めた。 けれども、療養先では思うような仕事が見つからず途方に暮れる。 そんなとき、4年前に別れた夫のダークが目の前に現れた! 出逢いからまもなく結婚したものの、彼は一度も愛情を示してくれず、 片想いに苦しんだアリソンは、とうとう家を飛び出したのだったーー おなかに彼の子を宿していることを告げないまま。 今、息子の存在を知り、ダークは猛然と彼女を脅しにかかった。 「我が館に住みこんで女主人として働け。さもなければ…… この場で息子を奪い取り、きみを地獄送りにしてもいいんだぞ!」 伝説の大作家イヴォンヌ・ウィタルが描いた数少ないシークレットベビー・ロマンスのうちの一作をお贈りします。妻として戻るのではなく、あくまでアシスタントの“空きポスト”があるから働くよう命じるダークの冷たい態度に、アリソンは身を縮ませますが……。
王との極秘のウエディング。 妻となっても、私は日陰者のまま。 ニューヨークのホテルで働くデイジーは、外遊中のサリク王が 泊まる部屋に呼ばれ、ひと目で惹かれてベッドをともにした。 その間だけは、元夫のせいで負った莫大な借金も忘れていられた。 数週間後、ニューヨークへ戻ってきたサリク王から連絡があり、 デイジーは王国の大使館へ呼び出される。 私を連れて帰りたいですって……ただし愛人として? なぜなら彼は、国の有力者の娘との結婚を考えているから。 まともな家もない私が、王の花嫁にふさわしいわけがない。 でもそれなら、私のおなかに宿るこの子はどうなるの? ヒーローの“ベッドの相手としては完璧”という言葉に、ショックを受けるヒロイン。しかし、彼女は妊娠中の健診も無料診療所で受けなければならないほど困窮していました。今後の出産や育児のことを考えると、どんなに傲慢でも彼に助けを求めるしかなく……。
母を看取ったあと、ルビーは働きながら学位を取得するため、大富豪セバスチャンの屋敷で住みこみ家政婦となった。10年前に妻を亡くして以来、もう誰も愛さないと誓い、女性を遠ざけてきたセバスチャンは、ルビーにも冷淡だった。だが日々の温かな料理や細やかな気遣いがしだいに彼をほぐし、二人の間に熱い緊張が高まり始め、ある晩それは炎と化した。翌朝、セバスチャンのベッドで目覚めたルビーは身震いする。私は家政婦失格ね。一線を越え、雇い主を愛してしまうなんて。しかも彼から、愛人として契約しないかと提案されて…。
悩んだ末、ケイトリンは友人アレハンドロの頼みを受け入れた。スペインの富豪一族の跡継ぎである彼には婚約者が必要で、ケイトリンには両親が抱えた借金の立て替えが必要だった。だから、ゲイの友人の両親の前で、婚約者のふりをするのだ。彼の両親は大喜びだったが、ダンテ・カブレラは明らかに違った。兄とは正反対の美貌を持つ弟ダンテは、婚約披露パーティで、厳しく懐疑的な視線をひたとケイトリンに据えたまま離さない。この婚約を疑っているの…?目が合い、体に戦慄が走る。ダンテのまなざしには、獰猛なまでの欲望が燃えていた。
授かった命は、愛の証。 思い出ではなく、二人の未来。 ジェリーは総合病院の看護師をしている。 その日は、受け持ちの患者の一人が息を引き取った。 仕事が終わったらまっすぐ帰って泣きたい気分だったが、 親友の誕生日パーティーを欠席するわけにもいかない。 だが彼女はそこでロロ・ヴァン・クリフに出会った。 裕福でカリスマ性あふれるロロとひと目で惹かれ合い、 じきに彼は仕事で外国に行ってしまうと知りながら、 ジェリーは、愛のよすがとなる一夜を捧げた。数年後、 幼な子を連れて、彼と運命の再会をするとは思いもせず。 往年の名作家イヴォンヌ・ウィタルがシークレットベビーをテーマに描いた珍しい作品。ファンの間では高額で取り引きされている幻の一作です。次回は、大人気作家シャロン・ケンドリックの『星のきらめく夜に』。最高にゴージャスなシンデレラ・ロマンスです!
家族を失った悲しい記憶を振り払おうと、パリに出てきて1年のゾーイ。インテリアデザイナーとしての仕事がなく、預金も底をつきかけ、田舎町に帰るしかないと諦めそうになったとき、チャンスが到来する。不動産王ジュール・デュランの求人に応募し、面接までこぎつけたのだ。ゾーイは彼の両親の家を改装する仕事に採用されて張りきる一方、彼の整った顔立ちや圧倒的なオーラに戸惑うのだった。そんなある日、ジュールからセーヌ川のディナークルーズに誘われる。ドレスやアクセサリーまで贈られ、ゾーイは思わず舞い上がるが、ジュールのなにげない言葉が、彼女の乙女心をえぐった。「恋人はいない。今もこれからも。デートは3回までと決めているんだ」。
昨日まで見も知らぬ人だったのに、 なぜ彼の愛を切望してしまうの? 「ぼくはクレイグ・ハーモン。あなたの子どもの父親です」 突然かかってきた電話に、アメリアは顔面蒼白になった。 かつて恋人からひどい仕打ちを受けた彼女は、 結婚はせずに人工授精で子どもを持つという道を選んだ。 そのドナーとなったのが、会ったこともない医師のクレイグだった。 彼はなぜ会いたいと言ってきたの? まさか、おなかの子を奪うため? だが、自分の遺伝子を持つ子が愛されて育つことを確かめたいと彼は言う。 「安心さえできれば、永遠にあなたの前から消えます」 そう聞いて、数日後、アメリアはクレイグと対面したが、 彼女が独りで産み育てると知るや、彼は近くで見守りたいと言いだし……。 大ベテラン作家のタラ・T・クインが、HQイマージュに登場! 端麗な容姿のみならず人柄まで魅力的なクレイグですが、そんな彼には、子どもに関して苦悩した知られざる過去がありました。感動必至の珠玉作です。
社交界の落ちこぼれ娘が惹かれたのは、 どこまでも完璧な、公爵の御曹司。 リバティは、妹の社交界デビューのためロンドンに出てきた。 もっかの悩みは、ある貴族の影響で妹に悪い評判が立ちそうなこと。 ここは姉として抗議しなければ、と件の人物の屋敷へ向かうが、 悲しいかな、田舎娘の彼女は貴族の顔に疎く、相手を間違えてしまう。 そこにいたドミニクは、英国随一の家柄を誇り、ハンサムで品行方正、 社交界でいま最も理想的な結婚相手と目される公爵家の御曹司だった。 「君の訪問や見当違いな抗議はレディの作法にもとる」と切り捨てられ、 リバティは落ち込むが、彼はそんな彼女の評判まで気にかけてくれた。 まるで貴族の鑑のような紳士だわーー思いがけずリバティの胸が疼く。 彼が妻に求めるのは、きっと完璧なレディでしょう……私とは正反対の。 『隠れ公爵と清らな花』の関連作です。妹のために奔走する健気なリバティが惹かれたのは真に模範的な貴族ドミニクでした。ですが完璧な“未来の公爵夫人”を見つけることを使命とする彼にとって、彼女は候補にすらなりえずーー。せつない身分差ロマンスです。
レディ・エレノアことネルは敬愛する祖父の遺言により、広大な領地と屋敷を相続したが、それを維持するすべがない。両親も亡き今、莫大な相続税の支払いが迫っていた。大富豪で遺言執行人のジョスは、ネルに選択を迫った。「すべてを売却するか、さもなくば君の祖父が望んだように、僕と結婚して領地を守り、息子を産んで称号を継承させるか」ジョスを密かに愛していたネルは、冷たい求婚に深く傷つく。だが祖父の領地と称号を守るため、涙をのんで受け入れた。内気な私など、もとから彼に愛されるはずがないのだからー
19歳の清掃員ビリーは、勤め先の高級アパートメントで ギリシア富豪のギオが倒れているのを見つけ、懸命に介抱した。 それを機に急接近し、ビリーは求められるまま彼に身も心もゆだねたが、 情事の相手以上の存在として見られることは決してなかった。 愛も純潔も捧げ尽くした哀しき愛人ーーそれがビリーだった。 その証拠に、ギオは良家の女性と結婚。彼女は失意に暮れ、姿を消した。 ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。 「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。 なんて身勝手なの……。むろん、ビリーは即座に拒んだ。 足元で無邪気に笑う、ギオに似た幼子を、必死に彼の目から隠しながら。 傲慢富豪と灰かぶりの代名詞のような二人による、シークレットベビー物語! 利己的なギオを追い返したものの、将来、彼の子でもある息子から、父親は裕福なのに自分は貧しく育てられたと責められるだろうかと考え、ビリーは密かに枕を濡らすのでした……。
育ちのいい、“気の毒”な女性ーー 伯爵は狙いを定め、花嫁を探した。 カロラインは亡き父の借金を清算して生計を立てるべく、 自宅を売りに出し、書店員として働きに出ていた。 そんな彼女のもとに、ある日、結婚話が舞い込む。 傲慢で悪名高きラザフォード伯爵が、花嫁を探しているというのだ。 聞けば、彼は余命幾ばくもなく、すぐに跡継ぎが欲しいらしい。 たとえ相手が稀代の放蕩者であっても、結核に苦しむ幼い弟のために、 どんなひどい扱いも我慢するつもりで、カロラインは面接の場に赴いた。 初めて会う伯爵の見事な美貌と、心の奥底に悪魔を隠した雰囲気、 そしてあからさまな視線と質問に、彼女は思わず頬を赤らめた。 「立ち入ったことに触れるが……きみは安産型の腰をしているか?」 面接に合格し、伯爵夫人となるカロラインですが、陰がありながらも男らしい夫にどんどん惹かれていきます。これは跡継ぎを作るための愛なき結婚であり、何よりも、彼の余命はたった1年しかないというのに……。切なすぎるシンデレラ・リージェンシーの名作!
経理部に勤める歩美は、やり手でイケメンな副社長・桂馬の内緒の奥さん。諸事情あって交際0日の結婚のため一年間のお試し期間中なのだ。「大丈夫だから、そのままイッてみよう」桂馬は初心なカラダを夜ごと優しく愛撫するも一線は越えない…どんどん彼に惹かれていく歩美は、桂馬の誕生日に最後まで愛してもらおうと自分をプレゼントすることに!?
カリスタは働いていた父の会社をくびにされ、車に放りこまれ、引きずられるように宮殿へ連れてこられた。なによりも権力を望む父が、大金を払って縁談を用意した?ごく平凡な容姿の私が、君主の花嫁になって子供を産むですって?精悍で男らしいオリオン王に初めて胸のときめきを覚えたときも、カリスタは父の道具となった自分がみじめでたまらなかった。でも王の氷の視線にも、私はひたすら耐えるしかない。逆らえば、ずっと守ってきた盲目の妹を家から追い出し、二度と会えないようにしてやると、父に脅されているのだから。
父のために見知らぬ人と結婚はしても この無垢な体まで捧げはしない。 会ったこともない公爵の妻になれですって? 困窮し、 父の介護に明け暮れるウィローは、突然の結婚話に動揺した。 その昔、父と先代の公爵との間で交わされた約束だという。 とにかく話を聞こうと領主館に赴くと、待っていたのは 数日前、領地の森の湖で裸で泳いでいた美しい青年ーー わたしの唇を盗んだ彼が第7代オードリー公爵だったなんて! 「結婚して跡継ぎを産んでくれるなら、莫大な報酬を授けよう」 体の不自由な父との困窮生活から抜け出せるなら……。 無垢なウィローは結婚の条件として人工授精を提案するがーー。 公爵の子を産むためだけの結婚をやむなく受け入れたヒロイン。結婚してもベッドは共にしないとかたくなに拒みます。でも、世にも美しい公爵に、初夜だけは共に過ごそうと迫られて……。スリリングな作風で人気急上昇中、ジャッキー・アシェンデンが綴る逸作!
心をなくした王の、 容赦なき独裁愛。 路地裏の少女リビアが、マテオ王に拾われたのは17歳のとき。 今では王の秘書として、公務や外交のすべてを管理している。 冷徹で傲慢なマテオ王のどんな要求にも応え、尽くしてきたが、 ある日、決して従うことのできない命令が下される。 それは、マテオとの結婚ーー秘書から王妃への“昇進”だった。 求められるのは常に職務だけ。王が孤児を愛することなどない。 わかってはいても、リビアの秘め続けた愛は、もう限界だった。 初めて命令に背いた彼女に、マテオは冷たく言い放った。 「君ははじめから僕のものだった。断ることは許されない」 『野獣王子と、兄王の許嫁』の続編をお贈りします。路上で拾われた日からずっとマテオ王だけを愛し続けてきたリビア。求婚を拒み逃げ出しますが、彼はすぐに追ってきて熱く誘惑するのでしたーー君が欲しい、僕の妻になれ、と。情熱ほとばしるロマンスです。