出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
病気になった母の代わりにずっと家事をしてきたエリーは、 父の再婚後も、継母と義理の姉たちの分まで働かされてきた。 今は父も亡くなり、その遺産を元手にケータリング業を始めた継母に こき使われながらも、いつかは自分のレストランを開く夢を抱いている。 そんなある日、大富豪投資家の邸宅でパーティが開かれることになり、 実の娘たちを裕福な男性と結婚させようともくろむ継母を尻目に、 エリーはいつものように裏方として厨房で立ち働いていた。 そこへ不意に、ダークスーツの長身の男性が現れ、エリーは息をのんだ。 ジャック・マーティンーー血も涙もない男が、ここの主人だったなんて。 半月前、私の夢を、始める前に潰れると馬鹿にして投資を断った彼が! 〈わがままな継母の陰で〉と題して、義理の母や姉にいじめられるシンデレラの物語をお届けします。心をこめて作った料理が、まさかお金のことしか頭にない冷血な大富豪のためとは思いもしなかったエリー。案の定、彼はエリーのことを覚えていない様子で……。
ロマンス界の三傑がロマンティックな都市を舞台に描いた、豪華なクリスマス短篇集。思わず引き込まれる筋書きのミシェル・リード、ゴージャスなヒーローが魅力のヘレン・ビアンチン、恋に落ちた男女の会話の妙が堪能できるペニー・ジョーダンによる珠玉作です!
故郷での休暇中、エレナーはフルク・ファン・ヘンスムと再会した。彼と最後に会ったのは、もう15年も前のことだ。昔のフルクは、エレナーの髪を引っ張るような威張りん坊の少年だった。それが今や有名な内科医で、長身の立派な大人の男性になった姿に、エレナーは息わのんだ。でも、意地の悪さは以前と変わらない。エレナーの家族にはにこやかなのに、なぜか彼女にはそっけないのだ。不意にフルクから、結婚はしたのかと問われ、エレナーの脈拍が上がる。まだと答え、同じ質問を返すと、フルクは言った。「婚約はしている」エレナーはなぜだかわからないけれど、ばかばかしいほど動揺した。単なる嫌いな人のはずなのに…どうしてこんなにも心が乱れるの?
企業経営者の適性診断をするセラピストのサリーナは、その日、ヴェネツィアの名門貴族の邸宅を訪れた。主に世界的複合企業を率いる実業家マテオ・クームー権力者らしく尊大で自信に満ちた彼は最も苦手なタイプのはず。なのに、にじむ威厳と色気に心は激しく乱れた。気づけばマテオ唇を奪われ、サリーナは陶然となった。その様子を録画されているとも知らず。やがてマテオは狼のようにほほえんで言い放った。「僕が何を要求するかー楽しむがいい」
床掃除に明け暮れていた私が、 一夜にしてプリンセスになるなんて。 父の死後、カシオペアは父が遺したホテルを相続したものの、 欲深い継母と義姉に奪い取られ、使用人同然に働かされていた。 ある冬の夜、温水プールで清掃をしていると、 ホテルに滞在中のヴェリーナ国の王子リースがやってきた。 陶然となったカシオペアは、思わず熱い抱擁に応えてしまう。 「この続きはぼくのスイートルームで。すぐに迎えに来る」 純潔を捧げる覚悟を決めて待ったが、彼が戻ることはなかった。 翌日、リースはホテルを買ったと告げ、結婚を申し込んできた。 王子様がなぜ急に私を花嫁に? カシオペアは狼狽するが……。 着実にファンを増やしている気鋭のダニー・コリンズが描くのは、『シンデレラ』を彷彿とさせるロイヤル・ロマンス。一夜にして王子の花嫁になることが決まったヒロイン。宮殿でのめくるめく新婚生活は、些細な誤解がもとで脆くも崩れ去り……。
かつて彼女はあまりに若く、 早熟な禁断の果実だった。 冬のバルセロナで、パーティの企画を手掛けるステイシーは、 兄の親友で、十代の頃片想いしていたルーカスと、 5年ぶりに鉢合わせした。恐ろしくハンサムなIT業界の寵児、 黒髪のスペイン人億万長者の彼にいまだに子供扱いされ、 ステイシーは動揺する。もう今は生意気な女学生じゃないのに。 イベントは大成功し、ルーカスにダンスに誘われた彼女は、 セクシーなシルクのドレスに身を包み、願った。 今夜こそ彼に純潔を捧げたい、と。 そんな彼女を、なぜか頑なにルーカスは拒絶して……。 独特のエロティックな熱度で描く物語がファンの心をとらえて離さないスーザン・スティーヴンス。憧れの忘れえぬスペイン富豪と再会した無垢なヒロインが、ついに大人の階段をのぼりはじめる情熱のストーリーです。やがて妊娠に気づいた彼女の決断とは?
むせ返るような野生の花の香は誘うーー 運命の人が待つ、遙かなる金の砂の王国へ。 亡き父への思慕を募らせ、彼が生涯愛した砂漠を訪れたローナ。 だが、オアシスに立つ父の家はすでに朽ち果て、廃墟と化していた。 茫然とするローナに追い討ちをかけるように、 とつぜん盗賊が現れ、襲いかかってきた。 と、妖しい光を瞳に宿した馬上の男がローナを救った。 きのう、砂占い師が予言した、黒い髪の男性との出会い。 私を追いかけ、私に触れるというその人は、彼のことなの? 不安に駆られ、町まで送ってほしいと懇願するローナをよそに、 男は彼女を連れ去ったーーあまりに熱く、甘美な砂の世界へ。 HQロマンスが誇る数々の逸作を厳選してお贈りする、伝説の名作選。宝塚歌劇団で舞台化されたことはあまりに有名な、知る人ぞ知る珠玉作です。ウィンズピアらしいクラシカルな雰囲気漂う、王道シークものをお楽しみください。
10年前、私は売られたーー 最愛の人の手によって。 海外出張から帰ったアレクサンドラに名指しで次の仕事が舞い込み、 詳細もわからぬまま、彼女は空港から現場に直行した。 迎えの車が行き着いた先に、アレクサンドラは衝撃を受けるーー ブレークレイ城。そこは彼女の生家で、18歳のとき一家が離散した場所。 しかも新しい城主が、今や大富豪となった初恋の相手フィンだなんて! 一家離散のさなかに最も傷ついたのは、彼の裏切りだった。 愛しているふりをして、フィンは私の不名誉な写真を世に流したのだ。 どうやって私を見つけたの? 名前を変えてひっそり生きてきたのに。 クリスマスイブまで住み込みで城の広報を手伝ってほしいというけれど、 彼の下で働くなんて無理。頭ではわかっているのに、心はまだ彼を……。 『秘書はかりそめの花嫁』『貴公子と秘密の花園で』の関連作。邦題はハーレクイン公式Twitterの一般投票にて決定しました! 18歳のクリスマスイブを境に、ヒロインは天涯孤独の身となり、改名して生きてきました。10年後の今、どんなイブを迎えるのでしょうか?
あの笑顔を忘れられるはずがない。 彼は、12歳の私が憧れた王子さま。 清掃員のカミには、今も深く心に残る忘れられない記憶がある。 12歳のとき、父の運転するタクシーから見た、黒髪の美しい若者の姿。 王子さまさながらに紋章付きの黒塗りの車に乗り込むところで、 彼に釘づけのカミに気づいて、ほほ笑みかけてくれたのだ。 その後、父は亡くなり、カミはいま働きながら大学に通っている。 でもまさか清掃作業で訪れた邸宅で、黒髪の彼に会うとは思わなかった。 邸宅の主は、プロヴァンスの大富豪、ラウル・フォンテスキュー。 予想に反して、ラウルもまた彼女のことを覚えていてくれたことで、 カミは彼に強く惹かれていくーーその胸に、大きな秘密を抱えたまま。 クリスマスを迎える頃には、私は余命わずかかもしれない……。 愛する人と過ごすクリスマス。憧れの王子さまから、一緒に過ごしたいと望まれても、深刻な病を抱えるヒロインは、成功するかわからない手術を控えていて……。R・ウインターズらしい愛と優しさのつまった、担当編集が自信をもっておすすめするシンデレラ・ストーリー!
母を肺炎で亡くしたルーは、父の再婚相手と暮らしてきた。要求の多い継母から家政婦のように家事をさせられる日々も、恋人と結婚すれば終わりを告げると思えば、耐えられる。ところがある日、大富豪と婚約を発表したばかりの義理の妹が、なんと、ルーの恋人と駆け落ちをしてしまった!青ざめ、涙の跡も乾かぬ顔で家を出ようとしたルーに、妹の“元”婚約者アレックスが、車で送ると申し出た。そして、驕慢さを漂わせる唇がぞっとするほどセクシーな彼は、弱りきったルーを鋭く光る目で見ながら、言い放った。「君の妹の代わりをしてくれたら、住む家も慰謝料もあげるよ」。義理の母にこき使われるシンデレラが主人公の物語を特集。僕と偽装結婚をすれば誰にも哀れみをかけられずにすむと言うアレックス。戸惑いつつも、寄る辺ないルーはやむなく…。
崖っぷちの令嬢が通いはじめた、 “秘密のレッスン”のお相手役は……。 「今夜から、高級娼婦に教わるのです。男性を魅了する方法を」 厳格な母のものとは思えない言葉に、エレナーは耳を疑った。 衝撃さめやらぬエレナーだったが、破産寸前の伯爵家を守るためには “氷の女王”のあだ名を払拭し、今季中に結婚するしかないと言われ、 やむにやまれず仮面とかつらで変装をして所定の館におもむいた。 出迎えたのは麗しい“女性講師”と、すばらしくハンサムな紳士だった。 チャールズと名乗る彼は、エレナーの相手役を依頼されたのだという。 レッスンが始まり、教えをひたむきに実践するエレナー。 だが、そのときの彼女には知るよしもなかった。 チャールズが公爵であることを。そして、亡き父の宿敵であることを。 互いの魅力に抗いながら続けたレッスンの成果で壁の花を卒業し、チャールズへの想いを押し隠して紳士たちと踊るエレナー。しかしある夜会で知人に秘密を暴露され、母娘は社交界を追放されて……。叶わぬ愛を夢見た乙女の、熱く儚いドラマチック・リージェンシー。
なんの魅力もないと言われ続ける私を なぜ、愛人にと望むのですか……? 15歳で父を亡くしたヴェリティは、冷酷な叔父に引き取られた。 何不自由なかった暮らしがまるで嘘のように、使用人同然に扱われても、 無一文の身では、このつらい毎日に耐えるしかなかった。 そんなある日、屋敷を訪ねてきたハンサムな伯爵を見て、 ヴェリティは驚いたーー父の墓前で優しくしてくれたマックスが、なぜ? これまでずっと、記憶の中にある彼の面影を心の支えに生きてきたのだ。 なのに悲しいことに、彼はヴェリティだと気づいていない様子だ。 しかも、内心動揺するヴェリティに向かって、 マックスが思いもよらない提案を平然と持ちかけてきた! 「きみを愛人として迎えるつもりだ。ぼくの支援を受けるといい」 同居する叔父一家から冷遇されてきた天涯孤独のヒロインと、愛を避けなければならない宿命を背負った伯爵。そんなふたりの切ない背景を知れば知るほど、心を揺さぶられる感動作をお贈りします。編集担当が文句なしに太鼓判を押す名作中の名作をご堪能ください。
シェークスピアの伝記映画で彼の奔放な愛人の役を演じたあと、セーラは共演者ベネディクトと恋におち、愛を信じて結婚した。しかし夫の不実を耳にして以来、3年半、別居生活が続いている。今、思いがけない大役を手に入れ、よろこびと緊張に胸をふるわせてスペインへ向かった。だが、そこで聞かされたのは監督がかわったということだった。しかもそれは、誰あろうベネディクトだというのだ!私を裏切った夫と一緒に仕事などできるはずがないわ。セーラの顔から血の気が引いていったー。“特選ペニー・ジョーダン”。嵐のような恋におちての電撃結婚、胸を引き裂かれる思いで決めた別離、そして想定外の再会と、怒涛の展開で描かれる情熱の夫婦元さやもの。先月よりさらに遡った、1980年代の珠玉作。
たった1年、愛してくれたら、 愛の火は消えないーー別れたあともずっと。 清掃サービスの仕事をしているレイラは、 幼くして両親を亡くし、スコットランドの城で 家政婦をする大おばに引き取られた。 当主が亡くなり、城で遺品の片づけをしていると、 現れたのは、新しい当主で世界的に有名な富豪ローガン。 遺言で城を相続したものの、3カ月以内に結婚しなければ、 弟に所有権が移ってしまうという。ギャンブル好きで 遊び人の弟では借金返済のため城を売るのは確実ーー だが愛など信じていない彼は結婚する気などさらさらない。 そこでレイラに1年だけ形ばかりの妻になってくれと頼み……。 母の家出、婚約者の死。大切な人を失ったヒーローにとって、誰かを愛するなど不可能なことでした。一方のヒロインも、幼い日に事故で傷を負った脚を見るたび、彼へのひたむきな想いを打ち明ける勇気をくじかれ……。期限つきの妻の純粋な愛の行き着く先は?
我が身を犠牲にするばかりの人生に、 彼は愛の喜びを教えてくれたーー苦しみも。 スペイン屈指の名門ながら、貧苦にあえぐ一家を救うため、 レオノーラは成り上がりの実業家との結婚を決意した。 ところが婚約発表の場に一人の妊婦が乱入して、会場は大混乱。 呆然とする彼女を救い出したのは、黒い瞳と漆黒の髪を持つ 筋骨逞しい美貌の富豪、ガブリエルだった。 彼のペントハウスに連れていかれたレオノーラは、 ガブリエルに心を奪われ、一夜限りと決めて純潔を捧げる。 その2日後、彼にプロポーズされ、レオノーラは動転した。 「きみの家を救う代わりに、ぼくの跡継ぎを産んでほしい」 『花嫁は屋根裏で夢を見る』のヒロインの妊娠宣言で、許婚に婚約破棄されたレオノーラ。家族を救うための愛なき結婚からはからずも逃れたその夜、別の運命の歯車が回りだして……。今作はハーレクイン公式Twitterの読者タイトル投票で選ばれた邦題です。
この手で命を奪うはずだった相手に、 身も心も奪われてしまうなんて……。 ステラはホテルの一室で眠る男に、震える手で銃を向けていた。 富豪ダンテ・カルディナリ──兄を死に追いやった男の息子だ。 私には無理よ……。でも、父の命令に背くことは許されない。 ところが目を覚ましたダンテの天性の魅力に篭絡され、 虜となったステラは、あろうことか純潔を差しだしてしまう。 5週間後、スラム街の貧しいアパートメントに身を潜めながら、 ステラは怯えていた。どうしよう、まさか妊娠するなんて。 そこへ突然ダンテが現れると、傲慢にも言い放った。 「きみをここから連れていく。もちろん……おなかの子もだ」 感情を揺さぶる描写を大切にしつつ、印象的な登場人物たちによるテンポのよい会話で読ませると評判のジャッキー・アシェンデン。本作では思いがけない妊娠から始まるロマンスを描きます。
恋人と別れ、傷心旅行でイタリアへ向かったルーシー。運良く格安の料金で豪華なトスカーナの別荘を借りられた。3日後、町の広場でひったくりに遭ったところを、目が眩むほど高貴でセクシーな男性に助けられた。ジュリオ・ファルコーネ伯爵。噂に高い名門貴族だった。ところが、同じ別荘に泊まった旅行客たちのパーティーの最中、誰あろうファルコーネ伯爵が現れ、みなを追い出した。別荘を貸した男は詐欺師で、本当の持ち主は自分だという。彼は、一行が別荘と調度品に与えた多大な損害をつぐなうために、ルーシーに「ここに残るように」と冷ややかに命じた。
彼は伯爵家の跡継ぎ。 私が愛していい人ではない。 フラックストーン伯爵の下で不動産管理の仕事をしているトリは、 伯爵が新たに入手した地所の下見に赴いた。 あろうことか、伯爵の息子であるジャスパーと共に。 5年前、プレイボーイの子爵として名をはせていた彼に誘惑され、 トリはなすすべもなく一夜を共にしてしまった。 そのあとすぐジャスパーはトリを捨ててアメリカに渡ったが、 伯爵家の跡継ぎとなるべく先日イギリスに戻ってきたのだ。 たとえ彼がまた甘い言葉をささやいても、二度と心を動かされないわ! そう決意していたトリだったが、下見の帰り道、激しい雪に襲われ、 やむなく最寄りのホテルに泊まらざるを得なくなり……。 泊まったホテルで用意されたのは一つの古い部屋で、ベッドも一つだけでした。はたしてトリはこの状況を切り抜けられるのでしょうか? イマージュの人気作家ソフィー・ペンブロークがお届けするクリスマスシーズンにぴったりのロマンスをお楽しみください。
「おめでとう、8週目くらいね!」医師の言葉に、クレアは呆然とした。仕事一筋で来たので、子供のことなんて考えてもみなかったのだ。お腹の子の父親である大富豪ラクランだって、きっと同じはず。“ぼくは自立したきみが好きなんだ。だからこそ、ぼくたちは刺激的な関係でいられる”と、彼は言ったのだから。所詮、快楽の相手としか見られていないということ。なかなか妊娠を告げる勇気が出ないクレアを残し、ラクランは3週間の海外出張に出かけてしまった。これまでだって、私はいつも独りで生きてきたようなものだわ…。彼が帰国したとき、クレアは心に決めていたー未婚の母になることを。