小説むすび | 出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン

出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン

花嫁になれなかった日花嫁になれなかった日

ずっと温かな家族がほしかった。 でも、彼は愛に背を向けていて……。 結婚式の前日、助産師のポリーは婚約者から一方的に別れを告げられた。 花嫁になるはずだった翌朝、車の接触事故を目撃した彼女は、 その一方が自分が担当する、過去に流産の経験がある妊婦だと気づく。 しかし、そこに居合わせた高名な小児外科医エリオットは、 ポリーの経験も知識も信用せず、彼女に冷淡な態度をとり続けた。 二人で協力して妊婦を病院に運んだあと、あらためて自分に起こった 大事件を思い出し、ポリーが青ざめた顔で歩き出したときだった。 呼びとめる声がして振り返ると、先ほど会ったばかりのエリオットがいる。 「きみは悩みごとがあるようだな。ぼくに話してみないか?」 その声に、彼女は不思議と慰められ、心の傷も少し癒えた気がした……。 今作はJ・テイラーの遺作『遠回りのラブレター』に登場する、ポリーがヒロインの物語です。困っている人を放っておけない彼女は人生最悪の日に、仕事と車椅子の息子がすべてというヒーローに出会います。彼の凍った心を、優しいポリーは溶かせるでしょうか?

灰かぶりと秘密の館灰かぶりと秘密の館

独り残されたシンデレラは、 富豪一族の世界へいざなわれ……。 子供の頃からいつも社交的な姉の陰に隠れて地味だったハンナは、 ニューヨークで清掃の仕事をして暮らしている。 そんな彼女のもとへ、突然、カーター・ジェイムソンが訪ねてきた。 彼は巨大企業を経営する富豪一族の出身で、 ハンナが十代のとき、密かに想いを寄せていた相手だ。 けれど、もうジェイムソン家とはいっさい関わりたくなかった。 半年前、カーターと関係し身ごもった姉が、捨てられた末に命を絶った。 彼の父に渡された口止め料の小切手を破り捨てたハンナだったが、 今、10年ぶりに見るカーターはとてつもなく魅力的で、動揺してしまう。 だが彼の手には、父から預かった“封筒”が握られていてーー 叶うはずもなく胸の奥にしまっていた小さな恋が長い眠りから覚め、ハンナを思いがけない運命に巻き込んでいくーー栄えあるRITA賞を受賞した作家ヘレンケイ・ダイモンが描くシンデレラ・ストーリー! 『悪魔のキスに魅入られて』『貴公子に疑われた淑女』の関連作です。

うたかたの恋を伯爵とうたかたの恋を伯爵と

けがれなき乙女の純情は、 心なき伯爵に踏みにじられて……。 「あなたーーあなたがアシャースト伯爵ですの?」 優雅で荘厳な伯爵邸の書斎に通されたローザは愕然とした。 書き物机から立ち上がった背の高い男性も驚いたように動きを止めた。 つい先日最悪の出会いを果たした、あまりにも傲慢で魅惑的な男性ーー 祖母が姉と結婚させようとしているのが、この人だったなんて。 ローザは勇気を振り絞り、姉には愛する男性がいるのだと告げた。 「わたしはここに……姉の代わりになるつもりで来ました。 あなたがわたしとの結婚を考えてくださらないかと思って」 身をこわばらせて頬を染めるローザを、伯爵は嘲るようにあしらった。 「きみは自分にかなりの自信があるんだな。だが、答えはノーだ」 愛や家庭に興味はないと冷たく言い放ち、ローザを追い返した伯爵。しかし程なく事情が変わり、彼は便宜結婚を申し出ます。淡い想いと傷心を押し隠し、愛なき結婚を受け入れたローザでしたが……。『高慢と偏見』を彷彿とさせる、情感豊かな身分差ロマンスです。

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