出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
華やかで、切なくて、感動的な シンデレラ・プリンセス物語! 仕事でヨーロッパの公国アルプアズーリへやってきたジェシカは、 絵葉書のような美しい景色の見える道を運転していた。 事故が起こったのは、白く輝く城が見えてきたときだった。 ジェシカの車めがけて飲酒運転の逆走車が突っ込んできて、 相手は車ごと崖下へ落ち、ジェシカは気を失った。 6日後に目覚めたとき、そこは病院ではなく、 公国の王子ラウルの居城であることを知り、彼女は驚いた。 聞けば、崖から落ちて命を落としたのはラウルの婚約者で、 彼が今の地位を保つにはすぐにも結婚する必要があったという。 ああ、なんてこと! 私は王子を窮地に追いやってしまった……! 北米ロマンス界のオスカー賞とも言われるRITA賞を2度も受賞した名作家マリオン・レノックスによる、夢のようなシンデレラ物語。孤児となった幼い皇太子を守るために花嫁が必要なラウルと、白血病で息子を失ったばかりのジェシカの、感動ロイヤル・ロマンス!
ずっと秘密にしてきた。 あの子の本当の父親は……あなた。 大学生のローラは半年前に出会った著名作家リーアムと結ばれたが、 直後に彼は仕事でアメリカへ飛び、そのまま連絡を絶った。 そして妊娠がわかったときには、彼はすでに女優と結婚していた……。 リーアムの息子を密かに産み育てて7年が経った今、 ローラの出版社に“新人作家”の原稿が送られてきて、彼女は感づいた。 これは新人なんかじゃない、忘れえぬあの人の作品に間違いないわ! 会ってみると、相手は案の定、リーアムだった。 彼女を抱き寄せ、キスをし、彼は言った。「また会いたい」 官能に身を震わせながらも、ローラの頭はNOと叫んでいた。 彼と同じ黒髪に青い瞳の愛しい息子を、傷つけるわけにはいかないから。 ローラは10歳年上の恋人リーアムに尽くしたあげく手酷く捨てられましたが、再会した彼から、女優の妻との結婚は半年しか続かなかったと聞いて心が揺れます。よりを戻したがっている様子の彼に再び惹かれる気持ちをぐっとこらえ、ローラは去ろうとしますが……。
孤独で貧しく、不器量で従順ーー 彼女こそ、私の理想の花嫁だ! 両親を失い、天涯孤独となったメアリーは、 遠縁の家で息を潜めて生きていた。 誰にも望まれず、必要とされることのない日々。 そんな彼女に、ある夜、手を差し伸べたのはハヴロック卿。 まばゆい美貌の子爵は、出会ってすぐ結婚を申し込んだ。 なぜ私に? 戸惑うメアリーに、彼は静かに語った。 異母妹を引き取るため、形式的な妻が必要なのだと。 冷静なその言葉の裏に、一抹の誠実さを感じ、彼女は承諾する。 誰かの役に立てることが、少しだけ心を温かくしたから。 “孤独で貧しく、不器量で従順な娘”--まさかそれが、 子爵の望む花嫁だとは知らず……! 内気で冴えないヒロインが、寂しさばかりの人生に別れを告げられるかもしれないと、一縷の望みを託した結婚。でも夢のような結婚式の夜、見つけた紙切れに書かれていたのは、子爵の信じ難い〈花嫁の条件〉。さて、彼女がお返しにしたためた“夫の条件”とは?
伯爵による“ブラックメイル”-- それは、世にも傲慢なプロポーズ。 リーは16歳の夏、端麗な美貌の青年ジルに恋をした。 だが彼女の純粋な想いは、ふたりに嫉妬した友人によって汚された。 友人が陰でリーの筆跡を真似て、はしたないラブレターを偽造したのだ。 当然、育ちのいいジルから軽蔑され、リーの初恋は散った……。 それから6年後、リーは出張で訪れた美しい城で、 ド・ショーヴィニー伯爵ことジルと偶然の再会を果たす。 取引相手が彼だったなんて! 知っていたらここへは来なかったのに! リーの内心の動揺を知ってか知らずか、ジルが衝撃の提案をした。 「明日、僕と君は結婚する。妻の座を狙う愛人を追い払いたくてね」 さもなくば、“あのラブレター”のコピーを利用するぞ、と脅してーー。 そのラブレターは私が書いたものではないと、どれだけリーが訴えてもジルは納得しません。飽きのきた愛人を体よく追い払う道具に使おうだなんて、なんて傲慢な伯爵なのかしら! いくら腹立たしくとも、リーに拒否するすべはなく……。1982年の名作ロマンス。
男爵令嬢のサフィリナは、侯爵家の後継ぎで幼なじみでもあるジュエルスと結婚。相思相愛な二人は誰もが羨む理想の夫婦となった。そんな矢先、騎士としても優秀なジュエルスが戦地へ向かうことが決まる。彼の愛を信じて待ち続けるサフィリナだったが、帰ってきたジュエルスの隣には見知らぬ女性の姿が…。ジュエルスとの別れを決意し、彼との思い出をかき消すように父親から受け継いだ事業に没頭する日々。癒えない傷を抱えながらも、サフィリナは前を向いて歩き出すー。
ルーシーが目を開けたのは病院のベッドで、付き添っていたのは、義理の家族の天敵である、アントニアディス家の長男タナシスだ。彼は、自分たちは婚約していると言ったが、彼女に記憶はない。6年前、ほんの一瞬の出会いで惹かれた彼が、わたしの婚約者!?事故で頭を打ち、この2カ月間の記憶を失ったのだ。ルーシーの義理の家族とタナシスの家は海運業を営んでいるが、両家の不仲から投資家たちが手を引きはじめた。ふたりの結婚は両家の関係の修復を見せるための契約でしかないはず。なのに、病床のルーシーに献身的な姿を見せるタナシス。ルーシーは彼に愛されていると実感するがー。
安心してください、妊娠は間違いでしたー結婚式当日、そう綴った置き手紙を残し、ロウリは涙をこらえて花婿アダムの前から姿を消した。おなかの子は彼との愛の証だ。だがそう告げても、彼が私を愛してくれることはなかった。ロウリの罠に嵌められたと言い放ち、冷たく背を向けたのだ。あれから2年。ロウリは幼い娘を独りで育てていた。つましくも幸せで穏やかな日々がずっと続くと思っていたある日、偶然町中でアダムにでくわし、娘の存在を知られてしまう。我が子とかかわりたいという意外な彼の申し出に、ロウリは驚き、心が揺れたーまだ彼を愛している。でも彼を信じていいの?
スカーレットは今月も妊娠していないことを知り、涙に暮れていた。30歳をとうに過ぎても運命の人には巡り会えず、せめて子供が欲しくて人工授精を受け続けているところなのだ。でも、今日は海外から戻る幼なじみのジョンの家でのパーティがある。みんなの前ではせいぜい明るくふるまわなくては。気を取り直し、ジョンを迎えに行ったスカーレットは、久々に会う彼のあまりにすてきな姿に驚いた。彼にいじめられてばかりいた昔が嘘のよう……。今や感じよく話も聞いてくれるジョンに、つい口を滑らせてしまうと、スカーレットは彼の口から出た言葉にさらに驚いた。「僕が君の子供の父親になろう。ただし人工授精ではなく」■セクシーなストーリーと純粋でかわいいヒロインを描くのが得意なミランダ・リーの久々の新作をお届けします。好きなのになかなか素直になれない二人の恋はどうなるのでしょうか。
大学院で学びながら、9カ月前からナニーとして働くクレア。経済的に困窮する両親や既婚の姉たちを見て育ったため、これからいい仕事に就いて自立した人生を送るのが長年の夢だ。雇い主のヴィクは竜巻で妻を亡くしたシングルファーザーで、幼い一人息子のジェレミーはクレアにとてもなついている。クレアもジェレミーをまるで我が子のようにかわいく思い、また、ヴィクに対しても出逢ったその日から密かな恋心を抱いていた。そんなある日、ジェレミーが何者かに誘拐されるが、クレアはヴィクと協力して救出に成功し、心の絆を深める。しかし、彼女が長年の夢を叶え、ここを出ていく日が近づいていた…。
嘘よ! 一生、子供が産めないなんて。 フェイはあまりにも無情な医師の宣告に目の前が真っ暗になった。 瀕死の重傷から生還し、つらいリハビリにも耐え抜いた。 でも未来への希望を失った今、何を支えに生きていけばいいの? 心を閉ざし、笑顔を失った妹を心配して、兄が親友を連れてきた。 技術コンサルタントとして途上国を飛び回っているカイだ。 彼は、持ち前の明るさと強引さでフェイに真正面からぶつかり、 やがてその熱意は彼女の凍えた心を溶かしはじめる。 だが彼の存在が大きくなればなるほど、フェイは怖くなった。 カイに愛される資格なんて私にはない……。彼女の頬を涙が伝った。 一生、子供が産めない。医師の無情な宣告にフェイは絶望し、心を閉ざした。そんな彼女を救ったのは兄の親友カイだった。だが彼女は自身の秘密を打ち明けられず……。号泣必至の不朽の名作!
25歳のジェンマは6人きょうだいの長女。弟妹の世話と看護師の仕事に忙殺され、恋などしたこともない。もっとも、美男美女ぞろいと言われるきょうだいの中で、なぜかジェンマだけが平凡な顔立ちだからかもしれない。そんな彼女に転機が訪れた。隣家に滞在するオランダ人教授、ロスに闘病中の妹の看病を頼まれ、急遽オランダへ飛んだのだ。彼の家族は温かく、妹は愛らしく、オランダは美しい国だった。しかも、一家と親しい若者に熱心にデートに誘われる。突然華やかになった生活に、ジェンマは舞いあがった。ロスが陰で気遣わしげに見守っているのも知らずに。■まるで雨上がりの虹のように、さわやかで心温まる読後感を約束してくれるベティ・ニールズのロマンス。それが長く読者に愛されるゆえんでしょう。ジェンマの初恋は、楽しいパーティに連れ出してくれるお調子者の青年と? それとも……。
働くことになった会社での初日、アヴァがまず命じられたのは、会議室に20人分のコーヒーを出すことだった。だが、ワゴンを押して会議室に入った彼女はショックに凍りついた。その場を取り仕切るボスが、かつての憧れの男性ヴィートだったからだ!彼はきっと、即刻わたしに首を言い渡すに違いない。なぜなら、3年前にアヴァは交通事故を起こし、その巻き添えとなったヴィートの弟を死なせてしまったのだから。罪と向き合う苦しい年月を経て、アヴァはようやく過ちを許され、今日は社会復帰のための研修第1日目だった。それなのに、わたしを憎む男性の下で働くことになるとは……。■事故を起こして同じ車に乗る親友を亡くし、罪に問われたアヴァ。事故当夜の失われた記憶に翻弄されながら、親友の兄に抱く消えない恋心を、シリーズを代表する作家リン・グレアムが劇的に描きます。
それが恋の芽だと、彼女はまだ気づかない。働き者で健気な娘のシンデレラ・アンソロジー!『しあわせな出会い』父亡きあと、意地悪な継母にこき使われる日々を送るクレシダ。父が遺した家や財産はすべて継母が支配していたが、年老いた家政婦モギーの身を案じ、家を出ていく気になれずにいた。そんなある日、捨て犬を助けた拍子に足を怪我したクレシダは、オランダ人医師のオルドリックに助けられた。その後も気にかけてくれる彼に、クレシダは淡い恋心を抱く。やがてモギーが終身年金を受けられることになり、クレシダもさる老婦人の話し相手の仕事を得て自立することになったーすべてはオルドリックの密かな計らいとも知らずに。『億万長者と無垢な花』貧しい牧師の娘タヴィーは、倒壊寸前の教会の仕事を手伝う傍ら、女学校の冷淡な学長に雑用係として薄給で働かされていた。そんなある日、美しい空き屋敷の湖で涼んでいると、すらりと背の高い黒髪の男性が不意に現れた。「ここは私有地よ。あなたの行為は不法侵入だわ」タヴィーが告げると、相手の金色の瞳が楽しげにきらめいた。「お互いさまだと思うが」なんて不遜な不審者なのかしら?そのときのタヴィーには知る由もなかったー彼がジャゴという名の億万長者で、この屋敷とタヴィーの新たな主人になることを!
あの夏、あなたに見せた素顔は、 けっして嘘ではないと信じてほしい。 イリンカはロンドンで突然誘拐され、ヴェネチアへ連れてこられた。 そこで待っていたのは、何世紀も続く名門の富豪ザーゴだった。 3年前の夏、イタリア旅行中のイリンカは彼と出会って恋に落ち、 純潔を捧げて、夢のような数週間を過ごした。だが彼に求婚されて 急に怖くなり、別れも告げずに逃げ出したのだ。 「僕の妹が恋人との仲を裂かれて泣いている。きみの仕業だな?」 変装の専門家であるイリンカには秘密を守るべき仕事依頼もある。 口を開かない彼女に、話すまで屋敷でメイドとして仕えるよう、 ザーゴは厳しく言い渡した。嘘でしょう? 一日中一緒に? 今度こそは逃さないと彼に熱く見つめられ、彼女は身を震わせた。 その高い変装技術を買われ、富裕層の顧客から様々な依頼を受けているヒロインは、偶然にもヒーローの妹のトラブルにかかわることに。メイドとして彼の屋敷で暮らすうちに、封印した想いが再び溢れて……。ケイトリン・クルーズらしい軽妙洒脱なロマンスです。
白鳥になれたと思っていたけれど、 まだ醜いあひるの子だった……愛なしでは。 ビアンカは法律事務所に呼ばれ、余命わずかなイタリアの資産家が 存在を知らなかった姪の彼女に会いたがっていると言われて仰天した。 父の顔を知らず、早くに母を亡くしてずっと貧しかった私が? 叔父の邸宅で熱烈に歓迎されて、ビアンカは家族の愛を初めて知り、 幸せを噛みしめたーーそこにルカが結婚相手として現れるまでは。 叔父は自分の死後を考え、子爵の彼を姪の夫にしようと考えたらしい。 ビアンカは冗談ではなかった。6年前、ルカは私を残酷に切り捨てた。 “貧乏育ちの君と、貴族の僕では住む世界が違う”と言って。 ところが、ルカは二人きりになるなりビアンカの唇を奪って……。 人気作家J・ジェイムズによる、これぞまさにジェットコースターロマンス!な傑作をお届けします。病身の叔父を思うと、自身を捨てた子爵ヒーローとの結婚話を断れなかったヒロイン。けれど、まだ彼への想いを断ち切れていなかったことに気づくのでした。
身重の私を見捨てたあなたを、 なぜか憎むことができなくて……。 アビーは4年前の離婚を機に、片田舎の村で画廊を経営しながら、 幼い息子と暮らしていた。ある日、予期せぬ訪問者が現れる── 元夫のギリシア人実業家ニックだ。子どもをなかなか授かれずに アビーが悩んでいるのを尻目に、彼は愛人のもとへ通っていた。 家を飛び出した彼女はその直後、身ごもっていることに気づき、 ニックに告げるが、彼は我が子と認めず離婚を申し立てたのだ。 今さら私と息子に何の用があるというの? 驚いたことに、ニックは自分と瓜二つの幼子を確認すると、 強引に再婚を迫ってきた。償いがしたいと言って。 彼への想いを断ち切れず、アビーは受け入れてしまうが……。 ギリシア富豪の夫に我が子の存在を否定され、追い払われたヒロイン。再婚後に彼の父親が亡くなり、ようやく隠されていた彼の苦悩を知ることになりますが……。ジャクリーン・バードらしい、王道のドラマティックなロマンスをお楽しみください。
「君はぼくのタイプじゃない」 ハンサムで尊大な隣人に心を弄ばれーー。 世界を股にかけて活躍する、敏腕社長マッカラムーー 数カ月前に彼の秘書になったマデリンは、 不在ばかりの社長の顔を、実はまだ見たことすらない。 それでも仕事にやりがいを感じ、忙しく過ごしていたある日、 隣の家にカルという男が住みはじめた。 長身でハンサムなカルは獅子を思わせる威圧感を漂わせ、 初対面から、マデリンが自分を誘惑したがっていると決めつける。 とんだ言いがかりに憤慨し、彼を避けようとするマデリンだが……。 出す作品すべてがヒット作! 希代のベストセラー作家ダイアナ・パーマーが描く、一度読んだら虜になってしまう傲慢なヒーロー像とうぶなヒロイン像は今作でも健在。振り回される恋をご堪能あれ!
秘密で産んだ赤ん坊を見つめ、 あなたを想わない日はない……。 ジュリアは秘書として、妻として、 世界中を飛びまわる実業家の夫マックスを支え続けてきた。 クリスマスも新年も関係なく、くる日もくる日も仕事に明け暮れて。 こんなの……幸せじゃない。そう訴えても、夫は聞く耳を持たなかった。 とうとう耐えきれずに家を出たあとで、妊娠に気づいた。 でも、子供はいらないと言っていた彼には打ち明けられなかった。 1年後、ジュリアは独りで双子の赤ん坊を育てていたが、 今でも本当はマックスが恋しくて、枕を濡らす夜もあった。 父を知らずに育つ娘たちを思うと、悲しみで胸が潰れそうになる。 そんなジュリアの前に、ある日突然、怒りに満ちたマックスが現れた! ジュリアは幸せな結婚とはどんなものか、マックスと一緒に考えたいと心の底から訴えたのに、秘書でもある彼女がそんなことで仕事を放棄するなら“契約違反”だと冷たく返されてしまい……。シークレットベビー&夫婦の愛の復活を描いた名作をお贈りします!
傲慢富豪に赤ん坊を奪われるくらいなら、 いっそ私が、愛されぬ花嫁になるーー 姉夫婦が里帰り出産のために乗った飛行機が墜落したという報道が……! 悲報に動揺するモーガンの前に、波打つ黒髪の男性が現れた。 アレックス・ハモンド! 姉の義兄で、一族の企業を経営する大富豪。 姉の結婚式で会っただけだけれど、傲慢さが強く印象に残っている。 一縷の望みをかけ、モーガンはきいた。「姉夫婦は生きているの?」 アレックスはきっぱりと否定したが、子供は生きていると告げた。 姉は墜落後に息子を産んで息を引き取ったのだというーー モーガンとアレックスに幼い命を託して。 アレックスは自分が育てると言うが、モーガンにそのつもりはなかった。 魅力的だけれど冷たい彼に、大事な赤ん坊を渡すわけにはいかないわ! USAトゥデイのベストセラー作家C・モーティマーの名作! ひとまずアレックスと英国へ渡ったモーガンは、亡き姉が高慢で意地悪な義母や義妹とうまくいっていなかったことを知ります。しかも親権問題を解決するため、アレックスに愛なき結婚を提案され……。
買われた花嫁の涙はいつか、 愛の喜びに昇華するのかーー 幼い頃に両親を事故で亡くしたドミニは、伯父に愛情深く育てられた。 その伯父が今、窮地に陥っていたーー息子が会社で横領を働いたのだ。 会社の社長でギリシア人大富豪のポール・ステファノスは、 ドミニの伯父には内緒で彼女に取引を持ちかけた。 「君が僕と結婚するなら、事件は公にしないでおこう」 最愛の伯父を救うため、ドミニはうなずくほかなかった。 結婚式がすむと、悔し涙を流した。私はお金で買われた花嫁なのね……。 そしてドミニがハネムーン先から逃げ出そうとしているのに 気づいたポールが、恐ろしいほど静かに告げた。 「僕は君を放さない。僕の気がすむまで、君を捕まえておくつもりだ」 ハーレクイン・ロマンス日本創刊を前にサンプル本として選ばれた、巨匠ヴァイオレット・ウィンズピアの幻の名作! 15歳年上のヒーローは、じつはヒロインがまだ学生の頃から彼女の魅力に気づいていて……。耽美的な世界観をご堪能ください。紙書籍限定発売です。