出版社 : ベネッセコ-ポレ-ション
両親の家庭不和の結果、深い男性不信に陥ってしまった智美。一方母親は自立した人生を求めてヒーラーを志し、ハワイに住むことを決意する。-誰も愛せない、何もないのがつらい-まるで深い河の底に沈んだような日々を送る智美は母を追いかけハワイへと向かう。どこまでも青く澄みわたるホノルルの空、エメラルドグリーンに輝くラニカイの波、大いなる自然のなかでそれぞれの自分を取り戻していく女性たちの姿を描く力作長編小説。
『ゴーリキー・パーク』『ポーラー・スター』のアルカージ・レンコ捜査官がついにモスクワに帰ってきた。だが、久しぶりに見るモスクワはすっかり様変りしていた。共産党の解体、ルーブルの大暴落、そして組織犯罪の氾濫。闇市で、レンコの情報屋だった両替商が乗った車が爆破され、さっそく捜査に乗り出した彼は、背後にうごめくソヴィエト・マフィアを追ってドイツへ飛ぶ。そこにはかつての恋人イリーナのすっかり西側の人間になりきった姿があった。
モスクワ・ミュンヘン・ベルリンと真相を追うアルカージ・レンコ。彼の到着を待ち受けるように次々と起こる殺人…。混乱するモスクワでは、遂にクーデターが起こり急遽モスクワへ帰るレンコに、逮捕を覚悟で同行するイリーナ。ポスト・ペレストロイカのモスクワを舞台に「ゴーリキー・パーク」「ポーラー・スター」と続くアルカージ・レンコ・シリーズ、堂々の完結。
21世紀、〈超恐慌〉に喘ぐアメリカ合衆国はローン債務者が激増。失業率は30%となった。そんな国民の窮乏をよそに政府の金の一部が不正に動く。通常のコンピュータでは手に余る、DNAの遺伝子配列の組み替え。その神の領域に挑戦すべく“自分で考え学習する”コンピュータが設計される。しかしその陰でうごめくグループには、第二次世界大戦で日本軍が行った細菌実験に異常に執直をもつ男が。第二のジュラシック・パークの呼び声高いテクノ・スリラー堂々登場。
パラヴォルヴ社にもぐり込んだマイケル・ライリーは“自分で考える”コンピュータのなかに“知能を持った”新しい命の胎動を感じる。一方、新種のウィルスを合成する研究所に、衛星モデムを経由して遺伝子を守ろうとするイントロンが侵入した。絶対に漏れないはずの細菌が外へ…。細菌兵器用の媒介生物は蝿にとりつき、DNAを吐きだし、ひとつの破壊命令を伝えながら恐ろしい速さで進化していく。最新のテクノロジーの恐怖が不気味なリアリティで迫る21世紀スリラー。
こんな女探偵、今までいなかった。美術館で雨宿りなんかするものじゃない。おかげで、殺人事件にまきこまれ、自分の命まで…。上等じゃないの。税の番人だからって甘くみないでね。探偵ごっこは、脱税の追求よりだんぜんおもしろい。捜査のじゃまだ、とニコルズ刑事は怒るけど、ひとたび味をしめたらもうやめられない。ウソもどんどんうまくなる。でもこれだけはほんとう、“ニコルズのお尻は格好いい”-口のへらない25歳の税務調査官リーア・ハンター。
シカゴのホリー・ネーム大聖堂で懴悔をしていた若い女性が、突然四発の銃弾を浴びた。シカゴ市警の警部補ノラ・カラムはさっそく捜査を開始したが、犯行の動機がまったく見当たらない。数日後、命を狙われていると警察に訴えていたロシア人移民が殺される。凶器は、大聖堂で使われたのと同じロシア製リヴォルバーだった。同一犯の仕業か。手がかりをたどるノラの前に、やがて恐るべき復讐の事実が浮かびあがる。大都市シカゴを舞台に片脚の女刑事が活躍するノラ・カラム・シリーズ第一弾。
表裏は兵法の根本なり。表裏とは謀なり。上泉信綱から新陰流の印可皆伝を受けた石舟斎宗厳に始まる柳生新陰流の系譜に現れた剣客たちの秘技、十兵衛三厳、左門友矩、兵庫助利厳、尾張の麒麟児兵助厳包などの剣技が冴えわたる。
サンドラの場合、19歳。美しく、憐れだった。悲惨な子ども時代。体を売るのが商売。そして夜の小路で殺された。わたしは、キャット・マーサラ、TVのリポータ。おしゃべりなオウムとシカゴで暮らしている。チャンネル3から依頼されたテーマは、売春婦。女性裁判所でサンドラと知り合い、彼女たちのリポートをするうちに、犯人を追跡する羽目に。
90年代の“青春のバイブル”ここに誕生。家庭崩壊、性的虐待、ドラッグ、暴力…様々な問題を抱える現代アメリカ社会で、ハイスクールのバスケットボール・チームを舞台に繰り広げられる感動の物語。
サムとディーニー。この名前をあなたは永遠に忘れない。あの2人はまったく手に負えない奴らだ-数々の困難を乗り越え、チームを栄光へと導く“聖人”サムと“ミュータント”ディーニーだが…意外な展開、圧倒的な迫力で胸を熱くさせる’90年代、待望の“青春のバイブル”。
サンディエゴの幼児虐待調査官ボウ・ブラドリーは、インディアン居留地で保護された少年を担当することになる。廃屋に置き去りにされた彼は、ボウの亡き妹と同じように口をきくことができなかった。担当する子供に過剰な思い入れをしてはならないと自らを戒めながらも、少年の命が危ないと囁く妹の声が聞こえるような気がしてならない。はたしてこれは、躁病に悩む彼女の妄想にすぎないのだろうか。そんなボウのもとに入院中の少年が命を狙われたという連絡がはいる。そしてまたボウ自身にも脅迫が…。
カリブ海に浮かぶ孤島の刑務所に、精神科医セバスタポル博士が政治犯として投獄された。ある朝、同じ監房の囚人が、いきなり血を吐いて倒れる。身の危険を感じた博士は這うようにして刑務所を逃げ出すが、教会の礼拝堂にたどり着いたところで、追手のライフルに倒れる。敵の狙いは博士が密かに持ち出した一冊の大学ノート。そこには死の間際に書いたある暗号が…。偶然にノートを預かった、事件を追うジャーナリストの娘アメリアに、アメリカ壊滅を企むテロリストたちの魔の手が、次々と襲いかかる。