出版社 : 中央公論新社
作家としての窮状さえも、フィッツジェラルドは 見事に小説に結実させていったーー 華やかな喧噪の日々から一転、三十代にして迎えた不遇の時代。 そして早すぎる死を迎えるまで。 多彩なスタイルの短篇小説と、秀逸なエッセイをセレクト。 揺るぎなく美しいその筆致を味わう、最後の十年間のベスト集。 〈短篇小説〉 異国の旅人 ひとの犯す過ち クレイジー・サンデー 風の中の家族 ある作家の午後 アルコールに溺れて フィネガンの借金 失われた十年 〈エッセイ〉 私の失われた都市 壊れる 貼り合わせる 取り扱い注意 若き日の成功
大ベストセラー『三千円の使いかた』と一緒に読んでほしい新作! それぞれの月収に見合う生活を送る6人。 欲しいもの、不要なもの、そして、 お金では買えないものーー。 【月収4万円の66歳】……年金暮らしで貯金を切り崩す毎日に、ある収入源が!? 【月収8万円の31歳】……専業作家を目指し、不動産投資を始める。 【月10万円投資の29歳】……普通の会社員が、親の介護を見越して新NISAを利用。 【月収100万円の26歳】……パパ活専業で、20代のうち1億円を稼ぐのが夢! 【月収300万円の52歳】……夫の遺産と株式投資で、働かずとも暮らせてはいるが……。 【月収17万円の22歳】……元介護士。生前整理の会社を立ち上げるーー?
青森市内を震撼させる連続放火事件。 県警の要請を受けて捜査に参加した朝倉たち「特別強行捜査局」は、謎の化学研究機関の存在に辿り着く。 彼らが抹消したい「証人」とは誰なのか? 特別強行捜査局VS闇の研究機関!人気シリーズ第12弾。
生きるのが下手くそな君だけど、 大丈夫、その頑張りは僕たちが見ているよ。 疲れたときほど心にしみ渡る。 『本のエンドロール』の著者が贈る、これぞ「お粥小説」! 日ノ出楽志は一児の父になったが、家事も仕事も上手くできない不器用な男。 唯一の取り柄はモノを大切にすることで、 人よりもずっと長く使うことができること。 楽志は知らなかった。 彼が名前をつけたモノには、心が宿っていることを。 リストラを受け、リサイクルショップに転職が決まったその時から、 楽志たち家族の人生が前に進み始めるーー。 読めば今日より明日がきっと楽しくなる、 心温まる感動の物語。
NATO各国が支援を中断しアメリカを去るなか、踏みとどまる自衛隊水機団は10名もの戦死者を出した。 大義のない戦いのために、犠牲をどこまで広げるのか、司令官の土門は難しい判断を迫られる。 一方、洋上では、混乱につけ込む中国の不穏な動きが……。
一敗地に塗れた第一次珊瑚海海戦から半年。 連合艦隊は第二次珊瑚海海戦に勝利し、ついに要衝ポート・モレスビーを陥落させた。 だが、米軍は潜水艦と航空機による封鎖作戦を敢行。基地の設営は遅々として進まず、日本軍は前進することができずにいる。 この停滞状況は先に占領したガダルカナル島も同様であり、守備隊への補給すら困難になりつつある昨今、両拠点の維持は負担にしかならないところであった。 そこでいったん戦線を縮小し、態勢を整えるため日本軍は両地から撤収することとなる。 しかし、それを米軍が座して待つはずはなくーー珊瑚海において三度、日米の艦隊が激突する。 「撤退する日本軍ではなく、援護に当たる敵の主力を攻撃目標とする」
太陽姫・アライスのもと、光神サマーアを打ち砕き、王国に太陽を取り戻したケナファ騎士団。 革命前後の物語をアーディン以下六人の士隊長が語るスピンオフ短篇集。書き下ろし短篇収録。 「世界で一番速い馬」--第四士隊長シャローム 「天下無敵の大盗賊」--第五士隊長ハーシン 「汝、異端を恐るることなかれ」--第六士隊長トバイット 「あの日溜まりの中にいる」--第三士隊長イヴェト 「約束」--第二士隊長ラファス 「手紙」--第一士隊長アーディン 書き下ろし短篇「世界で一番速い馬 reprise」
D-17。 人類を見守るべく存在するもの。 人類から呪われるものーー。 私立高校の海外オリエンテーションが国際テロリストの襲撃を受けた。銃弾飛び交う絶体絶命の危機に、平凡な高校二年生・黒江徹17歳は覚醒する! 異形の変貌を遂げた少年を、血と硝煙とセックスにまみれた学園生活が待ち受けるーー。 果たして彼は救世主か、破壊神か!? ライトノベルの皮を被ったハード・バイオレンス・アクション、待望の復刊!
伊坂幸太郎デビュー25周年記念書き下ろし作品。 長さは短編、物語は壮大、読みごたえは大長編 人はどんなものにも物語(ストーリー)があると思い込む。 きっとあなたもそのひとり。 大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故などが立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥った。 これらすべての原因は謎の人工知能『天軸』の暴走と考えられた。 五十九彦(ごじゅくひこ)、三瑚嬢(さんごじょう)、蝶八隗(ちょうはっかい)の選ばれし3人は、人工知能の開発者が残したという巨大な樹の絵画『楽園』を手掛かりに、暴走する『天軸』の所在を探る。 旅路の果てには、誰も想像できない結末が待ち受ける。 書き下ろしの短編小説を、気鋭のアーティスト、 井出静佳の装画・挿絵とともに味わう「伊坂幸太郎史上最も美しい1冊」。
コロナウィルス感染拡大のなか、小説家のヤマネは、『実践講座・身近な場所を表現する/地図と映像を手がかりに』という講座を担当することになる。 PCを通して語られるそれぞれの記憶、忘れられない風景、そこから生まれる言葉……。 PC越しに誰かの記憶が、別の新たな記憶を呼び覚まし、積み重なってゆく。 人と人とのあらたなつながりを描く長篇小説。 読売新聞連載、待望の単行本化。
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へーー。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第1巻は『カント節』『モナドは窓がない』。 巻末に対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第2巻(『なやまない』『ないものの存在』) *第1巻と同時刊行 2025年3月 第3巻(単行本未収録短篇集)
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へーー。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第2巻は『なやまない』『ないものの存在』。 巻末に関連対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第1巻(『カント節』『モナドは窓がない』) *第2巻と同時刊行 2025年3月 第3巻(単行本未収録短篇集)
義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本の元には、一風変わった経営再建の話が持ち込まれる。 今度は神社と寺!? 除夜の鐘にクレームをつけられた住職は「この国は滅びるぞ」と怒り心頭で、阿岐本組も警察に通報されたり、追放運動をされたり大ピンチ! 大人気「任侠」シリーズ第7弾。
奈良の都、最大の醜聞 女帝×「日本三悪人」道鏡ーー許されぬ恋の真相は? 天平勝宝元年(749年)に即位した孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。即位後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。 平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎に迫る、中山義秀文学賞受賞第一作。 【目次】 序章 神託 一章 うるわしの姫天皇 二章 弓削から来た禅師 三章 奴を王と呼ぶとも 四章 大枝の里の刺客ども 五章 東の国の空の下
シアトル近郊にあるルイス・マッコード統合基地で起こった、 アメリカ陸軍正規軍部隊の反乱。 “バトラー”率いる暴徒らにシアトル空港を奪取され、 同盟国であるカナダ国防軍は撤退、土門率いる陸上自衛隊 水機団は間一髪のところで退却し、マッコード空軍基地を目指す。 その頃、テキサス州スウィートウォーターでは、 避難民が溢れ、無法地帯と化した町で、 寄せ集めの自警団が作られようとしていた。 同盟国軍が戦地から撤退していくなか、 犠牲者を出し疲弊していく兵士たちと、 限られた装備での戦いを強いられる“サイレント・コア”。 そして、分裂したアメリカ軍の行方はーー。 【安田忠幸描き下ろしカラーイラスト シェブロン型攻撃用ドローン“疾風(ハヤテ)”掲載】 〈目次〉 プロローグ 第一章 マッコードAFB 第二章 七人の侍 第三章 荒野の決闘 第四章 ヘルファイア 第五章 中立地帯 第六章 ラウンドの開始 第七章 エース・パイロット 第八章 大統領の背信 エピローグ
戦艦「大和」率いる第三艦隊は米海軍機動部隊との決戦を制し、砲戦により新鋭戦艦「ノース・カロライナ」「ワシントン」をも撃破。米軍を押し戻すことに成功した。 これでソロモンの覇権を握ったかに見えたが、占領したばかりのガダルカナル島は激しい空爆と潜水艦による補給の妨害を受けて、飛行場の再建は遅々として進まない。 やがて日本海軍の拠点たるラバウルまでもが空襲を受けるに至り、連合艦隊はさらなる攻勢の必要性を痛感する。 だが、オーストラリアが連合軍から脱落することを許容できないアメリカ合衆国は、ただちに陸海軍の増援を派遣し連合艦隊を待ち構えていた。 「豪州の降伏か中立化がかなえば、米国は反攻のための重要拠点を失います」
ヴァンツァーやレティシアが苦労の末に舞台の主演を張った学園祭も無事終了し、課外活動芸能祭が始まった。 だが「その神秘性が次の公演に必要だ」と舞台出演を迫りまくる先輩に困惑させられるライジャとか、 ルウのカミハラ(!)炸裂でトゥルークの楽聖サーナン・ドルガン初の渡航とか、 ヴァンツァーのボランティアに一般客殺到とか、日々問題は発生するがそれでも日常は紡がれていく。 リィ・シェラ・ルウの三人はいろいろなところに顔を出し、力を貸し、気晴らしに闘い、演奏会を計画したりと忙しい。 祭り気分を満喫する三人+α(ヴァンツァーとかレティシアとかお騒がせなご夫婦とかその息子とか)が楽しくもちょっと苦労したりする“普通でない”毎日とは?