出版社 : 中央公論新社
逃げるか、死ぬか、答えるか。十秒以内に決定せよーー長い旅路の末、伝説の図書館へとたどり着いた旅人に、守人は謎をかける。鍵となるのは十の物語。扉を開き、森羅万象に通じ、神に等しい力を手に入れることは出来るのか。本格ファンタジーの新旗手による意欲作! 装画・六七質/挿画・田中寛崇 プロローグ・エピローグを新たに書き下ろした完全版
海外で荒稼ぎして帰国した詐欺師の藍は、ある政治家のパーティーで知り合ったみちるに興味を抱く。みちるは親の仇を捜しており、そのために金がいるという。仇とは、世界的企業に成長した戸賀崎グループ筆頭株主の戸賀崎喜和子。隙だらけの復讐計画を聞いた藍は、みちるに協力することになるが…。
「屋上からの脱出」閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ。「名とりの森」入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ。「鳥の密室」魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ。「罪喰の巫女」不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ。「サマリア人の血潮」謎の研究所の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ。全編書き下ろし。没入感あふれる読書体験がここに。5人の人気作家が仕掛けた、謎だらけの物語から脱け出せ。
元治元年(一八六四年)、土佐藩の獄卒・小田切聡介は尋問の場にあった。罪人の名は岡田以蔵。かつての幼なじみであるこの男は、数多の人々の命を奪った罪に問われ、さらには聡介の兄を殺害した下手人である可能性があった。張りつめた空気の中、以蔵は子どもの頃と変わらぬ笑顔で、自らが手を染めた殺人の記憶を語り始める。幕末期の記録に残る岡田以蔵の不可解な言動。そこには、常人には理解しがたい恐るべき「道理」があったー。忠臣か、異常者か。最恐の暗殺者の本性とは?幕末史の謎に迫る戦慄の歴史サスペンス。
大統領選後の共和民主の衝突により文明が半ば崩壊したアメリカ。唯一インフラが生きているテキサスからフロリダに向かう“幌馬車隊”のジョーイ・西山一行は、ミシシッピ・デルタのキャンプサイトで銃声を耳にするー。その頃、アリューシャン列島アダック島では、海軍基地と空港にほど近いモフェット山の山裾に、ロシアの第83親衛独立空中襲撃旅団の二個大隊が空挺降下。練度の低い施設管理部隊に代わり、“サイレント・コア”二個小隊が米海軍ネイビー・シールズと連携を図りながら迎え撃つが…!司馬光がアダック島派遣部隊の指揮を執る白熱の第六巻!
夜って、いいよね。人の本質が、見える時間。昼と夜で、一つの身体を二人で共有する茜と咲子。姉妹のような、親友のような関係を築いていたが、「昼」の終わりによって予想だにしない「夜」の真実が顔を覗かせはじめる。果たして、彼女たちが「最期」に見たものとはー。
ジャンルの始祖・清張にとって、「社会派推理」とは何だったのか?純文学、ミステリ、ノンフィクションーデビュー以来、次々と新しい領域に挑んだ作家が直面した、小説の可能性と限界。初書籍化となる中篇(表題作)ほか、単著・全集未収録の小説・トーク・エッセイを中心に、その軌跡をふりかえる作品集。
日本軍は多大な犠牲を払いつつもグアム島を攻略し、米海軍の攻撃先鋒を潰すことに成功した。これを機に、日本政府は英国を通じて講和を打診をするのだが、米国政府からは一顧だにされない。なぜなら、米軍には強力な戦艦や巨大な空母といった新鋭艦が続々と加わりつつあり、次こそは勝利を得られると確信しているのだ。 米軍が戦力を拡大し続けるのであれば、このまま守りに徹していてもいずれ日本軍は押し負けてしまう。であれば自ら決戦を挑み、圧倒的な勝利をもって米国の戦闘意思を挫くしか道はないのかーー。 トラックを根拠地とする米海軍主力を撃滅せよ、との難題を課せられた連合艦隊は乾坤一擲の大作戦を開始した。 「米国を和平交渉の場に引っ張り出すためには、決定的な勝利が必要となる。かの日本海海戦に匹敵するほどの勝利が」 連合艦隊司令長官 山本五十六大将
吉原惣名主の川口屋平左衛門に「診てもらいたい」と頼まれた遊女・桐葉は、奇妙な女だった。彼女の言動に疑念を抱いたおゑんは、廓の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが…。
正彦さんが定年を迎え、さてこれからは、一緒に旅行を……と期待していた二人。しかし、折しも世の中はコロナで自粛中。そんな中で、新たなフェーズに入った二人の生活は? 俳句、骨董と、趣味の道をきわめる正彦さんと、二次元コードに苦しめられたり、日々のちょっとした生活の変化を楽しんだりする陽子さんの日常を綴る、シリーズ最新作。
大雪の日、大人気作家の御津島磨朱李が細部までこだわった新邸のお披露目会が行われた。招かれたのは作家と編集者、文芸評論家と……。最初は和やかな雰囲気だったが、次第に雲行きが怪しくなっていく。奇想天外、どんでん返しの魔術師による衝撃のミステリー!
事実無根のゴシップ記事によって活動停止を余儀なくされた特別強行捜査局。マスコミの追及を逃れるため、海上自衛隊の海賊対策派遣に参加を命じられた朝倉だが、派遣先のジブチで謎の部隊に拉致されてしまう。朝倉救助のために動き出す特捜局の面々、NCIS(海軍犯罪捜査局)、そして日本最強の傭兵代理店。特捜局は朝倉を奪還し、解体の危機を乗り越えられるのかーー。