出版社 : 原書房
もうすぐクリスマス。料理は苦手だけど見栄を張りたい人にとって、美味しいパーティー料理を秘密で届けてくれるライラは心強い味方。この変わった仕事のせいで、うまくいきそうだったパーカー刑事との恋はダメになってしまったけれど、大好きな料理作りが心の支えになってくれた。そんなある日、小学校のパーティーに特製マカロニチーズを配達したライラは、サンタの恰好をした男性に出会った。俳優だという気さくなサンタと言葉を交わし、ほっこりしたのもつかのま。別れた直後に銃声が!そして走り去る1台の青い車。倒れていたサンタの息はすでになく、第一発見者になってしまったライラは、ふたたびパーカー刑事と顔を合わせることに!恋と夢に一途な若き料理人ライラが活躍するシリーズ第2弾!
心を閉ざしていたわたしをあなたは天文部に引き入れてくれた。そこで起こった「いくつかの事件」を経験して、わたしは、あたたかな世界のあることをふたたび知ることができた。ずっとこのままでいたい。でも、わたしはひとつ、大きな嘘をついていた…
知り合いの茶会に招かれた山桜亭馬伝の妻亮子。思っていた以上に本格的な席で、緊張が先立つなか、亮子はほんの一瞬、そこにいるはずのない猫を見てしまう。話を聞いた馬伝はその奥にある「謎」を見抜くのだが…五年ぶりに復活した「紅梅亭」シリーズ新ステージ、新たな人物も登場し、物語も謎も充実の開幕!
不思議な公園にぽつんと佇む優しい形をしたベンチ。きょうもここで待っている。あの人を。あなたをー見えない、歩けない、居場所がない、コミュニケーションができない。心の傷や生きづらさを抱えながらも、健気にしなやかに生きる愛すべき人々の「普通の」物語。
「島には隠された宝があるんだ」と言っていた男が死んだ。そして、その死をめぐるなかで起きた新たな殺人と突然現れた謎の男。事件の原因は「隠された宝」なのか、それとも…。瀬戸内の小島を舞台に新鋭が挑む推理劇。
ゴミ集積所に花を捨てようとしている男を見つけた春子さん。まだ咲いてるのもあるし、そもそも土に植えられたまま捨てたらいけないし。それに…。ちょっとしたことから男に声をかけた春子さんだが、その時点ではもちろん、秘められた真実に気づくことはなかった。一生懸命真っ直ぐな春子さん、ご近所だって冒険にあふれてる!
准男爵の令嬢ベラは、考古学者である父親に連れられて、中近東を周遊して育った。父が病に倒れ、この世を去ったのは1年前。やっとの思いで英国へ帰郷し、弟妹を学校に通わせるためにお金を稼がねばと職さがしをするも、うまくいかない。そんなある日、亡き父の古い知り合いだという貴婦人レディ・ミルフォードが、ベラの家を訪ねてくる。そして父の考古学仲間の息子エイルウィン公爵マイルズがエジプト学者になっており、資料を整理するキュレーターを探しているので、志願してはどうかと勧め、美しい赤い靴を持たせてくれた。こうしてロンドンの公爵邸を訪ねてきたベラを、最初は追い返そうとしたマイルズ。しかし幼い日に彼女と出会っていたことを思い出し、まっすぐに自分を見つめてくるベラの瞳に強く引きつけられて…
韓国の原発がハッキングされ、放射性廃棄物をつり下げた気球が空に浮かんでいる。これが破壊されれば日本が最大の被害を受けることになる。が、日本は表向き手出しできない。ハッカー集団にアメリカ軍需企業も巻き込んで対応を急ぐのだが…「犯人」は、事件をどこへ着地させるつもりなのか。想定外の危機に日本は何ができるのか。セキュリティの陥穽を突くサイバーサスペンス!
昔懐かしいおとぎ話をテーマに、秋のフェスティバルがNYのセントラル・パークで開催された。ところが、ピンク・プリンセス役の女性が「眠り姫」さながら、昏睡状態で森の中から発見されて大騒動に。まもなく逮捕されたのは、マテオ!元夫の逮捕に気が気でないクレアは、必死に真犯人につながる手がかりを探し、被害者の持っていた「金の鍵のネックレス」が秘密の高級クラブの通行証だというところまで突き止めた。事件にNYの超有名レストランが関与しているのは間違いないのに、あと一歩のところで真相に近づけない。そこでクレアは、エチオピアのシャーマンから仕入れたという不思議なコーヒー豆を切り札に使う。そのコーヒーが持つ特別な力とは…!?NYのセレブな裏世界は、おとぎ話よりも不思議で危険がいっぱい?人気シリーズ第14弾!
エリザベスは亡き夫の莫大な借金を抱え、人知れず窮地に立たされていた。愛情深く責任感の強い彼女は、領民や使用人の生活を守るため、裕福な貴族との再婚をいったんは決心したが、求婚者に裏切られる。打ちひしがれた矢先に、目の前に現われたのは医師マイケル。上流階級の男性にはない思いやりと行動力に溢れる彼にエリザベスは心惹かれるが、今の窮状を脱するには彼と一緒の未来を夢見るわけにはいかないと、自分の想いから目をそらそうとする。一方でマイケルも、エリザベスの目を見張るような美しさ以上に、身分のわけ隔てなく見せる優しさや機知に富んだ会話に魅了されていた。実は、彼は公爵家の次男で、兄とのいざこざからロンドンを離れ、身分を隠して暮らしているのだがー募る想いとはうらはらに、抱えた秘密のせいで素直になれない二人は…。
ご近所の仲良しおばあちゃん5人組が60歳になった記念に作ったのは、年齢と同じ60個の「死ぬまでにやりたいことリスト」。それから12年かけ、ひとつひとつ達成してきたものの、残るは人には言えないような恥ずかしい願いごとばかり。7月のある夜、いよいよ「裸で泳ぐ」という無理難題を実行に移すため、フランシーンたち5人は真夜中のプールに集合した。気になる体型を誰にも見られないよう、できるだけ真っ暗にして…。ところが、ひょんなことからプール脇の小屋で男性の変死体を発見してしまい、世間を騒がす事件に発展!「裸で泳ぐおばあちゃんたち」と面白おかしく書き立てられ、5人は人生最大の赤っ恥をかいてしまう。それでも力を合わせ、リストのひとつ「殺人事件を解決すること」を叶えようと、勇気を出して捜査を開始するのだが…!?
公爵家の次男ローランドは、友人たちと滞在先の古城へ向かう道中、かつての恋人リリベットと偶然再会する。ふたりは7年前、激しい恋に落ちて将来を誓いあった。しかしローランドの長期出張で連絡が取れぬうちに、リリベットは父親の借金のかたに別の男性と結婚させられたのだった。はなればなれになっても片時も忘れなかった女性と再びめぐり逢えた奇跡を喜び、あの頃以上の情熱を燃えあがらせるローランド。一方リリベットは、愛のない生活につらい思いを抱える中、夫の恐ろしい秘密まで知ってしまい、危険を感じてここまで逃れてきていた。運命のいたずらから、友人とともに古城で暮らすことになったふたり。やがてリリベットの傷ついた心は、ローランドの優しさで癒されていくが…。エリザベス・ホイト絶賛、珠玉の愛の物語!
超高級ワイナリーの豪華試飲パーティに招待されたセオドシアとドレイトン。ワイナリーの命運がかかっている新しい銘柄の完成披露とあって、チャールストンじゅうの美食家や評論家たちが一堂に会した。ワイン樽が開けられるのをいまかいまかと待ちかまえるセレブたち。ついに開いたと思った瞬間、なんと、樽の中からすでに息絶えた若い男性が転げ落ちてきた!悲劇に見舞われたワイナリーのオーナーから事件の真相の解明を懇願されたセオドシアは、探偵さながらの鋭い目で被害者の部屋に謎めいたメモが残されているのを発見した。それがどうしても頭から離れず…!?いっぽうティーショップでは、英国貴族屋敷をテーマにしたお茶会を開催し、これが大好評。ついには店の移転や二号店出店の話まで出てきて!?
公爵家令嬢フィービーに、護衛として常に付き添うトレビロン大尉。目が不自由なフィービーを見守り、手助けすることが彼の任務だ。自らの境遇を受け入れ明るく前向きに生きている彼女の姿に心を打たれ、トレビロンはひそかに思いを寄せるようになっていた。そんなある日、彼が同行していたにもかかわらず、外出先でフィービーが何者かにさらわれてしまう。トレビロンは、間一髪で彼女を救い出せたものの、責任を感じて辞職を申し出る。フィービーはその時、彼が護衛としての役割以上に、自分の孤独に寄り添い、身も心も守ってくれていたことに気づく。ところが、トレビロンが彼女の前から立ち去ってしまった数日後、再びフィービーは誘拐される。それを知ったトレビロンは…。大好評“メイデン通り”シリーズ第8弾!
ゲストの食の好みやアレルギー、出身地など経歴をくまなく調べあげて提供するホワイトハウスのディナーは安全なうえに、どこよりも美味しい完璧な料理。ところが、ディナーを口にした連邦政府の高官があろうことか死亡!総料理長のオリーは事件を聞きつけたマスコミに糾弾され、厨房スタッフは全員、ホワイトハウス関係者から犯人扱い。厨房は完全封鎖に追いこまれてしまった。春の復活祭まであとわずか。これでは一万個以上のイースター・エッグの準備ができない!間に合わせるための唯一の道は事件の真相を暴き、厨房の嫌疑を晴らすこと。けれどオリーが捜査に首を突っこめば、恋人であり大統領の護衛官であるトムの解雇につながる。八方ふさがりのオリーが仲間たちと取った大胆不敵な行動とは!?
男性医師が自宅マンションで死体で発見された。発見者は婚約者とその妹。死亡推定時刻に同僚医師が被害者宅を訪れていたことがわかり、捜査は順調に進展するかと思われた。いっぽう厚労省の医療事故調査チームは手術ミスの告発を受けて、被害者のいた病院を調べていた。殺人事件と告発は関係しているのか、それとも…。通底する哀しく切実なテーマが、医療サスペンスと本格ミステリーを融合させる!
男爵未亡人カッサンドラは、ある罪に問われて家を追い出され、かつての使用人たちを引き連れて困窮極まっていた。つらい過去を陰で支えてくれた家族同然の彼らを守るため、彼女に残された唯一の方法は、大金持ちの貴族の愛人になること。決意を胸に秘め、カッサンドラは招かれてもいない舞踏会をひとり訪れる。ほかの招待客がみな、悪評がつきまとうカッサンドラと距離を置こうとするなか、ハクスタブル家の長男である伯爵スティーヴンは謎めいたその女性が気にかかり、周囲の視線も気にせず彼女を誠実にもてなした。社交界でも“理想の結婚相手”として評判が高い、清廉潔白なスティーヴンは、何かに導かれるようにしてカッサンドラとそのまま一夜を過ごす。翌朝、彼女の真実を知ったスティーヴンは、「きみを守る」と宣言するが…。
ハイランド地方最大勢力の氏族の次男アランは、氏族間の同盟のために政略結婚をさせられることが決まっていた。そんななか、アランは仮面舞踏会で出逢った聡明な女性メアリーに魅了される。ところが、メアリーはアランにとって宿敵の一族の娘だった。彼女にもまた、望まぬ結婚話がすすんでおり、ふたりは互いの家族の厳命によって近づくことさえ禁じられる。それでも、あの出逢いのときめきを忘れられないふたり。想いあふれるまま、人目を忍んで逢瀬を重ねていたところを、ついに両家に見つかってしまう。強引に引き離された翌日、メアリーの結婚が2週間後に決まったことを知ったアランは…。ハイランダーとしての誇りを胸に領地を守ってきたマクローリー3兄弟が、イングランドの上流社会へ乗りこむ“スキャンダラス・ハイランダー”シリーズ、第2弾!