出版社 : 双葉社
おいらはナム。霊幻道士の修業中のおいらは,ひょんなことからデパートで開かれる、「キョンシー展」の警護をするこになった。そこへ怪盗ウーロンと名乗る男が、展示品の中でも特に価値のある“桜蘭玉”をうばうと予告状を送りつけてきた。それからが、もうたいへん!デパートの中はキョンシーたちが暴れ回るし、ベビーキョンシーは超能力を使っていたずらするし,おいらどうすりゃいいんだ。こうなったら、デコボコキャンシー軍団をたたきのめして、桜蘭玉を守りぬくぞ。
タマムスビ・カツマに夢で呼び出された3人組。そこで、3人の心の祖先である大天空丸が、悪の手に利用されようとしていることを知る。新宿の3つのビルの配置が、大天空丸を大天空災丸に変身させる邪悪の祭壇そのものであり、ある3つの要素が欠けているため、まだその力を発揮していないという。スサノオ、義経、清正ーこの荒武者のもつ3供物をそなえれば邪悪の祭壇は完成してしまう。天魔族が3供物を手に入れようと、動き始めた。天魔族より先に3供物を集めないと、大天空丸が危い。
この物語は、墓地に逃げこんだ男の悲鳴で幕があがる。そして展開するのは魑魅魍魎の世界-たとえば、「貴様は…一体…何者だ。亀頭は震え声で叫んだ。声を出すことによって、萎縮してしまった魂をふるいたたせようとしたのだ。おれか、赤い濁った双眸から鬼火のような燐光がほとばしった。おれは地の底の闇より幾多の呪われた自我を担って地表の物質界に蘇生した魂だ。おまえのような痴愚な凡夫とは人間の種類がちがう。特殊な頭脳の持主なら、おれの背髄中に息づいている超太古の叡知を視ることが出来るだろう」というように!欲がうず巻く・性が疼く・力が暴れる-人間の胸の奥の呵嘖をゆさぶって文が跳ねる。-著者会心の長編伝奇ロマン第5巻乾の項。
箱根のホテルでアルバイトをすることになった大江星夫の仕事は、前庭でアイスクリームを売ることだった。やっと売れたアイスクリームを客がひと舐めした瞬間、星夫の面前ですさまじい苦悶の形相で死んだ。ちょうどその時、ホテルから出てきた美女が、蜂が入ったと悲鳴をあげてスカートを高くまくり上げた行為は、星夫には事件と無関係とは思えなかった。警察から釈放された星夫は、井澄晶子という美女を追及せずにはいられない気持ちで、ホテルの近所にある広大な母神教本山の安楽境に乗り込んだ。晶子の美貌に圧倒されて、怒りを忘れた星夫は、安楽境に滞在することにしたが、そこではどろどろした派閥争いから地獄のような怪事件が続発する。最後の1ページまで逆転の連続する書き下ろし長編本格ミステリー。
いつ終わるともしれない戦いを続けるマントル王朝連邦国とコア王国。ルーニ・シューイは、マントル王朝連邦国の少年空中隊員として、いつものように出撃したが、“ルシアの谷”上空で奇襲をうけてしまった。ルシアの谷に墜落してゆくルーニ。その先は敵国の領土だ。コア王国スルガール島の周辺に不時着したルーニの命を助けたのは、チェルト・フレイユというひとりの少女だった。戦いのない平和な国があるというチェルトの祖父の言葉を信じ、ふたりは第四世界へ旅立つ。ねこまんまのポチを仲間に、ふたりと一匹の旅が、今始まった。
ボクの名前はヒロユキ。高校1年。平凡な学生だったボクはある日交通事故にあってしまい、そのまま気を失ってしまった。気付くとそこはまるでみたことのない世界だった。そのうえ、ボクの意識は異世界の冒険者アドル・クリスティンと名乗る少年の体に入りこんでしまっていたのだ。魔王ダルク・ファクトに支配されたここエステリアで、ぼくはイースの本をめぐる壮絶な戦いに巻きこまれた。
早野えりかは通訳の仕事でスポーツ用品メーカーを訪ねた。その関係で、そこの広報担当の中西、ホテル経営者であると同時に元スキー・レーサーでもある柏木らに出会った。えりかは柏木に魅かれるが、障害として中西が立ちはだかり、さまざまな事件が邪魔をする。愛と仕事のはざ間でもまれる二人の姿!!
沙織には双方の両親が決めた婚約者・秀一がいた。が、彼女にはまだその気はなかった。そんなとき、秀一の過去を偶然知る機会があり、沙織は荒れた。彼には最近まで別の女性がおり、堕胎までさせているというのだ。その弟・夏樹が秀一を追っていた。暴走族だという彼に、沙織は怖れと同時に魅力も感じていた。
芸能評論家・町田卓二はある夜、誰も入れるはずのないマンションの自室に帰ると、吸いかけの葉巻きが灰皿で煙を上げていた。そして深夜、失踪中のアイドル歌手・古三沢涼子から、町田のせいで自殺する、という電話がかかってくる。ちょうどその頃、ある男が町田の名刺を持って殺されていた。町田は身に覚えのない殺人事件の容疑者にされてしまう。「密室と瞬間移動」。不可能犯罪に挑む本格ミステリー。
名探偵フィリップ・マーロウに傾倒している北岡ハルミは新宿に事務所を構える“お嬢さん探偵”。ハルミは目下スキューバ・ダイビングに凝っている。婚約者の藤城昭夫と伊豆の富沢海洋公園へ。インストラクターの案内で海底を散歩中ハルミは魚の泳ぐ姿にみとれている間に昭夫たち一行とはぐれてしまう。不安と恐怖に襲われながらハルミは海底を夢中で泳ぎ回っていると、岩と岩の間に体を突っこんだ格好で女性ダイバーが死んでいるのを発見する。酸素を口に送るレギュレーターのホースは2本とも損傷していた。発見者として伊東署に呼ばれたハルミは付近で同じような事件が続発しているのを知り、昭夫の協力を得て、持ち前の行動力で事件解明に乗り出す。-私立探偵ハルミの青春と冒険をフレッシュ感覚で描いた長編ミステリー。
桜の怪?城山公園でのミステリー。大阪の若手漫才“ヒマラヤ探険隊”の森川保夫のコンビ石原弘司は、四国宇和島での仮設舞台で公演中、突然天井から落ちて来た丸太のせいで死亡した。過失?意図的殺人?-どちらも当てはまりそうもない。ところが通夜にやって来た被害者の祖父が棺を見据えて意外なことを言い出したのだ。「まだ、お許しにならんのか」そして「お前らのお父さんもお母さんも、あそこで死んだ。行ったらあかんのや、行ったら」。そのまま意識不明に陥ってしまった老人の謎を解くべく保夫は弘司の妹と再び宇和島を訪れる。そしてその2人にまた襲いかかったのは…。勇壮な和霊神社の祭礼に絡み合う怨念の行方を追う著者独自の浪華ミステリー傑作長編。
地上げ屋、フィクサー、悪徳医師、偽マルサ、ネズミ講。こんな虱のような連中は闇から闇へ片付けろ!泣きの涙で日を送る善良で気の弱い庶民がどれほど助かることか…。そこで登場する闇の仕置人、そのプロフィルは-。川野為五郎、新宿の居酒屋『文吉』を女房にやらせヒモ然としている。が、彼こそ中国カンフー陰流唯一の継承者。大貫勘三、50過ぎの元警視庁捜一のデカ。柔道5段、唐手3段、剣道4段、合気道2段。一条良基、新宿の名門寺院副住職。26歳、色白の美貌。西洋占星術が出来、手裏剣を使う。芦花リエ、フラメンコダンサー。24、5歳。美貌だが酷薄に仕事を片付けもする。そして闇の執行長。初老。浅草の裏通りに居を構え、仕置に決定を下す。-死!著者会心の秘拳仕置人シリーズ。
せいらは、プロ球団に入った一成に結婚を申し込まれた。それまでにいろいろな経緯があったが、承諾した。しかし、一難去ってまた一難、せいらの母親が娘を嫁に出すことに反対する。そのことを一成の父親に相談するが、そこでもひともめ。一成はいやけがさし、2軍落ちしても、野球に打ち込むーその行方?
香津は映画好きで、念願の映画会社宣伝部に入社した。そこで、亮介と会った。亮介は何かと香津の力になってくれた。が、仕事の関係でいま評判の映画監督・藤森と知り合った。香津は彼の強引さに反発しながらも、次第に魅かれていった。そして、藤森の真の人間性に触れていった。男と女の機微を描く。
無縁ゾーン上空で、空魔におそわれていたお守り助士すいさいを救ったために、お守りの楽園、「天地球」の難事件にまきこまれてしまったヘッドロココ、ヤマト神帝以下の聖戦士たち。しつように攻撃をしかけてくる悪鬼の手から、天地球を救うためにヤマト神帝たちは立ち上がった。秘宝の謎をとき、仲間の聖戦士とともに天地球の平和をとりもどすのは君だ。
その日、ボクは激しい頭痛とともに目ざめた。気づくとそこは、見知らぬ部屋のベッドの上。どうやら崖から転落して気を失っていたところを、通りがかりの男の人が助け、自分のベッドに寝かせてくれたらしい。礼を言おうとしたボクは、恐ろしいことに気づいた。自分がどこの誰なのか…。ボクは、自らの筆跡で残されていた“明神村・綾城”というメモを頼りに、記憶をとりもどすべく、その村を訪ねた。そこでボクは自分が少年探偵であり、綾城商事の会長であった故・綾城キクの死因について調査を依頼されていたことを知るのだが…。
「あなたの世界アルファールに、今あふれている邪悪な力は、いっときわたしの国をも滅ぼしかけたほどすさまじいものなのです。幸い、わがディリージュは放浪の騎士によって救われました。この国にも、救い主が必要です。そう、あなたが救い主のひとりとなるのです。あなたのほか、3人に同じペンダントを渡しておきました。それは互いに呼び合い、光り合います。仲間を見つけて協力し、闇の力を封印するのです」夢の中でディリージュの王女に会った少年マック。彼は心を決めた。暗く深い謎の迷宮に挑むことを。生きて帰れぬかも知れぬこの旅で、今きみの勇気が試される。