小説むすび | 出版社 : 小学館

出版社 : 小学館

右から二番目の星へ右から二番目の星へ

出版社

小学館

発売日

2025年9月3日 発売

結末に涙する、仕掛けに満ちたひと夏の物語 ノイズに溢れたこの世界で、 「大人になる」とは一体どういうことなのだろうか。 「子どもの土地」で永遠の子どもだった「その子」は、心に曇りが生まれ、ある日飛べなくなってしまった。だから、地上に堕とされた……自らの代わりとなる子を一人、連れ去るために。 夏休みの始め、青森のボーイスカウトで、スナメリが座礁した熊本の海岸で、埼玉から繋ぐオンラインゲーム内で、悩める子どもたち3人に奇妙な出会いが訪れる。いなくなる子は、誰なのか。自由と不自由のあいだでもがく少年少女、それぞれの決意とは。 誰もが経験し、忘れてしまう、「あの頃」の怒りと光にいま向き合う。 意外なその結末にきっと涙する、仕掛けに満ちたひと夏の物語。 最後の2行に込められた意味を 理解できる「大人」でありたいと思いました。 ……青山美智子氏 人が生きる底の底から、子どもという存在を見詰めれば こんなにも不思議で美しく、残酷な物語が生まれる。 ……あさのあつこ氏 【編集担当からのおすすめ情報】 本作に顔を覗かせるのは、イギリスの名作「ピーター・パン」。 1人を「子どもの土地」へ連れ去るためにやってきた「その子」、 それぞれの出会いによって変化や成長をすることになる5人の子、 計6人の少年少女のひと夏を、 2022年に小説現代長編新人賞を受賞しデビューした新進気鋭の作家が描きます。 自分の中に閉じ込めてきた怒りや絶望、いつのまにか忘れていた煌めきや希望。 それらを怖いほど鮮やかに蘇らせてくれる1冊です。 「その子」は一体誰なのか?考えながらお楽しみください。

春の星を一緒に春の星を一緒に

出版社

小学館

発売日

2025年8月27日 発売

救いと慈愛に満ちあふれた、感涙医療小説 奈緒(40歳)はシングルマザーの看護師として涼介と寄り添い生きてきた。その涼介も高校生、進路を考える年齢に。そんな折、大きな転機が訪れる。敬愛する医師三上の誘いもあり、思い切って東京の緩和ケア病棟で働くこととなる。死を間近に見つめる毎日の中、その瞬間まで幸せに生ききり希望を持てる最期を模索し続ける奈緒。一方、涼介は強く大きい夢を抱く。それは奈緒の夢でもある。母子の夢の行方、そして三上と奈緒のこれからは・・・・・・。 緩和ケア病棟を舞台に、綿密な取材と著者自身の看護師経験に基づく圧倒的リアリティ、温かな視線で人々の生き様、死に様を丁寧に紡ぐ。懸命に生きるすべての人々に送られる慈愛のエールに癒やしの涙は必至です。 【編集担当からのおすすめ情報】 6年前他界した母は晩年情緒不安定でした。そんな母が本作の前身となる医療小説『満天のゴール』を読み終えて、穏やかな声で私に言いました。「この本を読んで、死ぬのが怖くなくなったわ。ありがとう」--「小説は人を救えるんだ」と心から実感した瞬間でした。 現役看護師として長年多くの看取りを経てきた藤岡さんが描く死は、温かく、そして尊い。本作品に貫かれている「死は決して敗北ではない。懸命に生き抜いた先のゴールとして幸せな死がある」という考え、想い。それは、この作品を読んだ誰の心にも微かな灯となると思うのです。そして、生きている「今」を希望に変えてくれる。この作品に出合えて、本当に私は幸せでした。 目次 1 朝凪 5 2 暗影 13 3 永訣 42 4 蛍火 96 5 星原 131 6 明星 159 7 秋空 180 8 涙雪 237 9 邂逅 270 10 決戦 302 11 積雪 321 12 満天 351

新・教場2新・教場2

出版社

小学館

発売日

2025年8月6日 発売

「教場」映画プロジェクト原作!最新刊! 第一話 会意のトンネル 郷村秀初は、体格に優れた14歳年上の同期、岩国禾刀に何かと助けられていた。岩国は、郷村の母の中学時代の後輩だという。 第二話 不作為の鏡 成瀬幹人は、醜形恐怖症のため、一度鏡を見てしまうと離れられなくなる。招集に遅れることも多く、連帯責任を取らされる同班の若浦と宝条から苦情を言われていた。 第三話 遺恨の経路 木下百葉は、同じ教場の真鍋辰貴と交際している。真鍋は一月前まで同期の洞口亜早紀と付き合っていた。真鍋と百葉はクリスマスに会う約束をしているが、その前に犯罪捜査のペーパーテストがある。 第四話 犯意の影法師 南郷玲司と来栖研心は「警察学校生研究発表会」の予選にT県警代表として出場することになった。全国大会に進めれば卒配後はAランクの署に配属される。 第五話 黒白の極性 細沼理仁は、パチンコに大ハマりして同期に借金までしてしまった。軍資金を吐き出した土曜、ひったくり事件に遭遇する。 第六話 金盞花の迷い 卒業式が近づき警察学校では総代争いが激化していた。追掛冬和子はそのトップを走っているが、ライバルで新聞ベタ記事マニアの戌塚に図書室へ呼び出される。 【編集担当からのおすすめ情報】 主演 木村拓哉 「教場」映画、プロジェクト始動! 脚本 君塚良一 監督 中江功 2026年、風間公親ふたたび! 刑事指導官・風間公親を急襲し、右目から光を奪った“千枚通しの男”十崎波瑠が、「風間道場」門下生の刑事達の手によって逮捕された。警察学校長の四方田は、風間の門徒である現役バリバリの刑事を月に一度「風間教場」に招き、特別講義を行ってもらうという新たなカリキュラムを提案する。

南海王国記南海王国記

出版社

小学館

発売日

2025年7月30日 発売

史上初、台湾侵攻!歴史小説の巨人、最新刊 国境を脅かす騎馬民族の大軍を何度も退け、明王朝を堅守し続けた名将・袁崇煥(えんすうかん)が、私欲にまみれた宦官たちの讒言によって処刑された。明朝の終わりの始まりだった。若き崇禎帝(すうていてい)は人民の困窮などには目を向けず、自らの独裁君主権を脅かされることばかりを恐れた。ほどなく、李自成(りじせい)の反乱によって明は滅亡した。 その年、20歳を迎えた青年がいた。青年は、漢土の沿海で最も恐れられた海賊の子だった。幼い頃から聡明だったその青年は科挙の生員(受験資格者)となり、南京の太学で儒学を修めた。青年の名を、鄭成功(ていせいこう)といった。 明王朝が倒れ、満州の騎馬民族が国号を清とあらため漢土を席巻、明の旧臣らが続々と清に寝返っていく中で、「抗清復明」を高らかに掲げて青年は国を作った。 台湾島に建てられたその国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。 【編集担当からのおすすめ情報】 「飯嶋和一にハズレなし」と称される歴史小説の巨人、 『星夜航行』以来7年ぶりの最新作がついに刊行! 中国大陸、そして台湾へ…… 17世紀の漢土沿海で繰り広げられた激動と、歴史を紡いだ人々の矜持を、独自の視点で辿っていく雄大な物語。 どうぞお楽しみください。

GOAT meets(01)GOAT meets(01)

作家と出会う 作家も出会う 大反響の「GOAT」に姉妹誌が誕生します。 その名も「GOAT meets」。読者が作家たちと出会う場として、そして作家自身が新たなテーマと出会う場として、7月24日に船出します。 第一特集は、金原ひとみ氏、朝吹真理子氏による「韓国文学を旅する」--芥川賞作家が、イ・ラン氏ら韓国人クリエイター、チェ・ヘジン氏やペク・スリン氏ら韓国人作家と邂逅し、その取材体験を書き下ろし小説として発表する前代未聞の試みです。 女優・唐田えりか氏のインタビュー「表現者として必要なことは韓国から学んだ」、韓国の人気作家チョン・セラン氏、映画監督・山中瑶子氏による特別寄稿もお楽しみに! ジャンル横断にも積極的に取り組みます。漫画家今日マチ子氏には、名著『cocoon』から15年の節目として、戦後80年の沖縄を訪れ、その風景を描き下ろしてもらいます。そのほか気鋭のライター・ワクサカソウヘイ氏による「タンザニア巨大見聞録」、そして、闇文芸四天王(!)も登場するという噂。 ■執筆予定 小佐野彈、小田雅久仁、乙一、小泉綾子、櫻木みわ、愼允翼、白川優子、滝口悠生、中山祐次郎、乗代雄介、星野智幸、李琴峰……(敬称略) 【編集担当からのおすすめ情報】 「GOAT meets」が扱う作品は、小説やエッセイ、ノンフィクション、さらには詩、短歌まで幅広いです。さらには、それらの作品を写真や現代アートとともに編み込むことで文芸の可能性に挑戦! 紙の雑誌ならではの、さまざまな「ミーツ」をお届けします!

もしも料理店もしも料理店

出版社

小学館

発売日

2025年7月16日 発売

今日のメニューは? 美味ショートショート 路地裏にたたずむ“OGATA”という看板を掲げたお店ーー通称、「もしも料理店」。 その日やってきたのは、仕事のプレッシャーに悩む男性だった。彼の話をじっくりと聞いたシェフはこう言う。 「じつはちょうど、お客様にうってつけの食材が入ってきたところなんです」 取り出したのは、なんと30センチほどの大きさの“オフロード車”だった。 「こちらは、山の中を走っていたという、若い自動車です。こちらをお召し上がりいただきたいと思います」 シェフは自動車をさばき、調理し、見事な一皿に仕上げた。半信半疑で食べた男性は、野性味あふれる美味しさに驚く。そして、その胸にはひとつの思いが去来するーー。 突拍子もない食材を、意外な料理に作り上げてしまう、ちょっと不思議な料理店。少し疲れた身体も、なんだかむしゃくしゃした気持ちも、その一皿が癒してくれる。自動車、月、公衆電話にトランペット。さあ、今日のメニューは……? 料理監修は、さわのめぐみさん(ものがたり食堂/Nami Zaimokuza)。 お腹も心も満たしてくれる、美味しいショートショート、11編の詰め合わせ。 【編集担当からのおすすめ情報】 ショートショート作家として精力的に活動する田丸雅智さんの最新作品集、今作のテーマは“料理”。隙間時間に、夜のリラックスタイムに最適な、美味しくて心も安らぐショートショート集です。さて、今日の一皿はどれにする……? 単行本特典として、巻末にオリジナルレシピも収録。

海は忘れない海は忘れない

出版社

小学館

発売日

2025年7月16日 発売

戦後80年。今、伝えたい渾身の反戦小説 高校2年生の遙瑠は、ある日自転車事故に遭う。目を覚ますとそこは、戦争の爪痕が色濃く残る昭和の世界。一冊の生徒手帳を手がかりに自分が「浜口晴子」という少女になり昭和33年にタイムスリップしたことを知る。 晴子として暮らし、戦後の時代を懸命に生きる多くの人と関わるうちに、誰しもが苦しみ、悶えぬいた現実を深く実感する。令和の時代を生きる遙瑠にとっては歴史上のことだった「戦争」は、普通に生きる人々を巻き込み、その傷跡は決して癒えることがないものだった。晴子としての想い出もたくさん作り楽しく暮らしていたある日、事故により、また令和の時代に戻ることに。 令和に戻った遙瑠は「未来に生きている自分ができることは何だろう」と戦争への認識を新たにし、「伝える人」として歩みを進めるーー。そして祖父に連れられていった読書会では大きなサプライズが・・・・・・・。 膨大な取材をもとにしたリアリティ溢れる時代描写、生き生きとした昭和の人々の生き様・・・・・・。児童文芸のベストセラー作家が放つ唯一無二の圧倒的な反戦・人間ドラマ。 【編集担当からのおすすめ情報】 戦後80年。証言できる方も減り、戦争が遠い記憶になりつつあります。 だからこそ「忘れてはならない」と声を上げ続ける必要があるし、それがどんなに小さな動きだとしても、動くことが大切だ、と信じてこの作品を今刊行させていただきます。 著者は児童文芸のベストセラー作家。ゆえに大変読みやすく、自然にその世界に巻き込まれて体感できる小説になっています。現代の若い世代にとっては遠い歴史上のことに思える戦争が、いかに「普通の」人々を巻き込み、「ささやかな」幸せな暮らしを打ち砕いていったか。 一人でも多くの方に読んでいただき、「戦争」の絶対悪を感じていただきたい。担当編集として強く強くそう願っています。 一章 令和七年 1 疑惑 2 倉田山高等学校・演劇部 二章 昭和三十三年 1 晴子 2 月給二万円 3 軍艦マーチはたからかに 4 戦後は終わったのか 5 時代のにおい 6 本物のデート 7 日本は勝ったかもしれない 8 歴史を変える 9 伊勢湾新聞 10 ぼくらも今に兵隊さんだ 11 戦争まみれ 12 最後の授業 参照 令和七年 1 五日間の冒険 2 ビビアンリー?

ほくほくおいも党ほくほくおいも党

出版社

小学館

発売日

2025年7月16日 発売

お父さんに家族との対話を要求します! 高校三年生の千秋は、父と兄との三人暮らし。左翼政党員の父は、勝てない選挙に出続けて六年。兄は父の出馬をきっかけにいじめられ、引きこもりになった。母は同じころ家を出た。政治と政党に没頭し話の噛み合わない父だが、千秋は対話をしたいと願う。 すれ違う三人の家族を中心に、左翼政党員を親にもち風変わりな名前の自助サークルに集う「活動家二世」たち、震災のボランティアをきっかけに政治活動に出合う青年、高校の生徒会長選挙のドキュメンタリーを撮ることで新たな視点を得る高校生──それぞれの姿を家族の物語とともに描く全6話。 わたし選挙権の話なんてしてないじゃん。話聞いてよ──「千秋と選挙」 母の言葉とわたしの言葉はちがうのに、わたしは母の言葉を借りてしまう──「佐和子とうそつき」 どっちもそのひとで、どっちも親子の本当じゃん──「和樹とファインダー」 ボランティアって素晴らしいと思ってん──「康太郎と雨」 親父は結局、子どものことなんて考えてないんです──「健二とインターネット」 話すことを諦めたら、わたしはお父さんを憎んで、憎んで憎んで、死んでほしいと思っちゃうかもしれない──「千秋と投票日」 【編集担当からのおすすめ情報】 本作は著者が大学の卒業制作として執筆した同名の小説を基にしています。登場人物を増やし、それぞれの人生をふくらませ、新たな物語が誕生しました。 WEBの小説誌「STORY BOX」での連載時は、毎号圧倒的なアクセス数を記録しました。連載終了後、さらにブラッシュアップを重ねています。 政治をエンタメとして描くことに新人作家が挑んだ意欲作、ぜひお読みください。

悪役令嬢について悪役令嬢について

ーー人間には知ってはならないことがある。 獅子の年、八の月、二十の日。 悪役令嬢と名高き、エイディーア・ドルワーズが公開処刑された。 ーーーーここに、すべての謎は幕を開ける。 断首される舞台へと歩を進めるエイディーアは誤って、死刑執行人見習いの青年・ユーニヒトの足を踏む。 「お許しくださいね。わざとではないのです」 そう言われたユーニヒトは、普段の罪人たちとは違うものを覚えて、エイディーアを注視する。 そうして、首を落とされる最期の瞬間、彼女は「一輪の銀聖花」とつぶやいた。 悪逆非道の限りを尽くしたと言われる傾国の悪役令嬢の最期に、強烈な違和感を覚えたユーニヒトは、興味本位から彼女が遺した言葉の真意を知るべく、上司へエイディーアの調査許可を申し出るかを迷うが、偶然にも、身分を明かさないとある人物から彼へエイディーアの調査依頼が出たと告げられる。 ユーニヒトは自身の持つ異能ーー会話をした相手が、その際に一番強く思い出した記憶を共有できるーーを使って、生前のエイディーアと深く関わりのあった人間たちと会い、証言を集めていく。 やがて彼は、知ってはならない恐るべき真実へと辿り着くーー。

GOAT Summer 2025GOAT Summer 2025

5万部!驚異の部数を記録した文芸誌第2号 5万部という驚異の売り上げを記録した新文芸誌、第2号! 特集 悪 小説 朝井リョウ 小川 哲 一穂ミチ 市川沙央 木爾チレン カツセマサヒコ モモコグミカンパニー 梨 染井為人 芦沢 央 逸木 裕 冲方 丁 市街地ギャオ 上村裕香 小原 晩 鼎談 「ナチスの奥底に現代を見た。」 佐藤 究×マライ・メントライン×神島大輔 エッセイ 武田砂鉄 三浦透子 山口未桜 私のGOAT本 岩谷翔吾 宇田川拓也 齋藤明里 中村文則 古屋兎丸 宮田愛萌 小説 坂崎かおる 野崎まど 酒寄希望 第2回GOAT×monogatary.com 文学賞 受賞作発表 選考委員長 加藤シゲアキ 最終選考会レポート インタビュー 加藤シゲアキ 対談 『謎解きはディナーのあとで』TVアニメ化記念対談 花澤香菜・梶 裕貴×東川篤哉 藤ヶ谷太輔×けんご 詩 小笠原鳥類 柴田聡子 橘 上 田中さとみ 山田亮太 評/豊崎由美 特集 旅 京都 創作 浅倉秋成 麻布競馬場 上坂あゆ美 鈴木ジェロニモ 千早 茜 方丈貴恵 エッセイ 古谷田奈月 佐原ひかり 手紙 junaida ゆっきゅん 【編集担当からのおすすめ情報】 「悪」特集には、朝井リョウさんが”究極の黒い紙”にインスパイアされて執筆した短編を掲載。 「旅」特集では、京都の「BOOK HOTEL」とコラボし、古都に滞在した作家たちに素敵な作品をご執筆いただきました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP