出版社 : 小学館
12人が毒殺された帝銀事件、実行犯の告白 昭和23年、12人が毒殺された「帝銀事件」。 実行犯が告白する驚愕の真実! 亡くなった祖母の遺品整理のため訪れた父の実家で、穂月沙里は近所の古書店主から「穂月広四郎記」と題された奇妙な手帳を預かった。祖母から、沙里が来たら渡すよういわれていたらしい。 店主の話によると、祖母はその店で、昭和23年に帝国銀行椎名町支店で発生したいわゆる「テイギンジケン」関連の資料を多く購入していたという。 謎の手帳には、地元の石井という有名人が創設した部隊に入るため満州に渡った広四郎なる人物の、壮絶な体験が記されていて……。 「昭和100年」となる2025年、戦後最大のミステリーとされる未解決事件に挑む。 実行犯は? 真犯人は? 果たして冤罪か? 遠い過去の出来事が「今」につながる驚くべき結末とは? 衝撃のサスペンス! 【編集担当からのおすすめ情報】 「昭和の大事件をもう一度、鳴海さんの史観から小説にしてみませんか」 最初にそんなお願いをしたと思う。おそらく2022年の年末くらいだったと記憶している。 鳴海さんは「どんなものが読みたいんだい?」とおっしゃって、快く引き受けてくださった。 作家と編集者の関係は、特殊である。作家は自分が書きたいものだけを書くと言う場合もあるが、担当編集者とのやり取りの中で、編集者の想いをくみ取って作品化していただけることがままあるのだ。そして、このようなやり取りの中から本作品はスタートした。 まず「昭和の大事件」は比較的早い段階で「帝銀事件」にしようということでまとまった。 その後鳴海さんは、帝銀事件関連はもとより、石井部隊、登戸研究所から満州開拓の歴史に至るまで数十冊に及ぶ書籍資料と膨大な時間の映像資料と格闘し、最初の原稿をいただいたのが2023年の4月であった。 そこから1年以上の歳月をかけて改稿を重ね、本作品は上梓された。 昭和100年という記念すべき年に、戦後最大のミステリーとされる大事件を、新しい視座から描いた本作品をぜひ楽しんでいただきたいと思います。
ママ、異世界に家出する!? 『パパと離婚して、異世界で新しい人生を過ごそうと思います』華恋の引きこもり問題が解決し、一週間が経ったある日。家のリビングには、母・雫の置き手紙があった。「「ええええええええっ!?」」寝耳に水な来人と華恋は戸惑うも、母に会わないと何も始まらないと、ポータルを使い異世界へと向かう。しかし、そこで見つけたのは、普段とは装いの違う漆黒のドレスを身に纏った雫の姿。さらには、『バブバブ団』という謎の団体を従えていて・・・・・・。果たして来人と華恋は無事に母を連れ戻し、一緒に夕飯のカレーを食べることが出来るのか!?
私も、みんなと家族だったらよかった。 東京・目黒の家で暮らす小学5年生の奈保子の家族は、父親の不倫をきっかけに崩壊しつつあった。奈保子は母の失踪を機に、大阪にある父の実家にひとり預けられることになる。河原で出会った同じ年の少女・アサコが奈保子を連れて帰ったのは、血のつながらない4人の兄弟たちが住む、穴ぐらのような家だった。なかでも歳の離れた長男の鋭い眼光に、奈保子は心を奪われるが──。 痴呆が進んだ祖父の静けさと、灼熱の太陽を反射して光る大阪の川面が、冷え切った主人公の心を揺さぶる。人がはじめて対峙する「孤独」を丁寧に描いた、少女のひと夏の成長物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 池松壮亮さんと上白石萌歌さんが、推薦コメントを寄せてくださいました! 「少女が全身で掴んだこの世界に出逢った記憶は、繊細で美しく、切なく温かく、いつまでも私の心に漂って失われることはない」--池松壮亮 「だれにだって、忘れられない夏がある。そのかけらのひとつひとつを、手のひらでぎゅっと握りしめながら、みな大人になってゆくのだと思う」--上白石萌歌
人には言えない秘めたる思いを集めた短篇集 「実はお前にだけ話すが、内地へ引揚げるとき、どさくさにまぎれて船着場ではぐらかして置いてくるつもりにしていたんだよ。自分の名前もいえない子供だったから」 知的障害のある子を抱え、途方に暮れていた〈兄〉。妹・花子の支援もむなしく、兄の子・正夫は家族に面倒ばかりかけていた。しかしある日、正夫が行方不明になってしまい、四ヵ月も帰ってこない。〈兄〉はあまり心配していないようだが、花子は何か引っかかりを感じてーー。 心に秘密を抱える兄妹を描く表題作のほか、五十歳になった女性が、夫への不信感から夫の同僚の若い男に秘密の思いを抱く「黒い年齢」、パリで暮らす日本人の男が、フランス人妻の不貞を知りながら表面的には穏やかに暮らす「パリ祭」など、人には言えない思いで綴られた14篇の短篇集。
EXPO70の前に書かれた“予言の書” --たしかに万国博は政府や大企業のいうとおり景気を刺激し、新技術を生みだすことだろう。 しかし、それが何だというのだ?それが本当の人間のためなのか?-- 1970年の大阪万博に引き続き、1987年3月15日、愛知県で東海道万国博が開かれようとしていた。科学技術の粋を集めたエキスポは、莫大な資金が動くだけに企業間の争いも激しい。財閥系大企業はもちろん、非財閥系やプランニング会社などをが、しのぎを削っていた。 そんななか、財閥系の企業が密かに養成した産業将校たちが暗躍を始める。彼らの真の目的は何か。果たして東海道万国博は成功するのか……。 70年の大阪万博開催前に書かれた“予言の書”ともいえる長編SF経済小説。
「下妻物語」から20年。気高き青春小説集 義足が可憐な乃梨子先輩を追いかけワンダーフォーゲル部に入った、筋金入りの可愛いもの好き男子・源治善悟郎は、乃梨子の親友で目つきの悪い里美先輩とすっかり意気投合。二人はクーデターを起こし「ピクニック部」を創部するが……。 礼節をもって、可愛く、爽やかに。卒業してもピクニック部の信念は色褪せない。 書き下ろし標題作他、『文学2024』(日本文藝家協会編)選出作品、フリマアプリを通じた友情を描く「ブサとジェジェ」、還暦でロリータに目覚める「こんにちはアルルカン」の全3編を収録。 押し通せ、自分自身を!この爽やかさが微塵もない世界で! 「下妻物語」から20年、気高き青春小説集。 【編集担当からのおすすめ情報】 「Jane Marple forever! この世界は、煌めきに満ちていたよ。」(「ブサとジェジェ」) 「可愛いって涙が出るものだったんだね。可愛いって胸が苦しくなるんだね。」(「こんにちはアルルカン」) 「可愛いを一杯、抱えておかないと、息苦しくて、こんな暴力的な世界に自分の居場所を見付けられないもの」(「ピクニック部」) 嶽本野ばらさんの小説が、約5年ぶりに刊行されます。 自分らしく着飾ることは、自分の人生を生きること……この世界を生き抜くための勇気や道標になってくれる言葉がぎゅうぎゅうに詰まった、バスケットのような一冊が完成しました。 20周年を迎え各地で盛り上がりを見せた「下妻物語」、映画化した「ハピネス」、「ユリイカ」での特集、畢生のエッセイ集『ロリータ・ファッション』の刊行と、まさに「野ばらちゃんイヤー」となった今年を締めくくるにふさわしい待望の青春小説集、ぜひご堪能ください。
最強勇者、死すーー リリスの父であり、かつて魔界に君臨した最強の大魔王サタン。 死んだはずの彼が復活を果たす。真偽も目的もわからぬまま、魔界と人界に戦争を仕掛け、瞬く間に掌握していく大魔王の軍勢。 それに対抗するべく、リリスは修行を開始し、アレンも自らの最強を証明するべく聖剣に秘められた真の力を解放する。しかし、最強勇者の力すら及ばぬほどの大魔王のチート級能力が二人を襲いーー。 アレンとリリスは最強最悪の魔王の野望を阻止し、世界征服の夢を実現することができるのか? 雇用系バトルファンタジー、神話級ラストバトルへ!
“海国日本”を夢見た志士の生涯 咸臨丸で太平洋往復を成し遂げた笠間藩士の息子・小野友五郎は、旗本・小栗忠順の後押しもあり順調に出世。ときの将軍家茂に謁見したほか、小笠原諸島の実測や、国産蒸気船の製造を主導するとともに、大型の国産船を建造すべく、横須賀製鉄所(造船所)の実現のために尽力していた。 続いて、幕府船の調達のために渡米していた友五郎は、帰国すると勘定奉行並に昇進。すべてが順風満帆に思われたが、将軍・慶喜の大政奉還、王政復古の発令で、忠順や友五郎の築き上げたものが音を立てて崩れはじめるーー。 幕府内部からの改革を推進してきた開明的技術官僚の生涯を、史実に基づきながら描き切った長編の完結編。
直木賞受賞作「ミミのこと」を含む名短篇集 病気や飢餓をともに乗り越えた戦友・朝日丸と〈ぼく〉。戦後、朝日丸は浪曲師として有名になり、11人の原爆孤児たちを引き取って新聞にも載るがーー。 「浪曲師朝日丸の話」と、耳が不自由で売春を生業としていたミミとの切ない純愛を描いた「ミミのこと」という第81回直木賞受賞作を中心に、夜の生活を拒否し、周囲にまったく気を使わない悪妻に嫌気がさして、かいがいしく世話を焼いてくれる女性との再婚を決意するが、その彼女が作った味噌汁の味に失望する「味噌汁に砂糖」、私小説的要素が強い表題作「香具師の旅」など、軽妙なタッチのなかにノスタルジーと深みを詰め込んだ珠玉の短編集。
親友が、シリアルキラーになった フリーライターの世良未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が入った。エロやお笑い記事を書きながら、いずれは社会派のルポをと願っていた未散には願ってもない仕事だ。 転落死した15歳の少女・清水萌香は、死亡時スマートフォンを所持しておらず、「あたしは一一七人に殺された」という遺書を残していた。周囲の人間の、萌香に対する評価もさまざまだ。深まる謎に翻弄されつつ書いた記事の「前編」が雑誌に掲載された日、未散のスマホに着信が入る。それは、高校時代、未散にフリーライターとしての基礎をもたらした、親友・古沢福子からだった。「記事、読んだぞ」「2-Aの神崎を思い出したよ」とだけ告げて電話は切れる。しかしその言葉は、萌香の抱えていた闇を明らかにするものだった。 事件の真相に迫る「後編」の記事は評判を呼び、未散はライターとしての知名度を上げる。しかしそれを福子に伝えることは叶わない。なぜなら、福子は4人の男女を殺害した容疑で指名手配中の身だからだ。どこにいるかも、連絡先もわからない。次第に、未散は福子からの電話を心待ちにするようになる。それが、前代未聞の事件の端緒になるとも知らずに……。 【編集担当からのおすすめ情報】 『死刑にいたる病』、「殺人依存症」シリーズ、「ホーンテッド・キャンパス」シリーズなど、ヒット作を次々に生み出す櫛木理宇さんの最新刊。 シリアルキラーとして追われる身となった親友との、ちょっと歪んだシスターフッド。その先に待ち構える、思いもよらない展開とは? 櫛木作品ファンも、初めて手に取る人にもおすすめな、ノンストップ・サスペンス!
吉田恵里香氏推薦!豪州発あの傑作の姉妹篇 「社会や環境、時に家族や出生時の性別が、ペギーの壁となり牙をむく。 弱き者にこそ味方となるべきものが敵となる社会で、どうしようもなく知識や学問に惹かれてしまうのは、これらが決して自分を裏切らないから。 それが、この物語が今の時代に必要である理由だと思う。」 ーー脚本家・吉田恵里香氏(連続テレビ小説『虎に翼』、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』) 第一次世界大戦下の英国。オックスフォード大学出版局製本所で双子の妹とともに働く女工ペギーは、夜になると工場から密かに持ち帰った不良(ヤレ)本をむさぼるように読み、大学で学ぶことを夢見ていた。だが、労働階級の彼女にとって学問は決して手の届かない高嶺の花だ。 戦争は日に日に激化し、街にベルギー難民が押し寄せ、疫病が流行し、社会は変わっていく。ペギーは、障害のある妹への責任やベルギー負傷兵との恋に悩みながら、大学を目指すーー。 世界が恋した豪州発の傑作歴史小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇が登場。前作同様オックスフォード大学出版局を舞台に、若く貧しい女工の挑戦、戦争と銃後のリアル、そして当時の製本工場を活写した紙の本への愛あふれる珠玉の物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 本作はオーストラリア発のベストセラー小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇です。前作では大辞典からこぼれ落ちた名も無き女性たちのことばを集めることに生涯を捧げた女性エズメが描かれましたが、本作では同じ時代のオックスフォード大学出版局を舞台に、製本所で働く女工ペギーの青春が描かれます。 幼い頃から父の勤める辞書編纂室に出入りしていたエズメとは異なり、両親はなく、運河に係留されたボートハウスに暮らし、製本所でも作業をしながらつい本を読んでしまい「あんたの仕事は製本することで、読むことじゃない」と叱られる労働階級のペギーは、そもそも学問へのアプローチすら許されない境遇にあります。 前作のキャラクターや同じエピソードも登場しますが、視点人物が異なることでこうも見え方が変わるのかと気づかされることもあります。そういう意味では、本作は『小さなことばたちの辞書』のサイドBの形を取りながら、「持たざる者」側を描いた作品とも言えます。他方でフェミニズム、シスターフッド、戦争といったテーマは前作からも引き継がれ、同様の感動を味わえる傑作小説となっています。 そして本作のもうひとつの大きな魅力は、何と言っても100年以上前の、ほぼすべてが手作業で行われていた製本工場の描写です。紙を折る、重ねる、縫い合わせるーー当時の製本工程が、著者の入念な取材によってリアルに再現され、製本に関わる全ての人々へのリスペクトと、紙の本への愛があふれています。 様々な魅力を持つ小説です。前作と合わせてぜひお楽しみください。
ジャンル、国境を越える豪華執筆陣の文芸誌 紙を愛してやまない《ヤギ》にちなんで名づけた、《Greatest Of All Time(=かつてない)》文芸誌が誕生! ジャンルや国境を越えて豪華執筆陣が集結しています。 ○特集「愛」 【小説】 西加奈子 小川哲 市川沙央 パク・ソルメ 島本理生 冲方丁 麻布競馬場 葉真中顕 芦沢央 チョン・ヨンス 長塚圭史 嶋津輝 戸田真琴 【対談】 Awich×細谷功 小池真理子×東出昌大 藤ヶ谷太輔×川村元気 【短歌】 朝吹真理子 小佐野彈 高瀬隼子 スケザネ 【 詩 】 最果タヒ 井戸川射子 大崎清夏 水沢なお 小原晩 青松輝 【哲学対話】 永井玲衣×『GOAT』編集部 【エッセイ】金原ひとみ アフロ(MOROHA) 塩谷舞 チョン・セラン 町田そのこ ワクサカソウヘイ 【インタビュー】 一穂ミチ ○『GOAT』×monogatary.com 文学賞 [選考委員長:加藤シゲアキ] 総応募数753作から大賞受賞作を誌上で発表! ○私の「GOAT本」 上白石萌音 けんご 斉藤壮馬 鳥飼茜 夏川草介 三宅香帆 ○出せなかった手紙 彩瀬まる 佐原ひかり ○短編小説 尾崎世界観 蝉谷めぐ実 安壇美緒 乗代雄介 八木詠美 大木亜希子 野崎まど 〇特集「読書バリアフリーをめぐる旅」 稲泉連 滝口悠生 その他、特大企画多数! 【編集担当からのおすすめ情報】 定価は「GOAT」(ゴート)の名にちなみ、510円(税込)。 読者プレゼントとして、野崎まど×GOATコラボの「ゴートくんブックエンド」も! 本書はアクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。本書巻末よりお申し込みください。
現代社会に警鐘を鳴らす著者初の長編SF 「当社は現代科学の及ぶ範囲の事なら何でも致します。契約が成立しさえすれば、その日からあなたはやり直しの権利を持つのです。今すぐドリーム保険に入りましょう!」 合理主義一辺倒の会社に嫌気がさし、恋人も失ったシロタは、その胡散臭い広告の文句に全財産を賭けることにした。だが、それはエリダヌ人が仕掛けた罠で、彼は人体実験の対象にされてしまう。高度な科学力に圧倒されるシロタだが、やがてエリダヌ星も地球も滅亡の瀬戸際にいることを知り……。 豊かな精神性よりも、合理性や効率、利益を求める現代社会に疑問符を突き付ける、著者初の長編SF。
幕府船初の太平洋往復を成功に導いた男 --咸臨丸は蒸気を焚いて、午後三時三十分、浦賀を出航した。……しばらく木村も勝も甲板に立っていたが、風と揺れに耐えられなくなり、船室に降りていった。……友五郎と浜口が羅針盤をのぞいて針路を確認しあっているところへ、万次郎と福沢諭吉がやってきた。-- 数学や測量に造詣の深い笠間藩士の四男・小野友五郎は、開明的な旗本の子・小栗忠順と出会ったことをきっかけに、幕府の海軍伝習所に入所。やがて遣米使節団を乗せるポーハタン号に咸臨丸が随行することになった際は、その航海長として、幕府船初の太平洋往復を成功に導く。 勝海舟、福沢諭吉などの陰に隠れてスポットライトを浴びることのなかったテクノクラートに光を当てた大作の前編。
笑えて泣けてかっこいい青春学園ストーリー 「借金、100万円!?」 ある日突然、馴染みの焼き肉店「サンナムジャ」から“出世払い”で飲み食いしてきたツケを支払うように迫られたヤンキー高校生の春井戸貫太。 そんな貫太にいいアイデアを思いついたと伝えたのは同じく「サンナムジャ」の常連・殿上七海だった。貫太の高校で韓国語部の顧問を務める七海は、実は元K-POPアイドル。 七海はそんな自身の経験をいかし、貫太と韓国語部のメンバーでアイドルグループを組み、テレビ番組のコンテストで優勝し賞金を獲得しようと持ちかける。 しかし、貫太を含め韓国語部のメンバーは皆ひと癖もふた癖もある生徒ばかり。七海に巻き込まれ渋々歌とダンスの特訓を開始するが、もめないはずもなく……。 夢破れた大人と個性的な生徒たちの逆転劇、笑えて泣けてかっこいい青春学園ストーリー!
読んでるあなたも共犯者? 32歳無職、天草美晴は高額報酬につられ、ゴミ屋敷の掃除を引き受けた。チームを組んだ女性2人の挙動が明らかにおかしい。もしや強盗犯? と思うや、突如現れた謎の老人に投げ飛ばされる。目覚めた美晴は老人が、かつてキングメイカーとして恐れられた大物政治家であることに気づく。 「この国の未来のために、是非力を貸してほしい」 持ちかけられたのが、総理の孫・桐谷英俊を誘拐することだったーー。 世紀の大犯罪か、世直し一揆か。 映像化オファー殺到の最旬作家が放つ シン・誘拐ミステリ。 【編集担当からのおすすめ情報】 愉快!痛快!全開! いま最もキレッキレな作家の新作は、国家を盗むミステリです。世紀の大犯罪か、世直し一揆かーー。エンタメかと思いきや、痛烈な社会風刺もあり…この国の迷える宰相にもぜひ読んでもらいたい一冊です。 === 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。本書巻末よりお申し込みください。 ===
プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。 カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。 信じるとは、許すとは、愛するとは。 男と女の欲望のブラックボックスに迫る、 著者新境地となる恋愛小説。 わたしの心と体を通ってきた、無数の、犯罪の名前が付かないたくさんの傷のことを考えた。苦しかった。読めてよかった。 ーー高瀬隼子(作家) 僕はこの物語を、生涯忘れることはありません。 ーーけんご(小説紹介クリエイター) 女性が置かれている地獄のある側面が突きつけられる。 ーースケザネ(書評家) 【編集担当からのおすすめ情報】 第171回直木賞受賞(『ツミデミック』光文社刊)後、第一作。 全国の書店から過去最大級の反響が殺到し、発売即大重版! 自分だったらどうするだろう? 答えの出ない問いかけを、 何度も何度も繰り返して書きました。 ーー一穂ミチ
刺繍に秘められた魔法の力が幸せを紡ぐ 氷の伯爵に「キスで魔力をください」なんて言えません!? 契約結婚から互いを想い合うようになったサラとアレクシス。けれど大伯母マーガレットに新たな呪いが襲いかかる。 サラたちは呪いを解くため、伯爵家と因縁を持つ、森深くの魔女の隠れ里へ。だけどサラの《解呪》の魔法修得は難航。キスで魔力譲渡ができると聞いたけど、「白い結婚」継続中で氷の伯爵にそんなこと頼めません! その上、魔女の頭領エヴァンもサラに近づいてきて……。 全ての解決の糸口は、サラの刺繍に秘められた魔法と愛の力ーー 契約結婚からはじまる幸せな刺繍生活、第二幕。
著者23年ぶりの書き下ろし長篇恋愛小説 綾「私は初めて会った16年前から涼さんを愛し続けている」。涼「僕にかかわった者は、みんな死んでしまう。女も男も。僕が綾を愛しすぎているせいで」-- 音村綾(旧姓・上里)は30代半ば。現在は信州でペンション経営兼漫画家として活躍。夫・子ども・母と四人で暮している。 祥川涼。画家。40代後半。妻を失い、その後同棲していた女性とも別れ、現在は酒浸りの日々を送っている。 冒頭の「現在」では、綾のコミック発売記念サイン会のシーンの衝撃的事件から始まり、「1年前」「4年前」「8年前」「10年前」「12年前」「14年前」、そして二人が出会った「16年前」へと時をさかのぼり「現在」に戻る。謎とサスペンス、そしてストーカー小説の雰囲気も交えた〈究極の恋愛小説〉である。 この作品は、2001年に刊行された『もう切るわ』以来、23年ぶりの「書き下ろし」長篇!
独特の観察眼で心模様を描いた恋愛短編集 ジャルジャル福徳秀介の独特の観察眼で恋模様を描いた、きらめく万華鏡のような短編集。書き下ろしを含む全24話を収録。 読売中高生新聞での連載中、「福徳さん、私の学生時代に隣にいた?」などと読者から驚きと共感の声が多数寄せられるほど、10代の恋の微細な感情を照らし出してきた作品を収録しています。また、大学生から社会人の恋愛の機微を描いた作品や、大人になってからあの頃の恋煩いを振り返る作品など、様々な角度で恋する人の心模様に光を当てていく、万華鏡のような短編集です。 巻末には各話への著者あとがきもついており、読み応えもたっぷりです。 【編集担当からのおすすめ情報】 ジャルジャル福徳さんの描く物語は、なぜこんなにおもしろいのか。 どこかで感じてはいるけれど言語化されない心情と、日常のあるあるだけど見逃しがちな情景を、巧みに結びつけて物語にして見せてくれるからだろうか。短い文章ながら心の深いところに触れてくるからだろうか。この不思議な感覚をぜひ味わっていただきたいです。 十秒先の未来に ソフトクリームの置物 大好きと好き 耳たぷ 杖を持つ人がいないと杖は立たない キスヒーロー 父さん、母さんには内緒だよ 理由な彼女 作られた笑顔 寝転ぶ影 恋の教訓 大雑把な過酷 恋の非行行為 幸せな答え合わせ こんなオレとあんなマヨ 暑い廊下のせいで 美人 近づきたいのか、近づいてきて欲しいのか 私のことなんか言ってた? じょうろが不安定な<デンジャーな日> 飛行機雲を見る僕を見る君 赤いパーカの女 原宿を歩いていたらこうなった おもしろい女友達 あとがき