小説むすび | 出版社 : 小学館

出版社 : 小学館

人質の法廷人質の法廷

著者

里見蘭

出版社

小学館

発売日

2024年7月3日 発売

法治国家の欺瞞を暴くリーガルサスペンス! 駆け出し弁護士・川村志鶴のもとへ、突如、当番弁護の要請が入った。荒川河川敷で起こった女子中学生連続死体遺棄事件ーー遺体には証拠隠滅のため漂白剤がまかれ、冷酷な犯人像が推測された。容疑者には被害者の中学校に侵入し、逮捕された過去があったが、断じて犯行には関与していないと志鶴に訴える。警察による自白強要が疑われた。 志鶴が刑事司法を志した背景には、高校時代の友人のバイク事故死がある。自動車運転過失致死と処理されたが、彼女は冤罪を疑っている。そんな過去を持つ志鶴は、依頼人の潔白を晴らすため奔走する。 そこに立ちはだかるのは起訴有罪率が99・9%という現実だった。逮捕イコール犯人という世間の目。「人質司法」とも称される長時間勾留で有利に捜査を進めようとする警察・検察。共同弁護を務める先輩すら有罪前提の弁護方針を説き始めるなか、孤立無援の志鶴は依頼人を救い出すことはできるのかーー? 構想・取材期間8年に及ぶ超弩級リーガルサスペンス。 【編集担当からのおすすめ情報】 国家が犯す最大の犯罪である冤罪ーーその絶望と向き合う個人の闘いを、圧倒的リアリティをもって描き切った本作品に、各界から称賛の声が寄せられています。 この国の刑事司法に「正義」はあるのか。それを知りたくて、一気に読みましたーー村木厚子(元厚生労働事務次官) 自由と民主主義と法の支配を標榜する「近代国家」日本には「人質司法」という名の迷宮が潜んでいる。ときに市井の民が予期せずにこの迷宮に囚われる。われわれ刑事弁護人は、迷宮に落ち込み、出口を求めて奔走する人々の伴走者である。里見蘭はこの伴走者の苦悩と矜持をリアルに描くことに成功した稀有な小説家であるーー高野隆(弁護士) ** 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。 本書巻末よりお申し込みください。 ** 序章 予震 第一章 自白 第二章 窒息 第三章 物証 断章 増山 第四章 狼煙 第五章 目撃 断章 鴇田 第六章 焦点 第七章 追跡 第八章 審理 第九章 終結 終章 余震

新陰の大河 上泉信綱伝新陰の大河 上泉信綱伝

出版社

小学館

発売日

2024年3月27日 発売

上泉信綱は剣槍を縦横無尽に振るっていた。相模国小田原城主・北条氏康の機略により、武蔵河越城を落とし損ねた関東管領・山内上杉家憲政と扇ガ谷上杉家朝定、関東公方・足利晴氏の連合軍を救うため、一騎当千の働きをせねばならぬのだ。しかし、獅子奮迅の活躍虚しく、主君である上野国箕輪城主長野業政の嫡男・吉業は護りきれなかった。肩を落とす信綱に、業政は無能な関東管領を見限るという。甲斐国躑躅ヶ崎館・武田晴信の誘いにもなびかず、我が道を行く主君に仕える信綱だったが、ついに業政の命運が尽きてしまう。信綱は「兵法を極めよ」という業政の遺言を成し遂げるべく、弟子の疋田文五郎、神後宗治とともに諸国修行の旅に出る決意を固めることに。出立後、信濃国諏訪大社で奉納演武してからというもの、長坂釣閑斎をはじめ、諏訪四郎、武田晴信、小山田信茂らが、兵法家として名高い信綱を引き留めては策を弄してくる。なんとか魔手を振り切り、常陸国へ向かう一行。ようやく辿り着いた、武の神を祀る鹿島神宮を詣でていると、なんと剣聖・塚原卜伝が現れた。教えを乞う信綱に卜伝は…。戦国武将剣豪ロマン。

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