出版社 : 小学館
大学生だった息子の16年前の不可解な死の謎を追う母、息子の親友だった夫婦、不倫の恋に溺れる20歳の女性、そして、謎の朝鮮白磁を発見した若き大学講師と陶芸界の黒幕の老人。古都金沢を舞台に、大学生の謎の死と白磁の正体をめぐって驚くべき物語が展開する。恋愛小説とミステリが融合する、傑作エンタテインメント長篇。
青春小説の旗手が挑む、アタラシイ家族小説 松宮周作(28歳)は、シングルマザーの紫織との結婚を前にしたある日、父親から見たこともない預金通帳を手渡される。父親の様子から、今までまったく知り得なかった人物が自分の為に大金を振り込んでいたことに感づいたが、親戚づきあいもない周作には全く心当たりがない。謎を知る唯一の人物、父親はその後脳梗塞で倒れ、昏睡状態のままだ。その人物が誰なのかを突きとめるうち、初めて、父親のこと、自身のことを全く知らなかった自分に気づき、愕然とする。 大金を自分のために用意した人物を探し始めたことにより、次々とわかっていく父親と自分の過去。そして、自分達親子が、25年前に起こったある傷害致死事件の被害者家族だとわかる。その被害者は、自分の母だった。そして、その加害者は、18歳の少年だった・・・・・・・。 【編集担当からのおすすめ情報】 ある一冊の通帳の話をしていたとき、血のつながり、家族、といった話題へと話はふくらみ、そこからこの小説は始まりました。とある一冊の通帳。そこには、過去だけではない<何か>で繋がっていたい、という熱い想いがあるのではないだろうか。色々なものが変化してきている現代、<家族>というものも、カタチを変えてきているのではないだろうか。 青春小説の旗手として、人気も実力も兼ね備えた著者が、今回は敢えて「青春小説ではない、新しいもの」に挑戦しました。旧くて新しい、イマの家族小説を、どうぞご堪能ください。 「ウズタマ」目次 序章 悪魔が彼の耳元で囁いた 第一章 今度こそ涙を流してしまう 第二章 自分ではない誰かの、声がほしい 第三章 謝らないといけないんだ 第四章 俺に復讐しに来たか? 第五章 ウズラの卵は、ないからな 第六章 血と水が入り混じった時間 終章 なんとなく、わかるでしょ
はぐれ司祭は冬も暇なし? 冒険者が集う街・迷宮都市レイロア。その立地ゆえに、この街には人や物の流れが絶えない。はぐれ司祭と呼ばれる冒険者・ノエルは、今日も今日とてコツコツと冒険を続けていた。なんの因果かいきなり最上級職の司祭になったせいで成長速度が著しく遅く、周りとのレベル格差が開いてしまうため固定パーティの組めない彼だったが、不思議とその周りには個性豊かな仲間が集まっていた。 冬が近づくレイロアはどこか慌ただしく、ノエルも便利屋稼業を続けながら依頼をこなす日々。湯治場近くに立ちこめる謎の霧。レイロアの街を揺るがす誘拐事件。とある井戸と盗賊の死から始まった毒騒動。そして、相棒ジャックの過去を探すための旅。 ノエルの毎日はとにかく目まぐるしく、一息つく暇もなかなかない。だけど、そのどれもが次から次へと縁を繋いでいき、おかげで今日もノエルは冒険に出られるのだったーー。 「小説家になろう」にて累計1800万PV突破! 日間・週間・月間ランキングで1位を獲得した、超人気の冒険ファンタジー待望の続刊! はぐれ司祭と愉快な仲間達が繰り広げる、せちがらゆるく時にマジメな異世界冒険活劇第二幕、はじまりはじまり!
江戸の鉄砲鍛冶が次々と行方不明になる奇怪な事件が頻発。柳橋芸者の小吉から経緯を聞いた鞍馬天狗は、事件の裏になにか大がかりな陰謀があると睨む。黒椿を愛でる謎の幻庵老人、相川の佐渡奉行から今は老中となった松平主計介、佐渡視察に行って命を落とした大目付・志村織部らが江戸情緒たっぷりの舞台でうごめく。そして遂に鞍馬天狗は思わぬ獲物をとらえる。時代小説の名作「鞍馬天狗」から、評論家・鶴見俊輔が厳選した傑作シリーズの第四弾。
続々重版のぽんこつロボ物語、待望の続編! AIが日常で活躍する近未来のイギリスを舞台に、妻に出て行かれた30代のダメ男ベンと、イヤイヤ期のぽんこつ男の子ロボット・タングの旅と絆、それぞれの成長を描いた「ロボット・イン・ザ・ガーデン」。書店からじわじわと評判が広がり、13刷8万部のヒット作となった友情物語の続編が、いよいよ登場です。 ベンと元妻エイミーに女の子ボニーが生まれてから9か月。「妹」ができ「良き兄になろう」と奮闘するタング。だけどうまくいかずに癇癪を起こしたり、焼き餅を焼いたり、ベンとケンカしてプチ家出したり……。前作からちょっぴり成長した「お兄ちゃんタング」の可愛さといじらしさが満載。一方、ベンと元妻エイミーの微妙な関係は…?そして一家を脅かす新キャラロボットも登場! 面倒くさくも愛おしい、人間とロボットの「家族」の物語。装画は、前作に引き続き絵本作家の酒井駒子さんの書き下ろしです。
300万部ベストセラー『神カル』の原点! 上橋菜穂子さん推薦! 「命というものの深みに届きながら、 信州の風のような爽快さと、静かな明るさがある。 これこそ夏川さんの筆の、魔法です」 シリーズ300万部突破のベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。ますます深度を増す「神カル」ワールドをお楽しみください。 【編集担当からのおすすめ情報】 二度の映画化、二度の本屋大賞ノミネートを経て、 一止とハルさんの物語は原点へ。 日本中を温かい心に包み込んだ 大ベストセラー、最新作!
「あんた、迷いを晴らしたいんだろ。いくら出せるかね?」昔も今も、人の悩みはつきぬもの。藁にもすがりたい人々の間で、ある噂が流れていた。「玉占〜たまうら〜」という行燈を掲げて、どこからともなく現れる不思議な老婆が、どんな望みもかなえてくれるというのだ。鍵を握るのは、まるまる太った金色の瞳の猫と、青い複雑な模様の描かれた白い大きな壺。「この壺の中の玉をひとつ選ぶのさ。ほれ、試しに引いてごらん」。玉の導く運命は?地獄から、「もう来るな」と言われた業突く占い婆さんの真の目的は?あなたの心を柔らかくする、“あやかしエンタメ”開幕!
刑事ドラマ・ノベライズ。オリジナルも収録 ある日、女子大生が歩道橋から転落死する。死体を見た刑事・弓神適当(ゆがみ・ゆきまさ)は、新人・羽生虎夫とともに勝手に捜査を開始する。すると、ある痴漢事件との意外な関係が浮かび上がってきた。心の奥底に潜む闇を鋭く見抜き、真相究明のためには違法捜査もいとわない型破り刑事と、腹黒で出世欲が強いゆえに彼の暴走に困惑する新人刑事が事件を解決していくバディドラマ。事件のみならず、そこに隠された複雑な人間模様も描く。井浦秀夫によるビッグコミックオリジナルの同名人気連載を原作にしたTVドラマのノベライズ版。ドラマにはない完全オリジナル・ストーリーも収録。
人気コミックスのドラマ化記念ノベライズ! 玉森裕太主演で人気コミックスのドラマ化を記念して、本格推理コメディーをノベライズ!----行く先々で、なぜか死体の第一発見者になってしまう不幸な体質(?)の持ち主、弥木圭。殺人事件の犯人に間違われ、重要参考人になってしまうこともしばしばだ。モデル仲間のふたり、大財閥の息子で推理マニアの斎と、女性好きで聞き込み上手なシモンに助けられながら、かけられた容疑を晴らそうと、圭は難事件に挑み東奔西走! そんなあり得ない日常が続くなか、撮影のために訪れた土地で突然奇妙な感覚に襲われる圭。封印された記憶と、隠されていた真実。そして新たなる罠が圭を待ち受けるーー!? 短編連作の原作コミックスのなかから、ドラマの元話が読めます!ドラマと見比べると楽しい一冊!
人の生と死に希望をもたらす感涙医療小説 奈緒(33歳)は、10歳になる涼介を連れて、二度と戻ることはないと思っていた故郷に逃げるように帰ってきた。長年連れ添ってきた夫の裏切りに遭い、行くあてもなく戻った故郷・京都の丹後地方は、過疎化が進みゴーストタウンとなっていた。 結婚式以来顔も見ていなかった父親耕平とは、母親を亡くして以来の確執があり、世話になる一方で素直になれない。そんな折、耕平が交通事故に遭い、地元の海生病院に入院。そこに勤務する医師・三上と出会う。また、偶然倒れていたところを助けることになった同じ集落の早川(72)という老婆とも知り合いとなる。 夫に棄てられワーキングマザーとなった奈緒は、昔免許をとったものの一度も就職したことのなかった看護師として海生病院で働き始め、三上の同僚となる。医療過疎地域で日々地域医療に奮闘する三上。なぜか彼には暗い孤独の影があった。 一方、同じ集落の隣人である早川は、人生をあきらめ、半ば死んだように生きていた。なんとか彼女を元気づけたい、と願う奈緒と涼介。その気持ちから、二人は早川の重大な秘密を知ることとなる。 隠されていた真相とは。そして、その結末は・・・・・・・。 【編集担当からのおすすめ情報】 著者の藤岡陽子さんは、長年看護師として働き、人の生と死を常に見つめ続けてきた方です。今回、この本の執筆にあたり、実際に京都の丹後地方で僻地医療に奮闘されている医師の方を取材し、物語に厚みとリアリティと熱が注入されました。 33歳、夫に棄てられ故郷に戻り、看護師として働き始める女性。その母親を一番近くで支える10歳の涼介。父親の入院をきっかけに出会った、孤独と寂しさを抱える35歳の医師。そして、人生をあきらめ、死を待っている72歳の女性。この4人が出会い、物語を動かしていきます。 誰もが心に傷を抱え、辛いことや悲しい思いを乗り越えて、生きていく。この物語は、それぞれの成長譚であると同時に、もっともっと根本的な、生きること、死にゆくことに思いを巡らせるきっかけを与えてくれます。人のすべて。人生のすべてを温かく、小さな小さな希望ととらえることができるようになる、そんな一冊です。 満天のゴール 目次 1│ 帰郷 5 2│ 不穏 29 3│ 暗転 46 4│ 覚悟 67 5│ 決意 93 6│ 後悔 119 7│ 葛藤 138 8│ 宿命 156 9│ 過去 177 10│ 告白 190 11│ 別離 206 12│ 傷跡 224 13│ 思慕 241 14│ 真情 267 15│ 永遠 278 16│ 星空 289
目指すは鼠小僧の埋蔵金!笑劇珍道中第二弾 時は天保元年おかげ年。伊勢へのおかげ参りを無事終えた辰五郎、沙夜、三吉、翁丸は、四国の金毘羅を目指すことに。 京から大坂へと入った一行は、辰五郎のガマの油売りの師匠から「お宝の地図」だという巻物を託される。 そのお宝とは、なんと巷を賑わす大泥棒・鼠小僧の埋蔵金!? 巻物を狙って次々と襲いかかる刺客たち。 三人と一匹は無事に金毘羅へと辿り着き、埋蔵金を手にすることができるのか。 日本アカデミー賞作家が描く、笑いと涙と釣りと博打とご当地グルメ満載の笑劇珍道中。待望のシリーズ第二弾!
寺山修司原作映画ノベライズ。感動のラスト プロボクサーを目指し共同生活を始めた、少年院帰りの不良・沢村新次(菅田将暉)と、床屋で働く引っ込み思案な二木建二(ヤン・イクチュン)。性格は対照的だが、二人はいつしか深い絆で結ばれていった。だが、見ず知らずの人を憎み、打ち負かすことへの疑問を払拭できない建二は、自分を変えるために、唯一の友人である新次を対戦相手として意識しはじめる…。心の空白を埋めようともがく二人の若者と彼らをとりまく濃密な人々。運命に翻弄されながらも必死に生きる人間たちのせつなくも苛烈な物語。寺山修司唯一の長編小説を、2021年を舞台に蘇らせた映画版を完全ノベライズ。感動のラストを迎える後篇。
マタギの矜持、いざ。 日露戦争の時代。二〇三高地、旅順攻囲戦の真っ只中にその男はいた。東北出身のマタギ、雨竜権左衛門。またの名を「熊撃権左」。山々で獣たちと命のやりとりを続けてきた彼にとっては、戦場など恐れる場所ではない。鬼神のごとき働きを見せる権左だったが、敵の攻撃から上官を庇ったことで瀕死の重傷を負ってしまう。 もはやこれまで、と悟った権左。しかし、目を覚ますとそこは魔獣たちが棲息する異世界の地だった。朦朧とする意識の中、異形の魔物に襲われている少女、リュチカを助けたことで家に招かれ、瀕死の重傷だった権左は手厚い世話を受けることになる。 義に厚い権左は、受けた恩を返すため、異郷の山野で獣たちを狩ることを決める。異世界にあっても、彼のマタギとしての腕は一級で、権左は自然とリュチカたちの暮らす村に溶け込んでいった。 そんな平和な日々の中、ある報せがもたらされる。それは化け物という形容すら生ぬるい怪物熊が、付近の村々を襲っているという内容だった。権左はマタギとして、そして恩人たちを守るため、三十年式歩兵銃片手に魂を燃やす。 狩り、喰らい、戦い、吼えろ! 生命滾らす異世界狩猟ファンタジー堂々開幕!!
14歳スーパー中学生作家、待望のデビュー 田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るいお母さんと、毎日大笑い、大食らいで過ごしている。そんな花実とお母さんを中心とした日常の大事件やささいな出来事を、時に可笑しく、時にはホロッと泣かせる筆致で描ききる。今までにないみずみずしい目線と鮮やかな感性で綴られた文章には、新鮮な驚きが。 友人とお父さんのほろ苦い交流を描く「いつかどこかで」、 お母さんの再婚劇に奔走する花実の姿が切ない「花も実もある」、 小学4年生時の初受賞作を大幅改稿した「Dランドは遠い」、 田中母娘らしい七五三の思い出を綴った「銀杏拾い」、 中学受験と、そこにまつわる現代の毒親を子供の目線でみずみずしく描ききった「さよなら、田中さん」。 全5編収録。 【編集担当からのおすすめ情報】 この秋、出版界の話題をさらう新人作家がデビューします。その名は、鈴木るりか。平成15年生まれの中学二年生。小学館が主催する「12歳の文学賞」史上初3年連続大賞受賞。その際、あさのあつこ氏、石田衣良氏、西原理恵子氏ら先生方から大絶賛を受けましたが、すごいのはその先です。受賞作をもとに、連作短編集に仕上げるため書き下ろし原稿を依頼したのですが、その進化がめざましく、3編の素晴らしい原稿が上がって来ました。 著者14歳の誕生日に、待望のデビュー作を刊行します。 是非、この新しい才能を感じてください。 目次 いつかどこかで・・・・・・・・・・5 花も実もある・・・・・・・・・・・58 Dランドは遠い・・・・・・・・・152 銀杏拾い・・・・・・・・・・・・・163 さよなら、田中さん・・・・・・182
江戸が東京に変わると大名たちは国許へひきあげ、夜の街にはひと気が消えた。傍若無人な浪人たちや錦旗を楯にして横暴な官軍。また幕府に殉じようとする老武士や函館戦争へ参じて帰らぬ夫を待つ若い妻など時代の狭間に蠢く人々が仔細に描かれる。そんな折、市井の人となった鞍馬天狗は、ある夜、巡邏の者に襲われ、思わぬ事件に巻きこまれる。時代小説の名作「鞍馬天狗」から、評論家・鶴見俊輔が厳選した傑作シリーズの第三弾。
若き美人シャンソン歌手・伶子が忽然と姿を消した。その行方を追っていた私立探偵・真木が軽井沢の別荘で発見したのは、絞殺された彼女の死体だった。事件の背後に潜む真相を解き明かしたい真木は執拗に追及を続ける。友人、家族、仕事仲間ー、次第に浮かび上がる歪んだ人間関係。隠蔽されていた人間の本質を緊迫感みなぎる筆致で描いた本格推理長編「公園には誰もいない」と単行本未収録の小編「密室の惨劇」をカップリング。日本ハードボイルド小説の旗手・結城昌治の豪華二編を収録!
累計百万部突破!第152回直木賞受賞作 僕はこの世界に左足から登場したーー。 圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。 そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。
2015年本屋大賞2位!作家10周年作品 両親の離婚、そして帰国。母の実家のそばに住む母子三人は、次第にバラバラになっていった。 母は頻繁に恋人をつくり、サッカーに興じる歩は高校で同級生の須玖に影響を受けていく。姉は、近所に住む矢田のおばちゃんが宗教団体の教祖のように祀り上げられていくなか、次第にそこに出入りするようになった。 そして、阪神淡路大震災が起こった。それは歩の生活にも暗い影を落とし、逃げるように東京へ向かう。脳が蕩けるような学生生活を経て、歩はライターになった。だが、その先で、ある取材を依頼される。そこには変わり果てた姉が絡んでいた。
これは、あなたを魂ごと持っていく物語 姉・貴子は、矢田のおばちゃんの遺言を受け取り、海外放浪の旅に出る。一方、公私ともに順風満帆だった歩は、三十歳を過ぎ、あることを機に屈託を抱えていく。 そんな時、ある芸人の取材で、思わぬ人物と再会する。懐かしい人物との旧交を温めた歩は、彼の来し方を聞いた。 ある日放浪を続ける姉から一通のメールが届く。ついに帰国するという。しかもビッグニュースを伴って。歩と母の前に現れた姉は美しかった。反対に、歩にはよくないことが起こり続ける。大きなダメージを受けた歩だったが、衝動に駆られ、ある行動を起こすことになる。 【編集担当からのおすすめ情報】 解説は又吉直樹さんが執筆くださいました。