出版社 : 幻冬舎
人気作家の南雲さんは大のハレンチ嫌い。絶対に恋に落ちないという孤独な南雲さんに幸せを届けるべく、ふたりの男が立ち上がる。夜の騎士ナイト・ナイトは、この世からハレンチを撲滅するために。ポンコツ編集者の風太は、南雲さんに桃色の世界を受け入れてもらうために。ハレンチを前にすると吹雪を起こしてしまう南雲さんの特異体質を狙って秘密組織ヤミクモまでが動き出し、「桃色」をめぐる争いは混沌を深めていくー。無理な恋路を往く、阿呆の愚直な青春録。
和木重太郎は、下級武士に生まれた己の存在について悩み、理不尽さを感じていた。そんな中、剣の腕を見込まれ、「抜け荷」の首謀者を追う任に抜擢される。藩内の勢力争いに巻き込まれながらも、血の繋がりや人間の本質に触れ、徐々に自分の人生の意味を見出していく。
銀河系宇宙連合から派遣された文明育成指導者、サザンドス。五つの規律を胸に地球での使命がはじまるー。新天地を目指し旅する人々の苦難を描く、惑星創生ファンタジー。
SNSで届いた1件の友達リクエスト。それが軍のドクターだというウイルソンとの出会いだった。「シリアから逃げたい!荷物の運送料金を立て替えて欲しい。」その後も立て続けに要求される船賃、治療費、通過許可費用…。わたしはそれに応じ続けた。ずっと欲しかったものー愛を手に入れるために。愛のかたちを問う究極のドラマ。28歳も年下の、会ったこともないあなた。騙されていたとしても、それでいいー。人生ではじめて愛した男への底なしの想いを描く衝撃のストーリー!
九州から大学進学で上京した稔は、同じ大学の後輩で都会のお嬢さんの和枝に一目ぼれ。ふたりは交際を重ね、めでたくゴールイン。出産や稔の転職、起業、娘の結婚と様々なイベントを迎えていくが…。コミカルでドラマチックな結婚生活物語。
「これまでと同じ生き方はしたくない」ひょんなことから脚本家として富と名声を得たフリーターを待ち受ける、失墜、逮捕、裏切り…。彼はもういちど立ち上がることができるのか?(『いたずらな運命』)。気が付いたら山の中で一人ぼっち!しかも最後の記憶から20日も経っていたー。アラサー女子が不可解な連続置き去り事件に挑む!衝撃の展開に息もつけない新感覚ミステリ(『置き去り』)。目まぐるしい展開、心揺さぶるラスト。瑞々しい文章が光る新世代の短編小説2篇。
恋人にプロポーズしようとした矢先、気づいたら地獄に堕ちていた…!ブラック企業化した地獄の行政システム改善のためSEとして改革プロジェクトに抜擢された岡田。成功のご褒美は現世に戻ること!まさに“地獄”の労働環境をITで“天国”に改善できるかー。長時間労働、危険作業、旧態依然とした慣習…数々の問題を解決して鬼たちの士気を上げ、地獄の未来のために奮闘する人間たち。閻魔大王一家をピンチから救え!大手SIer社員6人によるプロジェクト型小説・第5弾。
容疑者の心を読み、現場の空気から真犯人につながる臭いを感知するーそんな携帯を手に入れた捜査一課の刑事。辿り着いた先は事件の真相か、それとも…?(『携帯エアリー』)。人生に行き詰まり、あてもなく訪れた某県の山中。偶然出会った女性とともに古いつり橋を渡った元也だが、渡りきると彼女の姿はおろか、橋さえもが消えていたー!(『運命橋』)。ゲストの思い出の人を探す番組の司会者に抜擢された元アイドルの柴田。実は彼自身も、幼い頃に唯一愛情をくれたあしながおじさんを探していてー(『救世主の逃亡』)。ほんのわずかな選択の差で数奇な運命の扉が開く!奇と人情が織りなす異彩の短編小説3篇。
ロケット開発、IT、天文学、再生医療…。各分野の天才たちが集い、立ち上げた系外惑星移住計画。宇宙船ウラシマに乗り込み、AI「乙姫」とともに1万光年の旅へ。科学の力で数多の苦難を乗り越え、目的の星で彼らが見た景色とはー。
「君は幸せだな。僕にはそのことを教えてくれる父はいなかったよ」麻薬に溺れた男、麻薬を取り締まる男、二人の岐路はどこにあったのか。少年が幼い頃に愛おしんだ母犬、そして、麻薬探知犬となったその子犬が結びつける人々の絆と命の救済ー。一匹の犬が成し遂げた奇跡のドラマ。
『火の粉』で裁判官の葛藤を、『検察側の罪人』で検事の正義を描いた 雫井脩介が問う、弁護士の信念とは? 作家デビュー20周年を迎えた著者の渾身作! 病院で起きた点滴死傷事件。 入院中の4人の幼い子どもたちにインスリンが混入され、2人が殺された。 逮捕されたのは、生き残った女児の母親。 人権派の大物弁護士らと共に、若手弁護士の伊豆原は勝算のない裁判に挑む!
“神秘”な女子高生のアオハル日記。おかあさんとふたり暮らしのあたしはキラキラピンクのハートが大好き。メイクしたいし映えるスイーツだって食べてみたい。でもみんなと少しだけちがうのは『体を持っていないこと』なんだー。
人付き合いが苦手で言葉がつっかえやすいことから、転入先でも孤独な日々を送っていた心音(高三)。ある日海辺で、亡き母が大好きだった曲『やさしさに包まれたなら』をギター片手にひとりで歌っていると、見知らぬ男性に「俺と、歌ってくれんか!」と声をかけられる。慌てて逃げ出した翌日、心音の前に制服姿で現れた彼は、強引に心音の手をとって駆け出す。連れて行かれた先は、彼がギターを担当するバンドの練習場でー!?
私たちはみんなテスラの子供 後編 セルビア文学界において押しも押されぬ大御所、 ゴラン・スクローボニャ氏の社会派超大作 「私たちはみんなテスラの子供」の完結編。 物語は1919年6月、コラーラツ記念館・儀式の間で開催されている マックス・プランク教授(ノーベル物理学賞受賞)の講演会で 教授が「テスラ氏は学問の父」と発言し、 テスラの業績を格調高く賞賛するところから始まる。 講演を終えたプランクと講演を見ていた女スパイのアンカ・ツキチは ミリヴォイェヴィチに誘導されるかのように白蓮の間に入れられ、 プランク教授は暗い人影の手により何かを顔に押し付けられ倒れ、 アンカも同じ手口により虚無の彼方へと溶けていった。 プランク教授に忍び寄る影の正体とは? 天才的科学者ニコラ・テスラとの初会談は実現するのか……。 そしてアンカは忍び寄る影に対抗できるのか!? 手に汗握る歴史改変SF小説。(SVA TESLINADECA gy Goran Skrobonja)
亡き娘の遺産相続をねらい、ふたたび一家のもとへとやってきた元夫。愛の果てにのこるのは、金か、それとも憎しみかー人間の本性を赤裸々につづった渾身のフィクション小説。
ブス・デブ・チビの頭文字をとって、あだ名は「ブデチ」。どんないじめにも屈せず、ただ者ではない雰囲気を漂わせる少女には、ある使命があった。いじめられっ子の神山エリは、友達や両親さえも知らない“特殊な能力”を持っていた。自分をいじめる人を憎んだりせず、それどころか彼らが抱える心の闇を晴らそうと奮闘するエリの行動は、いくつもの奇跡を呼び起こすー。いじめっ子もいじめられっ子も、それぞれの問題と向き合い、成長していく様を描いた物語。