小説むすび | 出版社 : 彩流社

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偽装恋愛偽装恋愛

著者

森魚名

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彩流社

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2017年8月18日 発売

稀代の編集者がその「女性遍歴」を あますところなく描き尽くす。 これは、荷風、谷崎、乱歩、澁澤といった 文人たちへのオマージュなのか。 本書はまさに 編集者=偏執者による、 偏執者=編集者のための「小説」なのである。 《森魚名の小説は、おそらく異人たちとの 出遇いの問題に関係するのではあるまいか。 そしてまた人間の「〈うぶ〉さ、奥ゆかしさ、 そしてあるいは臆病さ」といったものも 描出されているに違いない。 してみれば、ここで異人とは、 つまるところ個としての実存の謂である。 そして氏にとって小説を書くとは、 異人の実存的行為のすぐれてひとつのかたちに ほかならないのだろうと思われる》 (谷川渥/美学者・京都精華大学客員教授、 本書跋文より) 「両手にて×× のしたより女の身ぐッと ひと息にすくいあげ、膝のうえなる×××にして、 したからぐいぐいと突きあげながら、 片手のゆびは例の×× 攻め、 尻をかかえる 片手のゆび女が×× にあて、×× へと廻る ぬめりをもって動かすたびたび徐々とくじってやれば、 女は息ひきとるような声して泣きじゃくり、 いきますいきます、いきますからアレどうぞと 哀訴するは、 前後××× の攻道具、 そのひとつだけでも勘弁してくれという」 (荷風散人的変奏)

羽ばたき 堀辰雄 初期ファンタジー傑作集羽ばたき 堀辰雄 初期ファンタジー傑作集

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彩流社

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2017年2月22日 発売

宮崎アニメにも多大なる影響を与えた 堀辰雄の初期ファンタジー傑作が、 読みやすい新仮名遣いによって甦る! 多くの人が『風立ちぬ』『美しい村』『菜穂子』などの サナトリウム文学を思い浮かべる 堀辰雄のイメージを一新するような、 モダンな姿で若者を魅了する東京浅草などを 舞台にした作品群の数々。 新興芸術派のひとりと目されていた堀の初期の作品には、 しばしば天使や妖精が出てくる。 空を飛ぶイメージと共に、水の中を漂い泳ぐイメージを 伴う作品も少なくない。 どちらにも軽やかな浮遊感があった。 堀辰雄の初期ファンタジーを彩る幸福感は、 現実と無関係ではなく、 むしろ現実の過酷さへの順応と防禦として 形作られたものだった。 「堀辰雄」のイメージを一新する、 静謐で摩訶不思議な浮遊感の世界に、浸ってみたい。 【収録作品】 「死の素描」 「羽ばたき Ein Märchen」 「鼠」 「ある朝」 「夕暮」 「風景」 「眠りながら」 「蝶」   「あいびき」 「土曜日」 「窓] 「ネクタイ難」    「ジゴンと僕」   「水族館」    「眠れる人」 「とらんぷ」   「Say it with Flowers」 「ヘリオトロープ」    「音楽のなかで」   「刺青した蝶」   「絵はがき」 「魔法のかかった丘」 解説 天使と妖精たちのモダニズム  長山靖生

わたしは潘金蓮じゃないわたしは潘金蓮じゃない

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2016年8月19日 発売

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中国きってのユーモア作家が描く現代中国の素顔! 「潘金蓮」とは? 『水滸伝』『金瓶梅』に登場する、通説では架空とされている女性。 『水滸伝』では、炊餅(蒸し饅頭)売り・武大の妻として登場。 絶世の美女だが性欲・物欲・向上心が強く、 夫を殺して情夫との淫蕩にふける典型的な悪女・淫婦である。 『金瓶梅』では副主人公として描かれ、彼女の名の頭文字が 作品の題名の一文字目として使われている。 本作は、范氷々(ファン・ビンビン) 主演で、 9月に中国で公開予定の映画『私は李雪蓮』の原作です! 本作のヒロイン、李雪蓮は、一介の農村婦人でありながら、 権力にも世俗的な成功者にもまったく臆することなく、 自分が納得いかないことには決して巻かれず、 理不尽な夫や地域の権力者たちに立ち向かう。 あの手この手で彼女を懐柔しようとしたり丸め込もうと する自分の利益しか考えないせこい役人たちの思惑を しっかり見抜き、 自分は、「潘金蓮じゃない」と言って、 自分の足でしっかり生きていくそのたくましさに、 読者は思わず喝采を浴びせたくなる。 独りっ子政策の行き詰まりや、保身に走る役人たちの 滑稽さなど、現代中国の抱える問題点をユーモラスに描く、 劉震雲の傑作長編小説、ついに翻訳なる! 前作『盗みは人のためならず』も併せてお読みください。

凪の大祭 立原透耶著作集 1凪の大祭 立原透耶著作集 1

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2016年8月8日 発売

「懐かしくてどこか新しい立原ワールドへお帰りなさい!」 (立原透耶) 昨今、日本のファンタジー、SF が世界からも注目され、 その文学史的な書き換え、整理の必要が迫られている……。 91年にデビューして以来、ファンタジーからSF、そしてホラーへ と作品の幅を広げてきた特異な作家・立原透耶! 現在、初期の立原作品はとくに品切れや絶版が多く、 入手が困難であるという現状がある。しかしながら、 著者本人にも作品を入手したいという依頼が多いという。 それら読者のために、 ここに著作集の形で復刻し、 日本ファンタジー(SF)、文学史上、独得な歩みを見せる 立原ワールドとは何かを今こそ再考する! 著作集は全5巻を予定! ◉第一回配本は、SF長編第一作『凪の大祭』を中心に、 『闇の皇子』、「Cobalt 1992 年2 月号」に掲載された デビュー作「夢売りのたまご」、そして、 「魔の森の秘密をとけ!!」「天使の降る夜」 「ミステリアス・ヒーロー!!!」「ひとつぶの氷」を収録。 解説・小谷真理、詳細な年譜、著作一覧・星敬、そして、 著者による「書き下ろしあとがき」も収録されます。 シリーズ監修は、小谷真理(SF&ファンタジー評論家)、 アートディレクションは、YOUCHANが担当!

憐憫の孤独憐憫の孤独

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2016年3月7日 発売

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『憐憫の孤独』は二十の中・短編で構成されている。物語もあればエッセイもある。 初期「牧神三部作」(『丘』『ボミューニュの男』『二番草』)のあとに書かれた作品で、ジオノ文学の重要な要素が見事に凝縮された内容豊かな傑作である。 これ以降に出版される多種多様な作品群を予告するような物語が多く含まれており、 ジオノ文学の扇の要にたとえられるような作品だといえよう。 (1)憐憫の孤独[放浪者の物語] (2)牧神の前奏曲[鳩をひとりの男が助ける物語] (3)畑[妻の心が自分から別の男に移って しまったので、家を出て見知らぬ土地で畑を開墾して 暮らしている男の物語] (4)イヴァン・イヴァノヴィチ・コシアコフ [第一次大戦中、ジオノとロシア人が見張役を 務めることになり、言葉が通じないにも関わらず 心が通い合うようになる物語] (5)手[盲人がすべてを手で確かめる物語] (6)アネットあるいは家族のもめごと [孤児が21歳になり孤児院から出て働きはじめ、 おばさんが雇い主を表敬訪問する] (7)道端 [メキシコに行ったことがある男の妄想を聞く] (8)ジョフロワ・ドゥ・ラ・モッサン [買取った果樹園の木を抜こうとしたところ、 売った男が情熱の注がれた桃の木を引き抜くなら 殺すぞと脅し、注意されると男は自殺する といって騒動を引き起こす] (9)フィレモン[豚の屠殺を生業とする男が、 娘の結婚式の間際に豚を殺さざるをえなくなり、 殺し処理する物語] (10)ジョズレ [太陽を食べるという妄想を語る男の物語] (11)シルヴィ[男に捨てられ田舎に帰ってきた シルヴィは男への未練を捨てられない。シルヴィを 素朴な青年が見守る物語] (12)バボー[自殺した青年の様子を女が語る物語] (13)羊[樹木の気持になりきることができる男が、 樹木や風景などについて語る物語] (14)伐採人たちの故郷[農場にはどこでも糸杉が 植えられているが、糸杉が音楽を奏でるという物語] (15)大きな垣根[襲われた野ウサギからカラスを 追い払ったが、野ウサギは怖がっているのが分かった。 人間と動物のあいだには垣根がある] (16)パリ解体[大都会に未来はないという物語] (17)磁気[自然のなかに放り出されても 生きていける男とはどういう人間なのかを考える] (18)大地の恐怖[生きていることが不安なため さまよい歩く男] (19)漂流する筏[山の中には無人島のような 暮らしをしている住人がいる。そこでは非人間的なこと が時として行われている] (20)世界の歌[世界の歌が聞こえてくる作品を 書きたい。その必要があるという主張]

フランケンシュタインの精神史フランケンシュタインの精神史

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2015年8月19日 発売

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フランケンシュタインと日本SF の相関をさぐる文化論! 200 年前に書かれた『フランケンシュタイン』が提示する 問題系の現代的な意義=「つぎはぎ」「知性や労働の複製」 「母性をめぐる解釈」などをめぐり、日本の戦後SFへの継承をたどる! 小松左京、光瀬龍、荒巻義雄の第一世代、 田中光二、山田正紀の第二世代をへて、 第三世代以降の伊藤計劃や円城塔へどのように繋がっているのか? ※2015 年秋上映予定の映画『フランケンシュタイン』、 そしてアニメーション映画、伊藤計劃・円城塔原作の『屍者の帝国』 の上映にあわせての刊行! ●はじめに 「怪物には、へそがない」・徘徊する怪物・ へそをめぐる議論・この本のねらいと構成 第1部 メアリー・シェリーの遺産 ●第1章「生命創造とつぎはぎの身体」・ 神の創造とゴシック小説・つぎはぎの身体と準創造 ●第2章「魂なき肉体と機械の複製」・ 人口統計と数値化の時代・ラッダイト運動と機械嫌悪 ●第3章「境界線上の怪物」・ 母性という呪い・家なき子と男たちの関係・ 製造物責任をどこまで負うか ●第4章「グローバル化のなかの怪物」・ ナショナルの外へと出ていく・怪物の存在証明 第2部 戦後日本におけるフランケンシュタイン ●第5章「怪物からロボットやサイボーグへ」・ フランケンシュタインと視覚表現・フランケンシュタインと鉄腕アトム・ 兵器としての鉄人28 号・良心回路と人造人間キカイダー ●第6章「神との闘争をめざして」・フランケンシュタインと戦後日本・ 別の歴史と神への道ー小松左京・サイボーグと解脱ー光瀬龍 ●第7章「フランケンシュタインと対抗文化」・新しい波と対抗文化・ ヨーロッパとフランケンシュタインー荒巻義雄・ エコロジーと闘争ー田中光二・神を狩る敗者たちー山田正紀 ●第8章「怪物たちの共同体」・ポストヒューマンと怪物・ フランケンシュタインと女性性・『屍者の帝国』とテキストの縫合 ●おわりに「フランケンシュタインの問題群」

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