出版社 : 彩流社
ブラジル「発見」500年、記念出版!“ヴェルデーアマレーロ”原生林と黄金の国をグローバルに理解するために、500年にわたる文学事象を、文化、社会、政治等の視座から通観する本邦初の画期的な文学事典。
スペイン版“スタンド・バイ・ミー”!少年の息づかいが聞こえてくる、山村での甘酸っぱく、ほろ苦い青春、そして日々の生活。ベストセラー作家が描く文学史にのこる記念碑的作品。
時はアメリカがナポレオンから「ルイジアナを購入」した19世紀初頭。フランス人と黒人奴隷の街ニューオーリンズに「ヤンキー」がやって来た…フォークナーに繋がる先駆的作家が、クレオール文化の花開くアメリカ南部を描く激動のドラマ。
ロシアの百科全書派チュルコフによる女性版ピカレスク・ロマン「可愛い料理女」、 夭折の詩人スシコフの「ロシアのウエルテル」、 文豪カラムジンの名作「哀れなリーザ」等、全5篇。 ロシア心理小説の源流を訪ねる懇切な解題を付す。 Пригожая повариха, или Похождение развратной женщины (Мнхаил Дмитриевич Чулков) Колин и Лиза () Российский Вертер (Михаил Васильевич Сушков) Остров Боригольм (Николай Михайлович Карамзин) Бедная Лиза (Николай Михайлович Карамзин) 可愛い料理女 または放蕩女の遍歴譚・・・・・・ミハイル・チュルコフ コーリンとリーザ 物語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・作者不詳 ロシアのウェルテル 半ば真実の物語・・・・・・・ミハイル・スシコフ ボルンホルム島・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ニコライ・カラムジン 哀れなリーザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ニコライ・カラムジン 訳註 解題 あとがき
愛の悲喜劇を完璧な筆致で描く英国不倫小説の極致!それは恋なのか、臓腑をえぐる欲望なのか?ロレンス、ジョイスなど20世紀を代表する作家を世に送り出した名編集者にして英国モダニズムの巨人、本邦初登場。
喧嘩じゃ勝てない、得意な科目なんてない、将来やりたいことも、別にない…どうしようもなく流されて生きるやせっぽっちの少年、ビリー。彼のまなざしは「ケス」と名づけた鷹とともに空高くー。名匠ケン・ローチ監督の最高傑作『ケス』-イギリス版「大人は判ってくれない」の原作、本邦初訳。
「真実の愛」とはどういうものか?-様々な価値観が交錯する現代、多くの人が各々の経験に基づいてそれぞれの「愛」観を語る。この物語も、一言で言えば、この問題を提起している。物語は十八世紀末のイギリスの漁港モンクスヘイヴンを舞台に、酪農家の娘シルヴィア・ロブスンと、彼女を真摯に愛する洋品店の店員フィリップ・ヘップバーン、そして、彼の恋敵でシルヴィアと婚約する捕鯨船の銛打ちチャーリー・キンレイド、の三人を軸に、フィリップを密かに慕うヘスタ・ロウズを絡めて、展開する。
社交界のスノビズムを嫌悪し、片田舎の城館に若くして隠棲するトニィ。平穏な日々をおくる彼はしかし、美しい妻の心が次第に自分から離れて行くのを知らなかった…。息子の死をきっかけに知る妻の情事、館を去る彼女、離婚の手続きのために今度は彼が演じる浮気の芝居ー物語は急展開し、トニィはアマゾンの奥地へ向う探検行へ。そして熱病にかかり死線をさまよった彼を待ち受けていたのは、奇怪なディケンズ狂の老人だった…。「美しい郷愁の世界」と醜い現実とのはざまで、心ならずも悲しきファルスを演じるはめになる主人公に、個性ゆたかな脇役たちを配し、緻密な文体で描いた、イーヴリン・ウォーの最高傑作を、清新な翻訳でおくる。アメリカの雑誌連載時の「もうひとつの結末」を付した。
ハックは「アダム」、トムは「蛇」か。自由を求めてミシシッピを下るハックとジムー行く手を阻む「蛇」(トム)。ハックの冒険に「神話」世界を浮かび上がらせる作品論。
幼くして日光山に入門し、僧侶としての修行を積むも、性の目覚めとともに不邪淫戒を破って破門。山岳修験者として各地を巡るうち忠次と出会う。やがて江戸に出た円蔵は、斎藤弥九郎の練兵館で剣術と四書五経を学び、黒船来航に揺れる時代の風にふれる。一方、忠次は大前田栄五郎の下でヤクザ修行をし、故郷の上州で忠次一家を名乗っていた。幕吏に追われる忠次が籠もる赤城山に立ち寄った円蔵は忠次一家の軍師として迎えられる…。迫り来る新時代の波に押されて幕府は忠次を捕縛、処刑する。円蔵は、その後長崎に出向き、シーボルトに医学を学び、栃木県初の歯科医として明治九年まで貧しい人たちの治療に当たった。『侠客有名鏡』に西の前頭八枚目にランクされた円蔵の知られざる生涯。