出版社 : 徳間書店
対象:岡崎紅火、女子大学院生。世界の未来を握る娘を護れ!近未来の国際情勢や世界経済を驚くほどの的中率で予測する機密文書“ホワイトペーパー”。亡き父から文書を託された娘は各国の諜報組織から狙われることにー。本名・年齢不詳。ボディガード・キリの熾烈な闘い。
童謡「シャボン玉」発表から100年。 国民的作曲家・中山晋平 知られざる波乱の人生。 「日本ならではの 新しい音楽をこしらえたい」 何者でもなかった青年は なぜ名曲を生み出すことができたのか。 【著者からのコメント】 島村抱月の出身地、島根県浜田市は、 私の故郷でもあります。人気女優、松井須磨子と スキャンダルを起こして恋愛に走り、 大学教授の地位も家庭も捨てて 一座の興行主に成り下がった男、島村抱月。 郷土の偉人といえばかならず名が挙げられるのに、 そのじつ侮蔑と揶揄をもって人物が語られる。 子供ながらに、疑問に思っていました。 ほんとうに、スキャンダラスなだけの人物だったのか。 ほんとうは、何をしたかったのか。 彼の書生、中山晋平の視点を借りて抱月の真の姿に 迫ろうと試みたのが、本書『アンサンブル』です。 ーー日本に新しい演劇を! 高い理念を掲げる師、抱月に出会い、 長野から上京した晋平の人生が動き始めます。 ーー日本に新しい音楽を! 家庭の安定、仕事、進むべき道、創作、恋。 もがき、迷い、悩んだ末に 彼らがたどり着いた境地とは……。 ぜひ、本書をお手に取っていただけると嬉しいです。 【あらすじ】 18歳で長野から出てきた中山晋平は、 島村家の書生として「早稲田文学」の 編輯補佐をしていた。しかし、師の抱月や 編輯部員たちの文学談義はちんぷんかんぷん。 知識も才能もない晋平は、 どこか居心地の悪さを感じている。 俳優養成所の設立、海外作品の翻訳・演出から 新劇の発展に情熱を燃やす抱月に接するうち、 晋平の心中に表現への希求が芽生えてきた。 「カチューシャの唄」「ゴンドラの唄」 「てるてる坊主」 100年経った今なお歌い継がれる名曲に 秘められた想いとは。 「この信念は理屈じゃない」 師を信じ、大衆の音楽を作り続けた 音楽家人生の幕があがる。
沙代子は夫の暴言に耐えきれず、衝動的に家を出て、車を走らせていた。そこに飛びだしてきたのはキャバクラ嬢の紫苑。彼女は沙代子の車に乗り込んできて、スポーツ公園の体育館の植栽に隠されているボストンバッグの回収を命じた。中に入っていたのは、なんと現金3000万円!紫苑は金の持ち逃げを提案。この金があれば、沙代子の実家・印刷所の倒産はまぬがれる。しかし、その金は実は誘拐事件の身代金で…。暴力団に、闇の犯罪集団、想定外の連中に追われる羽目に陥った二人。異色のバディは窮地を乗り切ることができるのか!?
「ねえ先生、私まだ生きていていいんでしょうか?」「あたし、人の気持ちがわからない子なんです」臨床心理士の藍が出会ったのはある殺人事件をめぐる二つの家族。背後に潜む“闇”に気づいたとき、事件の真相が見えてくる!現役記者が描く、渾身の社会派長篇小説!
長野県警松本署に奇妙な電話があった。知らない男が敷地にいたので声をかけたが一言も喋らないという。道原らが駆け付け、男の身元を調べたところ、七年前、市内の老人ホームで起きた現金窃盗事件の容疑者で元職員の滝谷文高であることが判明する。なぜ彼はそこにいたのか。謎が残ったまま滝谷を解放することになったがー。その数日後、道原は驚愕の連絡を受ける。横浜で起きた殺人事件の容疑者として滝谷が浮上、さらには行方不明だというのだ!横浜、新潟、仙台…逃亡者・滝谷を追う必死の捜査が始まった!
第6回大藪春彦新人賞を受賞した天羽恵、凄烈なるデビューへ! 御役目は必殺!? 刺客となった少女と人斬れぬ御供の武士。 死への旅路の果てにあったのは……。 仇討ちに謀略。なんと贅沢なエンターテインメントだろう。 ーー今野敏 自らの生を賭して足掻くことは、かくも切なく美しい。 ーー澤田瞳子 「無念を晴らす為やったら、鬼にでも夜叉にでも、喜んでなったる」 道場剣一筋の真木誠二郎は、裏目付の佐野に見込まれてある御役目を言い渡される。 尊王攘夷派の黒幕を誅殺すべく、江戸から京まで刺客の供をせよというのだ。 鬼のような刺客と聞いて生来の臆病者である誠二郎は怯えるが、現れたのは年端もいかない少女・美津だったーー。 時代小説に新風を起こす業火の仇討ち旅が始まる!
切なさと救い溢れる3つのラスト。 読者を半泣きさせる書下ろし警察小説。 心揺さぶる哀切のミステリーロマン誕生! マンションの一室で三十八歳の女性が死亡。 大量の睡眠薬をアルコールとともに服用したことで昏睡状態となり死に至ったようだ。 テーブルには「疲れました。ごめんなさい」と印字された遺書らしきプリントも。 自死と思われたが、所轄は警視庁捜査一課の大河内茂雄部長刑事に現場への臨場を依頼した。 不自然なことが多かったのだ。 部屋のパソコンからはここ数カ月のメールが消去されていたし、死の前日にスーパーの宅配サービスに注文を入れていることもわかった。 マンション住人からの聞き込みから、複数の男の出入りが確認され、事件当夜には男女の言い争う声も聞かれていた。 大河内刑事は、被害者が中学生のときに父親が殺人を犯していたことをつきとめる。 また被害者は二年前にも大量の睡眠薬を服用し病院に搬送されたこともわかった。 捜査を進めるうちに、被害者のまわりでうごめく黒い影に存在に気づく…… 事件の謎に挑む警視庁捜査一課強行犯係のベテラン刑事の活躍を描く3篇。 切なさと救い溢れる3つのラスト。 読者を半泣きさせる書下ろし警察小説。 心揺さぶる哀切のミステリーロマン誕生! 砂時計 日和見係長の休日 夢去りし街角
東京・根津。言問通りの近くに建つ古い洋館に住む三原伽羅は、詩人で小説家で画家、女優だったこともある多才な女性。 昭和・平成・令和と、自分に正直に生きた彼女の人生は、この経歴からもわかるとおり、波瀾万丈。 そんな彼女に、息子の結婚相手の義理の娘・まひろという孫が出来た。 建築家志望の柊也、新進芸術家のタロウ、建築会社勤務の男性、バーを営む祐子という、個性的な面々が下宿している家での共同生活。 その暮らしに、様々な事件と変化が……。 ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説
まひろの家族事情は、ちょっと複雑。実の両親は幼い頃に離婚。父親は再婚した母親とともに事故で死亡。義母の妹に引き取られるも、彼女が結婚した相手の転勤で北海道へ行くことになるが、高校卒業間近だったので、同行せず、新しい父親の母が住む家に引っ越すことになった。 義理の祖母となった三原伽羅は、詩人で小説家で画家で、女優だったうこともある多才な女性。 彼女が住む東京の下町にある古い洋館には、新進の芸術家、建築家志望の学生、バーを営む歌手の女性といった個性的な面々が住んでいる。 新しい環境の中、ユニークな同居人たちとともに暮らすまひろの日常を描く。 ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説。
怪物が、生まれるーー。 巨大産業「パチンコ」。 金に魅せられ、男たちは狂乱する。 路上生活から62歳で作家デビューした 最後の無頼派作家・赤松利市の到達点。 母が殺された。父の手によってーー。 朴マンスは、父・ヨンスクによって母が殺された14歳の夜を忘れない。 父は事故だと言い張るが、マンスは信じない。 心に誓った。父を許さない、と。 決意したマンスは、先輩・井尻の「助言」に従い、父が経営するパチンコ店に見習いとして就職する。 父は、姫路市内でチェーンを展開するパチンコ長者になっていた。 周囲に社長の息子であることを隠しながら下働きをするマンスには、ある計画があった。 父を地獄に叩き落とす、凄烈な計画がーー。 パチンコ店を舞台に、金に魅せられた怪物たちの騙しあいが始まった。
これが戦争だ。 今、世界で何が起きているのか。 数多の文学賞を受賞し、多くの小説家に影響を及ぼす日本文学界の異端児が戦時下の極限状況を活写する。 太平洋戦争。 寒村で起きた悲喜劇。 靜と綾。上槇ノ原で生まれた双子の姉妹には不思議な力が宿っていた。 天才的な頭脳と統率力を持つ靜。絶対に死なない綾。 そんな二人が成長したとき、太平洋戦争が勃発する。 食料が枯渇した村は強烈な飢えに襲われ、打開策として靜がとった行動は、長年対立してきた下槇ノ原への襲撃だった。 戦火の中、二人が人々を導く先は天国か地獄かーー。
人生の脚本は、 自分で書き換えられる! 夢も趣味もない大学2年生の夏川誠をかえたのは、 ただ椅子に座るだけの遊び「チェアリング」の 仲間たちだった。 『虹の岬の喫茶店』『夏美のホタル』の著者が贈る 青春起業小説! チェアリングとは? 椅子を持ち歩いて、好きな場所でくつろぐこと。 さぁ、椅子を持って出かけよう! \\チェアリングのメンバー// ◆夏川誠 趣味なし夢なし、やりたいことも特になし。 就活しない大学二年生には思わぬ才能が! ◆王丸玲奈 ミュージシャンになってステージで 飛び跳ねたい! だけどできない事情が……。 ◆上村風香 夢は農家レストランの経営。 場所は絶対あの場所と決めている。 ◆長沢智也 大学生にして投資家。 ミリオネアを目指すようになった理由とは。 ◆奈良京太郎 喫茶店のオーナーを目指して修業中。 実家の病院はどうしても継ぎたくないーー。 生まれ変わるなら、生きてるうちに。 プロローグ 第一章 青の世界 第二章 若草色のテーブルクロス 第三章 葡萄色の朝 第四章 鉛色の波 第五章 パイナップル色の夕空 第六章 ピンク色のTシャツ 第七章 金色の文字 第八章 ブルートパーズ色の海 エピローグ あとがき
港ヨコハマを暴力から守る「チーム諸橋」の活躍を描く 「横浜みなとみらい署暴対係」シリーズ第七弾! 商品を受け取るも代金を支払わない「取り込み詐欺」。 暴力団の懐を肥やす資金源を断ち切るため、“ハマの用心棒”が倉庫街を駆ける! 神奈川県警みなとみらい署刑事第一課暴力犯対策係係長・諸橋夏男。〈ハマの用心棒〉と呼ばれ、 暴力団から一目も二目も置かれる存在だ。 大量の商品を注文して代金を支払わない「取り込み詐欺」に管内の暴力団・伊知田組が 関与しているらしいが、確証がないという。 県警本部の永田二課長から問い合わせを受けた諸橋は、 県警本部と合同で張り込みを開始、 伊知田が所有する倉庫に品物が運ばれたのを確認するが、ガサ入れは空振りに終わった。 誰かが情報を洩らしたのか!? 好評警察小説シリーズ最新刊。
謎に包まれていた、偉大な映画人・小津の人生の一面。あの名作の原風景は三重県松阪市での青春時代にあった。小津が『坊ちゃん』だった頃ーまるで小津映画のような一年間の教師時代。若き小津と教え子たちの知られざる物語。
旅番組の撮影で見知らぬ町に取り残されてしまったタレントの久保田杏。追い打ちをかけるように雨が降り始め、森の中の小屋へと駆けこんだ。「このままじゃ、風邪ひいちゃう」と呟いた瞬間、ドアを開けて入ってきたのは三人の強盗犯!杏はとっさに隠れるも、クシャミをして密談中の男たちに見つかってしまう。「二つに一つだ。ここで死ぬか仲間になるか」-。彼女は必死の演技で強盗犯の手助けをすることに!?大人気シリーズ「夫は泥棒、妻は刑事」第二十四弾は、淳一と真弓が一億円強盗事件に立ち向かう!
==================== 青春、友情、熱気、成長…… 学園ミステリと聞いて思い浮かべること、 それらはすべて裏切られる! 常識破り絶対保証、後味のよさ保証なし。 これが麻耶雄嵩にしか書けない 学園ミステリだ! ==================== 学園の裏手には、 大きな大きなクスノキがある。 縁結びの木と親しまれるその傍に、 生徒の遺体が三つ……。 この学園は呪われている!? 白雪にまみれ 赤い紐で手首を結び合った三人の死体、 男子の制服を着て死んでいた女子生徒、 殺され焼かれた書道教師…… 良家の子女が集う京都の名門高校で、 またまた相次ぐ怪事件に、 名探偵まりあの血が再び騒ぐ。 神舞まりあは、 自分以外の部員わずか一人という 零細古生物部を率いる化石オタクのお嬢様。 そして、誰にも認めてもらえない 女子高生探偵だ。 こちらも誰にも見向きもされない古生物部に、 なぜか加入してきた怪しい一年生。 無理矢理お嬢様のワトソン役にされ続けた 男子部員が抱えた黒い秘密。 その上、いかがわしい新入生探偵まで登場。 怪しさ倍増の果てに、予測不能の結末が!
多摩川河口で発見された元漁師の不審死体をめぐり、 所轄の刑事たちが事件の真相と闇に迫る! 書下し長篇警察小説。 1970年代の川崎。 京浜工業地帯として発展する裏で、ヘドロで漁ができなくなった漁師たちが、漁業権や船舶の買い上げと、補償金をエサに立ち退きを迫られ、漁民の間に分断と対立が生じていた。また新興工業地帯には朝鮮や沖縄からの流入者も多く住み、住民問題は複雑化していた。 そんな土地で、多摩川河口に溺死体があがった。遺体は元漁師の矢代太一と判明。彼は漁業権問題で漁民をまとめる交渉役だった。 だが遺体には複数の打撲痕が認められ、漁師の溺死という不自然さと併せて事件性をうかがわせた。そして遺品にはなぜかキーホルダーがふたつあり、自宅以外にも家があるようだった。 川崎警察署刑事課のデカ長、車谷一人は、ベテラン捜査員たちや新米刑事の沖修平らを叱咤しながら捜査に乗り出す。 矢代は漁師をやめて得た補償金で、夫婦で食堂を始めたが、妻の死によって店をたたみ、いまは次男と暮らしていた。居酒屋やクラブで酒を飲むだけが楽しみだったという。漁業権放棄問題では対立する漁師グループから恨みも買っていたことがわかった。 被害者の足取りを追ううちに、矢代は居酒屋で飲んでいるところに若い女性から電話がかかり、慌てたようにして店を出て行ったことがわかった。 事件が報道されると、矢代に離れの部屋を貸していたという夫婦から川崎署に電話が入った。しかも義理の娘とふたりで借りていたという。 矢代には息子が二人いたが、ともに独身で、義理の娘などはいなかった。 手がかりを得た車谷たちは、不審死事件の背後に横たわる予想外に深い泥沼に足を踏み入れることになるが……
新しい才能に全国の書店員から絶賛の声続々! 大藪春彦新人賞受賞作家が贈る、青春スクールミステリー ●絶賛の声、続々 青本雪平は天才だ。 (今野敏) ページをめくる手が止まらない。思わず「上手い……!!」と唸ってしまった。天才があらわれた!! (柳正堂書店甲府昭和イトーヨーカドー店 山本机久美さん) 傑作必読! 登場人物へ寄りそう真摯な姿勢が激しく心を打つ。青本雪平、これから絶対に来る恐るべき書き手です。 (大盛堂書店 山本亮さん) 不穏で、切実で、鮮烈な言葉が焼きついて離れない。すごいものを発見した。要注目!青本雪平、必ずくる! (ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん) 息苦しいほど哀しく美しい青春ミステリ。この世界観最高です! (紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん) 青本雪平さんって何者!!と驚嘆。「ちょっと読んでみてよ!」と誰かに伝えたくなります。 (未来屋書店大日店 石坂華月さん) 最後まで読むと本をギューッと抱きしめたくなる優しさに包まれました。 (名古屋大学生協南部生協プラザ 渡邉典江さん) 私たちに大切なものを教えてくれる。ラストで全てが繋がった時、タイトルの意味に、うわーっ!となりました。 (あおい書店富士店 鈴木裕里さん) ミステリとしても良質だし、青春小説としても申し分のない面白さ。読み終えた今はすごいタイトルだと感心する。 (六本松蔦屋書店 峯多美子さん) ラストの終わり方はもう一度読んでみたい衝撃にかられます。 (くまざわ書店南千住店 鈴木康之さん) ●あらすじ 転校を繰り返す小学生の礼恩が、行く先々で出会うクラスメイトは噓つきばかりだった。 なぜ彼らは噓をつくのか。 友達に嫌われてもかまわないと少女がつく噓。 海辺の町で一緒にタイムマシンを作った友達の噓。 五人のクラスメイトが集まってついた噓。 お母さんのことが大好きな少年がつかれた噓。 主人公になりたくない女の子がついた噓。 さらにはどの学校でもバールについての噂が出回っているのはなぜなのか。 やがて礼恩は、バールを手にとりーー。
キャラ文庫25周年記念!! 人気シリーズ番外編のアンソロジー第四弾。 【収録作品】 「DEADLOCK」番外編 英田サキ(イラスト/高階佑) 「氷雪の王子と神の心臓」番外編 尾上与一(イラスト/yoco) 「呪われた黒獅子王の小さな花嫁」番外編 月東 湊(イラスト/円陣闇丸) 「気難しい王子に捧げる寓話」番外編 小中大豆(イラスト/笠井あゆみ) 「パブリックスクール」番外編 樋口美沙緒(イラスト/yoco) 「不浄の回廊」番外編 夜光花(イラスト/小山田あみ)
「我慢しなくていいんですよ」 天才的揉み師のお梅が、 あなたの身体と心の闇まで ほぐします。 申し込めば半年待ち。 評判のお梅の揉み治療だが、 一刻の猶予もない患者が現れた! 揉んだ人々の身体は、 全てこの指が覚えている。 身体に触れさえすれば、 いつどこで揉んだあの人だと 言い当てられる。 人に揉み治療を施すのが、お梅の生業。 ■あらすじ■ 頭風に苦しむお清を訪ねたお梅は ギリギリのところまできていると 感じ取る。 揉みはじめると、 お清の身体に潜む「淀み」を感じーー。 彼女を悩ませるその原因とは? ■主な登場人物■ ・お梅 五歳の時に光を失い、 人に揉みを施すことを 生業としている十七歳。 ・お筆 豆大福が評判の 紅葉屋を出している。 依頼を受け、お梅に取り次ぐ。 ・お昌 祖母のお筆と暮らし、 お梅の仕事の段取りを担う。 ・十丸 お梅の用心棒。 人には白い大きな犬にみえる。