出版社 : 徳間書店
ある日起きると、祖父がフンボルトペンギンになっていた。この異常な事態をなぜかすんなり受け入れた柊也は、ペンギンを祖父として世話をすることにする。身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。誰にも相談できないまま、一人と一匹の閉じられた世界は平穏に続いて行くかに思われた。しかし、一人の少女との出会いをきっかけに、柊也の日常にさらなる亀裂が入り始めた。
北村彩芽は不動産会社の街づくりプロジェクト担当。出産後すぐに職場復帰するはずが、まだ保育園が見つからない!思わずSNSで呟いた#保育園落ちた人この指止まれに、ママたちの苦悩がたくさん寄せられた。そのオフ会で知り合った2人に彩芽は目をつける。シングルマザーで経理ができる沢村敦子。子をあやすのが上手な江上梨乃。彼女たちの能力を見抜き、彩芽は一念発起する。「保育園つくっちゃいませんか?」動揺する2人をよそに、実現に向けて彩芽は突き進むがー。保育園に落ちた仲間同士の人生をかけたプロジェクトがはじまった。ママたちの奮闘物語。
“オカヤド×折口良乃”モン娘界における夢のコラボレーションで贈る「モンスター娘のいる日常」初のノベライズ化!!ミーア・セントレア・パピ・メロ・スー・ラクネラ・ララ・来栖家の留学生だけでなく、MONのみんな、おなじみのモン娘と一緒にお仕事をすることに!!!モンスター娘たちのお祭り騒ぎな日常がノベルでもはじまります。
小さな子供に何度も後をつけられ気持ち悪い、という通報が松本署にあった。道原伝吉が事情を聞いたところ、その子供は古谷智則五歳と判明。母親古谷未砂子との二人暮らしだが、母親は一週間以上行方がわからないという。やがて諏訪湖畔で自殺を装った他殺体で母親が発見される!しかも親子の自宅から現金一億五千万円が見つかり捜査本部は色めき立った!捜査が進むにつれ、その大金は離婚に際して資産家の夫とその両親から受け取ったものと判明するが…。謎が謎を呼ぶ会心の書下し長篇旅情ミステリー。
難民問題が深刻化する近未来の日本。受け入れ派と排斥派が対立するなか、教育施設から脱走した難民集団『モグラ』によるテロ行為が頻発していた。警視庁公安五課の東郷は、一カ月後に控えたG20でドイツ首相の暗殺が企てられているという情報を掴む。暗殺計画の首謀者・村瀬は暗殺者を雇ったというが、年齢、国籍、性別、すべて謎に包まれていた。その頃、資金繰りに苦しむ会社経営者・香椎のもとに一本の電話が入る。香椎が元自衛官で、ソマリアで傭兵として暗躍していた過去を知っていた相手は、ある提案を持ちかける。東郷、香椎、謎の暗殺者ーそれぞれの思惑が交錯し、死闘が始まった!!生と死を裁くヴァルキリーは誰に微笑むのか。衝撃のサスペンス。書下し。
旅行誌「旅の話」の編集部員・香月修の殴殺体が発見された。怨恨、物盗りの可能性はなさそうだという。警視庁の十津川警部らの捜査が進むにつれ、香月が取材を進めていた“山手線一周の旅”で撮影した写真がなくなっていることが判明。犯人にとって不都合なものがその写真に写っていたのではないかと考えられたのだが、事件は予想外の展開を…!?「山手線五・八キロの証言」他、「午前九時の目撃者」「愛と殺意の中央本線」「L特急踊り子号殺人事件」の傑作四篇を収録!
「孫を助けてくれ!」泥棒の下見をしていた今野淳一のもとに、突然老人が現れた。その老人とは、かつての同業者・草野広吉だった。高校生の孫娘が来日中のN国大統領を狙撃した犯人として捕まってしまったのだという。妻であり刑事の真弓に確かめてもらうと、祖父が元泥棒で前科持ちということで、警察は充分な捜査をせず孫娘を逮捕したらしい。調べ始めた淳一と真弓は、裏社会に渦巻く黒い思惑に気付いてー!?人気シリーズ「夫は泥棒、妻は刑事」最新刊は、政治・マスコミの悪を炙り出す!
厳格な法の運用ゆえに「無罪病判事」と呼ばれた嘉瀬清一は、結審直後に法廷で倒れてしまう。宣告されていたために有効とされた判決は、逆転無罪。無罪判決は死も同然である検察界。担当検事の大神護は打ちひしがれる。有罪率99.7%の日本でなぜ今!その後、この事件で無罪放免となった看護師が殺されたと知り、大神は嘉瀬のもとを訪れるが、嘉瀬は老人ホームにおり、会話もままならない状態となっていて…。あの判決に何があったのか。“法”は救いか縛りか。
2019年夏に放送された『胡蝶綺ー若き信長ー』のスピンオフ小説!儚き蝶が語る、若き信長の素顔とは?戦国の世を駆け抜けた、織田信長。池田恒興、帰蝶、織田信勝を中心に、幼き日の信長と彼らが紡ぎ出す新たな戦国絵巻!
唐沢龍二は、恋人の吉村久美子に誘われて大学の奇妙な会に入る。会の名は「グループ・アノニマス」。一見映画論を語っているようでいて、唐沢の理系の知識を利用して爆弾テロを目論む活動組織のようだった。怪しげなアノニマスから距離を取る唐沢はやがて久美子と破局し疎遠となる。1年後の1998年。東京都西神田のビルで自爆テロが発生した。死亡者でもある実行犯は久美子だという。アノニマスのリーダー・ハンクスこそが真の実行犯で、久美子は利用されただけだと唐沢は気付くが、いち大学生に地下に潜ったハンクスを捕まえることは容易ではなかった。やがて、警視庁公安部の捜査官から唐沢に声がかかる。地下に潜った組織壊滅のための切り札として、公安捜査官にならないかというのだ。公安捜査官となった唐沢だったが、アノニマスのスパイという風評や、危うい捜査はいくつもの敵をつくってしまい…。警察小説の旗手が放つ公安物語!
聖女に選ばれた幼なじみのマガリを厄介払いできたものの、聖剣(魔剣)の処分ができず、正式に“聖剣使い”として任命されてしまったアリスター。どうにか面倒ごとを避けるため、引きこもり生活を送っていたのだが、突然の勅命により聖女の巡礼に同行するはめに。しかも、訪問先の村で出会った人魚の少女ノエルには「最近人魚が行方不明になっているけど…僕を攫う気!?」と誘拐犯に間違われてしまう。『マガリ&聖剣(魔剣)』二人との旅だけでなく、更なるトラブルの予感に不満を抱くアリスターであったが…。“命”の次に大切な、譲れない、守りたい“外面”の為、クズな勇者と聖女が大活躍のドタバタコメディ冒険譚、第二幕!?
後藤ゆみと名乗る女が伊豆・河津七滝のK旅館に宿泊した。二か月前、同じ旅館に泊まっていた同姓同名の後藤ゆみが七滝のひとつ蛇滝で死んでいたのだ。そして今度は、釜滝で男の射殺体が発見される!?その男が東京で起きた連続殺人事件の容疑者であることが判明し、十津川警部と亀井刑事が河津を訪れる。やがて旧天城トンネルで第三の殺人事件が…。後藤ゆみの正体は?(「河津・天城連続殺人事件」)ほか、「北陸の海に消えた女」「L特急やくも殺人事件」「阿蘇で死んだ刑事」の傑作四篇を収録。
石高わずか五千石の小藩・喜連川藩は、なぜ十万石の大名同様の扱いを受けたのか。その裏には、名門足利氏の血を引くふたりの姫君の存在があったー。小弓公方の家に生まれ、美しく武芸にも優れた嶋子は秀吉の側室となりお家再興を願う。父の逝去を受けわずか九歳で古河公方の家督を継いだ氏姫は嶋子の弟、足利国朝に嫁ぐ。豊臣秀吉による関東・奥州仕置、関ヶ原の戦いに勝った家康の幕藩体制強化。ふたつの大きな危機を乗り越え、小藩存続に尽力したふたりの姫の戦いを描く。
生活に不満はないけど、不安はある。家事手伝いの岩居久澄は、心のどこかに鬱屈を抱えながら日々を過ごしていた。そんな彼女に奇妙なバイトが舞い込んだ。祖母の代わりに芝居を見に行き、感想を伝える。ただそれだけで一回五千円もらえるという。二つ返事で了承した久澄は、初めての経験に戸惑いながら徐々に芝居の世界にのめり込んでいく。歌舞伎、オペラ、演劇…。どれも楽しい。けれど、久澄には疑問があった。劇場でいつも会う親切な老紳士。あの人っていったい何者…?