出版社 : 新潮社
マンハッタンで堅実な投資顧問会社を経営するファーは麻薬密売で逮補された息子の将来と引換えにFBIとの取引を受け入れた。カリブのカイマン島にファーは工作員数名と傍受装置を完備した投資顧問会社を作り、おとり捜査が開始された。巨額の資金洗浄を持ちかけてきたのはコロンピアのコカイン・ブローカーとニューヨーク・マフィアだった。一味は罠にはまったかに見えたのだが。
闘争に疲れたIRAのデヴリンは、合同テロ組織による合衆国大統領暗殺計画を察知した。彼は身の安全とオーストラリアへの移住を条件に、この情報をイギリスのSISに持ち込む。だが、担当となったバランタインが情報の真偽を確認しようとした矢先、南仏に滞在中の大統領令嬢が誘拐されたー。テロリストと諜報員の奇妙な二人三脚、監禁された令嬢の凄絶な日々を描く謀略巨編。
私立探偵ブルーは奇妙な依頼を受けた。変装した男ホワイトから、ブラックを見張るように、と。真向いの部屋から、ブルーは見張り続ける。だが、ブラックの日常に何の変化もない。彼は、ただ毎日何かを書き、読んでいるだけなのだ。ブルーは空想の世界に彷徨う。ブラックの正体やホワイトの目的を推理して。次第に、不安と焦燥と疑惑に駆られるブルー…。’80年代アメリカ文学の代表的作品!
妹の部屋から持ち出したバービー人形との恋物語「『ファック・ミー』とバービーはいった」、強姦犯に宛てた被害者からのラブレター「レイプなんて怖くない」、社会の底辺に生きるいびつなカップルの残酷な運命「恋の骨折り老い」-心も体も傷つきながら、それでも誰かを愛さずには、肌を合わせずには生きられない人間の性をやさしく見つめる16編。現代アメリガが生んだ愛の文学傑作選。
砂の降りしきる町の娼家「緑の家」、密林に覆われた尼僧院、インディオの集落。ペルー社会の複層性さながらに交錯する現代・中世・古代。盲目のハープ弾き、飲んだくれ、日本人の流れ者、そして女…。市民的規範には無縁のしたたかな人物群が多様多彩に躍動乱舞する。-ラテンアメリカ文学の豊かな土壌に育くまれ、前衛的な手法を駆使して濃密に織りなす、物語の壮大なる交響楽。
舞台は南洋の島。地球に生命が誕生して間もない頃のお話。ヒトと魚の間に生まれた少年マウイは、不思議な力で次々と奇跡を起こす。やがてヒトでいることに飽きたらなくなったマウイは、神になろうとするが…。神話的な世界に繰り広げられる愛と再生の絵物語。
交通事故で亡くなった父の跡を継ぎ、京都の葬儀社をきりもりする女社長石原明子。ある日、テレビ出演も多い著名な大学教授から葬儀の依頼を受けた。夫人が急死したという。完璧な死亡診断書も添えられていた。でも…。明子の抱いたかすかな不審が、やがて遺族の意外な舞台裏を照らしだしてゆく表題作ほか、華麗なアリバイ崩しで死者を葬う〈葬儀屋探偵〉明子、颯爽デビューの3篇。
僕、西岡悟郎は28歳独身。警備保障会社に勤める、まったく普通の人間だった。あの日までは。あの8月2日の夜、一体僕に何が起こったのだろうかー僕の新しい職場は山梨の小さな村、新興宗橋の道場の警備だった。ところが道場が火事になった教祖が死に、職を失って東京に戻ると僕に異変が起こった。僕の頭の中に誰かがいるのだー井上夢人のデビュー作、多重人格ミステリー。
高校時代の親友である立子と衿香は、インテリア・コーディネーターと、ファッション・コーディネーターとして、お互い励まし、競いあいながら第一線で活躍していた。しかし二人の行手には、人間関係の罠や悪意に満ちた仕事への妨害など、思いがけない障害が次々と待ち受けていた。その上、衿香のピルケースの中身がすり替えられ、大型車に追いかけられ…。新鮮なサスペンス・ロマン。
南地中海の各地で頻発する若い女性の失踪事件。その陰には、ブロンドの美少女を生贄に捧げるという秘密結社の暗躍があった。結社名は《ブルー・リング》。一方、元傭兵クリーシィの養子マイケルは、生き別れになっていた母親と《ブルー・リング》の関わりを知り、謎の組識の解明に乗り出すのだが…。「パーフェクト・キル」に続き、覆面作家が放つクリーシィ・シリーズ第3弾。
連続52を惨殺した史上最悪の大量殺人カップル、ミッキー&マロリー。行く先々で殺戮を繰り広げながら逃亡を続ける二人を野性刑事ジャック・スカグネッティとTVレポーターのウェイン・ゲイルが追う。次第にメディアの寵児と化していくミッキーとマロリーは神の化身かそれとも悪魔の代理人か。タランティーノ原案、オリバー・ストーン監督による同名映画のノヴェライゼーション。
ノースは勉強もスポーツも万能という模範少年、たった一つの不満は、仕事一途の両親がちっとも彼の話を聞いてくれないことだった。そんな彼が思いついた解決策とは。理想的な親を求めてフリーエージェント宣言をしたノースは、世界中を旅して回るー。パパやママと心から話をしたいと思っている君たちと、我が子がさっぱり分らないと嘆くあなたに贈る、心暖まる話題作。
フロリダ沖で漁船がUボートらしき潜水艦と遭遇、沈没するという事件が報告された。調査に向かったのは米海軍駆逐艦ゴールズボロ。艦も老朽艦なら、艦長のモントゴメリーも頑固で狷介な変わり者。軍は事件を全く重要視していなかった。だがUボートと思われたのはリビアの潜水艦アル・アクラブだった。空爆を行った米空母コーラル・シーに報復するためフロリダに潜入したのだった。
調査ではコンタクトの証拠こそつかめなかったものの、モントゴメリーは確信していた。潜水艦は必ずいる。ゴールズポロとアル・アクラブの虚々実々の駆け引きが始まった。姿を見せないアル・アクラブはどこかでコーラル・シーを待ち伏せしているに違いない。コーラル・シーは護衛艦なしでメイポートに戻っくるのだ。今や空母を守れるのはゴールズボロしかなかった。
ギャビィはどこにでもいる普通の主婦だった。会社重役の夫に可愛い一人息子。何不自由ない生活を送っていたが、突然夫が愛人の元に去って、全ては一変した。息子も夫に味方した為に、彼女は失意の余り家を出た。一人で生きる決心をし、過去を偽って飛び込んだのはNYのオークション業界。華やかなイメージとは裏腹に、成功と挫折が背中合わせの激しい競争が繰り広げられる世界だった。
フランス人の母から受け継いだ語学力と卓越した記憶力。眠れる才能を開花させたギャビイは一流のアンティーク・ディーラーとなる。そして才気溢れる建築家マックスとの出会い。ビジネスの成功に加え、今度こそ真実の愛を掴んだかに見えたギャビイだったが、偽りの過去に対する心配は消えなかった。やがてそれは現実のものとなりー。波瀾万丈のストーリーで綴る華麗なるロマンス。
ある朝突然、“かいわれ大根”が脛に自生していた男。訪れた医院で、麻酔を打たれ意識を失くした彼は、目覚めるとベッドに活り付けられていた。硫黄温泉行きを医者から宣告された彼を載せ、生命維持装置付きのベッドは、滑らかに動き出した…。坑道から運河へ、賽の河原から共同病室へー果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは?急逝が惜しまれる国際的作家の最後の長編!