出版社 : 新潮社
ぽちゃん。こころの中に、さかながいる。でもそれは友達から恋人へ、たった30センチの距離すら泳いでゆけない哀しい魚だ…。大学卒業を控え、学生から社会人への交差点に佇む、ヤマトと桜子。往く夏のかわりに、ふたりがはじめた物語は、せつない22歳の匂いがした-。恋愛小説に優しい風をはこぶ、新鋭作家の誕生。神戸文学賞受賞。
16歳の夏、性の目覚め、少年の若々しい筋肉、潮風の中に彼の匂いがした。水泳部のハンサムボーイと大学生の同性愛体験を鮮烈に、爽やかに描く青春小説の“新しい古典”。サリンジャーの伝統を受け継ぐ新世代作家登場。
カポーティ、マキナニー、オーネット・コールマン、ベルトリッチ…遥かモロッコから、現代芸術に常に豊かな霊感を送り続けるアメリカ文学界の隠者。80年代に入り、ブームとも言える再評価が行われ、全作品が本国で復刻されたその伝説の作家の代表作にタンジールに赴いた訳者によるインタビュー、評伝を併録。
晴れて新婚生活に入った智佐子・克郎の愛の巣は、六畳一間の木賃アパート、仕事机どころか満足なベッドも入りません。でも家賃格安、交通至便、名前も〈真珠荘〉とロマンチックです。しかしうまい話にゃ裏がある、やはり出ました!幽霊がー。そして何と福島のおばあちゃんまで転がりこんできて、何やら前途多難先行き不安な気配です。好評の死体つきシリーズ/スイート・ホーム編。
弁護士オリヴァは、大石油会社を相手に史上空前の損害賠償金を勝ち取った。しかし真の闘いは始まったばかりだった。会長の孫娘と結婚してのし上ったラドクリフはオリヴァに憎悪を燃やし、巧みな詐術で彼を社会的に抹殺したのみならず、誘拐して拷問にかけた。依頼人の娘ローラに励まされ、今度はオリヴァの復讐が始まる!そしてあまりにも意外な結末が…。迫真のサスペンス。
顧客の預金をナチスに没収されることを恐れたドイツの老銀行家が、7億2400万マルクに上る資産を国外へ移送して自殺した。回収に躍起となったナチスは、元哲学教授で“人間狩り”の名人・レームレを雇い、大捜査網を展開。一方、銀行家の曾孫で11歳の少年トマは謎の狙撃手ミケルらに守られて、必死の逃走を始める。そんな時、クォーターマンと名乗るアメリカ人が突然現れた…。
殺された母の面影を胸に、クォーターマンと共に絶望的な逃走を試みるトマ。非情な追跡を続けながらも、少年の天才的な知性に魅かれていくレームレ。巧妙に張り巡らされた非常線をトマは突破できるか?トマに託された724の暗号とは何か?そして、クォーターマンの正体は?戦火の燃えさかるヨーロッパを舞台に繰り広げられる追跡と逃走のドラマ。異色の大型サスペンス。
戴冠式を目前にひかえた1902年、国会議員が連続して殺された。さらに、捜査を任されたロンドン警視庁のレストレード警部をあざ笑うように次次と議員が殺されていく。そして、事件を追う彼の前に、死んだはずの名探偵シャーロックホームズの姿が…。ワトソン博士、ホームズの兄、従弟も登場し、事件は意外な方向にー。20世紀初頭のロンドンを舞台にレストレード警部の活躍。
昭和20年代後半、政治の季節-。文学への志と両親との葛藤に苦しむ、東大生・倉沢明史の前に現れた年上の女・麻子。政治に走る友人たちへの負い目と、彼女への欲望の間で揺れ動く明史。そして、失ったはずの恋人・棗との再会、恋の成就-。彼の青春は一つの完結を迎えた。
一分の〓@68D2もなかったはずの犯行を見破り、捜査に手間取っている刑事に自分のことを告発した奴がいるー。勾留中の犯人が脳裏に描いた密告者とは?推理が完成したとき、すべての前提が覆り、「鳥人計画」が徐々にその姿を現わして…。緻密きわまる構成の本格スポーツ・ミステリー。