出版社 : 新潮社
都心のビル屋上から発見された男の他殺死体。その日偶然聞いた奇妙な電話、誘いに乗って出かけたラブ・ホテルには女の絞殺死体…。大手建設会社専務味岡に仕掛けた罠の奥で北叟笑む人は誰れ?土木建設業界の談合、フィクサー政界との癒着。
弁護士のサイモンは、友人の家で催されたパーティーの帰り、1人の女性ロウズを送らなければならなくなる。その道々、ロウズは自分の現状をサイモンに訴え、助言を求める。ロウズは離婚して3人の子供とつましく暮していたが、最近、前夫からロウズが子供の養育に不向きだという理由で、子供を自分の手元で育てる訴えが裁判所に提出されていた。お嬢さん育ちのロウズは、前夫の真意がつかめず、途方にくれていた。やがてサイモンとロウズの間に連帯感に似たほのかな愛が芽生えるが…。古風ともみえる伝統的な手法で描く女の人生。
ケイと裕一のこと「六本木の悲劇」って言うのよ…。ジャズスポット『A列車』で毎夜演奏する木島裕一トリオ。恋人を交通事故で失なったヴォーカルのケイは、悲しみのため酒におぼれて声が出ずうまく歌えない。ジャズピアニストの父が失踪して20余年、裕一は結婚生活に破れて今はひたすらピアノを弾き、傷心のケイを励ます…。ジャズに魅せられた青春の光と影を奏でる愛情物語。
〈男はわたしをもてあましながら少しずつ手放そうとしている…こっちから別れてもいいのだ〉恋人を捨てる「マリコの選択」。結婚式の前日ひとりヨットに乗り込み結婚を拒絶した男や、花嫁の過去を知りぬいて披露宴で道化を演じる若い夫の心理を描く「結婚式」。他にハネムーンで倦怠期になる新妻など「結婚」の前後にいる男と女の愛と欲望のくい違いを軽妙に描く短編7編を収録。
僕たち結婚しよう。二人で新しい生活を始めるんだ…。お互いに家庭のあるジェリーとサリーは、人目をしのんで愛しあい、ついにそう決意する。それぞれの妻や夫との確執や対立を乗り越えて、彼らは晴れて夫婦になれることになるのだが…。アメリカ東海岸のロング・アイランド海峡に面した美しい町を舞台に、二組の若い夫婦がくりひろげる長い夏の日のラブ・ストーリー。
モスクワの発電機工場主任技師クズネツォフ、本名マルムードフ。第二次大戦でドイツ軍の補虜となる。祖国での帰国捕虜処刑の噂から、アメリカ側偽造の身元証明を携えスパイとして祖国に潜入。彼が目にしたのは再婚した妻と、初めて見る娘の幸せそうな姿だった。ソ連の革命から現在まで、そしてアメリカの情報戦略の非情さをバックに緻密な筆で綴った、ある名もないスパイの生涯。
幼しくて母を亡くしたジャニュアリーは,米演劇界の大物プロデューサーとして知られる父マイク・ウェインを本当の恋人のように愛していた。高校を卒業した彼女は、父と二人きりの休暇を過ごす為にローマへ赴くが、その地で事故に遭い重傷を負ってしまう。3年に及ぶスイスでの療養生活を終えて、父の許に帰ったジャニュアリーを待っていたのは、父の破産・再婚という現実だったー。
父マイクの破産・再婚のショックを紛らわすかのように、ジャニュアリーは雑誌記者の仕事に情熱を注いでいた。インタヴュアーとして彼女は初老の作家トム・コルトと出会う。年齢の差を越え恋におちた二人。だが、幸福な日々も長くは続かなかった。そして最愛の父マイクと継母の死。巨額の遺産と共にジャニュアリーは独り取残された。華麗で哀しい愛の物語の意外な結末はー?
警察の保安顧問を務めるリーランドは、クリスマスの夜、ロスの石油企業で働く娘のもとを訪ねた。が、契約成功を祝うパーティのさなか娘の会社をテロリスト・グループが占拠する。偶然、彼らの目を逃れたリーランドは、最初の人質が射殺される現場を目撃。人質の命を守るため、彼はたったひとりで、テロリストたちに戦いを挑んだ。高層ビルでの死闘を描くノンストップ・アクション。
みずから望んで、砂漠化の進む中央アフリカの奥地に赴任した医師マロリーは、憑かれたように潅漑計画にとりくんでいた。が、そんな彼を嘲笑うかのように、突如、サハラ砂漠に巨大な川が出現する。マロリー川と名づけられたその大河を殺すべく、彼はあやしげなテレビ・プロデューサーとともに、水源を目指す奇妙な旅に出発した…。『太陽の帝国』のバラードが放つ話題の最新長編。
百合子を首相夫人にすると誓う渋谷忠太郎。彼は国会対策委員、副幹事長、そして大臣と、自民党内を出世してゆく。満たされぬ思いを抱きつつも夫に付き従う百合子。弁護士・辻と愛子の夫婦は全く別の人生を歩み始めた。やがてそれぞれの夫婦に思いもかけぬ事件が…。-戦後日本の輝きと翳りを描ききった、著者初めての社会派エンターテインメント。
日本を経済封鎖、完全占領するホワイトハウスの極秘プロジェクト「チェリー計画」を日本人記者太刀一希がスクープした。だが、計画は着々と進んでいく。日米会談決裂、日本のサミット脱退。孤立した日本に残された道は、ソ連と手を結ぶことなのか、それともすでに手遅れなのか-。詳細な情勢分析に基づき、10年後の日本の経済社会、政治情勢を描いた画期的なミステリー小説。
“作家になるべくしてなった”文学界の風雲児が、初めてその過去を語る。幼時の記憶、恋愛、夜の世界での体験から直木賞受賞に至るまで-本音と虚構とが見事に溶けあい、その多彩な魅力が集約された長編小説。
世界は「破滅」に向かっているのに、大人は誰も気がつかない-『ノーライフキング』、呪われたゲーム・ソフトの謎を追って、少年たちの新しい戦いが始まる。90年代の現実を鮮烈に描く、異才、注目のデビュー作。