小説むすび | 出版社 : 春陽堂書店

出版社 : 春陽堂書店

鬼ものがたり鬼ものがたり

発売日

2021年3月2日 発売

「Web新小説」(春陽堂書店)連載中の「鬼ものがたり」を加筆書籍化! 復讐の刃を向ける鬼女、自ら鬼になることを選んだ高僧、人を馬に変える鬼……。 今昔物語の「鬼」にまつわる話をリミックス! 仕事中ヒマを持て余し悪ふざけをしたところ恐ろしい目にあう若者、 ストーカーをこじらせてとんでもないものを盗んでしまった男、 反社会的活動を行う男の愛人に手を出してしまった男など 現代を生きる我々にもわかりやすくて面白い、男と女の物語! そして少しセクシーな話も。約20編収録! 第1話 鬼になって思いと遂げた修行者 第2話 都の男たちをふるえあがらせた妖しい小箱 第3話 あなうまげ。ただひとくち。 第4話 男を酔わせた美女の鞭打ち 第5話 骨と皮ばかりなる妻を抱きしめ 第6話 秘境のイケニエ伝説を打ち破った僧 第7話 立ち上がれなくなったヒメ 第8話 極悪聖人に天罰下る 第9話 恋した女と鬼面の男 第10話 山の中で出会った若い盗賊 第11話 怨みの橋を渡った若武者の悲劇 第12話 殺したはずの女に恋して堕ちた高僧 第13話 灯りに映し出された美女 第14話 妖しい香りに酔わされた男 第15話 馬にされた修行僧 第16話 カブラの穴と少女 第17話 この世ならぬ者と契りを結んだヒメ 第18話 羅生門の惨 第19話 女の復讐劇に手を貸した男 第20話 子殺しの「英雄」 第21話 拐われた名家の美女

フォト小説 ハンスとジョージ 永遠の海へフォト小説 ハンスとジョージ 永遠の海へ

発売日

2021年2月10日 発売

2020年2月に創刊の『Web新小説』(春陽堂書店)。その創刊号から1年間連載された外交評論家・岡本行夫による初の小説であり、遺作。著者撮影による海中写真とともに掲載されたので、フォト小説と名付けられた。 著者がカイロの日本大使館に勤務をしていたころ、海に潜った時に出会った巨大なナポレオンフィッシュ。ダイビング仲間たちは彼を「ジョージ」と名付けた。生まれ育った紅海から冒険の旅に出るジョージの成長と、愛する家族を失ったハンスが再び希望を見つけるまでを描く珠玉の物語である。 【コメント】 日本外交の一翼を担った外交評論家・岡本行夫。惜しくも2020年4月24日、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった。 だが、我々がふり返らねばならない彼の足跡は外交上の成果だけではない。 本書は、生前、自ら命名したフォト小説という新しいジャンルの作品だが、この『ハンスとジョージ』にこそ注目の必要があるのだ。 本文を飾るのは30年以上通った紅海の美しい海中写真。選りすぐりの45点を掲載した。 そして、生命と愛にあふれた切ない物語が紡がれる。 ストーリーの横軸は愛すべき老ダイバー・ハンスと仲間になじめないナポレオンフィッシュ・ジョージとの交流。縦軸には細やかな家族愛が描かれる。 通奏低音として流れるのは人間による地球破壊を憂える視点だ。 小川未明の童話に影響を受けたという岡本。 最終章「ハンスの死」は涙があふれて止まらない。 ー春陽堂書店 エディトリアル・プロデューサー 岡崎成美ー はじめに  第1章  月という支配者 ─ 誕生  第2章  初めての鏡 ─ 自我  第3章  老ダイバーの涙 ─ 追憶  第4章  人間だけの物差し ─ 殺戮  第5章  光の中から呼ぶ声 ─ 啓示 第6章  怒り、喜び、そして悲しみ ─ 異端者  第7章  好奇心と旅立ち ─ 挫折  第8章  スピードへの挑戦 ─ 叫び  第9章  霊長類ヒト科という蛮族 ─ 破壊  第10章 命の香り ─ 奇跡  第11章 遙かにつづく珊瑚の海 ─ 愛  第12章 ハンスの死 ─ 光  あとがき

泉鏡花<怪談会>全集泉鏡花<怪談会>全集

著者

東雅夫

発売日

2020年5月14日 発売

空前の怪談会ブームのいま、よみがえる大いなる原点の書! アニメや舞台化でも話題を呼ぶ、不朽の文豪・泉鏡花 彼が関わった春陽堂系の三大「怪談会」を、初出時の紙面を復刻することで完全再現 巻頭には、鏡花や怪談会に造詣の深い京極夏彦氏のインタビューも掲載 令和のおばけずき読者、待望かつ必見の一冊! 〜怪談会とは〜 大の「おばけずき」でもあった泉鏡花は、柳田國男、喜多村緑郎、鏑木清方、芥川龍之介、長谷川時雨、水野葉舟、平山蘆江ら、同好の文人墨客名優らと相つどい、夜を徹した「百物語怪談会」に興じることを好んだ。 その怪談会は、春陽堂発刊の「新小説」誌上の特集企画に、あるいは社員のひとり熊田茂八が別社名で刊行した名著『怪談会』に結実している。 【口絵】鏡花『怪談会』序(直筆草稿)/『怪談会』初刊本書影 【インタビュー】京極夏彦、鏡花を語る 【影印】『怪談会』(熊田茂八編、柏舎書楼、明治四十二年十月刊行)  序 泉鏡花  二面の筝・雪の透く袖・狸問答 鈴木鼓村  白い蝶 岡田三郎助  赤剥の顔・椽の下の信女 岡田八千代  頭上の響・鬼無菊・闥の響・千ケ寺詣 北村四海  女の膝・因果・今戸狐 小山内薫  一寸怪 泉鏡花  藤守座の怪・船中の幻覚 田島金次郎  糸繰沼・人魂火 長谷川時雨  深夜の電鈴 神林周道  一つ蛍・幽霊の写生 鏑木清方  お山へ行く 鏑木清方夫人  巳之頭・沖の姿・北から北 市川團子  声がした・曇る鏡・天凹老爺 高崎春月  感応・大叫喚・死体室 岩村透  九畳敷・車上の幽魂・嗄れ声 鰭崎英朋  暗夜の白髪 沼田一雅  雲つく人・執着 沼田一雅夫人  テレパシー・月夜峠 水野葉舟  薄どろどろ 尾上梅幸  怪物屋敷・一つ枕・青銅鬼 柳川春葉  子供の霊・死神 岡崎雪聲  海異記・疫鬼 岩永花仙 おばけと鏡花と春陽堂 東雅夫 【影印】「怪談百物語」(「新小説」明治四十四年十二月号掲載)  己が命の早使 柳田國男  夜釣の怪 池田輝方  「ああしんど」 池田蕉園  □本居士 本田親二  流灌頂 磯萍水  弓町の家 すみや主人  火の玉と割符 宮崎一雨  怨念 関天園  浅黄鹿の子 柴田つる  不生女の乳 富士松 加賀太夫  怪談の話し方 きよし  大きな怪物 平井金三  私を悩ました妖怪 坂東薪左衛門  枯尾花 関根黙庵  取り交ぜて 水野葉舟  怪談六つ 安部村羊  死んだ女房に生写し 浅草 土井ぎん  見た話、聞た話 石橋臥波  白い光と上野の鐘 沼田一雅  不吉の音と学士会院の鐘 岩村透  菜の花物語 児玉花外  鰻 泉鏡花 “鏡花会?とその周辺 穴倉玉日 【影印】「怪談会」(「新小説」大正十三年四月号/五月号) 座談会 馬場孤蝶/久保田万太郎/小杉未醒/平山蘆江/畑耕一/澤田撫松/芥川龍之介/泉鏡花/白井喬二/長谷川伸/長田秀雄/斎藤龍太郎/菊池寛 【附録】吉原で怪談会 (「国民新聞」明治四十二年八月二十六日木曜日)     遠野の奇聞 泉鏡花(「新小説」明治四十三年九月/十一月号)     父の怪談 岡本綺堂(「新小説」大正十三年六月号) 編者あとがき 東雅夫

完本 人形佐七捕物帳 三完本 人形佐七捕物帳 三

発売日

2020年5月7日 発売

横溝正史がもっとも多くの作品を残した捕物帳「人形佐七」シリーズ。 残されたすべての作品180篇を収めた決定版全集!! 江戸を舞台に、人形のような色男である佐七が繰り広げる推理劇。 戦前~戦後に書き継がれた妖艶・怪奇・戦慄の作の全貌を知らしめる! 好評シリーズの第三巻! ■編集委員 浜田知明 本多正一 山口直孝 ■校訂・解題 浜田知明 ■解説 末國善己 ■装幀 クラフト・エヴィング商会  全巻に横溝正史次女・野本瑠美氏のエッセイを連載 日華事変(日中戦争のこと)が泥沼の様相を呈してきた昭和13、4年頃から、探偵小説は不健全で好ましからぬ読物として、軍や情報局から圧殺されてしまったが、捕物帳のほうはふしぎにお目こぼしにあずかった。しかし、それも長くはつづかず昭和17年頃、その人形佐七にも弾圧が下った。雑誌連載まかりならぬということになったのである。そのときの身を切るようなつらさを、私はいまでも思い出すことが出来る。(略)長く書き続けてきたお粂、佐七のご両人、辰や豆六との訣別がつらかったのである。長く書きつづけているうちに、いつか自然と情が移っていて、最後の一編を書くときには、断腸の思いであったといってもいい過ぎではないであろう。 (横溝正史「人形佐七捕物帳1」/『真説 金田一耕助』より) ■収録崎品一覧 「血屋敷」 「敵討走馬燈」 「捕物三つ巴」 「いろは巷談」 「清姫の帯」 「鳥追人形」 「まぼろし小町」 「身代り千之丞」 「出世競べ三人旅」 「怪談閨の鴛鴦」 「人面瘡若衆」 「蝙蝠屋敷」 「笛を吹く浪人」 「狼侍」 「日蝕御殿」 「雪達磨の怪」 「坊主斬り貞宗」

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