出版社 : 講談社
1度でもいい。上さまの……あの顔に……怯えの影を見たいーー己れの力に寸分の疑いをもたぬ信長の自信、神をも畏れぬ信長への憎しみ、恐れ、コンプレックス、嫉妬、そして強い執着……村重、光秀、秀吉の心に揺らめく反逆の光を、克明に追う。強き者に翻弄される弱き者たちの論理と心理を描ききった歴史大作。 「裏切り」 主人を選ぶ 寄らば大樹か 男の嫉妬 かなわぬ恋 はじめての動揺 予感 あれか、これか 男の意地とは 俗世の試錬 讒言のなかで 窮鼠の心境 反逆 裏切り 昨日の友は今日の敵 小笹丸城 袋小路 内部の崩壊
豹の皮をまとい、斬馬刀を背負った大男、比叡幻視郎は、妖霊星にみちびかれ、草創期の徳川家が数日にして崩壊してしまう驚倒の事実を記した文書“信長秘文”を探す手がかりを得る。幻視郎を狙い、暗黒の淵から妖術を使う魔群が頭をもたげ始めていた…。豪奢なエロスと鮮烈のアクションで描く伝奇大作。
十津川警部は、高校時代の親友の宮下が復讐を企んでいると聞かされた。相手は、八年前、大型バンの事故で宮下が妻を亡くした際、車に同乗していた五人の同窓生。宮下を信じる十津川だが、その五人を乗せたC11型蒸気機関車の一両が、橋から転落したという情報が。犯人は本当に宮下か?十津川警部の推理が冴える。
六本木のシティホテル。P商事の課長・島崎俊彦は部下の西尾典子と歓喜の一夜をともにしていた。元上司の殺人事件への関わりを疑われたうえに、社内の問題児・専務の御曹子を部下にさせられた。「ああ、私、課長のものなのね」ストレスゆえに燃える島崎。ところが御曹子への不審電話。事件は意外な方向へ-。
ワンマン会長に懸命に抵抗する頭取、銀行離れをしようとする大企業に、必死に食いつく法人営業部ー。厳しい環境下で喘ぐ巨大銀行の内幕を描く。不良債権の回収に振りまわされる支店長の悩み、融資をめぐるライバルとの苛烈な競争など、生き残りに賭ける都市銀行のリアルな実態を浮きぼりにした経済小説。
失踪したシャンソン歌手を追って軽井沢の別荘で私立探偵真木の見つけたものは?依頼された仕事は終わっても事件の背後に潜む真相を真木は追及し続ける。友人、家族、作曲家…。しだいに浮かび上がのは歪んだ人間の本質。日本ハードボイルド小説史に残る抑制のきいた筆致で描かれた名作シリーズ。
死んでしまった老人の依頼でポルトガルまで人探しに出かけたり、ヤクザの勢力争いに巻き込まれたり、おれの仕事は幅が広い。“ありふれた愛に関する調査”のほうに、孤独な探偵の命をおびやかす危険が待っていることが多いのは、なぜだろう。硬質の文体に、あふれる日本的心情を包んで胸に迫る第一作品集。
雪を求めてゲレンデからゲレンデへと1年中放浪の旅を続けるタヌ公こと田沼義晴と白人のジムは、伊能御子と由香利という女子大生と知り合う。由香利はジムに熱を上げ、放浪の旅に同行、御子は由香利の親から頼まれて彼女を東京へ連れ戻すが、自分が2人と旅に出てしまう。自由を求めて生きる青春群像。
「石狩湾に大油田発見か?」のニュースにマンハッタンは揺れた。莫大な資金を投入し、暴落した原油の買占めを命じた謎のアラビア人投資家ガブリエル・ホールディングス社の正体は?そしてそのどす黒い野望は何か。「ウォール街の精油業者」の暗躍と原油先物取引の凄い内幕を描く傑作経済サスペンス。
流氷に埋めつくされた極寒の知床ー。番屋を守る宗吉老人が助けた男、間島勲は国後島の強制収容所を脱走、えん罪をはらすため決死の覚悟で流氷原を渡ってきたのだ。昭和維新を唱える塾頭、経済界の黒幕、彼らを操る影の人物ー、戦後日本の政治・経済・思想史を背景に壮大なるスケールで描く戦慄の復讐劇。
栄光から破滅へ。次期ニューヨーク商品取引所副会長を噂された石油取引の星スティーブ・オサリオの今日は債鬼に追われる身だ。油田発見の報とともに一気に売り浴びせたのは誰か?血で血を洗う石油取引の背後にうごめく各国政府の思惑、世界金融再編の底流、そして「七人の姉妹」を鋭く描く娯楽巨編。
大寺の家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村。病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ“偉い”将棋仲間。米村の妻が死に、大寺も妻を失う。日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。 大寺さんの家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村さん。病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ“偉い”将棋仲間。米村の妻が死に、大寺も妻を失う。日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。