出版社 : 講談社
しがない貴族の次男であるカインド・アスベル・ソーベルズの始まったばかりの旅は、盗賊団に捕まりアジトへと連れて行かれるという形で突然のクライマックスを迎えていた。自らの行く末を案じるカインドはしかし、ルース・アーガードという謎の美青年と、卵から誕生したドラゴンの子どもによって助けられる!しかしそのドラゴンは、ルークセント王国の国宝ー『龍の卵』から生まれたものだった。図らずも国宝から生まれたドラゴンに懐かれたカインド(とルース)は、ルークセント王国の王宮に招かれるがそこにもまたトラブルが待ち受けていてー!?第3回講談社ラノベチャレンジカップ“大賞”受賞作にして「小説家になろう」上で人気を博した名作が上下巻で刊行!
ルークセント王国の国宝『龍の卵』から生まれたドラゴンーイクシスに懐かれてしまったカインド。偶然知り合った男装の麗人にして大英雄アレイド・アークの子孫ルースとともに、国宝を巡るごたごたに巻き込まれてしまう。王女誘拐事件、さらには王国を揺るがす大きな陰謀に巻き込まれる中で、勇気と機転(とルースとイクシスの力)を使い、平凡な貴族の次男であったカインドは自らの旅の目的そしてなすべきことを見つけ出すー!第3回講談社ラノベチャレンジカップ“大賞”受賞作にして「小説家になろう」上で人気を博した名作が上下巻で刊行!
すべての戦いが終わり、正しい歴史「真逢魔降臨暦」を書き記そうとするウォズに、次々と奇怪な事件がふりかかる。ソウゴ、ゲイツ、ツクヨミとともに、その裏に隠された陰謀をあばくための、冒険の旅が始まった。しかし、様々な時間の中で消えていく仲間達! 次々と襲い来る予想外の敵の前に、絶体絶命のピンチが!!
忌名は、いわば生贄だと? 「この忌名は、決して他人に教えてはならん……もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」 生名鳴(いななぎ)地方の虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。 人気作家の小説家を、豪華声優による朗読で楽しませてくれるライブ配信「STORY × LIVE」。今作は人気声優、大原さやかさんに朗読していただいた書き下ろし短篇「忌名に纏わる話」をきっかけに生まれた物語です。朗読劇とはまったく違う、長篇ならではの展開をお楽しみください。
婚約中で、同じアパートの隣同士の部屋に住んでいる百瀬と亜子。百瀬は、たまたま見かけた迷子のサモエドを追いかけたなりゆきでそのサモエドを一時的に預かることになった老婦人、小高トモエのサポートをすることに。一方、二世議員の宇野勝子は東京の花粉一掃を公約に、もえぎ村の杉林伐採を掲げて選挙に打って出る。杉林の守り神と崇められる神出鬼没の木こり、森林蔵と話を付けようとするがー。仕事に真っすぐな亜子、出産を控えた春美、浪人中の正水直…みんなの活躍から目が離せない!
全知全能のアルゴリズム=マザーに支配され、 生まれながらに階級で選別されて生きる人類。 異端の少年と中古アンドロイドが世界を変えるSF冒険物語 総合プロデュース・指揮:大野和士 台本:島田雅彦 作曲:渋谷慶一郎 子どもたちとアンドロイドが創造する、まったく新しいオペラを小説化! 何も知らない人はいう。パンドラの箱を開けるなと。でも蓋は開けるためにあるんだよ。 希望はここにしかないんだよ。 ある学園の卒業式。卒業生たちは15歳になると適性検査で選別され、全知全能AI「マザー」の管理下に置かれる。 アキラは判定により開拓地に送られることになり、教育係のヒューマノイド型AI「ゴーレム3」と出会う。 ゴーレム3はアキラとの深い心の交流を通じ、恋の切なさや夢見る力を感じとりながら、 世界の秩序を覆す、とてつもないものを創り出そうとしていたーー。
暮れ方、峠を急ぐゼンの前に二人組の賊が現れた。命か金か、そう迫る男は手練れとは見えなかったが、用心棒らしい連れの侍は凄まじい殺気を放つ剣の使い手であった。かろうじてその刃を逃れたゼンは、もう一度、男と手合わせをしたいと望む。男の名は、キクラといった。都の道場でも抜きん出た腕前で、将来を嘱望されていた。だが道場主の娘との縁談を断ったため、仕官の道も閉ざされ、挙句、殺しの濡れ衣を着せられ命を狙われていた。
幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。 趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭の、どこからどうみてもホストである男が現れ、突然話しかけてきた。 「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。 この日から、唯とこのピンク頭との奇妙な関係が始まるーー。
謎を解かなければ。 私は作家なのだから。 人気作家・二階堂紡季には、 誰にも言えない秘密があった。 露呈すれば、すべてを失う。 しかし、その秘密と引き換えにしても、 書かねばならない物語に出会ってしまいーー。 デビュー作『法廷遊戯』が、ミステリランキングを席捲! 注目の弁護士作家第3作! 装画/junaida
ぼくは、なぜうまれたの。 姉の彼氏の素性を暴こうとした弟に降りかかる恐怖と闇。 世にもおぞましいオゾミス『スイート・マイホーム』の異才、最新作! 建築会社に勤める勝人は、コーヒーショップ店員の華と運命の出会いを果たす。一目で心を奪われた勝人は、彼女との距離を少しずつ縮めていく。ところが、それから勝人は奇妙な子どもの姿を目撃するようになる。自分以外の誰にも見えない幻影に苦しめられながらも、華の優しさに救われる勝人。一方、華の弟である星也は、突然様子が変わった姉が気に入らない。華の彼氏は、本当に信用できるやつなのか? 血のつながらない姉にほのかな恋心を寄せる星也は、親友の葉月とともに、勝人のことを調べ出すが……。 あのとき、「わたし」が黙っていなければ。 見て見ぬふりの負の連鎖が忌まわしき悪夢を招く戦慄のサイコ・ホラー。 序章 絶望 第一章 勝人 第二章 星也 第三章 儀式 第四章 華 第五章 楽園 第六章 夏の日 終章 黙認
二・二六事件と西安事件。1936年に起きた2つのクーデター事件をつなぐ見えない糸をたぐることによって、歴史の転換点を描いた傑作。命や名誉よりも大切な価値を知る者が真の英雄なのである。 ーー佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官) 時代の求めに身を呈した軍人、記者たちが作り上げる重層の歴史ドラマ。国境を越えて連鎖する事件の決行者の役割を照射することで、見えざる大戦前夜の構図が浮き彫りになってくる。日中の若き軍人が訴えた「兵諫」の思想とは。 ーー保阪正康氏(作家・評論家) 日本で二・二六事件が起きた1936年。中国の古都、西安近郊で、国民政府最高指導者、蒋介石に張学良の軍が叛旗を翻すクーデターが発生。蒋介石の命は絶望視され、日米の記者たちは特ダネを求め、真相に迫ろうとする。 日本では陸軍参謀本部という秘密の匣の中で石原莞爾が情報を操っており、中国では西安事件の軍事法廷で、張学良は首謀者ではないとする証言がなされた。 日本と中国の運命を変えた2つの兵乱にはいかなるつながりがあったのか。 「蒼穹の昴」シリーズ第6部は、興奮の軍事法廷ミステリー!
語れないと思っていたこと。 言葉にできなかったこと。 東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。 それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。 第165回芥川賞候補作。
第165回芥川賞受賞!第64回群像新人文学賞受賞のデビュー作。 コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。ドイツの学術都市に暮らす私の元に、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。人と場所の記憶に向かい合い、静謐な祈りを込めて描く鎮魂の物語。 (群像新人文学賞 選評より) 記憶や内面、歴史や時間、ここと別のところなど、何層にも重なり合う世界を、今、この場所として描くことに挑んでいる小説 --柴崎友香氏 人文的教養溢れる大人の傑作 曖昧な記憶を磨き上げ、それを丹念なコトバのオブジェに加工するという独自の祈りの手法を開発した --島田雅彦氏 犠牲者ではない語り手を用意して、生者でも死者でもない「行方不明者」に焦点を絞った点で、すばらしい。清潔感がある。 --古川日出男氏
第64回群像新人文学賞受賞! 高2の夏、過去にとらわれた少年たちは、傷つき躊躇いながら未来へと手を伸ばす。清新な感覚で描く22歳のデビュー作。 日本一暑い街、熊谷で生まれ育ったぼくら4人は、中1のとき出会い、互いの過去を引き受け合った。4年後の夏、ひとつの死と暴力団の抗争をきっかけに、ぼくらの日々が動き始めるーー。孤独な紐帯で結ばれた少年たちの揺れ動く〈今〉をとらえた、新しい青春小説。 (群像新人文学賞選評より) ・〈文法の破綻した叫び〉こそが高二のぼくらのリアルな何事かを言語的に表現する、との説得力。--古川日出男氏 ・私がいちばん感心したのは〈一人称内多元視点〉と呼ぶべき視点のつくり方だった。これは文学的に有意義な試みだと思う。--松浦理英子氏
夫婦がずれていく。コロナ? がん? もっと大きな何かで。コロナ禍の家族を描く直木賞作家の最新作 新型コロナウイルスが世界を覆っている2020年9月、名香子が夫の良治から頼まれていっしょに向かった先は、都立がんセンターだった。そこで肺がんの診断を受けた良治は、一方的に、家を出て好きな人と暮らしながら治療をすると名香子に告げる。呆然とする名香子だったが、事態は“蝶”の羽ばたきのように次々と思いもかけぬ方向へと進んでいくのだった 人生は無数の「もしも」の連続だ 推薦コメント 「自分の人生は自分で作っていけると思いこんでいるが、そうだろうかと小説に問われている気がして、私はこわくなる」--角田光代(作家) 「人類最大の不幸は、生殖を完遂した雌雄が、何十年も一緒に暮らすことだ。「男と女」を擬態するのに、人生100年(夫婦生活70年)はあまりにも長すぎる…! 夫婦の道は、二つに一つ。いっそ、男と女でない何かになるか。 そんな男(女)は、最初からいなかったことにするか。 この世の夫婦は、必ず、そのどちらかの選択を迫られる。 この小説の主人公は、ある日、その結論を突きつけられる。 夫が先に、その選択を決めたから。 「熟れて落ちる果実」のように、夫婦して、ゆっくりとどちらかの道に落ちていくのが 一番いいのだけれど、そうはいかない夫婦もいる。 はてさて、突然もぎ取られた果実を、彼女がどう調理して、どう呑み込むのか。 人生の真実を一つ、召し上がれ」 ーー黒川伊保子(人工知能研究者・感性アナリスト) 担当編集より 白石さんは、一貫して人間の運命という手に負えないものを、様々な形で書いていらっしゃいます。今作は、その運命について、まったく難解でもなく、現実離れした部分もなく、力みもなく、素晴らしい筆致で一気に読者を結末まで運びます。まさに熟練の境地です。 ラストシーンで、タイトルの意味がわかりますが、この結末をどう受け取るか、ぜひさまざまな方に読んでいただいてご意見を伺いたいです。
★★★★★ ★第20回本格ミステリ大賞受賞 ★このミステリーがすごい! 1位 ★本格ミステリ・ベスト10 1位 ★SRの会ミステリーベスト10 1位 ★2019年ベストブック さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補 あまりの衝撃的結末に続編執筆不可能と言われた、5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』待望の続編! すべてが、反転。 あなたは探偵の推理を推理することができますか? 綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。 だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。ところが……。 ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることができるのか? ミステリランキング五冠を獲得した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、待望の続編は犯人たちの視点で描かれる、傑作倒叙ミステリ中編集! invert in・vert 【他】…を逆さにする,ひっくり返す,…を裏返しにする; 〈位置・順序・関係を〉反対にする;〈性質・効果などを〉逆転させる; inverted detective story: 倒叙推理小説
いつか、ここに、遠くに、存在した誰か。 言葉によって、わたしたちは出会える。 ーー柴崎友香さん推薦 シャーロック・ホームズの翻訳者だった父が倒れ、四姉妹の末っ子リブロは家族の歴史をたどりなおす。 時空を超えて紡がれる、風変りでいとしいファミリー・ストーリー。 「そこでは、もうとっくのむかしに死んでしまった人たちが、みんな生きていた。リブロの目の前、ここに、生きていた。」 百年前のロンドンから、戦争と震災をへて現在まで、家族の記憶とホームズの物語が鮮やかに交錯するーー。 無数の喪失を超えて生き続ける言葉の奇跡を描く、注目作家・小林エリカの最新傑作小説。 最後の挨拶 His Last Bow 交霊