出版社 : 集英社
清朝・雍正二年(一七二四)。太祖ヌルハチ以来の名家に生れ、遊蕩の日々を送っていた傅蘭が、北京の胡同で、ジュリアン・李と名乗る若い天主教の学僧と出会ったことから、全てが始った。天上の神は信じないフランだったが神父や信徒たちの一途さには好意をもってゆく。そして皇族の血を引く蘇努一族の娘マリアに心をひかれる。だが、男女が同じ場所に集い、天上の神に無償の祈りを捧げる天主教の教えは、皇帝を絶対のものとする中華の考えと相入れない。最高権力者・雍正帝は、同じヌルハチの血を引く蘇努一族に対して、天主教徒を理由に苛烈な弾圧を始める。そのなかにマリアもいた。権力の嵐の中で、天主教一族は!そしてフランは!気鋭の書き下ろし渾身作。
今宵、我らがプリズンホテルへ投宿するのは警視庁青山署と大曽根組のご一行。そしていわくありげな売れない元アイドル歌手とその愛人。愛憎がぶつかる温泉宿の夜は眠らない……。(解説・安藤優子)
運動オンチで泳げないけれど、学校の成績だけはいい七生。なのにどんなに頑張っても同じクラスの伊戸川くんだけは追い抜くことができない。負けたくない!塾に通うことにした七生だが、驚いたことに伊戸川くんも同じ塾に通っていた。ライバル心がいつしか淡い恋心に変わってー。不器用で一途な少女の、ひと夏の成長をつづる青春ストーリー。巻末に文庫書き下ろし特別エッセイを収録。
脱走した米兵の惨殺死体が日本海岸で発見された。それがすべての発端だった…。同じ頃、米国防総省の下請け情報機関に所属するアナリスト・葉山は調査中にある情報を入手する。北朝鮮の権力中枢で、何かが起きているー。鍵を握る謎の言葉「プラチナ・ビーズ」とは?米朝の謀報戦を鮮烈に描く、本格スパイ小説の新鋭、入魂のデビュー作。文庫版のための特別描き下ろし短編『ミスター・オリエンタル』も収録。
きっと、君にもあるだろう?果たせなかった約束。大人になり、見失いかけて初めてそれが大切なものだって気づくこと。僕らは、祈った。四人の輝くような時間を取り戻したくて。あの頃、僕らはまだ10歳だった。著者初の短編小説。
36時間体制で患者を診る医者と、看護婦、そして診療を受ける側の患者。ER(救急救命センター)では信じられないほどの奇跡や悲劇が起こっている。ERの医師であり詩人でもある作家の感動的作品。
地中海の真珠、キプロス島を取材で訪れた編集者・響子とカメラマン・桧山。銃声、停戦ライン、軟禁…。激動の歴史の名残を留めるこの地で、生死をかけた愛と冒険の嵐に巻き込まれる。壮大なロマン。
任侠団体専用(?)の不思議なホテルに集まる人々の笑いと涙の傑作コメディ。泣けます。笑えます。癒されます。浅田次郎の初期を代表する大傑作シリーズ堂々の文庫化。(解説・草野満代)
日本で書かれた中国人の“日中戦争”。1937年7月、盧溝橋事件勃発。日本と中国は全面戦争に突入した。上海の財閥の孫娘・程碧雲は両親を失い、神戸の日本人家庭で育つが、あることから抗日救国の組織へ。波瀾の大陸で自覚する日中の深い苦悩と未来への夢を描く感動の長編小説。短編2編も併載。
舞台は人里離れた大田舎の村、大青山村。村長は村おこしのためにテーマパークを作って都会から人を呼ぼうと画策するが、開園前に早くも呼び物の「世界一長い滑り台」が台風のため崩壊。急遽お化け屋敷をメインに開園を強行するが、これが完全な空振りで、訪れた客の笑いものになる。一方、村の近くの山奥深く、古来から狐の親子が猫又の一族と暮らしていた。愛郷心の強い老狐は、失敗したテーマパークを救うべく、勇躍お化け屋敷に乗り込むが…。倉阪鬼一郎、初のユーモア・ファンタジー!書き下ろし長編。
エルシードが凶刃に倒れた!ヴァレリー、リチャードがともに膠着状態の均衡を破ろうとした折りも折り。イスラムにとって、人ならぬ神ーエルシードの不在は大きい。しかし、これ以上戦が長引けば聖都は飢えに苦しみ、徒に戦闘意欲を失う。この戦いに勝利し、休戦交渉を有利に運ばなければ、イスラムに未来はない。決意を秘めた戦いが始まった。
三国志-英雄たちの戦いのドラマに、幕が降ろされた。曹操、曹丕が、劉備、諸葛亮が、そして孫堅、孫策、孫権、周瑜、魯粛、呂蒙、陸遜が、それぞれ舞台を降りて行く。三国志100年のロマンが終わる。ライフワーク完結。
夢二の絵の女に恋した男が祇園を訪れ悲劇の幕は開いた。多重人格、自分恐怖症、異常な愛欲日記、妊娠中絶。同期入社の男二人と女三人の仲間は各々恐るべき素顔を!古都を恐怖の舞台にかえる衝撃作。
通常の警備会社の手に余るような怪異現象が起きた場合、その警備を引き継ぐ「国枝特殊警備保障」。そこには3人の特殊な能力を持った警備員がいた。面妖な方法で邪霊を祓う和製エクソシスト、怪僧洞蛙坊。人の妄念を昆虫や獣の形で「見る」ことのできるバイセクシャルの美青年比嘉。すべての怪異現象は科学的・合理的に説明できると主張する元大学教授山県。3人はさまざまな怪事件を解決するが-。本格ミステリ、ホラー、SF&伝奇の鬼才が結集。まったく新しい形のハイブリッド連作短編集。
7年前に内臓の悪性腫瘍を摘出した作家の「私」は、駅のホームを照らしだす異様に透明な光を手術前夜に見て確信する。生きていてよかったと-死と隣り合う生の根源的な輝きを鋭利に描く短編集。
ヴェネチアで次々と起こる大量殺人事件。そしてその現場には、あのパンナコッタ・フーゴの姿が…。大人気の第5部を舞台に、オリジナル・ストーリーで贈る「ジョジョの奇妙な冒険」ついに登場!!