出版社 : 風詠社
ひと月前、亮之介は箱根の山でその女に遭遇していた──。江戸の町に現れた美しき女剣士。女は二百年前の島原・天草一揆に端を発したキリスト教信徒迫害による怨念を抱え、復讐を誓っていたが……。俳優 福士誠治氏、推薦!! 序 章/第一章 紅毛碧眼の女/第二章 隠れキリシタンの女/第三章 不知火組異聞/第四章 金無垢の聖母マリア像/第五章 魔性の誘い/第六章 妖術か、幻術か
リチャード・オースティン・フリーマンの『ヘレン・ヴァードンの告白』は、20世紀初めに多数登場したシャーロック・ホームズのライバルたちの中でも最も人気を博した名探偵ソーンダイク博士が登場する長編作品です。若く美しいヘレン・ヴァードンは、ある日、父親の書斎のドア越しに、父とルイス・オトウェイとの激しい口論を耳にします。それは、後に彼女の運命を大きく変えることになる事件へと発展していきます。そんな中、オトウェイが死亡してしまうのです、それも自殺とも他殺とも断定できない状況で。あらゆる状況はヘレンに不利に働いていきます。真相を究明すべく、法医学者ソーンダイク博士の科学的捜査のメスが入ります。オトウェイ死亡の真相が究明されていく物語終盤の検視官とソーンダイク博士との激しい質疑応答は、科学的捜査の実証を重んじるフリーマンの面目躍如。本格ミステリの醍醐味を堪能できる傑作、ついに初邦訳です! ヘレン・ヴァードンの告白/訳者あとがき
ホメロス「オデュッセイア」、ジョイス「ユリシーズ」を継承し、トウキョウの街を黒犬のユリシーズが彷徨う。並列し、乱立し、共鳴し、不協和音を奏でる東京という大いなる物語。この都市では、すべての物語、すべての言葉が、等価に息づく。
わたしたちの生には、果たして意味があるのか。完璧なものは記憶の中にしかない。「流れのままに」 束縛であり、自由であり、美しいもの、求めるものとして、ジェンダーはある。「女はみんな嘘をつく」 わたしたちは何処から来たのか、何処へ行くのか。一人の女流画家をめぐる協奏曲。「AKANE」 絵を描くように、想い出すように、消え逝く日々を詠いたい。束の間の時間のかけらとしての短歌集。「日々の響」 【短編】流れのままに/女はみんな嘘をつく/AKANE 茜 【短歌】日々の響/独り/夏/秋/冬/春/恋/シブヤ/シンジュク/宙
芸術としての価値を生みだす核心部分を削ぎ落とすことによって、音楽はいまだかつてない、あらたな芸術性を創造するーユニークなクリエイティビティとピュアな感性、そこからうまれた想像力が紡ぐイノベーション・ストーリー。
様々な恋に悩む高校生たち、いくつになっても毎月のように海に出るサーファー親爺、60過ぎても音楽を捨てきれないアマチュアバンド親爺、ホームレスに堕落した元ミュージシャン、そして妖艶な魅力をもつ謎の女ナンシーお嬢、湘南の海と街を舞台にお嬢の民宿「ナンシーの館」で繰り広げられる人間模様を描く。
源氏物語に傾倒した現代の女官がつづる京都滞在の日記物語。主人公は皇族の若い女宮さま、乗り越える壁はマスコミ・バッシング。国民的議論の呼び水にもなるよう、提起と私論も織り込み。大阪の出版社による京ことばと大阪弁がたびたび顔を出す展開。