出版社 : 風詠社
左遷のぼく。抜擢の室長。そして熟練ツアコンのマリアさん…苦情・事件を熱烈解決!入社一年足らずの新入社員、「ぼく」こと越生岳志の異動先は、まさかまさかの社長直属カスタマー室!?食堂のおばさんの苦情対応から議員先生のトラブル解決、街のチンピラのクレーム処理まで、ぼくらの仕事はひっきりなし!関急旅行社カスタマー室一同は、今日もお客さまの笑顔のために真心こめて業務に励んでまいります!
探偵シリーズ二作目の舞台は、みなと横浜。台風が接近していたある日、行方不明になっている姉を捜してほしいと、女子高生から依頼があった。管轄の刑事の話では、他にも捜索願いの届け出が続いているという。竜次が依頼者の自宅を訪ねると、そこには酒乱の家主が…。
“FINAL CURTAIN”(1947年)は、ロデリック・アレン警部をフューチャーしたシリーズの第14作。前半はアレン警部の妻トロイの視点でアンクレトン館の様子と事件の推移が描かれる。アンクレトン館の人々のやや異様とも思える人間関係の微妙な均衡が崩れ、まるで運命に導かれるように悲劇的な結末へと進んでいく。アレン警部は丁寧な聴取を重ね、ついに驚くべき真相にたどり着くのだが…。英国女流推理作家“ビッグ4”の一人、ナイオ・マーシュのベストとの呼び声も高い傑作、ついに初邦訳!
最悪?と思った中古マンションには女神が棲んでいた。突然持ち上がった立ち退き話をきっかけに入居者たちが組合を作って個々の負担なし、外断熱で管理費もカバーとあらゆる知恵を絞って新しいマンション建設に至った。コーポラティブハウス完成までの笑いと文殊の知恵の物語。
新宿歌舞伎町。二日酔いで事務所に現れた竜次は、今日も事務員の頼子に咎められている。ワイルドターキーとジャズを愛する男の日常だ。指定された喫茶店で客を待っていると、やって来たのは大物代議士の秘書だという男で、首筋と額に脂汗を浮かべながら何かに怯えるようにガタガタと体を震わせていたー。過激なアクションを数多く経験してきた役者、工藤堅太郎が描く探偵小説の快作!
1981年、大学のキャンパスで出会った三人。永遠だった筈の友情は、雪乃の唐突な失踪により崩れてしまう。それから三十余年が経ち、彼女から届いた一通の手紙。そこに書かれていたこととは…。封印されていたあの頃が蘇り、托された想いを道標に、初老を迎えた「若者たち」が再会へと動き出す。切ないほどに純粋な約束が三人の心を繋ぎ、其々の人生を温かく包む感動作。
風間徹治は高校ラグビーの指導者として強豪ラグビー部を預かるが、自身の起こした体罰事件を端緒に挫折。その後は他校に転任。そこにも弱小ラグビー部があったものの、教育とラグビー指導への情熱を失った風間は一切関与しようとしなかった。だが、類稀なラグビーセンスの持ち主である草薙透が入部。草薙は風間に監督就任を要請した…。再びラグビー指導者としての歩みを進める風間。強豪チームから弱小チームへと環境が激変した中、風間の真の再生はなるか。
大塩平八郎の乱で生存が不明だった格之進が、隠密廻り同心の亮之介とそっくりだったら…、そんな想像から生まれた物語。命を吹き込まれた登場人物たちの躍動感と息もつかせぬ展開に、いつしか筆者の創造した迫力ある世界に引き込まれていく。芸歴60年の役者、工藤堅太郎が描いた痛快時代小説!