出版社 : PHP研究所
のちに「稀代の謀将」「表裏比興の者」と呼ばれる武将の、若き日の純粋で清冽な姿とはー。真田幸隆の三男として生まれ、わずか七歳で武田家の人質となった源五郎(真田昌幸)。彼はその才を武田晴信(信玄)に見出され、その弟・信繁からも目を掛けられるようになっていた。しかし初陣となる川中島の合戦は、昌幸の想像を遙かに超える壮絶なものであった…。昌幸の生涯を渾身の筆致で描く感動の歴史巨編。
いったい何を、どれほど失えば、この身は一人前の武士になれるというのでありましょうやー武田信玄から「わが両眼の如き」とまで信頼されるようになった昌幸は、北條綱成、本多忠勝ら名だたる武将たちと槍を合わせ、功を挙げていく。しかし突然の信玄の死により、情勢は一変。そして織田軍との、運命の長篠の合戦が迫りつつあった…。かつてない激闘の中、昌幸が慟哭とともに得た覚悟と信念とは。
一年前、ぼくは殺されたー幽霊となった森下均は、連続殺人犯を追って沖縄へ。一方、凛花は京都市役所を辞め、恋人とともに那覇を訪れるが、結婚をすべきか決断しきれずにいる。そんな中、鎌倉で出会った鬼を見ることができる少女・暁奈々を見かけた凛花は、心霊相談課(通称GPS)の元同僚、大吉を呼び出す。さらに鎌倉での事件の黒幕・笛吹玄心も沖縄にいるとわかり…。GPSシリーズ第3弾。
不思議な島に閉じ込められた男の子・もーちゃすと、コンチェル、ラザニア、ぱりぱりうめの3人の女の子。4人で力を合わせ、島から脱出するものの、奇妙なロボットに襲われ、再び島へ連れ戻されてしまいました。再びロボットから逃げ出した4人のうち、もーちゃすは大きな冷蔵庫へ隠れます。彼が深い眠りから目を覚ますと…そこはロボットが支配する200万年後の世界でしたー。
母の形見の裁縫鋏を手に取り、今日も仕事に精を出す。さあ、仕立てを始めましょう。「悪ノ大罪」ノベルシリーズ待望の第五弾!舞台はエヴィリオス地方のはるか東に位置する島国“蛇国”
父の汚名をすすごうと上総国から江戸へ出てきた古橋笙之介は、深川の富勘長屋に住むことに。母に疎まれるほど頼りなく、世間知らずの若侍に対し、写本の仕事を世話する貸本屋の治兵衛や、おせっかいだが優しい長屋の人々は、何かと手を差し伸べてくれる。家族と心が通い合わないもどかしさを感じるなか、笙之介は「桜の精」のような少女・和香と出逢い…。しみじみとした人情が心に沁みる、宮部時代小説の真骨頂。
蓮は、要塞国家トーキョーの中でも最強といわれる特殊警察部隊白狼・第十三番隊副隊長として、治安を守るために反政府過激テロ集団「紅椿」や「黒龍」と日夜戦っていた。そんなある日、紅椿の手によって襲撃された現場に駆けつけると、紅椿の主戦力である破壊兵器“からくり”と、“ヒト型からくり”が暴れていた。蓮は、ヒト型からくりの“椿”と対峙するが、戦闘中、それが幼き日に失った大切な少女・凛にそっくりであることに気づいてー。
筑前立花城の城督・〓(ぎん)千代姫が婿に迎えたのは、後の名将・立花宗茂。島津、大友、龍造寺ー三つ巴の闘いが繰り広げられる九州で、大友を支える立花家も戦いに明け暮れる。〓(ぎん)千代自ら鉄炮隊を率いて闘う中、父・道雪に続き、宗茂の実父・高橋紹運も命を落とし…。豊臣秀吉の天下、そして関ヶ原の戦いへ。時代の荒波に翻弄される夫を支えつつ、摩利支天の如く、凛々しく、ひたむきに生きた〓(ぎん)千代姫の生涯を描く力作。
織田信長に見出されて娘婿となり、その薫陶を受けて成長した蒲生氏郷。世界とわたり合うために天下統一を急ぐ信長の下、活躍を続ける氏郷だったが、長島一向一揆での惨劇を目にして心が大きく揺らぎ始めた。そして本能寺の変が…。茶人やキリシタンとしても知られる氏郷には、その器量を畏れた秀吉が毒を盛ったとの説も。死の謎に迫るとともに、グローバルな視点から蒲生氏郷の人生を骨太の筆致で描く長編小説。
「皆さんの生命にタイムリミットを設けさせていただきました」-人気作家ヴィヴィアンすみれの死から一年、染谷公太郎は彼女を偲ぶ読書会に招待された。しかし開始早々、出された紅茶に毒が入っており、死にたくなければヴィヴィアンを殺した真犯人を突き止めるよう告げられる。参加者は自称人気俳優や女装したファンなど怪しい人物ばかり。はたして誰が、どうやって彼女を殺したのか。
ペンネームに「幸」の付く五人の人気作家が、「幸せ」をテーマに紡いだ小説アンソロジー。結婚披露宴を舞台にサプライズと感動が盛り込まれた「Weather」(伊坂幸太郎)、おばあちゃん掏摸師を主人公にした「天使」(山本幸久)、SFテイストの「ふりだしにすすむ」(中山智幸)、溺め手から幸せに迫った「ハッピーエンドの掟」(真梨幸子)、幸せの対極的な存在を登場させた「幸せな死神」(小路幸也)の五つの物語を収録。
暁家の女には代々、鬼が見えるーそんな宿命を背負った鎌倉に住む女子高生・暁奈々は、鬼火が現れたのをきっかけに“鬼払い”を手伝うよう告げられる。同時期、鎌倉への出張を命じられた京都市役所心霊相談課(通称GPS)の凛花と大吉は、鎌倉市役所の深沢晃士と共に、不審死を調査することに。さらに事件の裏では、怪しい宗教団体の教祖・笛吹玄心の影が!?謎と恐怖が疾走する、傑作長編。文庫書き下ろし。
また新たな春が来て、音浜高校合唱部の面々はひとつずつ進級し、未来(ミク)は新部長となった。春の新入部員集め、夏の合宿、秋のコンクール、そして将来の夢について。部活、進路、恋愛、様々な悩みを抱えながら、みんな成長していくー。学園生活の四季を巡る、甘酸っぱい青春グラフィティ第2弾!
“美濃のマムシ”斎藤道三の娘で、美濃衆の期待を一身に集めて織田信長に嫁いだ帰蝶。天下人へと近づくにつれて残虐さをあらわにしていく夫におびえながらも、織田家の奥を取り仕切り、戦乱の世をたくましく生きていくがー。女の目線から、信長の天下布武と本能寺の変を描き切った力作長編。
思春期を迎える前の子供だけが、超能力を持つことができる近未来。集められた幼い子供たちは、秘密組織「シテン」の中で、それぞれの能力を研ぎ澄ます訓練を受けながら、「ホンテン」から命じられた数々のミッションに派遣されていた。その中の少年の一人イクオは、自分と会話できる猫ウリと出会い、組織が隠し持つ恐ろしい秘密を聞かされる。この世界のどこかにいる「猫の王」に会いたいと言うウリとともに、イクオは脱走を決意するが…。