1988年7月1日発売
戦災で失われた幻の縄文粘土板とそれに記された未解読文字に憑かれた若き考古学者・三村知之は、ゴールドヴァーグ研究所の副所長・ウースラとともに調査に向った折、大地震と大吹雪に見舞われた。そして、続く異常気象によって地球は氷床に覆われ、東京は飢餓と暴動の渦中にあった。三村が入手した〈ミノタウロス符号〉とは?人類の始原に迫る神話SF巨篇第一弾。
ジャズ・ピアニスト橘章次郎のもとに突然、米国の大実業家からジャズ・フェスティバルへの出演依頼状が届いた。その夜、六本木での演奏を終えた帰り、橘は美女に酒を誘われたが、待っていたのは屈強な男たちだった。美女も男たちも、密命をおびた内閣調査室のエージェントだったのだ。彼らの狙いは何か?橘を招いた米人大実業家の真意は?長篇アクション。
戦国時代、中国地方に絶大な力を誇っていた尼子一族も安芸の毛利元就の積年の恨みと執念によって永禄9年冬、ついに出雲の本拠月山城を攻め落とされ、若き主君義久らは安芸へ幽閉の身となってしまった。22歳の若輩ながら尼子十勇士と誉れ高い山中鹿ノ介幸盛は、父ともたのむ叔父立原久綱とともに上洛し、ひそかに主家再興の機をうかがうのだが。山中鹿ノ介、復讐の城とり戦争を描く長篇時代小説。
新宿区役所近くで小さな傷害事件が起き、1人の若者が植物人間となった。被害者の白井は、新宿中央警察署の遊佐刑事の上司だった津田警部の娘を、3年前に4人で強姦し自殺へと追いやった1人だった。遊佐は職を忘れ、娘の死後退職し失踪した津田の影を追うが手掛かりは掴めなかった。数日後、L特急「しなの86号」のトイレの中で殺害された男が白井の仲間の井藤と判明した時、遊佐は津田の復讐だと確信し松本へ飛んだ-。だが、3年前の津田の白骨死体が発見され、事件は思わぬ方向へとむかう…。そして遊佐が出合った驚くべき人物とは…?
元ヤクザのタフガイ段伴大五郎とふと知り合った純真無垢な美少女、高野マミ。彼女は常識を超えた世間知らずのお嬢様だった。そのマミの父親が誘拐され、大五郎に救出依頼がきた。大五郎は昔の仲間4人を集め人質奪還作戦を敢行するが…。
警視庁捜査1課の片山義太郎と妹・晴美、石津刑事と三毛猫ホームズたちが、久しぶりに自宅で夕食をとっていると、TV局に勤める義太郎の中学時代の友達が訪れた。ポルターガイストの起こる屋敷で、“有名タレントと一晩を過ごす企画”があり、それに公平な第三者として、出演を要請された。もちろん晴美とホームズは大乗り気!片山は、事件に巻き込まれる予感におびえたが…案の定、問題のお屋敷で殺人事件が…!?はたしてポルターガイストの仕業か!?ホームズの推理が冴える!超人気シリーズ待望の書下ろし第16弾!
PR誌編集部の小野田副編集長と部員の光子は気の合う上司と部下。それにお互いが結婚していることで、傍目にも危なげがなく見える。この両人が2人きりの秘密を楽しみ、完全不倫ときめこんだ。ところが…?(「秘密」書下ろし)。全作品をヤング・ミセスが巻き起こす不審な出来事で統一。現代物路線でも中津作品の幅を拡大した。
ソ連空母ノボロシスクで謎の火災が発生。これを宇宙新兵器による攻撃と判断したソ連当局は、米最新衛星を爆破し臨戦態勢を敷いた。その一方、地球各地で不可解な事件が続発していた…鉱山の落盤事故、工場の金属板にあいた謎の穴。長崎のガス爆発事故。迫りくる米ソ宇宙戦争と地球滅亡の危機。-著名な天文物理学者が書下ろした迫真の近未来サスペンス。「専門知識に裏打ちされたインテリジェント・ノベル」とトム・クランシー絶賛。