1989年発売
フィリッピンの古老がいい伝える。男を狂わせ女体を悦楽に落とす幻の魔草があるという。この妖草を求めて、現代になお残る石器時代人が守るテリトリーへ、1人の日本人が潜入した。カカリ族の目を盗んで採取された妖草は、密かに日本へ運ばれ、東京湾沖の埋め立て地へ移植された。妖草は男たちの欲望をかきたて、彼らの血と命を求めた。海と空を舞台に繰りひろげられるネオサスペンスの書き下ろし長編。
同じことをしても、夫とは違う。夫なら、もう少し大胆に吸い、あるいは指を差し入れたり、アヌスにまで舌を這わせる。しかし、新鮮な感じに酔って、彼女は増々大胆なポーズをとっていた…。濡れて悶えて、一瞬の悦楽をむさぼりつくす、様々な不倫の関係を赤裸々に描く傑作群。
モンディン、ミナクス、そしてエクソダス3人の悪魔を滅ぼし、ブリタニアは平和と繁栄を享受していた。しかし、国王ロードブリティッシュは、ある懸念を持っていた。かつてこの世に恐慌を引き起こした悪魔は倒れた。が、それは人々の心の奥底にある内なる悪徳が呼び寄せたものなのだ。このままではいずれまた邪悪な力が生じるに違いない、と…。クエスト・オブ・アバタール、聖者への道。それがライキュームの哲学者たちの導き出した結論であった。アバタールとは、人類のあらゆる徳を極め、愛と勇気、そして真実の現理を知り、この世の公理を修めた聖者である。しかし聖者を目指すためには、想像を絶する苦難を乗り越えなければならない…。ロードブリティッシュの呼びかけにこたえ、8人の勇者が集い、究極のパーティが結成された。そして彼らは目指すのだ、聖者への道を。
熟れきった肉体を持つ人妻・菜央は、熱い身体をもてあましていた。そんな時、たくましくなっている息子を発見し、見境いもなくしゃぶりついていく。-若い男をふくみ、吸い、蜜壺へ誘うと、危険な愛は想像を絶した快感をもたらした。禁じられた関係に悩みつつ、我子との性に溺れていく女は…。
風俗ライター浅利忠彦は両親の事故死のショックから美しい妹、郁子と近親相姦を犯してしまった。その郁子が芸能プロの卑劣な男たちに強姦されたのだ。さらに彼らは性の奴隷に調教するため、彼女を誘拐した。浅利は血と肉で結ばれた最愛の妹を一味の手から救出しようと闇の売春組織に戦いを挑む-。
スペインの優れた少数民族バスク人達に独立の日はあるか?殺された家族の復讐に燃えるテロリスト男女と、修道女四人の恐怖のスペイン縦断徒歩旅行が始まる。恋することを禁じられた修道女達にも当然のことながら様々な過去や秘密があった。死にたいほどつらい毎日から逃れ、祈りに救を見いだしたグラシエラ。“神などくそくらえ”のルチア…。口封じのため彼女達を必死に追跡するスペイン官僚。米国の巨大企業経営者の重大な秘密をスペインに探す幹部社員…。ドンデン返しのまたドンデン返し。恐怖の中に笑いを盛り込んだ新しいタイプの長編サスペンス。天才作家シドニィ・シェルダンの最新最高の傑作が、いよいよ超訳で登場。
スペインの優れた少数民族バスク人達に独立の日は来るか?殺された家族の復讐に燃えるテロリスト男女と、修道女四人の恐怖のスペイン縦断徒歩旅行が始まる。恋することを禁じられた修道女達にも当然のことながら様々な過去や秘密があった。死にたいほどつらい毎日から逃れ、祈りに救いを見いだしたグラシエラ。“神などくそくらえ”のルチア…。口封じのため彼女達を必死に追跡するスペイン官憲。米国の巨大企業経営者の重大な秘密をスペインに探す幹部社員…。ドンデン返しのまたドンデン返し。恐怖の中に笑いを盛り込んだ新しいタイプの長編サスペンス。天才作家シドニィ・シェルダンの最新最高の傑作が、いよいよ超訳で登場。
弦之丞を恋するお綱、お綱を追うお十夜。弦之丞はお千絵を想い、お千絵は旅川周馬に迫られる。恋と剣のまんじ巴は、木曽から鳴門の汐路へとつづく。阿波藩を動かす勤王の大立て者竹屋三位卿は、弦之丞の前に立ちはだかる強敵であり、剣山の間者牢に年久しくつながれる甲賀世阿弥の死命をあずかる非情の人でもあった。いま、山頂の牢を前にして、幕府方、勤王派の最後の死闘が展開される。
謙信を語るとき、好敵手・信玄を無視することはできない。精悍孤高の武将謙信と千軍万馬の手だれの武将信玄。川中島の決戦で、戦国最強の甲軍と龍攘虎摶の激闘を演じ得る越軍も、いささかもこれに劣るものではない。その統率者・謙信と彼の行動半径はー?英雄の心事は英雄のみが知る。作者が得意とする小説体の武将列伝の一つであり、その清冽な響きは、千曲・犀川の川音にも似ている。
義経必死の腰越状も、兄頼朝の勘気を解く手だてにはならなかった。義経斬るべしの声は、鎌倉方の決意となってゆく。そして堀川夜討ちは、両者決裂の烽火であった。頼朝は大軍を率いて黄瀬川に布陣。運命の皮肉と言おうか、あのとき手を取り合った弟を討つための夜営になろうとは!この日から義経は失墜の道を歩む。波荒し大物の浦、白魔に狂う吉野山。悲劇は義経一人にとどまらない…。
平家が西海の藻屑と消えてわずか半年後、武勲第一の義経は、それまで指揮下にあった頼朝の兵に追われる身となった。吉野から多武ノ峰、伊勢、伊賀ー息をひそめて主従7人、平家の残党の如く生きる。静を見捨ててまでの潜行につぐ潜行。義経はひたすら東北の空を仰ぐ。そこには、頼朝の最も恐れる藤原三代の王国がー。人間の愚、人間の幸福をきわめつづけた吉川文学の総決算、ここに完結。
古代日本では、琥珀が岩手県久慈から奈良の都まで運ばれていた。その「琥珀の道」をたどったキャラバン隊のメンバーの相次ぐ変死。久慈から単身上京していたOL大岡滝子は早稲田面影橋で通り魔に襲われ、本井博正は久慈海岸で投信自殺を遂げた…かに見えた。残された写真に写る謎の人物とは?古代の琥珀の知られざる秘密とは?“名探偵”浅見光彦が探るうちに事件は思わぬ方向へ。内田康夫、長編第50作を飾る渾身の書き下ろしミステリー。