1990年6月発売
新書太閤記(五)新書太閤記(五)
家康と信長の援軍が三方ケ原で完敗を喫してから僅か三年、信長・家康の連合軍は、宿敵武田軍に潰滅的な打撃を加えた。世にいう長篠の合戦である。武田の騎馬軍団を織田の鉄砲軍団が完膚なきまでに叩きのめした一戦であり、素早く実戦に鉄砲威力を採り入れた信長の炯眼が光っていた。また、三河武士の名をあげたものに、鳥居強右衛門の懦夫をも起たす鬼神の働きがあり、家康も面目を施す。
新書太閤記(六)新書太閤記(六)
信長の天下統一の最後の難敵が、中国の毛利一族であった。この征討にあたるのが秀吉である。しかし、連戦連勝を重ねた金瓢も、今度はどうしたものか生気がない。一城を奪えば、また奪回され、戦線は膠着。信長の苛立ち、秀吉の苦慮。そして秀吉が股肱とも頼む、竹中半兵衛、黒田官兵衛の身にも異変は起きた。一方、衰運急な武田氏は春の淡雪と共に消え、戦国地図は大いに変ろうとしている。
新聞を吸収した少女新聞を吸収した少女
1956年10月11日、アメリカ合衆国ネバダ州の田舎町、グレーシャス。小さな新聞社。忽然と姿を消した翌日売るはずの新聞と、ひとりの少女。時を同じくして町の人々の記憶から消失した、いくつかの不思議な「事件」は何を物語るのか。核実験場の町を舞台に謎の才人、ロジャー・パルバースが書き下ろした、異色ファンタジー。
遅れたレポ-ト遅れたレポ-ト
チェコスロヴァキアにおけるスターリン時代の人権侵害を事実にもとづいて告発したこの短篇集が1963年に刊行されると、全世界に重い衝撃をもたらし、作者は亡命生活を余儀なくされた。激動する現在の東欧問題を理解するために、まず再読されるべき名著。