1991年5月発売
「あなたたちなら、あの町を救えるでしょう」大魔女さまの指令をうけて、訪れた街に待っていたのは、へんてこりんな事件の渦…。魔女になりたてのエディス、レーデルラン、キリルの3人組とそのお伴の猫たちがくりひろげる、ゆかいなファンタジー冒険物語。
この本があれば、あなたも魔女になって、魔法を使うことができるんです。信じられない?とにかく、手にとってみてくださいよ…。魔女になって冒険するテーブルトークRPG、ここに登場。すぐに使えるシナリオと、占いもできるウィッチ・タロー・カードつき。
「葉隠」とはー“武士道というは死ぬことと見つけたり…”の言葉に代表されるごとく、尚武の思想を説いた哲学的武士道書『葉書聞書』のことである。肥前鍋島藩の穏士山本常朝の口述を同藩の士田陳基が聞き書きし、十一巻の書物にまとめて享保元年(1716)に完成した。別名「葉隠論語」とも「鍋島論語」とも呼ばれた。著者はその戦国以来の武士の死生の覚悟を説示した『葉隠聞書』二千余頃目の中から、特に8頃目を選び抜いて、そこに自らの人生体験などを折り込みつつ、すさまじい武士の日常・生死を語り、会心の士道小説とした。-武士道そのもの、そのもののために生きる士を描く“葉穏士魂”凄絶の物語全八話!
新都庁舎の超高層階で火災が発生し、200名をこえる職員が炎に包まれた。風雨荒れ狂うなか、地上100mの空中をロープ1本で脱出する人々。そして、240mの屋上に残された避難者を救出する、消防隊員の決死の行動。不安と焦り、勇気と愛。手に汗握るパニック・ノベル。
生きてゆく過程で必ず体験しなければならないさまざまな別れを、83歳のエイダは戸惑いながら穏やかに受け容れてゆく。老いの日々の哀感は降り注ぐ慈雨のように、しっとりとわれわれを潤してくれる。ジョン・アップダイクの母が老いの肥沃と成熟を、優雅に著わした珠玉の連作短篇集。
今なお読者を魅了してやまない名探偵シャーロック・ホームズ。彼こそ名探偵の代名詞でありミステリ史上最大のヒーローである。本書は気鋭の英国女流がこの不世出の天才を甦らせたファン必読の傑作集。傘をとりに戻ったきり一切の消息を絶った給仕の秘密から、厳重な監視下ドイツに国家機密を流さんとする天才科学者の奇策まで、胸躍る七つの冒険を収めた贋作ホームズの決定版。
その都市の名はスリン。巨大な〈壁〉を周囲に巡らせて自らを封じこめ、住民たちは幾世代にもわたり外の世界に出ることがなかった。そしていま、腐敗と堕落に蝕まれたスリンは崩壊の瀬戸際にある。ついにある日、二人の青年貴族が〈壁〉を越えた。はるか彼方に聳える聖なる山で、救世主が神の帰還を待ち受けている、そんな伝説の真偽を確かめるために。ハイ・ファンタジィ巨編。
無頼の宇宙船乗りヨアヒム・ボアズは、哲学者コロネーダーたちの手で身体改造された一種の超人だった。彼と機能的にリンクされた「船」とともに宇宙を渡るポアズの目的はただひとつ…。この宇宙は、定められた輪をたどるように、幾度も同じ時を繰り返してきた。その円環構造に楔を打ち込むこと。横溢するアイデアで読者を自在に翻弄する、鬼才のワイドスクリーン・バロック。
魔道士メスロンは、パンタクルをなくしてしまうというヘマをやらかした。これでは魔法を使えない。そのうえ、野宿をしたために、風邪で寝込んでしまうはめになった。そんな彼を、ファジー族という森の種族が、介抱してくれた。元気になったあとで話を聞くと、彼らは三つの魔法書を盗まれて困っているという。お礼に取り戻してやらぬわけにもいくまい。おなじみメスロンの大活躍譚。スーパーアドベンチャーゲーム。
後醍醐天皇による建武の新政がはじまった頃の伊賀国南部の黒田荘。忍びの技を身につけた“黒田の悪党”のひとりで、腕ききの忍者・野吹銃蔵は信州伊那谷から仕事を終えて半年ぶりに郷里の土を踏んだ。だが、わが家から最愛の妻・小麦と息子・平太の姿が消えていた。都の公家・西園寺家の使いだとかたる男たちが二人を連れ去ったと知られる。行方を追って京へ上って野吹は後醍醐帝の近臣・千種忠顕邸に忍び入り、千種が妻子をさらった張本人と知る。権力の手先の悪竦な妨害にめげず、野吹は妻の求出に成功はしたが…。-南北朝の糜爛した裏面史を気鋭が壮大なスケールで描く。
三人のセクシーな美女が運営する美肌探偵局に依頼される調査事項は、男と女の問題が大部分だ。ある日のこと、テニスクラブの女性インストラクターが訪れて、三人の男性会員からベッドの上でのプレイを申し込まれたが、一人だけを選びたい、と相談された。セックスの性能の鑑定人は悲願千人斬りという好色なOLに依頼し、OLは一人ずつ鑑定のためのセックスをして、いよいよ結果発表の当日、彼女は全裸で死体となっていた。意外な成り行きに、美肌探偵局は危険をくぐって犯人を探りあてたが…。
新都心、東京都水上区。超高層ビルの光輝く巨大な針山がそそり立つ。この巨大な人口島に棲む、もっとも美しい野生が高瀬珠理だ。身長180センチ、体重70キロ、21才。褐色の身体に、てろんとしたナイロンのブラジャーとビキニ・パンティーが張りついている。その珠理が背すじをふるわせた。おびえは去ろうとしない。心臓の鼓動がおさまらない。メシャ!頭のなかで、はっきりとひびいたのだ。ボーイ・フレンドの頭が対向車に轢きつぶされた音だ。これで3度目、この10カ月で3人のボーイ・フレンドを事故で亡くしたのだ。偶然だとしたら、できすぎている-事故ではなく、殺人ではないのか。
霧の中から姿を現した麗華が、目にも止まらぬ速さで男たちの急所を次々と蹴り飛ばしたのだ。あっという間に地面にうずくまってしまう仲間たちに、洪も呆然としたままだ。洪が我に返って麗華に拳銃を向けると、麗華の体が真横に飛んだ。-サンフランシスコで中国マフィアに戦いを挑む白麗華の必殺拳。