1991年7月1日発売
スペイン内戦で外人部隊に身を投じた日本人義勇兵ギジェルモ・サトウ。その足跡を追う特報部記者龍門二郎に仕組まれた戦慄の罠とペンダントの謎…非情の運命に翻弄される男と女の愛の相剋を描いて感動を呼ぶ冒険ミステリの巨編。
札幌駅に到着した「北斗星1号」から若き会社社長の惨殺体が発見された。被害者の丸山は死の直前に「犯人は、」とのみ血文字でメッセージを残していた。しかし唯一の容疑者はシロと断定され、警察も、告げるべき犯人名は存在しない、つまり0文字=自殺と考え始めた。ところが、あの短い血文字に意外な犯人名が。
東京-上野間3.6キロが完璧なアリバイを作った。2月12日、上野に9時49分に到着した札幌発「エルム82号」に大量の血液が発見され、9時33分に東京に着いた博多発「あさかぜ4号」に血液の持ち主が死体となっていた。着差13分、距離にして3.6キロ。犯人はどうやって日本の両端から発車する二つの列車に乗れたのか。
「鬼だ!鬼の仕業としか考えられん」-府中の古刹、真光山三界寺で発見されたバラバラ死体。その右手には、酒呑童子伝説にまつわる埋蔵金のありかを示す「鬼駒」と「鬼殺し」という棋譜が握られていた。被害者は坂田公時の子孫を自称し、さらに大江山で第2の殺人が起こり、怨念絵図が浮かびあがる。
現職警察官を体験した著者が完全に描き切った、一癖も二癖もある制服警官の世界。15年間に食らった停職が7回、飲んだくれで、キャリア・ウーマンの妻にも見放されたオリン・ボイドが送り込まれたのは、警察の収容所列島と呼ばれる第13分署。だがそこにはむき出しの人間たちのドラマがあったー。
10代将軍・家治の日光東照宮参詣費用20万両を、いかに捻出するか。この難事を克服した田沼意次は、次第に逼迫する幕府財政を立て直すため、新しい“事業”に着手する。だが意次の前には、反対勢力の厚い壁が…。賄賂の卸問屋といわれた田沼意次像を打ち破り、財政再建に懸けた老中の“志”を描く経済小説。
夏の甲子園大会、千葉代表と茨城代表の両監督はかつて大阪代表の名門信光学園でバッテリーを組んで優勝した実績をもつが、不幸な事故が二人を遺恨対決に変えてしまう。東都スポーツの中山記者が二人を取材したが、そんなときハンデ師殺人事件が起きる。高校野球への熱い思いを込めた乱歩賞受賞の傑作長編。
嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか? 奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。 嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた4つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。 数字錠 疾走する死者 紫電改研究保存会 ギリシャの犬 新・御手洗潔の志 島田荘司
40余年の時の流れに塗り込められた驚異の秘密の謎解きに、一人の“日本人”が巻き込まれた。-リオデジャネイロ、ニューヨーク、東京、パリ、そしてベルリンと、世界の大都市を結んで展開する国際的謀略事件が、一転また一転、意外極まる結末へ。壮大かつ緻密な仕掛けの、長編ミステリー・ロマン。
京都の色町に育った気鋭の弁護士藤波清香は離婚歴あり、一児あり、恋人ありの元気印の女。その清香のもとに、凍結受精卵による体外受精で生まれた子に親の財産の相続権はあるのか、という難問がもちこまれた。飛行機事故で不慮の死をとげた両親が残した巨億の遺産。ときには芸妓姿で情報をとる清香の艶姿。
悪夢か、宿命か。日米最終戦争への道。謎の超大物フィクサーが仕掛けたアメリカへの切札。それは世界金融システムの同時破壊だった。日米同盟半世紀の暗部を照らし出す衝撃のリアル・ノベル。