1995年12月発売
一代の英雄・秀吉が倒れた。彼の死後、家康と三成の確執が表面化し、関ケ原の決戦へ。絶対有利の西軍が敗れ、東軍の大勝利に終わる。秀頼は摂津・河内・和泉三カ国の領主に転落。家康の孫娘千姫が秀頼のもとに輿入れしたものの、家康と淀君・秀頼母子との対立は、天下を二分し、冬の陣へと突き進む。秀吉と彼をめぐる女たちの運命を描いた歴史巨編ついに完結。
「スーパー丸美屋」の社長・吉永真一郎は、中背で身体つきがほっそりしていて髪の豊かな人妻が好みだ。密会をつづけていた秋葉彩に高杉水絵を紹介された。約束の電話をいれたら、水絵とテレホンセックスが始まってしまった。それから三時間後、二人はホテルで落ち合った。三十二歳の人妻の手指は、吉永のこわばりをさすりたてた。「しゃぶってくれるか」吉永は、水絵のふくらみ勃った乳首の実を、指で揉みころがした。「しゃぶらせて-」水絵は切羽詰まったように湿った声を絞り出した。
カナダの多民族が抱える悩みは、教育や文化に及んで、社会と深く関わる。それらの事柄が文学によって、それぞれの作家の目で語られる。本書は、現代カナダの深奥を知るための重要な資料であり、著者16年に亘る研究の集大成である。
こんな都会に妖精郷が存在する。ジャッキーだって最初は信じていなかった。でもあの晩、暴走族に追い回されていた人影は人間にしては小さすぎた。小男は目前で轢かれ、あとに残るは灰と赤い帽子のみ。そこで彼女が恐る恐るかぶってみると…見慣れていたはずの町は妖精たちで一杯。おまけにその別世界で巨人退治の大役を命ぜられてしまうなんて。元気な現代ファンタジィ。キャスパー賞受賞作。
思いがけない事件に巻き込まれ、秘密の暗殺組織のメンバーとなった男娼諒。彼がそこで出会ったのは…彫りの深い美貌、妖しいまでの色香を放つブルーグレイの瞳、冷瓏と響く声-そのすべてが美神としか言いようのない、生まれながらに他人を傳かせる星を持つ男、カイゼル。組織のリーダーであり、また、ジゴロとして「闇の帝王」の名を恣にするこの男との出会いが諒の運命を大きく変えた。魅了され、幻惑されるまま…諒はプロの殺し屋へと訓練されていく…。
愛にはさまざまな形がある。ときには別れることが愛の証。互いに愛しあったこの想いは、永遠に胸の中に刻み込まれる…。不滅の恋。唯川恵書き下ろし、五つの恋の物語。ウィーンの風景とともに贈る、初のヴィジュアルブック。
光原一樹は平凡な大学生だったが、友人にだまされてSM写真集のモデルに-。彼を縛る縄師として現れた天王寺操は、何故か一樹の苦痛を減らすために心を配ってくれるのだった。撮影後、一樹を誘惑する天王寺からは、女のような美貌に似合わぬ危険な匂いがして-スウィート&ハードな森岡由宇子短編集。
ガンの再発で死んだはずの僕の祖父が、じつは生きていた。…『ハウ・トゥ・不老不死』日常の完璧なサポート・ツール“アドバイザー”を奪われたとき、僕は…『デジタルな神様』わずか数年後の未来=“1999年”の日常をシミュレートする仮想科学小説集。『1999年のゲーム・キッズ』完結巻。