1995年4月発売
核戦争後の西暦2048年。残留放射能のため出現した妖獣によって人類は危機に直面していた。人類は、妖獣に対抗する切り札として「バイオソルジャー」を中心とした特殊警察を組織。押し寄せる妖獣に立ち向かっていたが、一挙に妖獣を弱体化させるため、「妖獣掃討作戦」を発動。妖獣の本拠地を目指し、8人の美少女たちが、熱いバトルを開始する。発売以来大人気となった美少女ゲームを小説化、戦闘とHシーンが盛りだくさんのSFアドベンチャー。
…吸いつくように結合して、椅子の上で尻を動かした-が締まる、締まり過ぎるほど締まりだした、青味がかった空気のなかで…。夫の留守中に若妻ミヤビの前に、突然現われた「三郎」と名乗る男は、彼女を淫靡な世界へと誘って…。長編官能ミスティック・ロマン。
津島恭が人妻の杉本千絵と会う気になったのは、テレホンセックスでの泣き声まじりの絶頂感に刺激されたからである。彼女がテレホンセックスでオナニーをおぼえたのは、夫がインポになったからだという。上品な装いで俯き加減に目を伏せ、きわどい冗談にも気恥ずかしそうに甘く睨んだりする千絵だが、性愛には貧欲に燃える…。夫と違う性技を求める人妻の性宴。
日本の傀儡国家から真の独立を謀る関東軍参謀の石原莞爾。彼は“最終戦争論”を称え、日本、満州、中国の三国が協力したとき、米国との戦争は可能だと説いた。そのため経済基盤と軍備を拡充すべく人口流入政策をとり、中国人、満州人、朝鮮人、そしてユダヤ人にも登用の場を与えた。だが日本軍部は満州の独立を阻止するため、新京と奉天の爆撃を宣言する。この緊迫する日満の隙を狙い、ソ連軍はソ満国境に軍隊を集結させた。北と南に敵を迎える石原莞爾の背水の作戦。
江戸の末期、利根川ぞいの縄張りを巡って笹川の繁蔵と飯岡の助五郎が激突した。繁蔵は平手造酒の応援を得て助五郎一派を蹴散らしたが、助五郎は十手持ち。関八州の役人を動かし笹川一家を潰しにかかった。「公儀を背にされちゃかなわねえ」繁蔵は逃げのわらじをはいた。向かうは江戸。だが繁蔵を待ち受ける女たちの妖艶な罠。繁蔵の胴太貫が舞い血飛沫が飛ぶ。
将軍継承問題をめぐる宿怨から、八代将軍吉宗と尾張中納言徳川宗春はことごとく対立した。綱紀粛正、質素倹約を命ずる吉宗を嘲笑い、供を連れ遊郭に通い、名古屋城下に芝居・遊興を催し、果ては謀叛の企ても…。豪胆奔放の宗春を、周到に封じ込めていく吉宗の執拗さ。痛快無比、これぞ時代小説の傑作。
大上円の家族は、特異能力の持ち主ぞろいの神様ファミリー。その能力ゆえに、転居を繰り返す。“逃亡者一家”なのだ。ある日、円くんは親父から、警告を受けた。百合川蛍との恋は、この世界にヒズミを生むというのだ。そして、密かに忍び寄る謎の“敵”の予感が。美しく高貴で壊れやすいボヘミアンガラスと、25歳で夭折した詩人・立原道造の美しくも悲しい世界…破滅と同居した鮮烈な恋の行方は。
『私はいったい何を怖れているのだろうか…月の光を溶かして、うず潮は昏く流れている。』幼い子を抱え料理屋で働く戦争未亡人の高浜千代子は、ジャワから復員して妻をなくした男杉本晃吉を知って荒涼とした敗戦直後の東京で三人共に生きようとする。一九四七(昭和二十二)年、戦後初の新聞小説として執筆、戦争で傷ついた庶民を温かく描いた家庭小説の名篇。
悪魔の兵器を使う大国を叩け。昭和二十年七月、帝国海軍初のジェット戦闘機「橘花」が完成し、対ソ戦に投入できる目処がついて、本土防衛態勢は万全になったかにみえた。しかし、ソ連は講和したドイツより優秀な頭脳を引き抜き、最終兵器の原爆と長距離ミサイル超V2号の開発を進め、これら二つの実験が成功するや、中国哈爾浜から原爆を弾頭に装填したミサイルを広島に、ついで長崎に向けた-。地獄を見せられた日本帝国は、橘花と共に製造中だった超長距離重爆撃機「富岳」に米国より供与された原撃を搭載してモスクワへと…長篇架空戦記第四弾。
美しい女子生徒の失踪、化学実験室の盗難事件と終業式を前にあいつぐ不祥事に校長は頭を悩ませていた。しかし、終業式前夜、この学園の小さなミステリは、突如として教員の二重殺人事件へと発展した。来賓として居合わせたオックスフォード大学の名探偵ジャーヴァス・フェン教授は協力を請われ、さっそく事件現場へ急行、酸鼻な犯行に目を見張った。さらに翌日、郊外のあばら家で第三の死体が発見され、事件はますます混迷の度を深めていった…。連続殺人、失蹟事件、シェイクスピア原稿の謎と、息もつがせぬ展開の底に流れる不気味なユーモア、錯綜する論理と巧みなサスペンス。ポスト黄金時代を代表する本格派クリスピンの最高傑作。
外の世界では、誰もがおとなになる、恋をする、仕事をする。結婚し、親になる。ただ、変わらないものを透明なカプセルに閉じこめておきたかった…。共に過ごした4人の仲間の物語。
おムコを捜しに来たの。だって、こっちには日本のエリートが沢山いるでしょーそういって幼稚園以来のくされ縁の仲、憎たらしくもほれぼれするほど美しいヒカルが、留学先のアメリカにまでおしかけてきた。男の所有物になるのはご免、女も男と対等にならなきゃ、と常々思っていたマユキだけれど…。本当はどうすれば幸せになれるのか、鋭く問いかけるビタースィートストーリー。