1995年発売
SFCソフト『真・聖刻ラ・ワース』の小説版。序章とも言える前作『真・聖刻熱き疾風猛き思慕』のラストから15年後、主人公シフォンは盗賊タグマの息子としてたくましく成長していた。中原の南部に位置するキタン王国での陰謀に巻き込まれたシフォンは、王女ミシェルダとともに伝説の操兵をめぐる八人の練法師との戦いに乗り出していくが…。話題沸騰の『聖刻』新シリーズ本編の幕開けだ。
盗賊の息子として成長した主人公シフォンは、ふとしたことから中原の南部に位置するキタン王国の王女ミシェルダと知り合い、キタン乗っ取りの陰謀に巻き込まれる。王女とともにキタンを逃れたシフォンは、追っ手と戦ううちに伝説の操兵をめぐる八人の練法師との戦いに乗り出していく…。『八の聖刻』の伝承とは。伝説の白い騎士とは。『真・聖刻』の謎がここに明らかになる。
丸メガネの似合うおっとり型の仮免巫女・神宮寺トモコと、タカビーなお嬢・大月美弥子が巻き起こす学園バトル・コメディ。日本妖怪界に君臨する超ビッグ妖怪、ガネマル狸に魅入られた古妻女子学園を舞台に、霊能戦士としての修行を積むトモコの祓え串と、PTA会長の娘・美弥子のタカビーパワーが炸裂。異界と現世を行きつ戻りつの、ハチャメチャバトルがここに開幕する。
昭和20年8月7日、豊川海軍工廠はわずか26分間の爆撃によって壊滅、2500名を超える爆死者が出た。その中には、450名以上もの若い学徒が含まれていた。彼らはどう生き、どう死んだのか。当時地元の中学生だった著者が、貴重な証言や資料を集め、必死に生きようとした彼らの青春の日々を辿る。広島、長崎の原爆投下日にはさまれ、世に知られなかった大惨事を初めて明るみに出した重要な戦争記録、感動のノンフィクションノベル。 空の青 燃える空 黒い空 雲の涯 あとがき
関東最大の怨霊・平将門を喚び覚まし帝都を破滅させる怖るべき秘術とは!? 帝都壊滅を企む魔人加藤保憲の野望をつぶせるか!! 科学、都市計画、風水まで、あらゆる叡知が結晶した大崩壊小説。
関東最大の怨霊・平将門を喚び覚まし帝都を破滅させる怖るべき秘術とは!? 帝都壊滅を企む魔人加藤保憲の野望をつぶせるか!! 科学、都市計画、風水まで、あらゆる叡知が結晶した大崩壊小説。
六本木の中心に劇場を構える劇団・演劇座。硬直化した状況の大掃除役として脚本家・河野圭子に白羽の矢が立つ。ゲーテの「ファウスト」を旧友の団員・熊田のメフィストで、上演しよう。圭子の想いは深まる。が、熊田は現われない。俳優の基本は肉体。俳優に必要なものは華。演劇の原点を問い直す圭子の格闘の日々が始まった。
夫の癌との闘病時に回復した関係がいままたあやふやになっている五十代の夫婦のある種の喪失感を伴った日常を軸に描くそれぞれの惑い。忍び寄る老いを感じつつも、なお恋の妄執にとらわれつづける男や女たち。
江戸幕藩体制の危機管理はいかにしてなされたか。一揆、大火災、反乱、殺人…、数々の危機に、深慮と英断をもって対処した名君、会津藩主保科正之の実像に迫る、直木賞作家の傑作時代小説。
リュウ・アーチャーやフィリップ・マーロウやマイク・ハマーや、とにかく、その種の探偵小説を読んでいると、そこに自分の願望と人生の理想がうっとりするほど投影されているのだった。長い間夢に見てきた日々が、木野塚佐平氏の六十年の人生において、ついに現実のものとなりつつある。…新宿に『木野塚探偵事務所』を開き、電話を引き、秘書の募集広告をした。そして、応募してきた秘書は、華奢な首と、丸いとぼけたような大きい目を持ち、女子高生のアルバイトとみまがう痩せた女の子だった。木野塚氏はこの梅谷桃世と難問にとりくむことになる。
ロゼッタ石に刻されたエジプト文字の研究に打ち込むシャンポリオンを主人公に、解読という行為に憑かれたひとりの人間の運命を描きだす。ボルヘスの短篇を思わせる不思議な筆致によって浮かび上がるのは、書物に埋もれたエジプト学者ではなく、いわば古代エジプト人の最後の生き残りなのである。
容姿端麗、頭脳明晰-とにかくすこぶるつきのいい男。なのに性格は意地悪で皮肉屋で人の三倍くらいヘソ曲がりで…。その名をシャルル・アジャンというこの男、ルポライターとは世を忍ぶ仮の姿。じつはコードネーム〈白虎〉こと某国諜報部員なのである。そして、俺…ハルキ・カゲヤマ、19歳。一介の学生だったのに、なんの因果かこのシャルルの奴に見初められ、情けないことにメロメロにされたあげく部下にさせられちまった…。
世界中から美男美女を吸い寄せ、彼らの人生をメチャメチャにしてしまう華麗な魔界、ハリウッド。そこに君臨するスーパー・スターは、スーパー下衆男だった。過去を捨て、名前を変えて、ハリウッドに出るジョゼフィンを待っていたものは…孤独な中でついに出会ったひと組の男女の運命を、天上の星たちは“吉”と定めるか“凶”と書くか。殺人は事故になるか。宿命の男女を乗せて、豪華客船がいま出帆する。
騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。戦死した友人を悼む晩餐会に出席するためだったが、なんとクラブの古参会員、フェンティマン将軍が、椅子に坐ったまま死んでいる場に出くわしてしまう。しかもことは、由々しき問題に発展した。故人には縁の切れた妹がいた。資産家となった彼女は、兄が自分より長生きしたならば遺産の大部分を兄に遺し、逆の場合には被後見人の娘に大半を渡すという主旨の遺言を作ったいたのだが、その彼女が、偶然同じ朝に亡くなっていたのである…。謎が転調に転調を繰り返す長編第四弾。