1995年発売
曹操配下の謀臣・程〓@51A3@の策により、母親を捕らえられ、泣く泣く劉備のもとを去る徐庶。「この天才軍師を野に埋もれさせるのはあまりに惜しい」伏竜・諸葛孔明と鳳雛・〓士元は徐母救出のため、魏に趙雲を送りこむ。孔明、〓統、徐庶ら三軍師に、武神関羽、燕人張飛、常山子竜、錦馬超、老将黄忠ら五虎将、さらには馬雲〓、諸葛瞻を加え最強の布陣を布いた劉備玄徳。建安皇帝より玉璽を授かり、漢王朝再興、中国統一の夢に挑む、壮大な中国版三国志if。幻の名著、周大荒著『反三国志演義』、完全小説化。
風雲は急を告げ、ついに孔明は北伐を開始する。趙雲、馬超、黄忠、馬雲〓が先鋒を務め、関羽、張飛が後詰めにひかえ、孔明、〓統、徐庶、姜維が指揮を執る。対する曹操は蜀の勢力を恐れ、孫権と結び、さらに南蛮、鮮卑を動かし蜀包囲網を計略する。三国の英雄入り乱れ、新兵器・木牛流馬に地雷火砲が炸裂する、中国版三国志if。
曹操ついに没し、劉備が許昌に進駐した。三軍師五虎将を中心に連戦連勝の快進撃を続ける蜀軍。これに対し、魏の曹丕は司馬懿を軍師に立て、呉では陸遜が立ちあがり、そして阿斗は刺客に遇い暗殺されてしまう。孔明と司馬懿、徐庶と陸遜、馬超と張遼、趙雲と徐晃…。智と智、力と力がぶつかりあい、英雄たちの死力を尽くした戦いは、ここにクライマックスを迎える。中国版三国志if、完結編。
徳川吉宗は将軍職に就任するや、子飼いの忍びを紀州より参府させ、公儀御庭番として組織した。乱世の到来を虎視眈々と狙っていた伊賀甲賀の忍びが動き始めた。一人、また一人、御庭番が殺される。やがて御庭番は御三家筆頭尾張徳川家の不審な動きとその背後で暗躍する陰を察知する。かくて、忍び同士の秘術を尽くした死闘が始まった…。凄絶な忍者達の世界を描く連作伝奇長編。
プア・ホワイトで薬物中毒、狂信的な白人至上主義者ソニー・ウォーカーにとって、唯一の福音はメキシコ国境を越えて流れてくる極右団体のラジオ放送だった。そんな失意と惰性の日々をおくるソニーの不満が殺意に変質するのにはほんの些細なきっかけがあれば十分だった。別れた妻が裕福なユダヤ人実業家と再婚することを知った時、ソニーの脳裏にある計画が浮かんだ…。
殺人現場に描かれる二つの十字架と罵倒の言葉。ソニーは連続殺人鬼“クロスキラー”に変身したのだ。ロサンジェルス市警が威信を賭けて事件の捜査に起用したジャック・ゴールド。腕利きだが、何かと噂の絶えない男でもある。独特の嗅覚で強引な捜査を進めるゴールドは“クロスキラー”を挙げられるのか。ダウンタウンに繰り広げられる心理異常者とはみ出し刑事の壮絶な戦い。
国連警部から国連全権密使に昇格した高木半佐。その最初の仕事は、旧ソ連時代に人工衛星に乗ったまま宇宙をさまよっている飛行士二名を救出することだった。ハンザは綿密な計画を立てたものの、宇宙船回収予定地では、軍の叛乱のため外部の人間はシャット・アウト。さらに民族紛争さえも巻き起こり、上を下への大騒動となっていた。美人部下の横浜リリー、マーガレット、金淑姫らをひき連れて事件の渦中に飛び込むハンザだが果たして…。傑作痛快ミステリー。
私、白嶺深雪、高校二年生。定めにより、雪女リーザの魂が取り憑いた日本のトップシークレット生体兵器。箕田さんが、いたいけなこの私に危険なアルバイトを持ってきた。マフィアに狙われているわがまま女子高生社長令嬢の極秘警護。うーん、今リーザが充電期間中で出てきてくんないから危ない仕事イヤなんだよね。えっ、やると思ったから、お嬢様の学校に転校手続きを済ませたぁ。何でそんな勝手なことするわけぇ…ってなわけで引き受けるはめに…。
動物保護NGO(INCA)の特殊工作員ハッチこと蜂須賀林太郎は、今までに何度も修羅場をくぐり抜けながら、絶滅寸前の希少動物を発見、保護に成功してきた。彼の凄腕とツキを買ったのが、インド洋モーリシャスのホテル王。その依頼は、古代に死に絶えたといわれる体重20トン、全長25メートルの怪物ザメ=メガロドンの生け捕り。海神をも恐れぬ未曾有の「ビッグM」捕獲大作戦だ。史上最強の生き物を標的にしたハッチは…。
ドイツ帝国連邦、連合国、そしてアジア国家連盟-第二次大戦後の世界に迫る新たなる危機…。それは、1952年7月、天安門広場をつらぬき、南北中国を分断する“北京の壁”で勃発した。ゲーリングの命を受けたソビエト陸軍モンゴル機械化兵団は北京市全域をたちまた陥落し、南中国軍は敗走を続ける。しかし、南中国は統一国連軍に参戦要請をせず、日本は動きたくても動けない。アメリカは後方支援宣言をし、中国戦争への直接介入を避ける。9月、日本はボルネオから人類初の人工衛星“白鳥”の打ち上げに成功し、ドイツがニューカレドニアに打撃機動艦隊を集結させていることが判明した。ソロモン海北上を続けるドイツ艦隊を日本連合艦隊が待ち受ける。一方、南京をも陥落したソ連軍は、そこでなぜか進撃を中止してしまった…。
戦場に流れる愛の旋律…。数奇な運命をたどったイタリアの一兵士の物語。アーヴィングと並ぶ現代アメリカ文学の旗手が、豊かな幻想性をもって築きあげた壮大な物語空間。
ステラ・マリス、暗い海に煌めく星のような収容所、そして、風が歌う要塞「鐘楼」で、仲間たちの血が流れた。戦争の狂気のさなかアレッサンドロはなお愛と美を求めつづける。