1998年2月発売
1999年7月のある夜ー。女子高校生の静が、ふと流れ星に祈ったとき、突然ボンデージ姿の男が空から降ってきたーそれも女王様スタイルの…。だが、フレイドと名乗るその男こそ、ノストラダムスの予言書に出てくる、世界を破滅へと導く『恐怖の大王』だったのだ!史上初!?すちゃらかギャグが炸裂する、スラプスティック・ホラーノベル。
政・官界が腐敗するメキシコで、軍部によるクーデターが成功した。一斉粛清にのりだした若手将校にとって、最大の標的は麻薬王アラマン。特殊部隊がアジトを急襲するが、アラマンは辛くも脱出、新政権を転覆すべく、アメリカとの国境でテロ工作を仕掛ける。メキシコ軍による挑発と見せかけ、米軍の軍事介入を引き出そうというのだ…。米軍女性少尉が大活躍する迫真の冒険小説。
ステラは42歳、だけど美貌も体型も若い娘に負けてない。結婚にはウンザリしたから、離婚して息子と二人暮らし。仕事も順調、でもずっと全速力で走ってきたから、疲れちゃった。だから思い切ってひとりジャマイカへ行ったの。そこで出会ったのはさわやかな地元の青年。親子ほど歳は違うけど、お互い魅かれあってそしてー。『ため息つかせて』の著者がお届けする元気のでる恋愛小説。
目覚めたのは病院だった、まだ生きていた。必要とも思えない命、これを売ろうと新聞広告に出したところ…。危険な目にあううちに、ふいに恐怖の念におそわれた。死にたくないー。三島の考える命とは。
全寮制の名門女子高の生徒が子宮から大量出血して死に、いたはずの胎児が消えた。同じように変死した卒業生の姉、謎の言葉「ジャック」を遺し塔から身を投げた少女-桜の園に封印されたおぞましい記憶!陰惨な檻と化した学園で女探偵『黒猫』と一年生の優子に魔手が迫る。女に棲む“闇”を妖しく描く衝撃作。
二人の死者とは、二つの一族のアフォウトとモウチョを指す。両者が死んだ1936年の11月と1940年の1月の2回だけ、盲人のアコーディオン弾きガウデンシオはマズルカ『わが愛しのマリアンヌ』を奏する。最初は喪に服するために、2度目は歓喜の気持を表すために。舞台を故郷ガリシアにおいたノーベル賞作家の自伝的長編。
おなじ外観の家が続く雪に塗りこめられた街の迷路をさまよう敗残兵の姿と、「ライフェンヘルスの敗戦」と題された絵の場面とが交錯し、物語は複雑な軌跡を描きながら展開回帰をくり返す。兵士は銃撃をうけ、居合わせた医者に介抱されながら死ぬが、意表をつく結末が控えている。執拗なまでに幾何学的な描写によって独特の世界を構築し、ヌーボー・ロマンの旗手となったロブ=グリエの代表作。
「都会とは恐ろしいところだ」。五年間地方で暮らし、都会に戻った私は毎朝のラッシュに呆然とする。奇妙に保たれた「秩序」、神秘を鎮めた「個と群れ」の対比、生の深層を描出する「先導獣の話」のほか、表題作「木犀の日」、「椋鳥」「陽気な夜まわり」「夜はいま」「眉雨」「秋の日」「風邪の日」「髭の子」「背中ばかりが暮れ残る」の十篇。内向の世代の旗頭・古井由吉の傑作自選短篇集。
彼らは北極点を目ざした…百年以上昔の北極航海日誌を自ら再現しようとした一人の男の狂気が、氷と闇の「物語」の果てに消滅してゆく-。現代ドイツ文学の鬼才ランスマイアーの『ラスト・ワールド』に先行する傑作。待望の本邦初訳。
悪党たちが跳梁跋扈する十八世紀後半のロンドン。盲目の治安判事サー・ジョン・フィールディングは、“ボウ街の捕り手”と呼ばれる警察隊を組織し、犯罪の一掃に乗り出すなど、辣腕判事の誉れ高い人物だった。ある日、発砲事件の報に、助手の少年を従えて貴族グッドホープ卿の邸宅に急行したサー・ジョンは、そこで変わり果てた姿となった卿を発見する。状況から明らかに自殺と思われたが、少年がふと洩らした言葉から、事件は思わぬ方向へ。盲目の判事と、彼の目となり手足となって働く少年が、豪壮な邸宅で起きた密室殺人に挑む時代ミステリ。
日ざかりの小道で呆然と、「私が殺した男」を見つめる兵士、木陰から一歩踏み出したとたん、まるでセメント袋のように倒れた兵士、祭の午後、故郷の町をあてどなく車を走らせる帰還兵…。ヴェトナムの・本当の・戦争の・話とは?O・ヘンリー賞を受賞した「ゴースト・ソルジャーズ」をはじめ、心を揺さぶる、衝撃の短編小説集。胸の内に「戦争」を抱えたすべての人におくる22の物語。
海芝浦に向かう「私」を待ち受けるのは浦島太郎、レプリカント、マグロの目玉…。たどり着いた先はオキナワか?時間と空間はとめどなく歪み崩れていく。言葉が言葉を生み、現実と妄想が交錯する。哄笑とイメージの氾濫の中に、現代の、そして「私」の実相が浮び上がる。話題騒然の第111回芥川賞受賞作の他、二篇を収録。
世界の名作を多数紹介し、10億冊を超えるベストセラーとなった「イラストで読む古典」Classics Illustratedシリーズが装いを新たにして、いよいよ日本に登場。美しくわかりやすいイラストに加え、専門家による作家、背景、テーマ、登場人物、作品の意義などについての解説、原文との対訳をお楽しみ下さい。
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