2005年6月発売
忙しい蜜月旅行忙しい蜜月旅行
劇的な出会いを果たしたハリエットとピーター卿はようやく結婚にこぎつけた。記者やうるさい親族を遠ざけて、新婦の故郷近くへハネムーンにでかけたものの、滞在先の屋敷には鍵が掛かり、出迎えるはずの屋敷の主人の姿は見あたらない。やがて、主人が死体で見つかると、甘く楽しいはずの蜜月の旅は一転、犯人捜しの様相を呈し…本格ミステリ黄金時代を築き、後世の探偵小説に絶大なる影響を与えた著者の代表作。
女刑事の死女刑事の死
八月の熱気の中、女刑事が自動車に乗り込んだ瞬間、爆炎があがったー刑事だった妹が、非業の死を遂げた。上院の調査監視分科委員会で働く兄のベンジャミンは、真相を探るために帰郷する。だが分科委員会から受けた密命を遂行せねばならず、思うように真相究明はならない。やがて謎に満ちた妹の私生活が徐々にあきらかになるが…。サスペンスの巨匠の醍醐味を詰め込んだ、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
アルレッキーノの柩アルレッキーノの柩
ヴィクトリア朝ロンドン。主人、鷲見新平の旅行中、留守を預かる藤十郎は金欠で下宿を追い出され途方に暮れていた。トラファルガー広場でため息をつくこと十三回。ところが、そのため息が原因で、赤眼鏡の公爵に連れられて、報酬と引き換えに“十二人の道化クラブ”で起きた怪事件の調査を引き受ける事に。クラブの奇妙な風習や魔女伝説に隠された真実とは?古き良き探偵小説の香り息づく本格ミステリ。
地虫鳴く地虫鳴く
「お前が俺の役目、引き継いでみねぇか」-ある日、土方は尾形に監察方の差配を命じた。探る山崎、進む伊東、醒める斎藤、そして惑う阿部…。兆し始めた「近代」に入っていこうとする、男たちそれぞれの、地を這う旅の行方。地を這う小説新選組。